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2007/03/19

ホワイト・アスパラとかカスベとか@コート・ドール(三田)

およそ1年ぶりに、東京・三田のコート・ドールでお昼を食べてきました。フレンチの有名店&高級店。ボーナスも出ない会社で働く貧乏サラリーマンにはかなりの背伸びなお店ですが、年に1度の結婚記念日ですし(本当は今日、3月19日なのだけど、休日じゃないと出かけられないので)、それにこのお店は、料理の素晴らしさももちろん楽しみですが、なんといってもシェフ・ソムリエとして、神楽坂のビストロ・イデアル(現在はイデアル・ラングルというお店に変わりました)で非常に良くしていただいた大園さんが働いているのですよ。イデアルの頃から毎年、結婚記念日には大園さんのお店で、というのが定番になってます。

このお店、駅からちょっと遠くて、しかもマンションの1階の端っこという目立たない場所にあるのですが、1年ぶりとはいえくるのは2回目。迷わずにサクサクッとたどり着けました。しかし、強い風が吹いていて店に着く頃には髪がぼさぼさになるのは去年と同じ。扉を入ると、いましたいました、懐かしい顔が。挨拶を済ませ、コートを預かってもらい、関へ案内してもらいます。庭が見えるガラスに面した、角っこの落ち着いた席。

とりあえずシャンパーニュをグラスでもらい、細い泡がきれいにグラスの中で舞うのを眺めながらメニューを見ます。ランチは4500円のコースがあり、前菜もメインもたしか2品からのチョイスで、デザートとコーヒーもついていて、それを頼むととってもお得なのだけど、アラカルトのメニューの中に、見つけてしまいました、ホワイト・アスパラ。去年このお店でいただいたホワイト・アスパラがどれだけ美味しかったか、思い出されます。もう、これはぜったい食べたい。というわけで、やっぱりアラカルトでお願いすることに。

アミューズは、このお店の定番、赤ピーマンのムースにトマトのソースを添えたもの。これは去年もいただきましたが、去年のものよりもピーマンの味わいが強いように感じます。去年はたしか、ピーマンよりもトマトの味の印象が強かったのだけど、今回はトマト・ソースの酸味がピーマンの甘みと爽やかな苦味をいい感じに引き立ててる印象。美味しい~。

前菜は、オマール海老のテリーヌと、ホワイト・アスパラの茹でたものをチョイス。一皿ずつ頼んで、シェアにしてとお願いすると、最初からふたつのお皿に分けて持ってきてくれるのですが、半分の量でも充分に一人前に見えるほどの分量があるのですよ、このお店。オマールのテリーヌも、たっぷり。パテ状になった柔らかい部分には海老の旨みがたっぷり感じられ、濃厚なアメリケーヌ・ソースのよう。もちろん、ぶつ切りの海老の身も入っていて、食感も楽しめます。つけあわせは、千切りにしたニンジンを酢漬けにしたようなもので、フランスの家庭料理風なものなのだそうですが、クミン(だと思う)の風味がエキゾチックで爽やか。そして、アスパラ。春ぅ~。やっぱりめちゃ旨です。アスパラの、柔らかいのだけどほどよい硬さを持った歯ごたえ。アスパラの中心にまでじんわりしみこんだ優しいスープの味とアスパラの甘みがたまりません。マスタード・ヴィネガーのソースが添えられているのですが、ソースをつけるのがもったいないです。そのままで、もしくはほんの少し塩をつけて食べるのがよろし。

メインはまず、魚料理に「カスベのクールブイヨン煮 キャベツ添え」なるものを。これもこのお店の定番だそうですが、自分は食べるの初めてです、エイ。カスベというのは、エイ(エイヒレの、あのエイです)のことなのだそうな。爽やかなソースで和えられた煮キャベツの上に、白身のふわふわでぷりぷりな魚が載ってます。干物のエイヒレからは想像ができない、上品なお味。うまうまぁ~。続いて肉料理に、牛テールの赤ワイン煮。お皿にどーんと載ってきましたが、これでも半分に分けてくれてるのだよなぁ。すごい量だ。1人前を一人で食べたら、身体じゅう牛味になってしまいそう。とろとろに煮込まれた牛肉は、ゼラチンもたっぷりで、こってりしそうなのだけど、赤ワインのソースが濃厚にもかかわらず意外と酸味も残してあって軽やかな味わいで、思ったより重くもくどくもありません。こういうところが、また素敵。付け合せはかぼちゃのピュレのようなものでしたが、コリアンダーシードが入っているのかな、南瓜の甘さにほんのりエキゾチックな風味がいい感じです。

