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2006年10月

2006/10/31

地鶏親子丼@別亭 鳥茶屋(神楽坂)

初めて入店。以前から、趣のある店構えが気になっていたところ。ロケーションも風情たっぷりだし。

1階のカウンター席はすでにいっぱいだったのか、2階の座敷(大広間)に通された。自分、座敷って苦手なんですよ。胡坐とかうまくかけないし。椅子席じゃないのはちょっとつらかったけど、この広間は趣があって、これはこれで悪くない。

鳥茶屋本店にはない、別亭だけのメニュー、地鶏親子丼を注文。親子丼に味噌汁とタクアン2切れ、杏仁豆腐のようなお菓子がついて950円。親子丼はとろとろ卵たっぷりで、鶏肉もご飯もしっかり入ってて、ふだんお米を食べない自分にはちょっとトゥーマッチな分量。お腹いっぱいになります。それでこのお値段はとってもお得かも。

地鶏(鳥取産だったっけ?)は、九州の地元で食べるかしわとくらべるとちょっとお味弱めな感じだけど、しっかりした歯ごたえがあり、ほどよく旨みもあって、美味しい。煮汁は、自分にはちょっと甘みが強いのだけど、山椒を少しかけたら味がしまって自分好みに近づいた。七味唐辛子も試したけれど、山椒のほうが好み。でも、柚子胡椒だったらもっと美味しかったろうな。味噌汁は、ちょっとしょっぱかった。まぁ、最近はどこのお店で食べても自分にとっては塩味強すぎなことのほうが多いので、しかたがないでしょう。

総合的には、静かで落ち着いているし、値段もお手ごろだし、お味も悪くないし、良い感じのお店。またときどき来てもいいなと思う。ただ、靴を脱いで座敷にあがるのはなぁ。脱いだ靴を仲居さん?が靴箱にしまってくれるのだけど、アキレス腱のあたりの靴の裏側が破れてるようなボロ靴を履いていたもので、恥ずかしかったですぅ...

別亭 鳥茶屋

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コアラのお腹はぽこぽこなんだよ

あぁ、またコアラさわりてぇ~。
密度の濃い、だけどふんわかした毛皮。
ユーカリがいっぱい詰まったぽこぽこのお腹。
かわいいなりぃ~。

豪クインズランド大などによる人工授精で誕生したコアラの子供とその親=AP

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BLOQUE / EL HIJO DEL ALBA (1980)


世界的にはどうなのかよくわかりませんが、日本のプログレッシヴ・ロック・ファンにはわりとよく知られているスペインのグループ。この『El hijo del alba』は彼らのサード・アルバムで、前作『Hombre, Tierra y Alma』と並んでいちおうスパニッシュ・プログレッシヴの名盤と呼ばれているようです。自分が持っているのはLPから録音したカセットテープからコピーしたMDで、音はあまりよくないのですが、プログレッシヴ・ロックというよりはハード・ロック色の強いBloque(ブロッケ)の音楽では、それがあまり気になりません。

LP時代はB面がほぼ全体を通した組曲となっていて、音を聴く前のプログレ・ファン的にはそこが気になるところではないかと思われますが、これは意外と普通のハード・ロックだったりします。でも、それほど動きのないメロディを喉開きっぱなしで歌うという、いかにもスパニッシュ・プログレッシヴらしいヴォーカルが入るのと、短いパートがテンポよく展開する構成なので、たんに長いハード・ロックとはならず、飽きずに楽しめます。

プログレッシヴ・ファンにとって魅力的に響くのは、おそらくM1「Poemas de soledad」でしょう。いままさに朝日が昇ってくる瞬間を山の上から眺めているような、おだやかですがすがしいシンセサイザーの音色に心を洗われます。また、水の流れるSEで始まるM3「La danza del agua」も、6分の11拍子でストリングスとギターがテーマ・メロディを奏でる明るい感じのインストゥルメンタル・シンフォニック・プログレッシヴから、6分の6拍子に変わる中間部ではほんのりスパニッシュ・テイストなギターも聴かれるフュージョン系プログレッシヴになり、また6分の11拍子に戻って、最後は水の流れるSEで終わるという、プログレッシヴ・ロックらしい展開を持っています。

M2「Alquimista soy」は分厚いシンセサイザー・プログレッシヴ風に始まるけれど、厚いヴォーカルが入るとけっこう普通のスパニッシュ・ハード・ロックになるし、アコースティック・ギターのストロークが美しく響くM4「El hijo del alba」もユーロ・ラテンな雰囲気が感じられる明るく素朴なポップスです。

アルバム全体としては、実はあまりプログレッシヴ・ロックな雰囲気は強くなく、印象としてはプログレ・テイストもあるハード・ロックといったところでしょうか。スペインのグループなので「ユーロ・ロック=プログレッシヴ・ロック」といった方程式に乗せて扱われてしまったのかもしれませんが、もしイギリス出身だったら、いわゆるハード・ロック・グループとして扱われたかもしれないなと思います。演奏も曲づくりも、あまり難しいことはしておらず、比較的シンプルではありますが、明るくポップなセンスと構成のうまさが彼らの作品を魅力的にしているといえそうです。

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2006/10/30

白身魚のポワレ@ル・トラン・ブルー(神楽坂)

料理(つまみ)が美味しいワイン・バーとして知られる飯田橋のル・トラン・ブルーが2006年10月16日に神楽坂上にオープンした支店(LE TRAIN BLEU Iwatocho)。飯田橋のお店は以前から名前だけは知っていて、いつかいってみたいと思ってたのだけど、これまで機会に恵まれず。職場に近い神楽坂上に支店ができたのは、ありがたい気がする。

ランチは3種類。肉料理のランチ、魚料理のランチ、それにパスタ。すべて800円。コーヒー/エスプレッソは別料金で200円。魚のランチ=白身魚のポワレ トマトとオリーブのソースをチョイス。ワンプレートにサラダとメインが盛り合わせで載ってくるスタイル+バゲット2切れ。この価格からすれば順当な量か。ふっくらとした白身魚は、すごく美味しいとはいわないけれど、価格分の満足感はあると思う。肉料理のチキンソテーのほうがボリューム的にも見た目的にも美味しそうだったかな。となりの席のドイツ人客が食べていた水菜とシラスのパスタも、そこそこ量があって、悪くなさそう。

もともとワイン・バーなので、グラス・ワインは昼でもいろいろなものが選べるようで、それも楽しげ。ただ、料理はランチ・メニューしか出せないとのこと(ピクルスぐらいなら何とかなるといってたけど)。せっかく美味しそうなワインがグラスで昼から飲めそうなのに、フード・メニューに載っている美味しそうな料理が頼めないのは残念。昼から飲むなという気もするが(笑)。

カウンターが6席ぐらいと、テーブル席が3つくらいだったか。小さな店なので、認知されるとすぐに満席になってしまいそうなのが心配だが、あまりたくさん量を食べたくないけれど手軽な値段でそれっぽい西洋食を食べたいときや、近所のイタリアンやフレンチが店休の多い月曜日に重宝しそう。

LE TRAIN BLEU Iwatocho

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ROBERTO DE SIMONE / BELLO CANTARE (2006)

