ジャンル:ポップス

2016/11/06

Riccardo Fogli / Storie di tutti i giorni e altri successi (2016)


Poohの初期メンバーで、その後はソロとして活躍を続けているカンタウトーレ、Riccardo Fogliのベスト盤です。Pooh時代の曲から1980年代の曲が中心となっているようです。また、カバー曲もいくつか収録されています。
Pooh時代の曲は、Poohと比べてしまうと、アレンジがシンプルすぎて物足りなく感じます。歌声にも甘さが少なくなり、なんとなく曲想と少し合わないように思えてしまいます。年を重ねたことで歌声にある種の落ち着きが出てきたとも言えるのでしょうが、それによってあまり個性や特徴のない平凡な歌声になってしまったように思えて、少し残念です。
また、演奏も全体に薄い感じがします。オーケストレーションは多用されていて、そこそこシンフォニックなのに、そこに厚みや奥行きがあまり感じられません。また、曲の終わり方が非常に単純なものが多く、余韻を楽しみにくいアレンジになっています。さっぱりしてていいとも言えますが、初期のRiccardo Fogleが好きだった自分としては、もう少しウェットなものを期待してしまいます。
カバー曲である「Quella carezza della sera」(New Trolls)、「I migliori anni della nostra vita」(Renato Zero)、「L'emozione non ha voce」(Adriano Celentano)などは、元々の曲が持つメロディの良さがとても際立って聞こえました。


Storie Di Tutti I Giorni E Altri Successi
Riccardo Fogli
NAR (2016-03-25)



| | コメント (0)

2015/01/08

鬼束ちひろ / DOROTHY (2009)


鬼束ちひろの5枚目のアルバム。
最初の2枚、『インソムニア』と『This Armor』はほんとに素敵なアルバムで、昔よく聞いてた。
というか、この2枚以外って聞いたことがなかった。
そんでもって『DOROTHY』なわけだけど、最初の2枚ほどの完成度は感じない。
それでも「陽炎」 とかはいい曲だね。
アルバム後半はバラードっぽいものが中心になり、終盤に向けて盛り上がっていくのもなかなか。




DOROTHY
DOROTHY
posted with amazlet at 15.01.08
鬼束ちひろ
UNIVERSAL SIGMA(P)(D) (2009-10-28)
売り上げランキング: 61,263


| | コメント (0)

2014/08/01

Claudio Baglioni / La vita e' adesso


イタリアン・ポップスを聞き始めた頃はRCA時代のアルバムのほうが圧倒的に好きだったのだけど、いまはCBS以降のアルバムもRCA時代とはまた違った味わいがあってとても好きです。
このアルバムはポップな中にほんのり哀愁の混じるタイトル曲も素晴らしいし、Claudio Baglioniの素晴らしいロングトーンを堪能できる「Notte Di Note, Note Di Notte」もお気に入りです。



La Vita E' Adesso
La Vita E' Adesso
posted with amazlet at 14.07.31
Claudio Baglioni
Sony Import (2012-10-15)
売り上げランキング: 581,743


| | コメント (0)

2014/07/23

Matia Bazar / Melancholia


いつの時代のMatia Bazarも好きだけど、やっぱりAntonella Ruggieroが歌姫だった頃がいちばん好き。ロマンティックに、ダイナミックに、センチメンタルに、どんなメロディも魅力的に歌い上げる。バックの演奏がプログレっぽいものからテクノ、ユーロ・ポップスと幅広くても、Antonellaが歌えばMatia Bazar。
「Melancholia」はテクノを通過したあとのユーロ・ポップス作品で、スピード感のある曲やロマンティックな曲のバランスがいいです。



Melancholia
Melancholia
posted with amazlet at 14.07.22
Matia Bazar
Imports (2010-04-13)
売り上げランキング: 378,014


| | コメント (0)

2013/04/29

Demis Roussos / On the Greek Side of My Mind (1971)

