MASSIMILIANO CATTAPANI / UN'ALTRA STRADA (1991)
自分はこのMassimiliano Cattapani(マッシミリアーノ・カッタパーニ)という人のことを知らないのだけれど、名前でインターネット検索したところ、1997年のサンレモ音楽祭でNew Trolls(ニュー・トロルス)とGreta(グレタ)が歌った「Alianti liberi」という曲の作者として彼の名前も掲載されてました。また海外のいくつかのオークション・サイトで『La notte dell'eden』『In questo mare』というアルバムが出品されていたので、少なくともアルバムを3枚出すくらいには人気(もしくはお金)のあった人なのでしょう。現在は、どのアルバムもCDショップに流通してはいないようですけれど。
う~ん、地味だ。さわやかだけど、これといって特徴のない歌声。表現力や歌唱力といった面でも地味。平凡で、魅力の薄いメロディと構成。いまとなっては古臭さを感じてしまうような歌謡曲ポップスだったりエレ・ポップだったりするアレンジ。M1「Portami al mare」ではレゲエ風のリズムを取り入れ、M4「Senorita」では南洋リゾート風のアレンジもあったりするのに、その明るさや楽しげな感じに乗り切れない、なんだかはっきりしないヴォーカル。どうしましょう。ちょっとだけ「Your Song」を思い出しそうなピアノで始まるM3「Dolce Elena」とか、澄んだ美しさを感じさせるM9「I signori della guerra」といった曲ではオーケストラも入り、イタリアン・ポップスらしいやさしさ、やわらかさもあるのだけど、平凡で情感の足りないヴォーカルのため、たんなるありがちなイタリアン・ポップスで止まってしまいます。打ち込みのシンセ・ベースとか、あまりにも時代の色が強くて、もの悲しい気分になってしまいました。
プロデュースはAlberto Radius(アルベルト・ラディウス)とOscar Avogadro(オスカル・アヴォガドロ)。Alberto
はギターでもアルバムに参加していますが、どこで彼が演奏しているのか、ほとんどわかりませんでした。非常に平凡で特徴のない、1980年代後半くらいにそういえばこんな感じのアレンジって流行ったかもなといった印象の普通のポップスでした。
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