HAPPY THE MAN / HAPPY THE MAN (1977)
アメリカのプログレッシヴ・ロック・グループ。再結成後も含めてアルバムが4~5枚あるようですが、これはデビュー・アルバムです。アルバム収録曲9曲中、ヴォーカルが入るのは2曲だけ。基本はインストゥルメンタル・グループですね。それにふさわしいだけの演奏技術とアレンジ力を持っています。のちにCamel(キャメル)に加入するKit Watkins(キット・ワトキンス)
のカラフルなキーボード群が縦横無尽に活躍します。
CamelやGotic(ゴティック)
のようなやさしさ、ファンタジックさを持ちつつも、よりタイトでテクニカル。ほどよく都会的な香りもし、爽やかなフュージョン・ミュージックのような肌触りもある一方で、M2「Stumpy Meets The Firecracker in Stencil Forest」ではサキソフォンも含めたユニゾン・プレイも聴かせるなど、King Crimson(キング・クリムゾン)
張りの力強さもあります。また、やわらかくあたたかい雰囲気も持っていて、とくにフルートの入るおだやかなシンフォニック・パートは、広い大地で透き通った満天の星空を眺めているよう。こういった感じは大陸ならではでしょうか。星空を眺めているようなおだやかな感じはSebastian Hardie(セバスチャン・ハーディ)
などにも感じられますが、Sebastian Hardie
ほどおおらかな感じはしないのは、オーストラリアとアメリカの違いなのかな。
M5「Carousel」だけはちょっとシビアで重く暗い感じがして、アルバムのなかで異色ですが、他はどれもテクニカルさをあまり意識させない軽やかさとやわらかなあたたかさがあり、インストゥルメンタル曲があまり好きではない自分でも飽きずに楽しく聴けます。とくに、どことなくユーモラスなメロディを持ったM4「Mr. Mirror's Reflections on Dreams」と、ヴォーカル入りで最後はマーチング・バンド風になっていくのが楽しいM7「On Time As A Helix of Precious Laughs」は、テクニカル・フュージョン・プログレ風ななかに透き通った満天星空パートが上手に組み込まれていて、とても好ましく感じます。
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