Demis Roussosといえばプログレ者にはAphrodite's Childのヴォーカリストなわけですが、一般的にはけっこう有名なギリシャ人ポップ・シンガーらしいです。まぁAphrodite's Childも『666』以外はポップスのフィールドで語られることの多いグループですから、というか『666』だけがグループの作品のなかでも異色で、かつ、キーボーディストのVangelisがその後プログレッシヴ方面で活躍したから、Aphrodite's Childも日本ではプログレッシヴ・ロックのファンに知られるグループなわけですが、世界の常識的?にはAphrodite's Childもポップス系のグループですね。

1971年というと、Aphrodite's Childが一時的に解散していた時期の録音でしょうか。『666』が出る前ですかね。独特の甘い声と歌いまわしが特徴的です。『666』ではないAphrodite's Childと似た感じはありますが、Aphrodite's Childにはサイケデリックなニュアンスもちょっと感じられるけど、Demisのアルバムには、そうした匂いはないですね。ギリシャ出身ならではなのか、いわゆる西欧のポップスとは違うエキゾチックさがたっぷりで、そこが魅力です。地中海の明るい太陽と青い海を思わせるような印象があって、なかなか心地よいですわ。



Demis Roussos/On The Greek Side Of My Mind


666〜アフロディーテズ・チャイルドの不思議な世界

| | コメント (0)

2011/02/05

BOW WOW / GUARANTEE

あぁ、なんでこんなアルバム聴いてるんだろう。
Bow Wowといえば昭和40年代あたりに生まれたロック・ギター小僧たちにとっては日本人ギター・ヒーローのひとりだった山本恭司のグループなわけだけど、このアルバムで聴けるのはロックではなく、まるっきりの歌謡曲。
なんかもう、聴いてて恥ずかしい歌詞とヴォーカルのオンパレード。
ギターにはロックがまだ残ってるけど、曲がひどい。フォークと歌謡曲のあいだにあるメロディや構成にロックぽいリズムをつけてみたって感じ。
歌謡曲チックなメロディを持ったロックでも、たとえばアン・ルイスとかカルメン・マキ&オズとかはロックのかっこよさを充分以上に感じさせるけど、Bow Wowのこのアルバムはロックをぜんぜん感じない。
ともかくヴォーカルの魅力のなさが異常。歌メロの陳腐さが異常。聴いててなんか眩暈がしてくる。



BOWWOW バウワウ / Guarantee 【CD】

BOWWOW バウワウ / Guarantee 【CD】
価格:1,801円(税込、送料別)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010/11/07

Claudio Baglioniの声が長く美しく響いた夜

Claudio Baglioniの歌声を初めて聴いたのは、もう25年以上も前のこと。たしか初めて買ったのは『E tu』のLPだったと思う。インターネットがなかった当時のプログレッシヴ・ロック・ファンにとって数少ない情報源のひとつだった雑誌『Marquee』がプログレッシヴなアレンジの施されたカンタウトーレ作品をいくつか紹介しているのを読んで興味を持ち、Riccardo CoccianteやAngelo Branduardiなどと一緒に、いまはなき新宿のエジソンで(ディスクロードだったかも)買ったのだった。

そしてすぐに自分は彼の歌声とメロディの美しさに魅了された。それまでイタリアといえばプログレッシヴ・ロックにしか興味のなかった自分にとって、Claudio Baglioniはイタリアン・ポップスへの道標となった。輸入盤店で運よく彼のLPを見つけられたら迷わず買い、何度も何度も聴いた日々。あの日からClaudioは自分にとって「いちばん好きなイタリアのアーティスト」となった。

イタリアでは常にスタジアム級の会場を超満員にするトップ・アーティスト。しかし日本では一部のイタリアン・ポップス・ファンにしか名前を知られておらず、日本盤CDもこれまでに2枚しか出たことがない(しかもセールス的にも成功せず)。日本には、いわゆる古いカンツォーネやナポレターナのファンはそれなりにいるけど、日本盤LP/CDがほとんど発売されていない1970年代以降のポップスを好んで聴く人は少ない。

だから、彼の歌声を東京で、生で聴ける日が来るとは、夢にも思っていなかった。
でも、その見果てぬ夢が、まさかの現実となった。

2010年11月4日・木曜日。東京・九段下のイタリア文化会館内にある客席数400にも満たないアニェッリホールのステージ。バンドのいない、たったひとりでの弾き語りコンサート。そこでClaudioはFazioli社のピアノを弾きながら(ときにギターに持ち替えて)、26曲を歌ってくれた。