どの料理も、味付けは濃くも強くもないのだけど、味はどれもしっかりと強く感じられる。こういう料理、とっても好きです。

ワインは、ブルゴーニュの赤を飲みたかったのだけど、ワイン・リストにあるのは飲んだことのないものばかりでよくわからないので、大園さんに相談。2002年のシャサーニュ・モンラッシェ(F.ガニャール)を推薦してくれました。もう、これがまた、とってもうまうま。豊かな香り。なめらかな口当たり。抜栓直後は少し苦味や土っぽい感じもあるのだけど、時間が経つにつれまろやかに、酸も旨みもタンニンも渾然一体となって口の中に広がります。華やかで、暖かで、味わいはしっかりしているけれど軽やかで、やっぱりブルゴーニュって美味しい。

料理がすべて済んでも少しワインが残っていたので、チーズを追加。今年の季節最後のモンドールと、ミモレット。最近、仕事がちょっと忙しく、会社を出るのが遅い時間なため、しばらく行きつけのチーズ専門店でチーズを買っていません(お店が閉まっちゃってる)。なので、こういったチーズを食べるのはひさしぶり。やっぱり美味しい。たまりません。

Rimg0002さすがにお腹がいっぱいになったので、デザートは頼まず(残念ではある)、締めのエスプレッソを。すると、エスプレッソと一緒に、「おめでとう」メッセージの入ったクッキーも持ってきてくれました。去年もいただいたのだけど、サクサクッと軽いクッキーで、これもとっても美味。エスプレッソのおかわりもいただいて、しめて4万1500円。満足です。

今回はディナーではなくランチということもあり、店内も陽の光が入って明るく、うららかな感じです。また、去年はまだ緊張した感じが残っていた大園さんも、いまではすっかりお店に馴染んで、サーブの合間にちょこちょこっとお話ししたり(ひさしぶりの再会を祝してガッチリ握手もしてしまいました)。食後には、あの有名な斉須シェフがホールに出てこられて、挨拶してくださいました。シェフの写真はウェブで見たことがあるのですが、そのときと同じ、ピンクのポロシャツ。とても有名なフレンチのシェフには見えず、町のおっさんみたい。シェフが他のお客さんのテーブルをまわっているあいだに、大園さんの案内で厨房も少し見させていただきました。厨房は、噂どおりぴかぴか。厨房に残っていらした若い料理人さんたちが「大園さんは、シェフがいないとけっこう大口をたたく」などと笑いながらいっていて、微笑ましかった。厨房の人たちとうまくやっていけてるのだな、大園さん。

最近の神楽坂の様子や、大園さんのあとにイデアル・ラングルの支配人を引き継いだ中尾さんの話などを少しして、最後は大園さん、斉須シェフ、松下支配人に見送られて、お店をあとにしました。松下支配人には「また近々おいでください」とプレッシャーをかけられました(^^;)。そうしょっちゅうは来れんて。あ、でもランチ・コースを頼めばそんなに高くもないな。

また、ぜひ食べにいきたいと思います。大園さんがいるかぎり。松下さん、あまり大園さんをいじめないでねぇ。なんか、はしばしでチクッチクッと大園さんにプレッシャーを与えているように見えるんですけどぉ(^^;)。

ちなみに以前、大園さんと一緒にビストロ・イデアルで働いていた黒岩シェフは、新宿のオーヴィユパリをやめたあと、いまは青山のVelours(ベロア)というお店でお手伝いをしながら、シェフとしての働き口を探しているそうです。このお店、ウェブサイトをチェックしたのだけど、黒岩さんのイメージとぜんぜん違う。だからたぶん、長くはここにいないんじゃないかな。もっと落ち着いた感じのお店で、黒岩さんの料理をゆっくりと心行くまで堪能できる日が来ることを期待してます。


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コメント

 ホワイトアスパラの時期ですねぇ。モンドールは時期終わっていると思うけど、まだありましたか。確か1月頃だったような。丸ごと温めて、チーズフォンデュ風にするのも美味しい~。

投稿: なこ | 2007/03/19 23:12

モンドールは3月末までの生産ですね。いまがいちばん最後の時期。フォンデュ風にするのも美味しいけど、皮の部分をオーブン焼きにするのも好きです。

投稿: もあ | 2007/03/22 10:22

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