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2007/02/27

AUDIO 2 / ACQUATICHE TRASPARENZE (2006)

Audio 2(アウディオ・ドゥエ)は、Giovanni Donzelli(ジォヴァンニ・ドンゼッリ)とVincenzo Leomporro(ヴィンチェンツォ・レオンポッロ)のふたり(どちらも1961年、ナポリ生まれ)によるポップ・ロック・グループ。1993年にアルバム『Audio 2』でデビューし、以降、だいたい2年ごとくらいにコンスタントにアルバムをリリース。『Acquatiche trasparenze』は彼らにとって7枚目(ベスト盤含む)のアルバムになります。

自分は、彼らのアルバムはこれまでファーストしか持っていなくて、彼らの音楽を聴くのは本当にひさしぶりなのだけど、うん、心地よいです。デビュー作でもそうでしたが、ヴォーカルの声質とか歌い方とか、ときにはメロディ・ラインとかにも、ときどきLucio Battisti(ルーチォ・バッティスティ)の影がよぎります。全体的には軽やかなポップ・ロックといった感じで、都会的な洗練もあるのだけど、そんななかでカンタウトーレ風の、フォークの雰囲気を持ったものがあったり、やわらかなスライド・ギター入りでリゾートぽい雰囲気のものもあったり。

M6「Il treno」はピアノとキーボード・オーケストレーションを中心にした、感傷的だけどベタつかないスローな曲で、Lucio Battistiの初期のアルバムとかにありそう。心の内にはたっぷりあるけど表に出す分は抑えているかのような哀愁があり、カンタウトーレぽい佳曲だと思います。

若いミュージシャンたちの奏でる音楽がどんどん英米化していくなかで、彼らのように軽快さと洗練を持ちつつもイタリアらしいメロディや構成の雰囲気を失わずに楽しませてくれるのは、とても嬉しい。そういう意味では、Stadio(スタディオ)883(オット・オット・トレ)などに通じる部分があるかもしれませんね。

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