パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~
テレビ朝日で放送された、天海祐希主演によるアガサ・クリスティ作品のドラマ化なんだけど、なんでこんなにひどいんだろう。主演の天海祐希のほかに、草笛光子、石黒賢、勝村政信、鈴木浩介、西田敏行、橋爪功と、一癖も二癖もある芝居のうまい人たちをたくさん集めているのに、役者のむだ使いとしか思えない。緊迫感も緊張感も皆無だし、ストーリー展開に緩急も抑揚もないし、展開は遅いし、せりふ回しはとってつけたようで現実感がないし、これでは役者さんたちがかわいそうだ。
詮索好きでおしゃべりなおばあさんのミス・マープルを警官上がりの超優秀なキャリア女性にキャラクター変更したのもなんの役にも立っていないし、安楽椅子探偵としての発想や推理の冴えといったものもまったく感じられない。探偵側、容疑者側、被害者側のそれぞれの人物描写も薄っぺらくて深みやおもしろみがなく、その点でもミステリーとして魅力が薄すぎる。
数多くあるアガサ・クリスティ作品の映像化のなかでも大失敗のひとつだと思える。この分だと、まだ見ていないけど、今日放送された「大女優殺人事件~鏡は横にひび割れて~」もきっとすごく残念な出来になっているんだろうなと思ってしまう。
パディントン発4時50分~寝台特急殺人事件~ (テレビ朝日)
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