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2009/11/24

■週末映画■ 観察

これ、女性側の主人公を演じたのが緒川たまきだからこそ許される話だな。およそ40年にわたって、ずっと望遠鏡で特定の女性を覗き続ける男性と、ずっと望遠鏡で覗かれ続ける女性の話で、前半は男性側の生活を、後半で女性側の生活を描く、というおおよそ二部構成になってるのだけど、前半がね、もう気持ち悪いんですよ。だって、覗きですよ。小学生のころから始まって、大人になってもまだ覗き続けてる。相手が引っ越すたびに自分も近所に引っ越し、さらに覗き続ける。別の女性と結婚して子供ができても、やっぱり覗き続ける。アホかと。
しかもこの男、ガソリンスタンドで働いているのだけど、方向音痴で口下手だからという理由で、お客から道をたずねられても無視。おまえ、大人だろ? 客商売だろ? 無視ってどういうことだよ。わからなかったら「すみません、わかりません」ていえばいいだろうが。ひとことも返事をせず作業だけ続けるなんて、ありえない。この男があまりにも気持ち悪過ぎて、めちゃめちゃ引いてしまう。
でも後半になって、女性側の生活がメインになると、がぜんおもしろくなってきます。ずっと覗かれ続けることを許容しているという点では、やはり気持ちの悪い人ではあるのだけど、家庭環境や心身の状態といった背景が描かれることで、そういう人になってしまったことへの共感や納得が得られるし、多少なりとも自分から「変わろう」という意思を見せる部分にも応援したい気持ちになる。そして、そういった背景や意志を持った女性の役に、どことなく非現実感の漂う緒川たまきの雰囲気がぴったりなんだな。
最後まで「男」のほうはダメで気持ち悪いやつのままだったけど、「女」のほうは証を残して終わったことで、じんわりとした余韻が残る話になったと思う。しかし、このふたりにうっかりかかわってしまった人たちは、いろいろたいへんだな。

  

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