細かいことをいえば、ときどき演奏が微妙だったり、音程が曖昧になる部分もあったけど、でも歌声の素晴らしさは初めてLPで出会ったときと変わらない。力強く始まり、やわらかく優しい感じになったあとに力を盛り返してくるロングトーンも健在。この歌声が自分のほんの数メートル先、肉眼で表情まで見て取れることができる距離から発せられているなんて。

小さな会場だからこそ、会場全体に歌声がいきわたる。目を閉じると、自分のまわりが歌声で満たされているのが感じられる。あたたかみと深みのある声。その声をサポートするFazioliのピアノの音色も素晴らしかった。落ち着いた華やかさのある音色。

カバーや古い曲が多く、もっと最近の曲や聴きたかった曲もあったのは事実。でもそれは贅沢というものだろう。中盤の「Vedrai vedrai」で感情が込みあがり、「Amore bello」「E tu」「Sabato pomeriggio」と続くメドレーでは涙が止まらなかったのに、これ以上なにを望むというのだろう。

こうして2回のアンコールを含む約2時間は、夢のように過ぎていった。
もしまだ見果てぬ夢を追うことが許されるなら、次はバンドとともに来てくれる日を夢見たい。

- Claudio Baglioni one world 2010 tokyo -
- set list november 4, 2010 -

Solo
Strada facendo
A modo mio
Avrai
Pace
Signora Lia
Niente piu'
Poster
Santa Lucia luntana
L'inno di Mameli

- Medley anni '60 -
Nel blu dipinto di blu
Il nostro concerto
Io che amo solo te
Io che non vivo senza te
Vedrai vedrai

Con tutto l'amore che posso
Mille giorni di te e di me
Porta portese

- Medley canzoni -
Amore bello
E tu
Sabato pomeriggio

- encore 1 -
Buona fortuna
Questo piccolo grande amore
La vita e' adesso

- encore 2 -
E tu come stai?



| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/06/01

■週末音楽■ Andrea Chimenti / Il porto sepolto

たぶん日本ではほとんど誰も聴いていないだろうし、本国イタリアでもいったいどれだけの人が彼のことを知っているのかわからないけど、でも、彼の曲はなかなか染みるのです。収録時間の短い、ほとんどミニ・アルバムのような作品ですが、どこか枯れた哀愁漂うオーケストラとつぶやくような地味な歌声には、なんともいえないセンチメンタルとロマンティシズムを感じるのですわ。


| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008/10/30

SILVIA MEZZANOTTE / LUNATICA (2008)

Silvia Mezzanotte(シルヴィア・メッツァノッテ)のセカンド・ソロ・アルバム。前作『Il viaggio』は収録時間30分が程度のミニ・アルバム的な印象でしたが、今作では45分弱と、最近のCDとしては短めですがアルバムらしい長さになっています。収録時間の長さだけでなく、ヴォーカリストとしてのSilviaの多彩な歌声も存分に発揮され、前作よりも魅力的な作品になっていると思います。

全体には、いかにもイタリアの女性ヴォーカルものらしい、のびやかで美しいメロディを持った曲が多く、カンツォーネからの正統的な流れを感じる歌唱も聴かれます。前作にはあまりなかった、Matia Bazar(マティア・バザール)時代のようなダイナミックな歌唱や、おなじみの伸びのあるファルセットもあります。囁くような静かな歌い方から情熱的な歌い上げまで、振り幅の大きいヴォーカルを表情豊かに聴かせてくれます。とくに低域で静かに歌うときの歌声は、少しかすれたような声で、個人的にぞくぞくします。Silviaって、こんな声でしたっけ?

