« 2006年2月26日 - 2006年3月4日 | トップページ | 2006年3月12日 - 2006年3月18日 »

2006年3月5日 - 2006年3月11日

2006/03/09

コビトカバは楽しいな

先週の日曜日はイタリア・トスカーナ州のアレッツォ(Arezzo)から来た友人のイタリア娘が「パンダが見たい、いままで見たことない」というので一緒に上野動物園にいきました。上野動物園、ひさしぶりだ。

上野のパンダといえば、初めてパンダが日本にやってきたときは大騒ぎでしたね。リンリンとランランでしたっけ(←それは龍園。パンダはランランとカンカンです)。新し物好きの父に連れられて、見物客でごった返すパンダを見にいったのは遠いむかしの記憶です。もちろんパンダのぬいぐるみも買ってもらった。

さすがに来日当時のように長蛇の列・立ち止まると怒られる、といったことはありませんが、いまでもそれなりに人気者のパンダ。いまはリンリン1頭しかいませんが、やはりその動作は愛らしい。

パンダ好きなあなたはこのページ↓もチェキラ!
パンダ館

しかし今回、個人的にもっとも楽しかったのは、コビトカバでした。ていうか、上野にもコビトカバがいたんだ。知らなかった。

初めてコビトカバを見たのは、たぶんシンガポールの動物園。水槽つきの広い場所に(おそらく親子)3頭のコビトカバがいて、のんびりとかつ楽しそうにすいぃ~すいぃ~と水の中を歩く姿に胸きゅん。すっかり好きになってしまいました。

ちなみにコビトカバってこんな感じ↓(シドニーの動物園にて)
写真
写真
写真
写真
写真

もう、コビトカバを見にいくためだけにシンガポールに行ってもいいぞと思っていたのですが、まさかこんな身近にもいたとは。

上野動物園のコビトカバは、水鳥(名前忘れた)と一緒のスペースにいるのですが、この水鳥とコビトカバの攻防?が、なんだか楽しいのです。

カバですから、ときどき水に入ります。そのための池がスペース内の低いところにあります。池にはスロープを下りて入るようになっているのですが、スロープの横は崖状になっています。そして、この崖の端っこあたりに、見物客側を向いて=同居のコビトカバに背を向けて、水鳥が立っていたのです。

水鳥のうしろ、少しはなれたところにじっと立っていたコビトカバが、そろ~りそろ~りじわじわと水鳥の背後に近づきます。水鳥はなかなか気づきません。そしてかなり近づいたところで、急に気づいてビックリしたように水鳥は崖から池に飛び降ります。それを見てコビトカバが、大きな口をあけて笑った(ように見えた)のです!

水鳥は、今度は池に浮かんでいます。コビトカバはゆっくりとスロープを下り、池に入って潜水。どこに行ったかと見ていると、鳥が浮かんでいたあたりにぶわっと顔を出します。それを察知した水鳥が、ぶわっとくる直前に飛び立ち、また崖の上に戻ります。自ら顔を出したコビトカバはそれをチラッと見て、またゆっくりと池からあがり、崖の上の水鳥の背後にじわじわと近づいていきます。脅かしてやるぞといった表情(に見えた)で。

こんなことを繰り返してる。こいつら、バカです:D 1頭はカバです。

きっと、毎日こんなことをして、1頭と1羽は遊んでいるのでしょう。なんだかとっても平和な感じでした。上野のコビトカバも、やっぱり楽しいです。

ちなみに、池から上がってくるコビトカバの後姿(大きなお尻)を見た小さな女の子が、カバに向かって「ママー、ママー」と叫んでいました。それを聞いた女の子のお母さんが小さな声で「あれ、ママなの? なんだか、哀しい」とつぶやいていたのもまた平和な感じでよろし。

おっと、こんなニュース↓を発見!
コビトカバ:赤ちゃん、上野動物園で約2年ぶりに誕生 /東京

今年の1月28日に赤ちゃんが生まれていたようです。小梅ちゃんという女の子だそうです。小梅ちゃんの一般公開は3月末ころかららしい。見にいかなくちゃ。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006/03/08

