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2008/05/22

NEW ENGLAND / WALKING WILD (1981)


Kiss(キッス)Paul Stanley(ポール・スタンレー)のプロデュースでアルバム・デビューしたNew England(ニュー・イングランド)。アメリカらしい明るく元気なロックン・ロールにヨーロッパ風の哀愁がほどよく入り混じり、あたたかな美旋律とさわやかなコーラスが心地よく響く、愛すべきグループだと思います。とくにファースト、セカンドはヨーロピアン・テイストだけどやっぱりアメリカンなメロディやアレンジが多く、いわゆる産業ロックとかアメリカン・プログレッシヴが好きな人にもアピール度が高いであろう作品でした。

1981年にリリースされた『Walking Wild』は彼らのサード・アルバムで、Todd Rundgren(トッド・ラングレン)がプロデュースしています。だからなのか、それとも「Todd Rundgrenがプロデュース」という情報に意識が引きずられてしまうのかもしれませんが、ところどころでTodd Rundgren's Utopia(トッド・ラングレンズ・ユートピア)に通じるような、あるいは、The Alan Parsons Project(アラン・パーソンズ・プロジェクト)が持っているような、プログレッシヴ風味のポップさを感じます。ただ、彼らのバックボーンはあきらかにアメリカン・ハード・ロックで、ごきげんなディストーション・サウンドを聴かせてくれるエレキ・ギターのバッキングはストレートなロックン・ロール。汗をかいてそうな元気なアメリカン・ロックのうえにUtopiaThe Alan Parsons Projectぽいポップなプログレ風味で味付けされているといった感じです。

ファースト、セカンドにくらべるとユーロピアン度、哀愁度がかなり後退し、その分、ポップ度、アメリカン・ロック度が強くなっているように感じます。また、楽曲自体の印象は小粒になっていて、もうひとつキャッチーさが足りない感じですが、ときにスペイシーに響くキーボードのアレンジや、彼らの魅力のひとつであるさわやかで美しいコーラスの多用は健在です。とくにコーラスの美しさは印象的。全体としては前2作よりもパワー・ダウン、スケール・ダウンを感じるけれど、このコーラスが聴けたから、まぁいいかと思いました。

New Englandファンに比較的人気があるらしいM6「Get It Up」は、クラシック・オーケストラの演奏をシンセサイザーに置き換えたようなアレンジが、シンセサイザーの音づくりのせいか、なんだか安っぽく感じられて、自分はあまり気に入りませんでした。一方、エレキ・ギターのいかにも泥臭いロックン・ロール風の暑苦しいバッキングがかっこよく、ギター・ソロのパートではシンセサイザーがスペイシーに響くM2「Holdin' Out On Me」や、キーボードのオーケストレーションとアコースティック・ギターのストロークを中心にフォークぽいメロディを歌い、オルガンやコーラスの美しさが印象的なM4「Love's Up In The Water」、アルバム・ラストを飾るおだやかなM10「You're There」あたりは自分の好みに合いますし、実際、なかなかの佳曲だと思います。

  

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