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2007年10月14日 - 2007年10月20日

2007/10/19

GIANNA NANNINI / PIA - COME LA CANTO IO (2007)

ここ数作のアルバムで、意欲的に新しいスタイルに挑戦しているGianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ)。以前はシャウト系ロック姉御のイメージが強く、その力強いしゃがれ声は非常に魅力的なものの、歌い方はけっこう一本調子で聴き続けていると意外と飽きることもあったのですが、最近はただシャウトするだけでない表現力も充分に発揮しています。

このアルバム『Pia』は、ダンテの『神曲(Divine Comedy)』にインスパイアされたポップ・オペラなのだそうです。2008年には舞台での上演も予定されているらしい。イタリアで有名なポップ・オペラというとTito Schipa Jr.(ティト・スキーパ・ジュニア)『Orfeo 9』という作品があって、ストーリーものらしいちょっと雑多な音楽性や役ごとに代わる歌い手などが楽しいのですが、Giannaのこのアルバムにはそういった雑多性のようなものは感じられません。全部の曲をGiannaがひとりで(一部ゲスト・ヴォーカルのようなものありますが)歌っているからでしょう。

演奏面では、オーケストラの導入や、一部で入る少年少女合唱などは、いかにもポップ・オペラ風ですが、リズム・ボックスやシンセサイザーなどのデジタルな音もあちらこちらに配置してあり、ここにもGiannaの新しい音への挑戦を感じられます。Giannaらしいパワフルなロックもありますが、単純なハード・ロックとして曲が完結することはなく、リズム・チェンジや情景転換などを組み合わせて、曲の中で表情が変わるような構成・アレンジがされています。

M1「La divina commedia」はイントロダクション的な位置づけなのでしょう。オーケストラによる演奏と詩の朗読のような語りだけで構成されています。

M2「Dolente Pia」はGiannaらしい軽快なロックにオーケストラをかぶせています。オーケストラ導入に無理やり感がないのが好ましいです。終盤ではソプラノのスキャットがGiannaのヴォーカルのうしろに配置されます。

M3「Mura mura」は少年少女の合唱から始まります。ほのかな哀愁とおだやかなあたたかさを感じさせるスローな曲で、上手に配置されたオーケストラとコーラスがGiannaのヴォーカルをバックアップします。

M4「Non c'e' piu' sole」は、どこか妖しい雰囲気のする演奏がアシッド風? 歌メロはイタリアらしい素直なもので、サビあたりではオーケストラも入り、前半部分の妖しさとはまったく違った雰囲気の美しい演奏になります。アコースティック・ギターでぽつぽつと音が奏でられる間奏がちょっとノスタルジックです。

M5「Contrasto」はディストーションのきいたエレキ・ギターがコードをかき鳴らすハード・ロック。Toshe(トシェ?)という男性ヴォーカリストとGiannaの掛け合いヴォーカルが聴けます。

M6「Le corna」はうにょうにょしたリズム・ボックスがなんだか気持ちの悪い変な曲。これもいわゆるアシッドとかクラブ系音楽とかの雰囲気なのでしょうか(そっち方面の音楽ってぜんぜんわからん)。前半はとくにメロディや歌といった感じではなく、歌詞つきの実験音楽のような雰囲気もあります。後半部では美しいメロディを持った歌になります。

M7「La gelosia」は大仰な絶唱系バラードのように始まります。しかしヴォーカル・パートの後半あたりでバンドが入るとハード・ロックになり、それからまたオーケストラとコーラスをバックにした歌い上げ系に戻る、といった感じで緩急をつけた構成になっています。

M8「Dolente Pia (voce prigioniera)」はミディアム・テンポのロック・バラード系の曲。シンプルだけど印象的な美しいメロディがたくさんあります。Giannaの歌唱も、力強く歌い上げるところと、力を抜いてやさしげに歌うところを、上手に歌い分けています。

M9「Testamento」は、曲そのものはオーケストラをバックにしたおだやかかつ力強くあたたかいミディアム・テンポのロック・バラードで悪くないのですが、曲の調子がM8と少し似ているので、M8からの続きで少し飽きてしまいました。メロディやヴォーカルの魅力もM8より少し劣る感じです。単曲で聴くか、もしくは別の場所に配置されていたなら、もっとよかっただろうなと思います。

M10「Settimanima」はイントロに古いLPのスクラッチ・ノイズのSEを使っています。なのでノスタルジックな曲が始まるのかなと思ったら、その後はリズム・ボックスとシンセサイザーのオーケストレーションを前面に出したデジタルな演奏で、現代的。こうしたら草の演出は、自分はけっこう好きです。

