休日映画&音楽
■スクール・オブ・ロック■
公開時に劇場で観て、最後の演奏シーンでは思わず客席にいた他の観客と一緒に拍手してしまったのを思い出す。テレビだとやはり、画面も音も迫力不足になってしまうのは否めないな。でも、やっぱりロックはかっこいい。スクール・オブ・ロックが奏でる曲も、とくにドラムとキーボードがいいね。自分はやはりハードなロックンロールが好きなんだなと思い出させてくれる映画。
■ボーン・アイデンティティー■
なかなかスリリングな展開で、途中でだらけることなく緊張感も続き、よくできたエンタテインメント作品だと思う。ラヴ・ストーリー部分も必要最小限に抑えてあるのが好ましい。記憶喪失になった理由と喪失の程度がもうひとつ納得できない気はするし、追手側の決着のつけ方があれでいいのかというのも気にはなるけど(だから続編があるのか?)、鑑賞中はそれを感じさせないほどに引き込ませるおもしろみがあった。
■そのときは彼によろしく■
まだ長澤まさみがお母さんぽくなる前の若くて可愛かった姿を堪能する映画。細くて長い足の美しさが印象的。たくさんセリフをしゃべらせたり、楽しくはしゃいでいるような芝居をさせると、とたんにちょっとアホっぽくなってしまいがちな女優さん(なのか?)なので、こういうふうにあまりしゃべらずはしゃがない役のほうが魅力的に映る。ストーリーは、まぁ想定の範囲かな。少女コミックなどにありがちなちょっと切ない幼馴染辛みのラヴ・ストーリーに、難病&死者による救済の連鎖を組み合わせてみましたと。しかし、眠ったら目が覚めなくなりそのまま死んじゃう病気ってなんだよ? そういう病気が本当にあるのかしらん??
■Flash & The Pan / Lights in the Night■
デジタリックというかエレクトリックな演奏がけっこう躍動的。メインのヴォーカルはとくにメロディらしきものはなく、電気処理をされた声でしゃべるだけ。でも、さびの部分やコーラスにははっとするメロディがちりばめられ、突然のドラマティック&メランコリックな展開があったりと、一筋縄ではいかない独特のポップセンスが堪能できる。「Welcome to the Universe」とか好きで学生のころはよく聴いたな。最後の鐘の音がもうたまらん。
■Genesis / And Then There Were Three■
そして3人が残った状態でのアルバムだけど、音の分厚さや繊細さ、精密さはけっして薄まることはなく、ロックとしての迫力やダイナミズムはむしろ増しているように感じる。すっきりとクリアかつメロウでロマンティックなところもあって、ポップさとハードさとプログレッシヴさのバランスがとれたアルバムだと思う。
■Therion / Gothic Kabbalah■
近所の中古盤屋で購入したら、店員に「マニアックなものを買いますね」といわれてしまった。人気ないのか、このバンド? プログレッシヴな感性が強く感じられるオーケストラ入りクワイア・ロックとしては前々作あたりがピークかな。前作の2枚組ではオーケストラやクワイアの要素は残しつつもストレートなへヴィ・メタルへの回帰傾向が感じられ、個人的にはちょっと残念に感じていたのだけど、続く今作もその延長上にあるようで、もうこのままこっちの方向へ進むのかな。まぁ、もともとはたしかストレートなデス・メタルかなにかだったし、このグループ。稀有で特異な音楽性は後退し、比較的ありきたりな感じのするオーケストラ&美声コーラス入りへヴィ・メタルといった感じ。
■Kate Bush / The Whole Story, The Dreaming■
ガラスのように透き通った、硬いけれどある方向・角度からの衝撃にはもろくも砕け散ってしまうような歌声。繊細で、奥行きがあって、儚げで、力強く、孤独で、包容力のある、さまざまな面をみせる楽曲。やっぱり唯一無二。初期から中期のベスト盤である『The Whole Story』ではその多彩さが感じられ、中期の『The Dreaming』は感性の鋭さが日常の枠を突き破り痛々しげですらある。美しい調和と美しい不調和に彩られたお伽の世界。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 『セイント・モード/狂信』(2019年・イギリス)(2023.08.13)
- 『護られなかった者たちへ』(2021年・日本)(2023.08.13)
- 『ヒッチャー (The Hitcher)』(1986年・アメリカ)(2023.06.04)
- 『ホテルマン東堂克生の事件ファイル~八ヶ岳リゾート殺人事件』(2022年・BS-TBS)(2023.03.12)
- 『白鯨(Moby Dick)』(1956年・アメリカ)(2023.03.11)
「音楽」カテゴリの記事
- 「every little music in my life」最近の更新(2023.08.06)
- Matia Bazar / The Best Of (2022)(2022.11.27)
- Umberto Tozzi / Io Camminero(2022.07.24)
- Spectrum / Spectrum 6; SPECTRUM FINAL Budoukan Live Sept. 22,1981 (1981)(2022.05.22)
- RockFour / One Fantastic Day (2001)(2022.05.22)
コメント
スクール・オブ・ロック、素直に楽しめますよね。
最近はエレキギターを弾く機会はないのでしょうか?
うちの息子もひところの嵐のような日々が過ぎて(笑)
最近ではエレクトーンにも興味を示し、いろいろ作曲したりして楽しんでいるようです。
とにかく音楽が身体にしみこんでいるということはすばらしいことだと思います。
投稿: Keiko | 2009/05/07 17:27
劇中、生徒たちに「これを効いて勉強しろ」と渡すCDのセレクションがたまりません。キーボーディストにはYesの『Fragile』、コーラスの女の子にはPink Floydの『The Dark Side of The Moon』ですよ。くぅ~っ! そして最後のライヴシーン、大人が小学生の衣装を着るってのはそのまんまAC/DCのギタリスト、アンガス・ヤングのスタイルで、使ってるギターも同じギブソンのSG。いろいろとたまらんです。
こういうのを観ると、またバンドもやりたいなぁとも思うし、ギターも弾きたいなぁとも思うのですが、すっかりふにゃふにゃの軟弱になった左手の指先はエレキを5分間弾くだけで「もう許して~」とゆうてはります(^^;)。
キーボードもなぁ、学生のときにちょっとだけ独学で練習して、当時は「ボヘミアン・ラプソディ」(Queen)の前半とか「素直になれなくて」(Chicago)のバッキングとか、なんとなく「渚のアデリーヌ」(リチャード・クレイだーマン)風くらいは弾けたのだけど、卒業以後は鍵盤楽器がないので、もういまは全然覚えてないし、弾けないですわ。
投稿: もあ | 2009/05/07 18:30