1933年4月25日、ナポリ生まれのRoberto De Simone(ロベルト・デ・シモーネ)は、ピアニストであり作曲家であると同時に俳優としても活動しているようです。しかしイタリアン・ミュージック・ファンにとっては、1967年から1974年まで在籍したNuova Compagnia di Canto Popolare(ヌォーヴァ・コンパーニァ・ディ・カント・ポポラーレ。NCCP)での活動のほうが馴染みがあるかもしれません。

映画や舞台用のサウンドトラックや自身のアルバムなどが入り乱れていてディスコグラフィがよくわからないのですが、この『Bello cantare』は2006年リリースのアルバム。しかし、録音等は1986年に行なわれていたようです。

かなりトラッド寄りの内容で、演奏もアコースティック・ギターを中心にしたシンプルなものでもあり、非トラッド系ポップスのファンにはちょっときつい部分もあるかと思います。でも、完全なトラッドというわけではなく、ナポリ風な哀愁が漂うところがあったり、クラシカルな優雅さを持ち合わせていたりもします。

M1「Cuccopinto de st'arma」はアコースティック・ギターをバックに男声中心の合唱で歌われます。ときに女声も加わり、ナポリの香りのするトラッドをたくさんの歌声が満たします。

M3「So' li sorbe」は男性の独唱ですが、アコースティック・ギターのほかにバイオリンのアルペジオも入り、クラシカルな雰囲気が強く漂います。どことなく聖歌風にすら聞こえます。

M4「Il Guarracino」は細かい音符で早口に喋り捲るヴォーカルが印象的なトラッド系音楽。ナポリの哀愁もまじっています。後半では、哀愁はそのままに、男声・女声のコーラスが入り、厚く、にぎやかになっていきます。

M5「Vecchie Letrose」では男声・女声によるコーラスや掛け合いといったヴォーカリゼーションが印象的です。トラッド・ベースの音楽ですが、ガット・ギターや弦楽器、管楽器も入り、ヨーロッパのサロン・ミュージック風な優雅さも感じます。

M7「Canna austina」はキラキラした感じのマンドリン(だと思います)の音色とフルートの淡くやさしい響きが印象的。哀愁と優雅さがあり、クラシカルな雰囲気も持ったトラッド・ポップスといった感じでしょうか。

M9「Tarantella」はギターとヴァイオリンによるインスト古楽器アンサンブルといった感じです。

完全なトラッドでもないし、いわゆるポップスでもないという、こういったタイプの音楽は、ファンを選ぶと思いますが、NCCPなどのトラッド・ポップスが好きな人は楽しめるのではないかと思います。また、たとえばAmazing Blondel(アメイジング・ブロンデル)Opus Avantra(オプス・アヴァントラ)Kormoran(コルモラン)などの奏でる音楽のある一面に通じる部分もあると感じるので、そういった系統のプログレッシヴ・ファンにもアピールするところがあるかもしれません。

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2006/10/27

チキンソテー・マスタードソース@ビストロ・エリゼ(神楽坂)

通常は1000円~1200円の日替わりランチが、金曜日は900円。先日まではサラダ、メイン、デザート(シャーベット)+ドリンクだったのだけど、今日はスープ、メイン+ドリンクになっていた。

魚のスープはサフランのよい香り。海老の殻かなにかで出汁をとってるのかな。魚介の味もしっかり。あまりしっかり漉さない、細かな身が残った濃厚系のスープで、あまり上品すぎないのが好ましい。メインは鶏モモ肉のソテーにマスタードソースを添えたもの。これといって目新しさはないけど、なんとなくふんわりと優しい感じがするのは、いまのシェフの料理の特徴かな。チキンのしたにはマッシュポテト。付け合せにインゲンとニンジン、蕪がお皿に散らしてある。この蕪がとてもいい塩梅にスープの旨みを吸っていて、上手に茹でられていた。

これといって突出したところはないし、目新しいわけでもないし、すっごく美味しいというわけでもないのだけど、充分に「美味しいもの食べたな」と感じられるし、気分よくゆっくり楽しめるし、価格に対しての満足感も高い。ホールでうろうろしている「社長」がもう少しテーブルサービスの基本的なスキルを身につけてくれたら、さらにいいのだけどな。いや、うろうろしてるくらいのほうが、あのお店の雰囲気づくりに役立っているのかもしれない。

ビストロ・エリゼ(ぐるなびのページ)

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STEFANO GIACCONE / TRAS OS MONTES (2006)

Stefano Giaccone(ステーファノ・ジァッコーネ)、1959年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。7歳でトリノに渡り、独学でサキソフォンとギターを覚えた彼は、14歳で演奏活動を始めました。、フォーク、ロックからジャズ、パンク、アヴァンギャルドと、幅広いジャンルで数多くのギグを行ない、イタリアだけでなくドイツ、スイス、スペイン、フランス、ノルウェイ、デンマーク、イギリスなど、多くのヨーロッパの国々で演奏しました。こうしたグループでのセッションと同時に、ソロ活動も続けていました。
1982年にFranti(フランティ)というグループ(1980年代のイタリア・アンダーグラウンド・シーンにおける重要なグループだったそうです)を結成すると同時にBlubusというインディーズ・レーベルを設立し、アルバム・デビュー。1991年にはイタリア国内ではわりと有名だったらしいKina(キーナ)というパンク・グループに参加。これらの活動と同時に、他のアーティストのアルバムやツアーでのセッションやプロジェクト活動なども積極的に行ない、またソロ・アーティストとしても1989年にアルバム・デビューしています。

ソロやらコラボレートやらセッションやらとさまざまなアルバムがあってディスコグラフィがわかりにくいStefanoですが、Italianissima(http://www.italianissima.net/)やRockit(http://www.rockit.it/)などによると、この『Tras os montes』は彼の5枚目のソロ作品となるのだそうです。

非常に端整かつ地味な内容ですが、アコースティックを中心にした演奏はおだやかで美しく、またStefanoの歌声も落ち着いたやさしさがあり、自分は気に入っています。一部に電子楽器の入った曲があり、そこにはパンクやアンダーグラウンド出身のStefanoの姿がチラッと垣間見える気がしますが、それ以外の曲は、たとえば冷たい空気が気持ちのいい薄い朝もやの中にいるような、あるいは霧のたちこめる湖のうえで音楽を聴いているような、そんな風景や印象が湧き上がってきます。どことなくウィンダム・ヒル系のような雰囲気も感じられる気がします。ロマンティックなカンタウトーレ作品で、強いイタリア色はないものの、イタリアを含めたヨーロッパの香りや気品のようなものは存分に感じられます。1998年以降はイギリス(最初はロンドン、現在はウェールズ)を生活拠点にしているそうで、それもまた、少し湿った感じのロマンティシズムを生み出すのに貢献しているのかもしれません。

彼のアルバムはもう1枚、別の作品を持っているのですが、それもたしか同傾向の内容で、自分にとってはちょっと気になる、好ましいタイプのカンタウトーレです。


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2006/10/26

右のサイドバーに

掲示板をつけてみました。
いちおう、イタリア&音楽用と、
それ以外(フリーテーマ)用の、
2種類。
以前のBBSのように
SPAM等で荒れるようだったら、
すぐに閉鎖します。

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ワンプレートランチ@ソリッソ(神楽坂)

天気は曇り空だけど、気温はなんだか温かいので、今日はちょっと遠くまで。ロワズィール、クロ・ド・モンマルトルともに満席だったので、客席の広いソリッソへいき、ワンプレートランチ1050円(ドリンクつき)をいただきました。

