週末映画
■猟人日記■
なんだ、これ? なんか、どこにも着地しなかった。ユアン・マグレガー演じる主人公の「人としてのダメさ」を見せたかっただけなのかしら。中途半端なエロ映画でした。
■ライトスタッフ■
実話ベースなのかな? 飛行気乗りから宇宙飛行士になった人たちの話。前半で、この人が主役かと思った飛行気乗りは宇宙飛行士にはならず、後半ではほとんど忘れられたかのような扱われ方なのに、最後にまた登場する。やっぱり飛行気乗りのままで。なんか、話が整理されていないし、話をどこに向けたいのかよくわからないし、だらだらとした記録映画のようなつくり。3時間を超える上映時間がけっこう辛かった。
■ハリー・ポッターと秘密の部屋■
テレビ地上波で。おもしろいとかおもしろくないとかいう以前に、ハリーはホグワーツで特別扱いされすぎだな。ダンブルドアがハリーに肩入れしすぎというか。自分が正しいと思うことのためには規則を破ってもいいという考え方がハリーにだけ許されてる。これって、本来の意味での「確信犯」に近いと思うのだけど、それをすることが「いいことだ」といってるようで、なんか危険な感じがする。ただし、ハリーのような「特別な地位にある者だけが許される」という制限つきなようだけど、それもまた、なんか危険な感じがする。そういう環境のなかで成長したハリーが大人になったとき、場合によっては非常に危険な人物になりそう。あと、ドラコ・マルフォイはなんだかかわいそうだな。何代も続く名門貴族の御曹司として、平民たちの上に立つ貴族としての地位と権力を持つことを当然のように期待され、それを平民たちに納得させるだけの知力と戦闘力を身につけることも当然のように要求され、本人はそれだけの力が自分には当然あると思っているのだけど、客観的に見て力不足があきらか。そしてたぶん、父親もそれに気づいているだろうところが不憫。なんか、具合の悪い物語だ。
■太陽を盗んだ男■
ひさしぶりに観た。いろいろと都合よく物語が展開するところはあるけれど、やはりおもしろい映画。たぶん先生は、最初は本当に原爆をつくろうとは思っていなかったんじゃないだろうか。いろいろな下調べをして、必要な材料入手の計画を立てて、あとは実行さえすれば実際につくれる状態にまでなれば、それでけっこう満足だったんじゃないかな。そこにバスジャック事件という非日常が起き、その当事者となることで「プルトニウムを盗み原爆作成を実現させる」ことの非日常感が崩れたのかなと思う。また、マシンガンと手榴弾では要求を通せなかったバスジャック犯を見て、これが原爆ならばという想像もふくらんだのかもしれない。原爆さえ持っていれば、なんでもできると。ただ、もともと「原爆をつくること」自体が目標だったから、実際につくってしまったあとにすべきことが見つからない。道具さえあればしたいことも見つかると考えてたのかもしれないけれど、手段と目的は別物。手段自体が目的だった場合、手段を入手したところでそれをもてあますことになる。そういうことってよくあるし、そういう人って少なくないように思う。その結果、多くの人を巻き込んで自分を終わらせてしまった先生は非常に寂しい人だ。寂しさゆえに、他人を巻き込まずにはいられなかったのだろう。しかし山下警部さんってば原爆を手荒に扱いすぎ。屋上から原爆ごと飛び降りたら爆発しちゃうんじゃないの? それはそれで山下警部的によかったのかな。だとしたら、山下警部もなんだか哀しい人だったのね。
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