デトロイト・メタル・シティ
実写版映画がけっこうおもしろかったので、原作コミックを読んでみたのだけど、あまりおもしろくなかった。映画化された最初のほうの話は、そこそこおもしろみもあったけれど、先に進むにつれて、どんどんおもしろさが薄れていった。へヴィメタルが嫌いで、へヴィメタルなんかやりたくない、都会的でおしゃれなポップスがやりたいと思っているのに、へヴィメタルにだけ飛びぬけた才能を持っている、都会的なおしゃれとは程遠い田舎者の青年が主人公という設定がおもしろいだろ?と作者が言っているだけの印象。
それにきっと、この作者って、ロックも、おしゃれ系ポップスも、どっちも好きじゃないし、むしろ、どちらの音楽も、そしてそれを演奏するミュージシャンやファンのことも、馬鹿にしているんだろうなと感じた。音楽やミュージシャンを題材にしている作品で、これほど音楽への愛(どのようなかたちにしろ)を感じられないものって、そうそうないと思う。残念だ。
白泉社
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