うん。普通に美味しい。サラダと、朱色っぽいクリームソース(なんの色だろう?)で和えたペンネと、チキンのトマト煮が細長い船形(とはちょっと違うな)のプレートに盛り付けられてる。見た目からして、量が少なそう。その分、パン(トスカーナ風のパンとフォカッチャの2種類)でお腹をいっぱいにしろってことでしょうか。やわかな味のパスタソース。普通にトマト風味のチキン。普通に美味しいけれど、「あぁ、美味しいもの食べたー」という気持ちはぜんぜん沸き起こらない。以前にワンプレートランチを食べたときもそうだったのだけど、なんというのかなぁ、満足感?がない。美味しいのだけどね。メニュー(盛り合わせ)内容がどれもありふれた感じだし、味付けもありふれた感じだからかなぁ。そんなわけで、わざわざ「食べにいこう!」という気持ちになかなかなれないソリッソなのでした。

カルミネ・グループ

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まゆげの

寝グセがとれません (≧o≦)

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2006/10/25

鹿のソテー@ステファノ(神楽坂)

お気に入りのリストランテ・ステファノで昼食。ここはランチメニューもあるのだけど、昼でも普通にアラカルトも出してくれるところがとっても素敵。なのでよくセコンド+カフェ&ワインで注文する(自家製パンはおかわり自由で最初からついてる)。お値段的には張りますが(笑)。今日はランチコースから選ぼうかなぁと思っていたのだけど、なじみのカメリエーレが「今日は鹿肉が入ってますよ!」というので、迷わずそれに。鹿肉のソテー・イチジクと赤ワインのソース、2800円。秋といえばやはりジビエの季節ですから。

分厚い鹿をソテーしレアに焼き上げたあとにスライス。赤ワインとイチジクの甘酸っぱいソースがかかっている。柔らかな鹿肉の旨みと赤ワインソースの甘酸っぱさが、もうたまりましぇ~ん。グラスでバルベーラ・ダスティをつけてもらい、バルベーラのすっきりとした酸味と一緒に楽しむ。

ステファノは、いつきても、なにかしらワクワクするようなメニューがある。今日はどんな料理があるだろう、またなにか、ふだんはあまりお目にかかれない料理があるかもしれない、という期待を持たせる。もちろん定番も美味しいので、その日は目新しいものがなかったからといって失望させられることもない。飲食店って、こうであってほしいよね。

今度は猪食べさせてよぉ~とシェフのステファノさんにお願いしたら、近いうちに仕入れて、煮込み料理を用意しておくよといってくれた。もう、いまからよだれが出ます。

リストランテ ステファノ

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ALFREDO BANDELLI / FABBRICA GALERA PIAZZA (1974)

1945年にピサで生まれたAlfredo Bandelli(アルフレード・バンデッリ)は、1994年に亡くなっているそうです。50歳になるかならないか。若くして亡くなってしまったのね。

1974年にリリースされたこのアルバムは、Alfredoの唯一の作品のようです。もともとはピサの駅のCarrellista(Carrellista alla stazione di Pisa)... みたいなことがバイオグラフィに書いてあるのですが、Carrellistaってなんだろう? 荷物運搬人かな。想像するに、おそらく労働者階級の人で、おそらく一種のプロレタリアート音楽のような内容の歌なのではないでしょうか。自分はイタリア語がわからないので、思いっきりあてずっぽうですけれど。

収録されている音楽は、古い時代のフォーク・ミュージックでしょうか。ほとんどがガット・ギター1本もしくは2本程度をバックにした弾き語り。曲によっては女性コーラスも入りますが、とても地味です。Alfredoのこのアルバムといい、Alberto D'Amico(アルベルト・ダミコ)のアルバムといい、i dischi del soleというレコード・レーベルはこうした地味な作風が特徴なのでしょうか。と思ってちょっと調べたらこのレーベル、1960年代にミラノで設立された、プロテスタント的だったり前衛的な思想を持った音楽家のフォーク作品を多く紹介する、イタリアのポピュラー・ミュージック界における重要なインディーズ・レーベルのひとつのようで、また、ここからアルバムをリリースしたAlfredoも、早い時代にイタリアのポピュラー・ミュージックに政治的な思想を持ち込んだシンガーとして意外と重要な人物だったようです。Canzoniere del Lazio(カンツォニエーレ・デル・ラツィオ)のデビュー作なども、このレーベルからのリリースでした。

そんなわけで、歌詞重視のフォーク・ソングをほとんどギターの弾き語りというシンプルすぎる演奏で聴かせる地味な作風は、イタリア語を理解しない自分にはちょっときついのですが、それでもメロディのところどころに、ときにナポレターナを思わせたり(Alfredoはピサの人ですが)、ヨーロッパのサロン・ミュージックにも通じる優雅かつ可愛らしいフレーズが見え隠れしたりと、楽しみどころもなくはありません。ヴォーカルも、とくに抑揚をつけるとか表現力豊かにといった感じではなく、言葉をぶっきらぼうに放り投げているようなものではあるのですが、たとえばバックにアコーディオンやオーケストラが入っていたら、なかなかの味わいになりそうと思わせる程度のメロディはあります。頻繁には聴かないけれど、何年かに1度くらいは思い出したように聴いてみてもいいかな、といった感じですかね。


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2006/10/24

牛すじのカレー@ラングル(神楽坂)

雨はやんだみたいだけど、またいつ降りだすかわからないので、今日はなにかを買ってきて社内で食べよう。というわけでテイクアウトオンリーのラングルのカレー。最初はチキンにしようと思っていたのだけど、今日の日替わり「牛すじのカレー」がぜったいのおすすめと椎名シェフがいうので、牛すじのカレーに。800円。

ほろほろとろんと煮込まれた牛。コラーゲンがたっぷりとけこんでそうな、こってりとした口当たり。最近長らく食べていなかったヨーロッパ系のカレー。美味しかった。椎名シェフにひさしぶりに会えたのもうれしかった。パックのふたを開けるときにカレーが飛び散って服についたのが哀しかった。イートインの復活を強く望む。

ラ・カーブ・イデアル【ラングル】

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ALBERTO D'AMICO / ARIVA I BARBARI (1973)

Alberto D'Amico(アルベルト・ダミコ)は1943年にヴェネツィアで生まれましたが、両親はシチリアの人だそうです。1968年に『Il mio partito saluta Mosca』でデビューし、1986年の『Aneme』まで4枚のアルバムをリリースしているようです。

『Ariva i barbari』は1973年にリリースされたセカンド・アルバム。手元にあるのは1996年にリリースされたCDですが、どうもこれ、LPからの盤起こしのようで、あちこちにプチプチとしたノイズが入っているうえ、ときどき音量レベルや左右のバランスにもふらつきがあったりします。ただ、収録されている曲がほとんどどれもガット・ギターによる弾き語りのようなものなので、音量変化についてはあまり気にならなかったりはします。

曲のタイプとしては、古い時代の人が歌った古いメッセージ型フォーク・ソングといった感じで、おそらくメロディよりも歌詞が非常に重要なのでしょう。というより、楽曲の魅力の大部分が歌詞に集約されるタイプといえそうです。歌詞カードの最初に掲載されているIvan Della Mea(イヴァン・デッラ・メア)という人の解説?はいきなり「ヴェネツィアは死ぬ(でいいのかな? Venezia muore)」で始まってて、歌詞のなかにもヴェネツィアがどうのなどと書かれているようで、なにかきっとヴェネツィアに関した物語になっているのでしょうが、イタリア語のわからない自分にはぜんぜん理解できません。なので残念ながら、自分にはこのアルバムを楽しめません。歌詞の理解なしに、メロディと演奏と歌声だけで楽しむには、ちょっと地味すぎるし、平坦すぎるように感じます。


