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2006年8月13日 - 2006年8月19日

2006/08/18

EDUARDO BORT (1974)


スペインのギタリスト/コンポーザー、Eduardo Bort(エデュアルド・ボルト)のファースト・アルバム。メロトロン入りの作品として、古くからプログレ・ファンのあいだで知られてますね。実際、アルバムの後半(LPのB面)ではぶわぁーっと鳴り響くメロトロンが堪能できたりしますが、自分としては「だから、どうした?」という感じもあります。King Crimson(キング・クリムゾン)をはじめとしたイギリスのグループなどにくらべると、メロトロンの使い方が野暮ったいし、無理やりメロトロンな感じがしないでもありません。

それよりも自分には、どことなく夢見がちで、サイケ・フォークの香りも漂うアコースティック・ギターの音色のほうが心地よく感じられます。とくにアルバム冒頭のアルペジオは、星の瞬く夜に溶け込んでいきそう。ちょっと意識がとんでっちゃってるようなヴォーカルとともに、幻想的です。

他の曲でも、アコースティック・ギターの音色が聴こえるパートは、ほんのりサイケデリックな香りを漂わせつつドリーミー&ミステリアスな雰囲気もあり、初期のPink Floyd(ピンク・フロイド)風というか、いろいろな国に発生したPink Floydフォロワー第一世代か奏でるような音楽に似た印象があります。それ以外のパートは、けっこういなたくてハードな古いブリティッシュ・ロックといった感じでしょうか。オルガン・ロック・グループがたくさんあった頃のイギリスの音に近いように思います。

ちなみに、未確認情報なのですが、彼は日本で演奏したことがあるらしいです。どこかの有名なお寺で、5000人のお客さんがいたとか(あるページに his tours of Japan, playing in the major buddhist temples there to 5,000 people! と書かれてます)。


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2006/08/17

GIANLUIGI DI FRANCO (1988)

イタリアのネット・ショップで安く売ってたので、なんとなく買ってみたのですが、この人、元Cervello(チェルヴェッロ)のヴォーカリストだそうです。このアルバムは彼のソロ・デビュー作らしいのですが、1990年には地中海コレクションの1枚として『青の中の帆』というタイトルがついた日本盤もリリースされていたらしい。地中海コレクションというと、Cristiano De Andre'(クリスティアーノ・デ・アンドレ)などもリリースされた、あれでしょうか。

Corrado Rustici(コッラード・ルスティチ)がアレンジとプロデュースをした(Cervelloつながり?)このアルバム。一部のファンのあいだではとても評価が高いようなのですが、う~ん、どうなんでしょう。自分の好みからすると、ちょっと微妙です。なんか、アルバムとしてばらばらな感じ。

M1「Siren ligheia」は「ライオンは寝ている」風で、M10「Jingle in the jungle」は「バナナボート」風? M2「Go heavy (Vai pesante)」はチョッパー・ベースとやかましいキーボードの入った派手なポップスだし、M5「Nighi-Naga」やM7「Scirocco」は古いアメリカの歌謡曲ポップスみたい。ちなみにM5の「ニンギナガ・ニンギナガ・ニボンボン」っていうコーラスは楽しいな。

その一方で、M8「Can we wrong」やM12「Una vela nell'azzurro」のように、おとなしくなったPaolo Vallesi(パオロ・ヴァッレージ)のような、素直な流れと美しい展開を持ったイタリアらしいメロディがあったり。M8など、本当にありがちな感じのイタリアン・ポップスなのだけど、英語で歌われているのにイタリアン・ポップスらしさが強力に感じられるというのは、実はすごいことなのですよ。

そして、やはり気になるのは「地中海コレクション」に選ばれた所以ともいえる、エスニックな雰囲気を漂わせた曲たちです。ただ、自分はそれらの曲にあまり「地中海」を感じなかったのですけれど。

M3「Luna」はキーボードのアルペジオにオリエンタルな雰囲気が漂いますが、歌メロは優しい愛情を感じるなだらかで美しい、いかにもイタリア的なもの。サビにはやわらかな哀愁があります。M6「Insh'Allah」も地中海というよりは、どちらかというとアラブやアフリカのイメージ? さらにはほんのりオリエンタルな雰囲気も入っているように感じます。淡々としていて、ときにメディテーショナルですらあるヴォーカルと演奏、そして突然訪れる高揚は、どことなくプログレチックです。M9「Vurria addiventare」もアラブやエジプト風のエキゾティックなメロディが見え隠れし、なにかのサウンドトラックかしらとか思ってしまいます。

そんなわけで、アルバム全体としては方向性がよくわからないし、なんだかなぁという感じもあるのですが、イタリアらしいポップスを感じさせるいくつかの曲、そしてエスニック/エキゾティックな香りのするいくつかの曲は、なかなか興味深いです。

