アンチクライスト
ラース・フォン・トリアーの作品は、『ドッグ・ヴィル』はとんでもなく素晴らしいと思うのだけど、『マンダレイ』と『ダンサー・イン・ザ・ダーク』はぜんぜんいいと思わなかった。他の作品は観たことないから知らない。
そのトリアーさんの最新作『アンチクライスト』を観たわけですが、なんかよくわかんなかった。ちなみに海外版のノーカット&ぼかしなしを観たので、日本公開版ではかなりぼかされたらしい話題の痛いシーンとかもモロで見たわけだけど、だからどうってこともなかったな。
頭のおかしい妻を治療しようとするセラピストの夫もやっぱちょっと頭がおかしい感じで、結果として妻がどんどん壊れていっちゃう。ちょっと頭のおかしい妻を持つ男の話といえば『こわれゆく女』とか思い出すけど、『こわれゆく女』は夫婦間にふたりにしかわからない深い愛情があったのに対し、この映画の夫婦間にはたぶん、愛はないんだな。相手に対しても、死んでしまった子供に対しても、愛はない。自分以外へのなにものに対しても愛がない。その点で『こわれゆく女』と対極にあるんだなぁ、きっと、とか思った。あと、血の混じった射精をするシーンは『ネクロマンティック』ぽいなぁとか、そんなことしか感じませんでした。
あまりに象徴的というか抽象的というか感覚的というかで、ストーリーそのものは楽しめない感じの映画でした。
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