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2006/10/23

オムライス@亀井堂(神楽坂)

このあたり、月曜は店休の店が多くて困る。天気が良ければ飯田橋近くまで足を伸ばすのだけど、また雨が降ってきそうだったので、ランチは会社近くの亀井堂レストランへ。オムライスのランチを注文。800円。スープとサラダつき。

ふわふわたまごにドミグラスソース。見た目は美味しそう。だけど、たまごに焦げの味がする。たぶん、たまご専用のフライパンを使ってない。焦げとドミソースとケチャップライスの味が口の中で入り混じって、お祭り屋台のソース焼きそばみたいな味になった。オムライスなのに。残念でした。

神楽坂 龜井堂

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2006/10/20

たらこキユーピー

ってなに? なんだかあちこちでこの文字を見かける気がするのだけど。テレビに出てくるの? テレビをほとんど見ないので知らない。最近、以前にも増して世の中のことに関心がなくなってきてるです。

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髪を洗って

乾かしたあと、トリートメントするのを忘れた。
今日はあたまがもっさもさ。

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2006/10/19

MASSIMILIANO CATTAPANI / UN'ALTRA STRADA (1991)

自分はこのMassimiliano Cattapani(マッシミリアーノ・カッタパーニ)という人のことを知らないのだけれど、名前でインターネット検索したところ、1997年のサンレモ音楽祭でNew Trolls(ニュー・トロルス)とGreta(グレタ)が歌った「Alianti liberi」という曲の作者として彼の名前も掲載されてました。また海外のいくつかのオークション・サイトで『La notte dell'eden』『In questo mare』というアルバムが出品されていたので、少なくともアルバムを3枚出すくらいには人気(もしくはお金)のあった人なのでしょう。現在は、どのアルバムもCDショップに流通してはいないようですけれど。

う~ん、地味だ。さわやかだけど、これといって特徴のない歌声。表現力や歌唱力といった面でも地味。平凡で、魅力の薄いメロディと構成。いまとなっては古臭さを感じてしまうような歌謡曲ポップスだったりエレ・ポップだったりするアレンジ。M1「Portami al mare」ではレゲエ風のリズムを取り入れ、M4「Senorita」では南洋リゾート風のアレンジもあったりするのに、その明るさや楽しげな感じに乗り切れない、なんだかはっきりしないヴォーカル。どうしましょう。ちょっとだけ「Your Song」を思い出しそうなピアノで始まるM3「Dolce Elena」とか、澄んだ美しさを感じさせるM9「I signori della guerra」といった曲ではオーケストラも入り、イタリアン・ポップスらしいやさしさ、やわらかさもあるのだけど、平凡で情感の足りないヴォーカルのため、たんなるありがちなイタリアン・ポップスで止まってしまいます。打ち込みのシンセ・ベースとか、あまりにも時代の色が強くて、もの悲しい気分になってしまいました。

プロデュースはAlberto Radius(アルベルト・ラディウス)とOscar Avogadro(オスカル・アヴォガドロ)。Albertoはギターでもアルバムに参加していますが、どこで彼が演奏しているのか、ほとんどわかりませんでした。非常に平凡で特徴のない、1980年代後半くらいにそういえばこんな感じのアレンジって流行ったかもなといった印象の普通のポップスでした。

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2006/10/18

筋肉少女帯 / 仏陀L (1988)

最近ではすっかりのほほんおじさんな印象のある大槻ケンヂ氏が率いた、もしかして伝説的な?ロック(なのか??)グループ、筋肉少女帯のメジャー・デビュー作です。

自分、けっこう好きなんです、筋肉少女帯。いわゆるポピュラー・フィールドのロックではありえない、ある意味で破綻したメロディ展開と楽曲構成。わけのわからない世界観を持った独特の歌詞。ハード・ロックのようなヘヴィ・メタルのようなパンク・ロックのようなプログレッシヴ・ロックのようなジャンル分け不能の、筋少的ロックとしかいいようのない音楽。ギタリストとして橘高文彦さんが加入した以後の彼らの音楽は比較的ヘヴィ・メタル風なある種の方向性がしっかりとしてきますが、この『仏陀L』の頃の筋肉少女帯は、音楽的にやりたい放題というか、楽曲ごとにばらんばらんな音楽性というか。なのにやっぱり「筋少的」であり、聴いているとずっぽり筋少世界に包み込まれてしまうのが素敵です。

むかし、ある人にいわれたのですが、自分は基本的に「カンタービレ志向」なのだそうです。意味はよくわからないのですが、おそらく「歌心重視の傾向がある」ということかと思います。その点でいうと筋肉少女帯の音楽はぜんぜん違うのだよな。そもそも「歌メロ」というものがあまり重視されていないというか、たぶんデパートなどのBGM用にインスト可はほとんど不可能なくらい、曲としての「歌メロ」がつくられてない。また、ときどき出てくる大槻さんの裏返りぎみなシャウト・ヴォイスも自分はあまり好きじゃない。でも、変な歌メロのヴォーカルが妙に演奏力の高いバンドによる不可解なアレンジと渾然一体となって、筋肉少女帯というグループ独特のカンタービレが生まれ、それがきっと自分にはとても心地いいのでしょう。自分でなにをいっているのだかよくわかりませんが。

この頃のアルバムの演奏では、やはり三柴江戸蔵さんの奏でるピアノ&キーボードが非常に印象的です。クラシカルで透明で張りつめたようなピアノは、大槻さんの描く怪奇な世界に厚みと奥行きを加え、華やかなキーボードは凡百のプログレッシヴ・ロック・グループの腑抜けた演奏とはくらべものになりません。三柴さんはセカンド・アルバム後に筋肉少女帯を抜け、グループはキーボーディストを補充するのではなくもうひとりのギタリスト、橘高さんを迎え入れ、以後はヴォーカル+リズム・セクション&ギター×2という編成が続いていくわけですが、ユーロピアン・ドラマティックな感性を持った橘高さんと三柴さんが一緒に演奏していたなら、独特なおどろ世界を持ったテクニカル・プログレッシヴ・メタルになっていたかも、などと想像するのもまた楽し。

ここに収録されている曲は、どれもそれぞれに印象的なのだけど、やはりハードである意味派手な「釈迦」や、ポップでさわやか?な「サンフランシスコ」などは耳に残ります。そしてどの曲も歌詞になんともいえない哀しみがあり、大槻さんの詩人としての魅力があふれていると思います。うん、やっぱり筋肉少女帯はいいな。

ちなみに自分がもっとも好きな彼らのアルバムはこれじゃなく、『レティクル座妄想』だったりするのですが、もっとも好きな曲は『Sister Strowberry』収録の「いくぢなし」だったりします。


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2006/10/17

アッチゥーゲりたい

リオマッジョーレで食べたアッチゥーゲ・リピエネ(小鰯に詰め物をして揚げたもの)が、いま、すごく食べたい!