M2「Oggi un dio non ho」、M3「Ma il buio」、M4「Al di la' del mare」などにはMatia Bazarの香りが感じられますが、SilviaMatia Bazarにいたのって、たったの5年くらいなんですよね。「元Matia Bazarの歌姫」といえばデビューから約15年間在籍した初代ヴォーカリストのAntonella Ruggiero(アントネッラ・ルッジェーロ)がいちばんに思いだされますが、その後、音楽性の幅を広げ、ポップスのフィールドには収まりきれない作品を何枚もリリースしているAntonellaよりも、ポップスのフィールドの中でヴォーカリストとしての魅力や表現力の豊かさを発揮しているSilviaのほうが、いまでは「元Matia Bazarの歌姫」らしいような気がします。

美しく伸びやかで、ほどよい哀愁とやわらかなあたたかさのある、イタリアン・ポップスらしい魅力あふれる楽曲を、歌唱力も表現力も豊かな女性シンガーが鮮やかに歌い上げる、とても素敵なアルバムです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008/08/21

THE ALAN PARSONS PROJECT / I ROBOT (1977)


デビュー作ではエドガー・アラン・ポーを題材にしたThe Alan Parsons Project(アラン・パーソンズ・プロジェクト。APP)が、今度はアイザック・アシモフの小説『I Robot(われはロボット)』を題材につくりあげたセカンド・アルバム。

モチーフとなった小説は読んでいないのだけど、たぶん、近未来SFなんだと思います。でも、このアルバムで聴かれる音楽は人間的なあたたかみがあって、ロボット(機械)のイメージとは違う感じがします。曲によっては混声合唱が入り、荘厳さや哀愁が漂うところもありますが、全体にはやわらかいメロディをカラフルなキーボード類を中心とした丸いアレンジでフォローするという、APPらしい美しさと魅力にあふれたアルバムです。しかしアルバム終盤ではいきなり雰囲気が変わり、不安感を煽るような、どことなく不気味な感じで終わっていきます。これは、モチーフとなった小説となにか関連があるのかしら。

M1: I Robot
シンセサイザーによるシークエンスが、曲自体のリズムとはわざと少しずらしてあるため、ちょっとポリリズム風に聴こえるという工夫がされています。キーボードのコード・ストロークの感じがとてもAPPらしい。コーラスも入り、どことなくミステリアスな雰囲気のあるインスト曲。

M3: Some Other Time
パイのとアコースティック・ギターの美しいアルペジオ。ぼんやりと寂しさの漂うやわらかな夕暮れ時から夜にかけてのイメージが浮かびます。バラード風のヴォーカル・ラインですが、バックの演奏はけっこう力強い。歌メロにもバックにも、シンプルだけど印象的なメロディがあります。

M4: Breakdown
ミディアム・スローの、明るい感じのポップス。どこと泣くエキゾチックな雰囲気もあります。後半では混声合唱が入り、哀愁と荘厳さが入り混じります。

M5: Don't Let It Show
これは名曲だと思う。オルガン系のキーボードによる賛美歌風のイントロから、パッヘルベルのカノン風のコード進行の上に寂しげな雰囲気を持った歌メロが乗ります。よく知られたクラシックのコード進行の上に哀愁のメロディを乗せるというやり方は、Procol Harum(プロコル・ハルム)「A Whiter Shade of Pale(青い影)」に倣ったのかもしれません。やわらかな哀愁のある美しい曲です。

M7: Nucleus
星空しかない草原で、宇宙に想いを馳せながら寝転んでいるような、そんな風景が浮かびます。現われては消える川の流れのようなハーモニーが印象的なインスト曲。

M8: Day After Day (The Show Must Go On)
APPらしい、やわらかなメロディを持った美しくおだやかなポップス。透明感のあるヴォーカル、丸いオーケストレーション、あたたかみのあるコーラス。バックの演奏にわずかだけどエスニックというか、オリエンタルな匂いを感じます。

M9: Total Eclipse
なぜかここからアルバムの印象ががらっと変わります。不安を煽るような不気味なコーラス。サイコ・ホラーやオカルトなどの恐怖映画のBGMぽいオーケストラ。APPのデビュー作に収録されていた「Fall of the House of Usher(アッシャー家の崩壊)」を少し思い出します。

M10: Genesis CH.1 V.32
哀しげな雰囲気の漂うキーボードのアルペジオとコーラス。哀愁を帯びたエレキ・ギターのメロディ。分厚いシンフォニー。アルバム終盤でいったいどんなドラマが起きたのでしょうか。人間とロボットの未来が心配になります。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