M11「Meravigliati i boschi」も、1コーラスめはバックの演奏で聞こえるのが宇宙をテーマにしたテレビ番組とかでかかりそうな雰囲気のシンセサイザーで、このままコスミックな感じで進むのかと思いきや、2コーラスめからはアコースティック・ギターのアルペジオにバックが変わり、シンセサイザーのヒューマン・ヴォイスによるコーラスも入って、厚みのある演奏に成ります。スローであたたかな感じの曲ですが、歌メロ自体はとくに変化や盛り上がりがなく、単調です。

アルバムを通して聴くと、前半から中盤まではなかなかいいのですが、終盤で少し息切れしちゃったかなという印象で、それがちょっと残念です。ベースになっている物語のないようにも関係しているのでしょうが、最後はGiannaらしいロックを感じさせるパートを持った曲のほうがよかったかなと思います。


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紹介(BlogPet)

きょう小丸はもあは紹介したかも。
それでもあはスライスするつもりだった。
でも、発泡したかもー。
だけど、きょう小丸は、もあと都会芝居したかもー。

*このエントリは、ブログペットの「小丸」が書きました。

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2007/10/18

きつねうどんとカルビ丼@花びし茶屋(神楽坂)


大久保通り沿いのマンション1階の少し奥まったところにある、うっかりしてると見落としがちなうどん屋さん。ランチといえども外食で麺類という選択はめったにない自分なのですが、たまにはふだんと違うものを食べよう、おなかもそんなにすかないし、ということでひさしぶりに食べにいきました。

きつねうどんとミニカルビ丼のセット、890円。

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カルビ丼はしょうゆ味で煮込んだカルビが乗ってて、なんだか牛丼みたいです。濃い口甘辛の味付けなので、七味などで少しさっぱりさせるほうが自分は好き。テーブルに置いてある、カツオ味のする「自家製辛味」をかけるのがお気に入りです。
うどんはしっかりとした歯ごたえがあり、汁は出汁味中心であっさりと。やたらと調味料の味付けが濃いお店が多いなか、こういう薄味はほんとにうれしい。美味しいうどんだと思います。ほどよく甘く煮付けられた揚げが2枚と、けっこうたっぷりの揚げ玉。おなかがいっぱいになります。薄味に途中で飽きてきたら、これにも「自家製辛味」を少し入れると味にふくらみが出て、またどんどん食べられます。

うん、美味しいな。まめ半や味彩のうどんよりも自分は花びし茶屋のうどんのほうが好きです。

神楽坂のをと ―『花びし茶屋』うどん [牛込神楽坂]
ぽたりモバイル一人旅 [雑記]W-ZERO3と花びし茶屋
うどんレポ - 花びし茶屋


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健康フーズ カレーうどん …

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2007/10/17

FRANZ LISZT / EINE FAUST SYMPHONIE

リスト作曲の『ファウスト交響曲』。Daniel Barenboim(ダニエル・バレンボイム)指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団演奏、1998年の録音です。M4の「終末合唱」に引かれて聴きました(合唱好き)。

う~ん、なんだかあまり抑揚や緩急のない曲なんですね。ファウストがモチーフだから、もっと妖しかったり邪悪だったり熱情があったりと感情的な振幅が強く感じられるようなものを想像していたのですが、全体にもんやり聞こえてしまいます。これといって印象的なメロディも見つからないし。M1「Faust」は30分もありますが、とくに大きな山場とかがあるわけでもなく、途中ですっかり飽きてしまいました。19分超のM2「Gretchen」も似たような感じ。17分弱のM3「Mephistopheles」でやっと少し曲の構成のなかでの力強さや美しさの移り変わりのようなものが聴けてよかったけれど、メロディとかはとくに自分にはアピールしない感じです。

ゲーテの戯曲『ファウスト』を音楽化したものでは、グノー作曲のオペラ『ファウスト』をCDで聴いたことがあります。このオペラは美しいメロディや歌の掛け合いなど印象に残っている部分がけっこうあるのだけど、リストの『ファウスト交響曲』は聴き終わったときに印象に残っているところがないのですよ。グノーのオペラは戯曲のストーリーを追っているのでドラマティックな展開もあるのでしょうが、リストの交響曲は主要人物の性格描写を音楽で表現しようという意図らしいので、ドラマティックにはなりにくいのかもしれません。

もっともたのしみにしていたM4「Andante mistico(終末合唱)」も、合唱よりはPlacido Domingo(プラシド・ドミンゴ)のテノール独唱のほうがメインで、合唱はあまり目立ちません。テノールのうしろでバック・コーラス的に聞こえてくる程度。テノールが入らないパートでも、メロディを奏でる管楽器などのうしろで演奏に厚みを出すために導入されたような感じです。もっと合唱メインのものを期待してたので、残念でした。