ちなみに、Gianluigi Di Franco(ジァンルイジ・ディ・フランコ)は2005年3月19日に亡くなったそうです。52歳だったとか。まだ若いのに。



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2006/08/16

CIRQUE DU SOLEIL / DRALION (1999)

2007年に日本初上演が決まった「Dralion」のサウンドトラックです。

カナダ・モントリオールを本拠地とするサーカス・パフォーミング・アート集団、Cirque du Soleil(シルク・ドゥ・ソレイユ)は、肉体を駆使したアクロバティックなパフォーマンスと幻想美やドラマを感じさせるアーティスティックなステージングでよく知られていますが、そのステージで生演奏される音楽もすべて彼らのオリジナルです。その音楽は、もはや「サーカスのBGM」の枠を完全に凌駕し、彼らのステージ同様、非常にクオリティの高いものになっています。これまでに日本公演のあった「Saltimbanco」「Alegria」「Quidam」といった作品のサントラも、音楽だけで充分以上に「アルバム」として楽しめるもので、自分はかなり気に入ってます。とくに『Alegria』は、ヨーロッパ的な哀愁とドラマ性が存分に感じられ、クラシカルでシンフォニックな趣もあり、ある種のプログレッシヴ・ポップスともいえる、かなりよいアルバムでした。

でも、この『Dralion』は、ちょっとなぁ。

「Alegria」などは、どことも知れないヨーロッパ(西洋)が舞台でしたが、「Dralion」はアジア志向。中国で幸運のシンボルとされるライオンと西洋の竜(ドラゴン)が合体したドラリオン(Dralion)がテーマなのです。そのためもあってか、音楽もどことなくエスニック。さらに、そのエスニックさが、東洋風というよりは、アラブやエジプト、あるいはアフリカ風だったりするところに、西洋人らしいある種の誤解を感じます。で、その誤解と彼らのルーツである西洋音楽が、『Alegria』などでのように上手に融合できてはいないように感じるのです。アレンジも、演奏も、なんか、どこかとってつけた感がある。

ショーとしての「Dralion」は、Cirque du Soleilの代表作のひとつともいわれているようで、きっと他の演目と同様に素晴らしいものなのだろうと思います。その舞台を盛り上げる音楽としては、きっとこれらの曲も効果的なのだろうと思います。ただ、音楽だけを取り出して「アルバム」として聴くには、ちょっと安易で退屈な印象を受けてしまいました。一定のレベルにはあるのだけど、音楽作品としての『Alegria』『Saltimbanco』などのレベルには及ばないように思います。


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2006/08/15

SILVIA MEZZANOTTE / IL VIAGGIO (2006)

Matia Bazar(マティア・バザール)の三代目歌姫だったSilvia Mezzanotte(シルヴィア・メッツァノッテ)の、待望のソロ・デビュー・アルバムです。

Silviaは1990年に「Sarai grande」という曲でサンレモ音楽祭の新人部門に出場したことがあるようで、その際にこの曲で歌手としてシングル・デビューは果たしていたのですが、その後はLaura Pausini(ラウラ・パウジーニ)Francesco De Gregori(フランチェスコ・デ・グレゴーリ)Andrea Bocelli(アンドレア・ボチェッリ)Mia Martini(ミア・マルティーニ)といった人気アーティストのアルバムやツアーにコーラスで参加するといった裏方仕事が多くなります。

そんな彼女を表舞台に呼び戻したのがMatia Bazarで、Laura Valente(ラウラ・ヴァレンテ)が抜けたあとの三代目歌姫として、1999年にSilviaを迎えました。そして2枚のスタジオ・アルバムと1枚のライヴ・アルバムをリリースしたのち、2004年にMatia Bazarを脱退、ソロ活動を始めます。2005年にはソロ・シンガーとしての再デビュー・シングルとなる「Tanto tanto amor」がリリースされ、いよいよ本格的に活動再開かとファンの期待が高まったのですが、その後なかなか新しいニュースが入ってこず、このまままた消えてしまうのかと心配が高まってきたところで、やっとリリースされたのがこのデビュー・アルバム。まさにファン待望のアルバムといえます。

M1「Parole d'amore」はLaura Pausiniなどにも通じるような、なめらかで美しいメロディを持ったミディアム・テンポの曲。サビのあたりの展開はリラックスしたMatia Bazarといった雰囲気もあります。フルートの音色(かな?)のキーボードが奏でる、ちょっとリズムに遅れ気味のコード・アルペジオが、個人的に好ましく感じます。