普通にフリットにしたものでも可。

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SAVATAGE / POETS AND MADMEN (2001)

10年くらい前だったか、一時メロディアス・メタルが聴きたくてしかたがないような時期がありまして、その頃にジャーマン・メロディック・スピード・メタルなどとともにけっこう好んで聴いていたグループのひとつがSavatage(サヴァタージ)でした。最近ではヘヴィ・メタル系の作品を聴くことはあまりなくなりましたが、たまたま中古でこの『Poets and Madmen』を安く見つけ、懐かしい名前に引かれて入手しました。

アメリカはフロリダ出身ながら、ドラマティックでメロディアスな要素を含んだその曲づくりや演奏にはユーロピアンな香りが漂い……などと当時は思っていたのですが、いま聴いてみると、やはりアメリカの音ですね。ヨーロッパ的なある種の重い美しさはあるけれど、バックボーンにはアメリカン・ハード・ロックの匂いを感じます。

ヴォーカルのZachary Stevens(ザッカリー・スティーヴンス)が脱退したようで、初期のヴォーカリストでグループの主要人物ながらもZachary加入後は曲づくりとアルバムでの鍵盤楽器演奏のみに参加していたJon Oliva(ジョン・オリヴァ)が、このアルバムではヴォーカリストとして復帰しています。パワフルなのだけどロマンティックな響きもあるZacharyのヴォーカルに対して、Jonのヴォーカルはちょっとダークかつラフな感じがしますね。こういったアルバムの性格にはZacharyの歌声のほうが、自分は好きかな。

収録された曲は、『Gutter Ballet』『Handful of Rain』などにくらべるとヘヴィでダークな印象が強いようにも感じますが、どれもSavatageらしいと思えるもので、ほどよくドラマティック、ほどよくユーロピアン、ほどよくヘヴィ、意外と素直なものとなっています。基本はヘヴィなのだけど、要所要所でギターやピアノのアコースティックな響きを混ぜたり、オーケストレーションをかませたり。それを使いすぎないところが物足りなくもあり、渇望感を与えて魅力的でもあり、といった感じでしょうか。ただ、何曲かでシンセサイザーが使われているようですが、以前から使っていましたっけ? なんか薄っぺらい感じの音づくりやアレンジで、あまり演奏にマッチしていない感じがするのだけど。

一方で、バックに混声合唱を従えた曲もあり、このあたり、個人的にツボ。なんというか、やはり憎めないやつらです。とくにM6「Morphine Child」は、コードを崩したハーモナイズド風のギター・リフや、エレキ・ギターによるクリーン・トーンのアルペジオとディストーション・サウンドの使い分け、Queen(クイーン)を髣髴させるオペラティックな構成と、聴きどころ満載です。

全体的に歌メロの魅力が少し薄いかなとは思いますが、ひさしぶりのヘヴィ・メタル、充分に楽しめました。前作の『The Wake of Magellan』もシンフォニック・ヘヴィ・メタルの名盤という評判なので、機会があったら聴いてみよう。



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2006/10/15

最近のお買い物CD(順不同)

Stefano Vergani e Orchestrina Pontiroli "La musica e' un pretesto la sirena una metafora"
まだ聴いてない。

Ivano Fossati "Ho sognato una strada"
3枚組ベスト。やっぱり初期のころの曲のほうが好き。

Savatage "Poets and Madmen"
あいかわらずのドラマティック・メタル。以前のヴォーカリストのほうが好き。

Massimiliano Cattapani "Un'altra strada"
Alberto Radiusがギターで、Alex Baroniがコーラスで参加。

Ivano Fossati "Panama e dintorni"
1981年作。けっこう熱めのカンタウトーレ。

Vinicio Capossela "Ovunque proteggi"
これは半分くらいプログレでしょう。ポップス・ファンにはつらいかも。

Alberto D'Amico "Ariva i barbari"
まだ聴いてない。

Alfredo Bandelli "Fabbrica galera piazza"
まだ聴いてない。

Stefano Giaccone "Tras os montes"
地味だけど味わいのあるカンタウトーレ。

Roberto De Simone "Bello cantare"
トラッド系。

Banco "Banco"
1983年作。ふだん使っているCDプレイヤーだとなぜかうまい具合に再生されない。

Niccolo' Fabi "Novo mesto"
いつの間にこんなに味わいのあるカンタウトーレになったのだろう?

Andrea Chimenti "Il porto sepolto"
地味だけど味わいのあるカンタウトーレ。

Roberto Soffici "Le piu' belle canzoni di"
期待してたほどじゃなかった。

Matteo Salvatore "Il lamento dei mendicanti"
ナポレターナ系。

Maurizio Giarratano "Uomo di mare"
まだ聴いてない。

Leano Morelli "Nata libera"
古いカンタウトーレ。最録ベスト盤。

Niccolo' Fabi "La cura del tempo"
ふだん使っているCDプレイヤーだと再生できないので、まだ聴けずにいる。

I nuovi angeli "Anni '70 + Stasera clowns"
まだ聴いてない。むかしのコーラス系ポップ・グループ。

Delirium "'71-'75"
3枚のオリジナル・アルバム全曲+シングル収録。

Antonella Ruggiero "L'abitudine della luce"
新譜。Arke' stringと一緒にやってるみたい。

Luca Carboni "...Le band si sciolgono"
ひさしぶりに買ってみた。

Andrea Volpini "La camicia delle grandi occasioni"
まだ聴いてない。

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2006/10/14

Rosario Di Bella

ここ5~6年くらい、すっかり噂を聞かなかった気のするRosario Di Bella(ロザリオ・ディ・ベッラ)が、ひさしぶりに音楽シーンに戻ってきたようです。とりあえずシングル「Invece no」がリリースされました。これはアルバムからの先行シングルで、この曲を収録したニューアルバムも数ヶ月のうちにリリースの予定らしいです。

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2006/10/13

ACUSTIMANTICO / SPECIAL RADIO EDITION (2006?)


1998年に結成、2000年にアルバム・デビューしたローマ出身のグループ。これまでにリリースされた3枚のスタジオ作からピックアップされた11曲入りサンプルCDをもらったので、聴いてみました。

サンプルCDに添付されていた紹介文には「新時代の地中海音楽ユニット」などと大仰なことが書いてありましたが、それほど目新しい感じはしません。アコースティック楽器を中心にした、トラッド色の強いポップ・ロック(かなりトラッド寄り)といった印象です。「マドレデウスにも匹敵する女性Vocalを擁する哀愁のエキゾチック音楽」とも書かれていましたが、Madredeus(マドレデウス)のヴォーカリスト、Teresa Salgueiro(テレーザ・サルゲイロ)の域にはぜんぜん達していないと、自分は思います。サンプルCDを作成・配布しているのがプログレッシヴ・ロック・プロモーション会社のPOSEIDONで、Acustimantico(アクスティマンティコ)はAsturias(アストゥーリアス)と交流があったりもするようなので、プログレ系のファンになんとかアピールしようと考えているのかもしれませんが、ちょっと持ち上げすぎのように感じます。

サンプルCDには、ファースト・アルバム『Acustimantico』(2000)から5曲、セカンド『La bella stagione』(2002)から3曲、サード『Santa Isabel』(2004)から3曲収録されているのですが、大雑把な印象として、ファーストがもっともトラッド色が強く、アルバムを重ねるにつれてポップ・フィールドへの広がりを考えているように感じます。