そういえば自分、ゲーテの『ファウスト』って読んだことないな。実はどんな物語なのか、よく知らないです。機会を見つけて読んでおこう。


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2007/10/16

豚肉のすき焼き風と鰤の西京焼き@わしょくや(神楽坂)

月曜日の神楽坂は定休のお店が多くて、ランチの選択肢が狭まります。そんなわけでひさしぶりに「わしょくや」へ。本日の肉料理と本日の魚料理が半量ずつ盛り合わせで提供されるお得な「わしょくや御膳」850円をいただきます。

魚料理は鰤の西京焼き。肉料理は黒豚と野菜の焼肉風となっていましたが、焼肉というよりはすき焼き風でした。そのほか、小さな冷や奴、素麺を使ったマヨネーズ味のパスタサラダ風、漬物、豚汁がついて、ご飯は白米、玄米、炊き込みご飯から選べます。いまの季節、炊き込みは松茸ご飯が出されています。

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このお店、「おらっ、腹いっぱいになるまで食えっ!」といった感じの濃い味付け大盛りガテン系な料理が多いように思うのですが、昨日の料理はそれほど濃い味になっておらず、美味しくいただけました。西京焼きなんて、むしろ西京焼きの味があまりせず、ただの焼き魚みたいだったりして。それでも自分としてはこのくらいの味のほうがありがたいです。

wasyokuya:わしょくや(神楽坂店)


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2007/10/15

週末映画

■ミリオンダラー・ホテル■
登場人物がみんなどこか異常で、最初のうちはその状況に感情移入できず、少しイライラしたのだけど、それに慣れると、だんだんと哀しく切ない気分になってくる。
素直な感情や欲望には常に狡猾さや自分勝手な損得勘定や嘘や裏切りが付きまとう。それでも人生は美しい、生きることは素晴らしいと思いながら死んでいく姿に共感はできないけれど、相手の心に届きたいという願いを叶えるためにはあの方法しかなかったのかもしれない。それもまた自分勝手で狡猾なやり方だとは思うけれど。


  

■青春の殺人者■
主人公の青年、ダメすぎで弱すぎ。古い映画で、当時の背景や雰囲気、その時代の若者の置かれた状況とかが大きく影響している作品なのだろうけれど、自分には実感が残っていないので共感しにくい。
水谷豊の芝居はすごく水谷豊で、これもなんだか違和感。原田三枝子もガーガー怒鳴ってばかりだし。主役級の若者2人の台詞がいかにも芝居風で、現実味を感じない。その点、すぐに殺されちゃったけど市原悦子は凄みがあったし、一瞬しか登場しなかったけど桃井かおりは存在感があった。水谷&原田ではない別のうまい役者で観たかったかも。


  

■ニュー・シネマ・パラダイス■
MXTVで放映されたもので、ノーカットなのかどうかよくわからない。CM抜きで2時間2分くらい。
広場に面した家の壁に映像を映すシーン、そのフィルムが燃えはじめるシーンが印象的。黒い髪に栗色の瞳といういかにも南イタリア人のトトと、金髪で青い目といういかにも北イタリア人のエレーナの、成就しないラヴ・ストーリーも、同じイタリアだけれどけっして同じ国とは思っていないイタリア人を感じさせる。トトカルチョで大金を当てた男性を「ナポリ人」と呼び、「幸運はみな北のやつらが持っていく」というようなことを町の人がいうシーンがあるのだけど、ナポリでさえ「北」と思っているシチリア、北と南の格差を強く感じているシチリアの姿が浮かび上がる。
なかなかあと味のいい映画でした。最後の「カットシーンをつなぎ合わせたフィルム」も素敵だったし。
ただ、Ennio Morricone(エンニオ・モッリコーネ)の音楽は大仰すぎじゃないだろうか。映像とストーリーで充分に感傷的になれるところに、これでもかと感傷的な音楽を重ねられると、かえって引いてしまう。


  

■天国にいちばん近い島■
原田知世が見たい人のための映画。しかし、パックツアーできていてあんなに自分勝手な行動をとるなんて、ありえないし、非常に迷惑。しかも若い女性がひとりでふらふらと歩き回るうえに日本人というだけでよく知らない男性のクルマには乗るは家には泊まるは。現実世界でそれをやったら、ほぼ間違いなく拉致られて強姦されて場合によってはどこかに売り飛ばされるか殺されるね。そういう意味ではたしかに天国(死)に近い島かもしれん、この小娘にとって。
ニュー・カレドニアの海や風景はとてもきれいでした。


  


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