ROBERTO DURKOVIC / SEMPLICEMENTE VITA

2005年の12月にリリースされたRoberto Durkovic(ロベルト・ドゥルコヴィッチ)のアルバム。モノクロの背景に自転車の赤だけが鮮明に色づけされている、ちょっと印象的なジャケットに引かれて入手してみました。

Durkovicという名前からしてルーツは東欧とわかりますが、お父さんはチェコのプラハ出身だそうです。Robertoは、学生時代はクラシックを学んでいたようです。また父親が東欧の人ということもあり、東欧の音楽にも強い興味を持っていたようで、そういった背景が彼の音楽にも影響しているといえそうです。

これまでRobertoのことをぜんぜん知らなかったのですが、アルバム・デビューは1989年と意外と古く、デビュー作『Come un treno locale』に収録された「Piccola Irene」がその年のSanremo Nuovi Talenti(新人発掘音楽祭みたいなものなのかしら?)で批評家賞を受賞するなど、それなりに注目されていたようです。その後もClub Tencoに参加するなど地道な活動を続けていたのですが、あまりにも地道すぎたのか、非常に地味な存在のままここまできてしまったのでしょう。そしてきっと、これからも地味なままなのでしょう。

この『Semplicemente vita』は彼の5枚目のアルバムです。リリース元がStorie di note/Suonimusicですから予想はしていましたが、おおよそ予想どおりの地味な作風です。ただ自分は、こういった地味な作風がけっこう好きなので、このアルバムも気持ちよく楽しめます。

ベースは、Robertoの少しいなたいヴォーカルをメインにしたフォーク・ソングだと思います。たとえばMassimo Bubola(マッシモ・ブボラ)などに通じるタイプでしょう。しかし、フォークをフォークのままのアレンジにしないのがRobertoのスタイルなのでしょうか、まんま「フォーク」な曲はほとんどありません。

バック・ミュージシャンにコントラバス、フィザルモニカ(アコーディオン)、クラリーノ(クラリネット)、トロンバ(トランペット)などを配し、さらにはギター、アコーディオン、ヴァイオリンによる街角楽師隊のようなRhapsodija Trio(ラプソディヤ・トリオ)というグループのバックアップも受け、古いヨーロッパの街角やキャバレーなどで聴かれそうな懐かしい感じを漂わせています。

ただ、これらのバック・ミュージシャンたちがすべての曲にかかわるわけではないようで、それもあってか、曲のイメージにアルバムとしての統一感がありません。おおまかには2つのタイプの曲があり、ひとつはクラリネットやアコーディオン、ヴァイオリンなどの演奏を前面に出した、古いユーロ・ジャズやキャバレー音楽、あるいはタンゴなどを思わせる、どことなくノスタルジックなもの、もうひとつはギターの音色を活かし、地中海風の乾いた明るさとあたたかさを感じさせるフォーク・タッチのものです。このふたつの曲想のあいだにずいぶん開きがあり、それらがランダムに配置されている(ような印象を受ける)ため、同じシンガーの同じアルバムを聴いているのかわからなくなってきます。

落ち着いたおっさん声のヴォーカルには味わいがあり、それぞれの曲も、タイプはいろいろですが、どことなく夢見心地な気持ちよさがあり、なんとなくホッとします。地中海フォークっぽいM2「Scintille」やM4「Alessandra」などは自分の嗜好的に、とても好ましく感じられます。


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/03/07

GIANNA NANNINI / GRAZIE

シエナ出身のGianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ)は1956年6月14日生まれだそうですから、もう50歳になるのですね。個性的なだみ声でパワフルなロックを歌い続けてきたGianna姉さんですが、前作の『Perle』といい、今作の『Grazie』といい、さすがに最近は落ち着いてきたのかなぁという印象を受けます。

このアルバムも最近流行のDual Disc版が初回限定で出ているのですが、自分は映像にほとんど興味がないので、CDのみのノーマル版を購入しました。こっちのほうが安いし。

ベスト選曲をピアノの伴奏で情感豊かに歌い上げた前作『Perle』は、かなりの名盤だと思います。ただ、これまでの作風とはかなり違うアルバムなので、これはある種の企画盤として、次はまたパワフルなロック・アルバムに戻るのかなと思っていました。しかし、近作もまた、あまりロックを感じさせないものになっています。