ファーストからの曲では、「Fiori dei Loto」は古いヨーロッパのお祭り音楽風なニュアンスがあって楽しく、「Raganitza」はほんのり哀愁と少しシャーマニックな雰囲気を漂わせながらも早いパッセージのスキャットやサキソフォンによるメロディはやはりダンサブル。この「Raganitza」は、どことなくFlairck(フレアーク)などにも通じる感じがします。「F」もやわらかな哀愁の漂うトラッド風のフォーク・バラードといった感じで、ソプラノ・サックスかな?管楽器の響きとアコーディオンの音色が情感を高めます。ただ、このエモーションにヴォーカルのRaffaella Misiti(ラッファエッラ・ミジティ)がぜんぜん乗り切れていない感じで残念。もっと情熱的に歌い上げてほしかった。

セカンドからの曲では、インドやアラブのようなエキゾチックな雰囲気をまとった「Rasdio」がなかなか興味深いのですが、ここでもRaffaellaのヴォーカルの弱さを感じます。この曲調で、こういうメロディだったら、たとえばAntonella Ruggiero(アントネッラ・ルッジェーロ)が歌っていたならどれだけよかっただろうかと思ってしまう。そういえば、ヴォコーダー処理をしたようなヴォイスをSEを一部でつかっているのだけど、ここでテクノ期?のMatia Bazar(マティア・バザール)が一瞬思い浮かんでしまいました。いっそ演奏も当時のMatia Bazarがしていたならどれだけよかったか。さらにエンディングのミュージック・コンクレート風な音がいかにもとってつけた感満載でなんだかなぁです。また「Mikimaus」という曲ではシンセサイザーやウィスパー系のヴォイスをSE的に使っていて、電子リズムも取り入れちょっと実験的なニュアンスもあって、こういうところが場合によっては一部のプログレ系ファンには喜ばれたりするのかもしれませんが、曲自体はけっこう普通のスロー・ポップスでした。このあたりの曲にはトラッド風味がほとんどありません。

サードからの曲では、「Meta Canzone」は古いアコースティック系プログレッシヴ・ファンにちょっとアピールするのかもしれないと感じます。グループとしてのスタイルや曲調は違うのだけど、たとえばOpus Avantra(オプス・アヴァントラ)くずれだったり、After Dinner(アフター・ディナー)くずれだったりするような雰囲気にうっかり反応してしまうタイプの人は、この曲にもうっかり反応してしまうかも。「Coda de topo」はジャズの雰囲気のあるアコースティック・ポップスで、トラッドの匂いはないですね。一方、「Musica immaginaria」はオーソドックスなトラッド系ポップスといった感じで、コーラス前半はスローでおだやかなのだけど、サビではエモーショナルに盛り上がります。長いスカートのすそを持って情熱的に踊る女性ダンサーの姿が目に見えるよう。ガットギターとヴァイオリンも哀愁を高めます。

これといって目新しさのない、日本ではあまり紹介される機会がないけれどヨーロッパには以前からけっこう普通に存在しているタイプの音楽のように思います。ヴォーカルがもっと情熱的だったなら、もう少し印象的になったでしょう。悪くはないけれど、もっと個性的なほうが自分は好みです。NCCPとかのほうが自分は好きかな。

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2006/10/12

Claudio Baglioniの次のアルバムは

1960~70年代にイタリアでヒットした曲のカバー集らしいです。しかも、2枚組。タイトルは『Quelli degli altri tutti qui』と、いつまでtutti quiで引っ張るんじゃ、まぎらわしい!というようなものになってます。10月20日発売予定。

買おうか、買うまいか、微妙です...
ちゃんとした新譜を出してほしい...

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GOBLIN / IL FANTASTICO VIAGGIO DEL "BAGAROZZO" MARK (1978)

恐怖映画『サスペリア』のサウンドトラックなどで有名なGoblin(ゴブリン)の、数少ない(2枚だけらしい)「サントラじゃないアルバム」のひとつ。さらに数少ない(唯一の?)ヴォーカル入り作品です。自分は、いわゆるプログレッシヴ・ロックも好きですが、基本的にはヴォーカル・ファンなので、彼らのアルバムのなかではこの作品がいちばん好きだったりします。

M1「Mark il Bagarozzo」は軽快なシンフォニック・ロック。この時点で「ホラー映画のGoblin」のイメージとは違ってきますが、さらにさわやかな感じすらするのが素敵です。ヴォーカルも、うまくはないけれど味があります。

M2「Le Cascate di Viridiana」の前半で聴かれるキーボードのアルペジオはミステリアスで妖しい雰囲気を持っていて、「サスペリア」などに通じますね。中盤からは妖しさが後退し、月明かりに照らされた夜の海のように澄んだ広がりを感じさせます。非常に透明な印象のあるインスト曲。

M3「Terra di Goblin」は「小悪魔たちの地」というタイトルどおり、不安で不吉な雰囲気を漂わせるキーボードで始まります。こういった感じには、Massimo Morante(マッシモ・モランテ)のヴォーカルは世俗を思わせる味わいがありすぎて、ちょっと合わないかもしれません。ただ、曲全体が不安な雰囲気に支配されているわけではなく、ワウを使ったギター・ソロでは妖しいなかにも少しユーモラスな雰囲気があったりします。

M4「Un Ragazzo D'Argento」は軽快なシンフォニック・ポップスといった雰囲気。キーボードやギターの演奏も華やかで、明るい感じがします。

M5「La Danza」のイントロで聴かれるシンセサイザーのアルペジオは、Tangerine Dream(タンジェリン・ドリーム)などを思い出させます。そこに「サスペリア」チックな緊張感のあるアコースティック・ギターが入り、さらにシンセサイザーもかぶさって、徐々にシンフォニックに、映画音楽的な広がりを持ったものになっていきます。情感のあるヴォーカルも、いい感じです。

M6「Opera Magnifica」はアルバム中もっともイタリアン・ポップスぽい曲。歌メロの前半は細かい音符の連なりが軽快で楽しげな雰囲気、サビでは情感を込めて元気に歌い上げる、といった流れが、いかにもイタリアン・ポップス風というか、カンタウトーレ風というか。明るく楽しいシンフォニック・ポップスといった印象で、自分はとても気に入っています。

M7「Notte」は「夜」というタイトルが暗示するかのように、曖昧で漠然とした恐怖を感じさせます。妖しいピアノの響きと囁き声。ホラー映画風味の強い曲。

M8「.....E Suono Rock」はシンセサイザーとエレキ・ギターの細かいアルペジオで始まり、サックスやリズムが加わってシンフォニック・プログレッシヴへと展開します。ジャジーなオルガン・プレイなども披露され、プログレッシヴ・ロックらしい曲・演奏だと思いますが、アルバムを締める曲としてはちょっと力不足というか、まだこのあとになにかの展開があるのではないかと思わせるような中途半端さを感じてしまいます。

『Profondo rosso』などのサントラ作品とくらべると、瑞々しさと緊張感に少し欠けるというか、より世俗的・日常的な情感があるように感じます。それでも曲の端々にGoblinらしい張りつめた透明感がちりばめられていて、ロック作品としてバランスのいいものになっていると思います。味わいたっぷりのヴォーカルは、ときに曲や演奏の雰囲気から浮いてしまう部分もありますが、その世俗感がこの作品にある種のリアリティを与えているともいえ、全体として悪くないと思います。


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2006/10/10

4つの家

最初の家は、なにもない原っぱの真ん中に建っていた。いつも夕暮れで、田舎町の急な坂道を下って角を曲がると突然、なにもない原っぱが広がる。そして遠くに木造平屋建ての、その家の明かりが見える。ほかには1軒も家がない。陽はどんどん暮れていく。心細く感じながら、遠くに見えるひとつの明かりをめざして、草以外になにもないなかをたった一人で歩く。すっかり夜になったころ、やっとその家にたどり着く。引き戸を開けると、部屋の中はほんのり黄色がかった明るい灯りで照らされていて、お膳の上には温かい食事の用意もできている。でも、誰もいない。人の気配がない。台所には大きな砥石と、よく砥がれた包丁がまな板の上に置いてある。風呂場では、むかしながらの薪で焚く風呂が沸いていて、古ぼけた木製の湯船にたっぷりと張られた湯から、やわらかな湯気が上がっている。食事の前に寂しく湯につかりながら、想う。二度とここから出られない、もう元の世界には戻れない...