M2「Tu sei gia' poesia」は、さらに素直に美しいメロディと構成を持った、とてもイタリアン・ポップスらしい曲。Matia Bazarでは力強い歌声も聞かせてくれていたSilviaが、ここではあえて抑えて歌っているようで、やわらかく優しい感じがあふれます。

M3「Bellezza buttata via」は都会的でしゃれた雰囲気を持ったポップス。ほんのりジャジーなギターのアレンジが心地よいです。アメリカ風の匂いもありつつ、どことなくMatia Bazarの名残も感じられます。

M4「Tanto tanto amor」は先行シングルとしてリリースされた曲ですが、自分の好みとはちょっと違う感じ。南欧的というか、ラテンのムード音楽的な雰囲気があります。ガット・ギターのやわらかい響きは魅力的ですが、自分の好みからすると、ちょっとムーディすぎです。

M5「L'amore non perdona」はミディアム・テンポの曲で、アコースティック・ギターのストロークがやわらかな明るさを出しています。歌メロ前半はあたたかい感じのメロディですが、サビからは少しシビアで重い感じに転調します。この転換のしかたは非常に素直で、そのなめらかさがイタリアぽいともいえますが、曲としてはちょっと平凡かも。

M6「Io si」は、このアルバムのなかではもっともロックを感じる曲といえるでしょう。ヴォーカル・ラインはなめらかなメロディを持ったポップスなのですが、バックではギターやリズム・セクションがミディアム・テンポで8ビートをきざみ、重さを出しています。こういった曲では、もう少し力強く歌ってくれてもいいし、歌える人だと思うのですが、このアルバムでのSilviaは、全体にとてもリラックスして軽やかに歌っている印象です。終盤に聴けるスキャットのなめらかさは、Matia Bazar時代を彷彿とさせます。

M7「Giura adesso」はM6と対比させるかのような、やわらかく、あたたかく、やさしい感じのスローな曲。ここでのSilviaは、いっそう軽やかに、可愛らしい歌声を聴かせてくれます。

アルバム最後を締めるタイトル曲のM8「Il viaggio」は、やわらかなフォーク調。アコースティック・ギターのアルペジオを中心に、ピアノとオーケストラが淡く彩りを添えるというシンプルな演奏が好ましいです。派手さはありませんが、伸びやかなメロディがあり、草原のようにさわやかで、無垢にすら感じられる、Silviaの美しい歌声が楽しめます。

収録曲は8曲で、収録時間は35分弱と、いまの時代としてはコンパクトで、ミニ・アルバム的といえなくもないですが、その分、無駄がなく感じられます。どうしてもAntonella Ruggiero(アントネッラ・ルッジェーロ)と比較されてしまうことから逃れられないMatia Bazarの歌姫という立場をはずれたこともあってか、のびのびとリラックスして歌っているのが感じられ、聴いていて気持ちのいいアルバムだと思います。

個人的な好みをいえば、もう少しヴォーカル・ラインがダイナミックに動くような曲があってもよかったな。そういった曲で、力強いヴォーカルも聴きたかったところです。それができるシンガーなのですから。次のアルバムに期待しようっと。

 

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2006/08/14

週末に観た映画

妖怪大戦争
地上波で夜に放送されたもの。別に大戦争じゃないし、ストーリー的になんだかなぁというところはあるけれど、ろくろ首やのっぺらぼう、一反木綿といった日本の懐かしいお化けたちがたくさん出てきて、なんだか楽しかった。最後、「豆!?」って(笑)。


アダプテーション
たしか、夜中の地上波で放送されたもの。なんか、変なお話。ニコラス・ケイジがふたりもいると、しかも画面いっぱいにニコラス・ケイジふたりの顔が並ぶと、なんだか暑苦しいです。


シンドバッド虎の目大冒険
昼間に地上波で放送されたもの。ダイナメーションっていうんでしたっけ? CGではない、人形を使っての特殊撮影が楽しい。ほとんど舟をこぐだけだったミナトンが、なんだか情けない感じで、これはこれでよし。しかし、シンドバッドといえばアラブのお話なのに、出演者たちがちっともアラブ人ぽくないのが残念。シンドバッド船長、ターバン巻こうよ。


ヴァンパイア 最期の聖戦
夜中に地上波で放送されたもの。もう昔のドラキュラ映画のような、趣があって恐ろしくもどこか哀しげなヴァンパイア映画というのはつくれないのだろうか。派手なアクション(神父も一緒にガンファイト!)で元気いっぱい。


シベリア超特急3
夜中に地上波で放送されたもの。すごいすごいという噂は聞いていたけれど、ほんとにすごかったです。いろんな意味で。どうしましょう。自分はもう観る気はありませんが、この独特の雰囲気にはまると、抜け出しにくいのかもしれないなぁ。カルトな映画という評判に納得です。

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2006/08/13

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