全体にスローからミディアム・テンポの曲が多く、ほとんどの曲にオーケストラがかぶせてあります。そのオーケストラにより盛り上がる構成は多く聴かれますが、歌メロ自体はシンプルで、どちらかといえば平凡。またヴォーカルも、前作ほどの豊かな表情を感じません。

M1「Sei nell'anima」はスローなポップ・ロックで、サビのメロディがとてもGianna風。控えめにかぶさるおだやかなオーケストラが心地いいです。

M2「Possiamo sempre」はギターの音色を活かしたミディアム・テンポのロック。エレキのディストーション・サウンドとクリーン・トーンだけでなく、アコースティックの艶のある音色も上手に使っています。歌メロとアレンジはけっこう平凡ですが、曲の構成は、Giannaにしてはちょっと複雑(というほどでもないけれど)でドラマティックかもしれません。

M3「L'abbandono」はアコースティック・ギターとオーケストラをバックに歌われる曲で、とてもおだやか。どことなくほのぼのとした感じもありながら、ほのかに哀愁と郷愁も感じられます。古き良き時代のポピュラー音楽を思い出します。

M4「Grazie」もスローでシンプルな曲ですが、メロディがとてもGiannaらしい感じ。サビでは厚いオーケストラが入り、高揚します。

M5「Le carezze」は少しシリアスな感じのするスローな曲。バックにはずっとオーケストラが鳴っています。ほんの少しだけRenato Zero(レナート・ゼロ)っぽいというか、Renatoに歌ってもらったら、さらにドラマティックになりそうな雰囲気です。

M7「Treno bis」ではガット・ギターのやわらかい音色によるアルペジオが印象的。これにやさしいオーケストラが入り、セレナータ風というか、子守唄風のおだやかな曲になっています。

M9「Mi fai incazzare」は構成に凝った感じがあります。少しいなたいスローなロックでGiannaのヴォーカルに合っていますが、U2に歌ってもらったらもっといい感じになりそうとも思いました。どことなく、U2に歌わせたいような、なにかのメッセージを感じます。自分はイタリア語がわからないので、この曲に特別なにかのメッセージがあるのかどうかは知りませんが。

M10「Alla fine」はピアノとオーケストラのバックによるバラードで、美しく、だけど力強く、アルバムの幕が下ります。

どの曲も、たおやかなオーケストラが心地よくはあるのだけど、ちょっと曲・テンポのヴァリエーションが乏しい感じがします。また、元気なロックがないのも残念。若いころのような元気さでなくてもいいけれど、Giannaにはやはり、そのヴォーカル・スタイルの個性を活かして、円熟のロック・ヴォーカルを聴かせてほしかったな。悪くはないのだけれど、落ち着きすぎてしまったというか、綺麗にまとまってしまった感じがあり、ロック姉さんとしてのGiannaの魅力があまり感じられませんでした。


| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006/03/06

オーヴィユパリ

昨日の夕方、たまたま新宿に行く用があったので、そのまま新宿で夕飯を食べようということになり、オーヴィユパリ(Au Vieux Paris)というビストロに入りました。

このお店、来るのは初めてで、場所もおぼろげにしか覚えていなかったのですが、少し前から「機会があったら、必ず行こう」と思っていたところなのです。

新宿三丁目、靖国通りからちょっと奥に入ったビルの3階に、オーヴィユパリはありました。店名もうろ覚えのままに探したのですが、「いかにも覚えにくい店名」というのがかえって目印になりました(いまも名刺を見ながら店名を書いています。やっぱり覚えられない)。

エレベーターを降りたところは、階段の小さな踊り場風で、そこの脇にすりガラスの小さな扉。その地味さに一瞬、ちょっと入りにくいかもしれませんが、扉の向こうはけっこう広いホールで、テーブル席とカウンター席があり、なんだか気さくな感じです。窓際の壁にはなぜかテレビがかかっていてフジテレビが放映中。そのテレビの前の席には小さな子供のいる家族連れ。とってもアットホーム。