ふたつめの家は、白い壁の近代的な一軒家だった。しかし建築から何年か経ち、新築当初は輝くような白亜であったろう外壁も、いまは黒ずみ、陰鬱な雰囲気を醸している。細い路地に面して建つその家は、よくは覚えていないのだけど、ちょっと不思議な構造だった。門から石段を数段登って玄関を入ると、狭い廊下の向こうにおそらくリビングが見える。右手には2階へ続く薄暗い階段があり、キッチンは階段を降りた地下にあった。家の中はいくたびに、どこも古びた蛍光灯の照らすぼんやりとした青白い光に包まれている。家の中には誰もいない。食事をつくらなくてはいけないのだけど、どうしてもキッチンに降りていく気になれない。白い冷蔵庫、白い戸棚、ステンレスの流し。狭いキッチンも、蛍光灯の放つ寂しげな青白い光に照らされている。誰もいない。でも、なにかいる。だから、入っていけない。体が、心が、その場所に入ることを拒絶する。逃げ出したい。でも、逃げられない。どこにも...

みっつめの家は、親戚か誰かの家の別荘らしい。田舎に建つ大きな二階建ての一軒家。広い庭があり、庭に面して大きなガラス窓。その窓の手前に渡り廊下があって、雪見障子のついた広い畳の部屋。部屋には押入れと床の間以外、なにもない。いつものように、見たことのない自分の家族と一緒に2階の奥の部屋で休んでいると、誰かが外からやってくる。1階の玄関を開け、家に入ってくる気配がする。だけど、見たことのない家族たちはみな眠っていて、誰も起きようとしない。玄関の気配に気づかないのだろうか。いったい誰が来たのだろう。気になる。気になるけれど、起き上がれない。体が、心が、いっている。起きてはいけない。見てはいけない。玄関を入った気配は、階段をのぼり、2階へとあがってくる。渡り廊下を静かにすすみ、まもなくこの部屋の障子の前までやってくるだろう。誰が来たのだろう。なにが来るのだろう。見たくない。聞きたくない。逃げ出したい。動けない...

よっつめの家は、いや、それが家なのかどうか、よくわからない。暗く狭い部屋。何度も何度も連れてこられているのに、それとも、自分で望んで来ているのかもしれないが、その形や特徴を覚えられない。身動きできないような場所で、たった一人で眠っている。たった一人で。たった一人で。一人で。一人で。だけど、なにかがいるのはわかっている。いつもそれを感じている。逃げ出したいと思っている。誰も助けてはくれない。ずっと恐怖とともに身を硬くして眠っている。たった一人で。たった一人で。一人で。一人で。家が、中に入ってこようとしている。それを拒んでいる。でも、いつまで拒み続けられるだろうか。拒みきれるだろうか。たった一人で。たった一人で。一人で。一人で...

もう、いきたくない。

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2006/10/09

Niccolo' Fabiの『La cura del tempo』が

ぜんぜん再生できません...(ToT)。
愛用のポータブル・プレイヤーに入れると、ぶんぶんうなりながらディスクが回るだけで、トラックの認識ができず、最終的にはNo Discで電源が切れちゃう。CCCDだからかなぁ。
ほかにもCCCD持ってるけれど、こんなふうにまったく再生できないというのは初めてです。
くやしい。

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2006/10/05

MARCO FABI / LA SCELTA (2005)

1977年8月28日、ローマ生まれの新人カンタウトーレ。これはデビュー・アルバムです。Fabiという苗字から想像がつきますが、Marco Fabi(マルコ・ファビ)はプロデューサーとして有名なClaudio Fabi(クラウディオ・ファビ)の親戚で、Niccolo' Fabi(ニッコロ・ファビ)のいとこ、Renzo Arbore(レンツォ・アルボーレ)の甥にあたるそうです。

このアルバム、いいです。自分、好きです。Marcoのヴォーカルはあまり力強さとか表現力とかはなくて、どちらかというと淡々とした感じなのですが、あたたかみとやさしさに独特の浮遊感が入り混じったようで、ときにバックの演奏とともに幻想風味を醸したりするところが魅力的。演奏もアコースティック・ギターを中心にしたミディアム・テンポのフォーク・ロック風なものが多いのですが、そこにストリングス・アンサンブルやコーラスが趣味よく入り、堅苦しくないアート風味が付け加わったり、ときにサイケデリックやプログレッシヴの香りが漂ったりするところが魅力的です。

M1「La scelta」はピアノとギターを中心にした、どことなく重い感じはするけれど幻想味もあるサイケ風味のフォーク・ロック。コズミックな印象のSEも入り、ほのかにプログレ風味も感じます。

M2「Insieme al vento」ではアコースティック・ギターのアルペジオにやさしいヴォーカルがのり、ヴァイオリンとコーラスの助けも借りて、おだやかで叙情的なフォーク風のポップスが展開されます。どこか儚い感じの浮遊感もあり、アートの香りもします。

M3「La collina di vetro」ではアコースティック・ギターのコード・ストロークに、寂しげなヴォーカルが乗ります。ストリングス・アンサンブルと女性コーラスが、Marcoの歌を支えます。

M4「Strum」はアルバム中唯一のインストゥルメンタル曲。ビヨビヨと鳴るシンセサイザーと、ブォーと唸るシンセサイザーのうしろで、アコースティック・ギターが幻想フォーク風のアルペジオを奏でるという、変な小曲。

M5「Chiedimi」は、ちょっとひねくれたフォーク・ロックといった感じでしょうか。アコースティック・ギターによるコード・カッティングとハンド・クラップをバックに、シンセサイザーはびょんびょんと鳴り、エレキ・ギターはサイケデリックな雰囲気を振りまきます。左右に振り分けられたコーラスも精神が混乱しそうです。

M6「Ad occhi chiusi」では、ゆっくりしたスリー・フィンガー風のアルペジオをアコースティック・ギターが奏で、透明な空気を感じます。ヴォーカルとハーモニーを取る女性コーラス。幻想フォークやサイケ・フォークの雰囲気も漂いますが、印象としてはそれらよりもっと明るく、あたたかい感じです。

M7「Io ti adoro」ではいきなりフルートの音色が響き、これまでの流れからして、もしやこのままプログレッシヴ・フォーク風になるのかと思ったのですが、ヴォーカル・パートが始まると比較的軽快なリズムのポップ・ロックになっていきました。しかしサビではプログレッシヴな匂いが漂うエレキ・ギターのストロークとストリングス・アンサンブルがバックで響き、ただのポップスでは終わりません。

