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2007/04/06

ANTONELLA RUGGIERO / SACRARMONIA LIVE [IL VIAGGIO] (2004)

Antonella Ruggiero(アントネッラ・ルッジェーロ)は2000年ごろから、いわゆるポップスを歌うのとは別に、弦楽四重奏団をバックに従えたクラシカルなアレンジでトラディショナルな曲やコンテンポラリーな曲を歌う活動をしています。それをアルバムというかたちで最初に発表したのが2001年の『Luna crescente [Sacrarmonia]』、そして、そのスタイルでのコンサートの模様を収めたのがこの『Sacrarmonia Live [Il viaggio]』です。同時にこのアルバムは、ソロ・シンガーとなってからのAntonellaにとって初のライヴ・アルバムとなります。2003年7月13日にボローニャのサント・ステファノ広場(Piazza Santo Stefano)で行なわれたコンサートの模様が収録されています。

1996年のソロ・デビュー作『Libera』に収録され、『Luna crescente [Sacrarmonia]』でもアルバム冒頭で歌われた「Corale cantico」でコンサートは始まります。この曲、伸びやかでかつ神々しいAntonellaの歌声が楽しめる、ソロになってからの名曲のひとつだと思うのですが、個人的な好みでいえば、『Libera』に収録されたヴァージョンがいちばん好きだったりします。弦楽四重奏による演奏は、おだやかで美しく優雅でもあるのだけど、Antonellaの歌声の持つ輝きの前では弱々しく感じてしまうのです。

そういった傾向はこの曲以外でもけっこうあります。たとえばM7の「Il canto dell'amore」なども、歌の持つ力に演奏がついてこれていない。弦楽四重奏で出せる音の力や大きさ、圧力といったものの限界を感じてしまいます。たとえばリズム・セクションだけでもロックやポップ・ミュージックの楽器や演奏が使われていたならなぁと思います。

トラディショナルな曲などでは歌詞のない、スキャットによる歌唱も比較的多くあります。こういった曲ではAntonellaの“声”の素晴らしさがいっそう輝きを持ちます。それはそれで素晴らしいのだけど、自分はたぶん“イタリア語の持つ音”が好きなのでしょう、ものたりないのです。あの“声”で、美しい響きを持った“イタリア語の歌詞”を歌ってほしい、と思ってしまいます。

おだやかな弦楽四重奏をバックに室内楽的な演奏で歌っていますが、それほどクラシック・クラシックといった感じにはならず、ポップで華やかな感覚があるところは好ましく感じます。聴いていておだやかな気持ちになる、とてもよい音楽だとは思うけれど、ライヴ盤である必要は、あまり感じませんでした。そしてやはり自分はポピュラー・ミュージックを歌うAntonellaのほうが好きかもしれません。



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