ホールにはフランス人男性(たぶん、オーナーさん)と日本人女性、そしてオープンキッチンにはフランス人男性と日本人男性。キッチンの前を通り、席に着こうとしたときに、キッチンの日本人男性がこちらを見てひとこと。

「あっ!?」

まさか自分がこのお店に来るとは、思っていなかったのでしょう。予告してなかったし、ずっと接点もなかったし。でも、こちらのことを覚えていてくれたようです。

そうです。この人は、実は去年まで神楽坂のビストロ・イデアルでシェフをしていた黒岩さんなのです。ランチにも、丁寧に手をかけた繊細で素晴らしい味わいの、ビストロ料理と呼ぶにはあまりにも手間のかかった高級フレンチのたたずまいを持った料理の数々を提供してくれた、あの黒岩さんなのです。

イデアルを辞めたあと、どこのお店で働いているのかずっとわからずにいたのですが、最近やっと手がかりを得まして、その手がかりが「本物」かどうかをたしかめたいという気持ちもあって、オーヴィユパリにやってきました。

本物でしたよ。

オーヴィユパリはとてもカジュアルな感じのビストロで(オフィシャル・サイトには「フレンチ風居酒屋」と書かれてますし)、ホールのフランス人はジーンズだったりします。ビストロ・イデアルよりもはるかにカジュアルです。なので、料理も一皿のボリュームがちゃんとあるカジュアルなフレンチ。

だけど、そこはやっぱり黒岩シェフです。一皿の構成や盛り付けはカジュアルだけど、その構成要素のひとつひとつに「きちんと丁寧に手をかけました」というのが感じられます。きのこのテリーヌのやわらかくホッとする味付け、ホタテのソテーの絶妙な火の入れ具合など、これこれ!と思わずうれしくなってしまいます。

ビストロ・イデアルがなくなって以来、新たな「ランチの楽しみ」を求めて、会社近くのいくつかのビストロ系フレンチを食べ歩いています。どこもそれなりにおいしいのだけど、どこも味が濃く、どちらかといえば派手な味付けで、毎日食べたいとは思いにくいもの。でも、黒岩シェフの料理は、メインとなる魚などもそうですが、つけあわせの野菜も含めて、あっさりしたなかに味わいがある、食べるほどにじんわりと旨みが感じられてくる、毎日でも食べたい味付けなのです。

おいしいランチを求めて初めてビストロ・イデアルに入り、その料理を口にして「ここは他の店の料理と違う!」と感動した記憶がよみがえりました。この店、見つけられてよかった。

料理はもちろん美味しいのですが、気取らないお店の雰囲気も素敵です。ホールはけっこう広いのに、テーブルはあんまりなく、空間を贅沢に使っているのもいい感じ。これ、日本人オーナーだったらテーブル数を1.5倍くらいにするでしょう。

サービスもフレンドリーで、料理も最初からシェアすることを想定して取り皿を持ってきてくれるのも好ましい。お客さんも、普通に常連さんが「日常の食事」ぽくこのお店を使っている雰囲気があり、かといって常連だらけで一見客は入りにくいといった印象はなく、楽な気分で食事を楽しめます。ドリンク・メニューのワインの欄にシャンパーニュとハウスワインしか載っていないのも潔くてよい(笑)です。

お値段も良心的。テーブルチャージやサービスチャージはなく、パンは食べ放題。グラスのシャンパーニュ2杯、ハウスワインのカラフェ、前菜2品、メイン2品、チーズの盛り合わせ、デザート2品、コーヒー2杯でおなかいっぱいになり、1万円ちょっと。

ビストロ・イデアルとはぜんぜん雰囲気の違うお店ですが、とても気に入りました。新宿に来る用とかあまりなので、イデアルのときのように毎週通うといったわけにはいきませんが、できるだけ機会をつくって食べにいきたいと思わせる料理だし、雰囲気だし、料金でした。

ほんと、また行こう。そう遠くないうちに。

美味しかったよぉ~!

ビストロ・オーヴィユパリ (Bistro Au Vieux Paris)
http://www.au-vieux-paris.com

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年2月26日 - 2006年3月4日 | トップページ | 2006年3月12日 - 2006年3月18日 »