THE ALAN PARSONS PROJECT / EVE (1979)
The Alan Parsons Project(アラン・パーソンズ・プロジェクト)の4枚目のアルバムで、「女性」をテーマにしたコンセプト作らしいです。デビュー作ではエドガー・アラン・ポー、セカンドはアイザック・アシモフの『I Robot』と、小説がテーマのコンセプト作、そしてサードのテーマはピラミッドで、この4枚目は女性。だんだんテーマの求心力が下がってきている気がします。
ひさしぶりに聴いたのだけど、意外とデジタルっぽいというか、いかにもシンセサイザーぽい音が多かったんですね、この作品。もっと生音に近いシミュレートかと思ってた。でも、ほんのりシンセ臭さの残るブラス・サウンドとかは、聴いた瞬間に「いかにもAPPらしい」と思ってしまいました。
M1「Lucifer」はミステリアスな雰囲気を持ったイントロにモールス・コードのSE、混声コーラスなど、ミステリー&サスペンスな映画に使われそうな感じで、もしやこのままプログレッシヴ風に展開するのかと思いきや、その後はやわらかくあたたかな、そしてけっこう軽快なポップスになっていきました。
と思っていたらM5「Winding Me Up」のイントロと中間部でいきなりRondo' Veneziano(ロンド・ヴェネツィアーノ)かよ、みたいなバロック・アンサンブルが飛び出し、びっくり。だけど、ヴォーカル・パートの雰囲気とはあっていないし、アルバム全体の雰囲気からも浮いていて、なんだかなぁという感じです。
M9「If I Could Change Your Mind」は、なかなかの佳曲。やさしいピアノとやわらかなオーボエの音色、印象的なメロディ、美しいオーケストレーション、コーラスの使い方やチャーチ・オルガンの厚みのある和音など、自分好みな要素の多い曲でした。
そのほかは全体に印象が弱く、聴いている最中はAPPらしい演奏や音づくりだなぁなどと思うのですが、聴き終わるとどんな曲だったか忘れてしまいました。
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