M8「Immobile」は、のんびりした感じのフォーク・ロック。むかしのサイケ・フォークや、古き良き時代のブリティッシュ・ポップスに通じる香りがします。

M9「Come ieri」はミディアム・テンポのポップスですが、なんだか飄々とした感じで、楽しげです。この曲も、ポピュラー・ミュージックが極端に売れ線指向になる前の、古き良き時代の英米ポップスの香りがするのですが、コーラスの使い方とかがあの頃に似ているのかもしれません。

M10「Intervallo di calma」は、聴いていると天気のいい満月の夜に空を見上げているような気分になります。やわらかなアコースティック・ギターのアルペジオ。浮遊感のあるMarcoのヴォーカルに彩を与えるスキャット・コーラス。SE風に使われるエレキ・ギター。おだやかなフォーク・ポップスです。

M11「Cerco casa」はテープの逆回転SEからスタートします。この時点でレトロなアート感があります。曲が始まると、エレキ・ギターのコード・カッティングに乗ってガチャガチャとしたロックになるのですが、サビでは大きく場面転換します。リズムはスローになり、ストリングスも入って、独特の幻想味と浮遊感が加わり、一気にアートな雰囲気になります。

M12「Another man's world」は、タイトルからもわかるように英語で歌われています。アコースティック・ギターのストロークを中心に、Marcoと女性ヴォーカルが交互に歌い、ときにハーモニーを奏でます。ロック色の強いフォーク・ロックといった感じですが、これも古い英米の匂いがします。アルバムの最後を締める曲としては、ちょっと平凡だし、弱いかな。なんだかボーナストラックを聴いてるような感じです。

たぶん日本でこのアルバムを聴く人は少ないだろうし、おそらくイタリア本国でも話題になることはないだろうと思うのだけど、でも自分はきっと、こういった音楽にときどき出会えるから、わざわざイタリアン・ポップスのアルバムをいろいろと聴いてるんだなと思います。うん、なかなかおもしろい、いい買い物をしたな。

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2006/10/04

MONDO CANDIDO / MOCA (2002)

1999年にフィレンツェで結成され、2001年にシングル・デビューした3人組のニュー・グループ、Mondo Candido(モンド・カンディード)のデビュー・アルバムです。日本盤がリリースされてます。2年くらい前に自動車のCMか何かで彼らのカヴァーした「月影のナポリ」が使われていたらしく、そんなこともあっての日本盤リリースなのかもしれません。

ジャンルとしては、いわゆるラウンジ・ミュージックというのでしょうか(こういった新しい音楽ジャンルって、よくわからないのですけれど)。ボサノバのリズムを上手に取り入れ、おしゃれに、ちょっとロマンティックに、やわらかい演奏を聴かせてくれます。ときにウィスパー風味もまじえたLuisella(ルイゼッラ)のヴォーカルは、イタリアというよりはフレンチ・ポップスの雰囲気があるように思います。実際、M6「La vie a deux」はフランス語の歌詞で歌われていたりするし。ちなみにこのM6、どこかで聴いたことのあるメロディのような気がするのだけど、気のせいかしら。

また、グループ結成当時はインストゥルメンタルを演奏していたらしく、古いBGM系イタリアン・ポップスや、部分的には往年のイタリアン・プログレッシヴ・ロックにも通じるM4「Gente elegante」や、都会的な洗練のなかに大人の哀しみや孤独が入り混じっているようなM7「La calda notte」といったインスト曲もあります。こうしたインスト曲は、どことなく映画音楽風の印象があります。フランス語ヴォーカルの入ったM6は、フレンチな香りのするクラブ系のポップスなのだけど、エレキ・ギターの演奏は、やっぱり古い映画音楽、それもサスペンス・アクション系の映画に使われていそうと思わせます。

Earth & Fire(アース&ファイア)Shocking Blue(ショッキング・ブルー)などといった古いダッチ・ポップスをおしゃれにしたようなM2「Cambiare idea」、ゆっくりとしたディストーション・ギターの音色とウィスパーまじりのヴォーカルが幻想的なフレンチ風味を醸すM3「Mondo candido」、ラテンのニュアンスを持った、ザ・ピーナッツとかがカヴァーしていそうなM5「Meglio stasera」などは、古き良き時代の洋楽ポップス、ユーロ・ポップスの香りがあります。

M8「Invisible」は、いかにもおしゃれ系な女性ポップス。イタリアのメロディアス系女性ポップスに通じるところもありますが、一般的なイタリアン女性シンガーほど力強く歌い上げない感じがやはりちょっとフランス風?

M10にはRita Pavone(リタ・パヴォーネ)の「Fortissimo」が、日本盤のボーナス・トラックのM12にはMina(ミーナ)の「Converzione」がカヴァーされていて、イタリアの往年のポップスに対する愛情と尊敬も持ち合わせていることがわかりますが、かといって「イタリア的である」ことにはそれほどこだわりがなく、もっと気楽に「気持ちのいいヨーロッパの音楽」を演奏していきたいんだろうなという感じがあるところが好ましいです。


 

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2006/10/03

THE MOODY BLUES / HALL OF FAME (2000)

中古で安く落ちていたので、ひさしぶりにThe Moody Blues(ムーディ・ブルース)のCDなど買ってみました。音楽的興味の中心がプログレッシヴ・ロックだった学生時代によく聴いてたな、Moody Blues

これは2000年にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行なわれたライヴを収録したもの。バックにはThe World Festival Orchestra(ワールド・フェスティヴァル・オーケストラ)を従えているということで、初期の頃のシンフォニックな彼らの演奏が再現されるか、とちょっと期待したのですが、さすがに30年も前の味わいが出るわけもなく、全体に軽やかでポップな感じになっていました。ポップ度の高まった中期以降(=オリジナルを聴いたことがない)曲はもちろん、オーケストラ比重の高い初期の曲も、たぶんオリジナルより少しテンポ・アップしているのかな、軽快に聴こえます。また、World Festival Orchestraの奏でる音色も、艶やかな厚みと旨みというよりは、さわやかで上品な美しさといった印象で、それも曲の軽快感を高めるのに寄与している感じ。

おだやかなパートでも激しいパートでも、あまり感情的にならず、どちらかというと淡々と、牧歌的とさえいえそうな落ち着いた歌い方をくずさないところは、やはりイギリス、というか、英国的。こういった匂いって、Barclay James Harvest(バークレイ・ジェームス・ハーヴェスト)などにも通じますね。この雰囲気はけっこう好きなのだけど、こうしていろいろな時期の曲がランダムに演奏されるライヴで聴いてみると、Moody Bluesって、単発の曲で聴かせるメロディ・メイカーとしては、あまり魅力的なグループじゃなかったのかも。テーマと、それに沿った流れを持ったアルバムで聴いたほうが魅力的な感じ。ひさしぶりに『Every Good Boy Deserves Favor』とか『To Our Children's Children's Children』とか聴きたくなってきました。

ちなみに、大ヒット曲の「Nights in White Satin」はもちろん演奏されていますが、彼らの曲のなかで個人的にもっとも気に入っている「One More Time to Live」が演奏されていないのが残念。でも、この曲、このライヴのポップな雰囲気には合わないやねぇ。



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