週末に観た映画
■ファースト・ナイト■
たぶん、BSで放送されたもの。舞台の初日をひかえてナーバスになった女優の妄想が公開リハのあとに劇場前で自動車事故にあって死んだファンの少女の幽霊を生み出したお話? 役づくりへのプレッシャーがゴーストを呼び、過度のアルコールがそれを振り払った、ということなのかしら? なんだかよくわからなかった。
■ポゼッション■
10年以上前に地上波で夜中に放送されたもののヴィデオテープが残ってたので、ひさしぶりに。イザベル・アジャーニが非常に美しく、非常におそろしい。地下鉄の構内で牛乳をぶちまきながら暴れる様は圧巻。物語自体は、よくわからない。夫の長期単身赴任で情緒的に不安定になった妻の妄想が生み出した怪物のお話? ラストシーンはなにかの暗示に満ちているのだけど、それが示すものが自分にはわからなかった。
■ゴシック■
10年以上前に地上波で夜中に放送されたもののヴィデオテープが残ってたので、ひさしぶりに。監督はケン・ラッセル。たぶん、DVDになってない。詩人のバイロン邸に集まった、バイロンの友人で詩人のシェリーとその愛人メアリー(のちに妻となる)、メアリーの妹、医者のポリドリが、アヘンと嵐、幽霊小説、そして自らの中に持つ恐怖の作用で、狂気的な恐ろしい一夜を過ごすというお話。実話を含んだフィクションのようで、この夜がきっかけとなってメアリーは『フランケンシュタイン』を書き、ポリドリは『ヴァンパイア』
を書いたのだそうだ。ストーリー的にはあまりに幻想的で、観る側も薬(アヘン)を服用したかのような精神状態にならないとついていけない感じはする。
■ロマノフ王朝の最期■
10年以上前に地上波で夜中に放送されたもののヴィデオテープが残ってたので、ひさしぶりに。ロシア氏に名を残す有名な怪僧ラスプーチンの話。なぜラスプーチンがあそこまで皇室の信頼を得ることができたのかについての描写がないので、どうも釈然としない。皇太子かなにかが難病で、ラスプーチンだけがそれを癒すことができたんだったっけ? まぁ、その辺は「一般的な教養人であれば当然知っているべき知識」なので、あえて描く必要なしということなのでしょう。自分にとってのこのあたりの歴史知識は池田理代子のコミック『オルフェウスの窓』がベースだったりするもので(^^;)、ユスーポフ侯はもう少し美青年のほうが良かったな。あと、日本語吹き替えがとても違和感。ラスプーチンの声としゃべり方が、なんかイメージと違う気がする。やはり外国映画は原語+字幕で観たい。
■イノセント■
地上波で夜中に放送されたのだったかな。それともBS? ルキノ・ヴィスコンティ監督作品らしい。貴族階級の夫婦を中心にした身勝手な愛憎と破滅の物語。登場人物の誰にも感情移入できず。ストーリーの中心となる夫婦のどちらもが非常にわかりやすく身勝手で、その「自分の気持ちに忠実」さ加減がまるで子供のようにイノセント。だから子供は嫌い。そのうえ、大人の狡猾さや世間体なども入ってきて、なんだかとっても嫌な感じが残ってしまった。セットや風景等の映像はとてもきれいなのだけどね。
■ノートルダムのせむし男■
DVDで。1939年の白黒映画。身勝手な伯爵と身勝手なジプシー女を中心にした愛憎と破滅の物語。クライマックスにおけるカジモドの反撃シーン、あれはやりすぎだろう、いくら理由があったとはいえ、あんなに死傷者を出したらカジモドもただではすまないだろう、と思ってしまうのだけど、あの時代で場所が教会だとそんなこともないのかな。なかなかおもしろかった。国王がヨボヨボすぎ。
■阿弥陀堂だより■
BSで放送されたもの。とくにこれといった物語も盛り上がりも事件もなく、淡々と終わっていきました。長野県の広報映画ですか?
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コメント
チョイスがしぶすぎますよ・・ポゼッションはアジャーニのファンで、脱いでるというので以前見ましたがすっかり萎えました(笑)。難解だったけど、不気味でけっこう面白かったです。
「ゴシック」も見たいなー
投稿: umezo | 2006/09/19 17:01
昔「イノセント」をわざわざ映画館で観た記憶がありますが、内容は覚えていません。覚えているのは、一緒に観た人たちとおしゃべりをしていて、「結婚後に別な人を愛することは、ありうるし、最良の相手と結婚するとは限らない」風なことを話したことくらい。みんなに意外だと言われた・・・。
投稿: なこ | 2006/09/19 19:36
1週間遅れですが(^^;)
>なこさん
「イノセント」、このあいだのNHKテレビ「イタリア語会話」でも紹介されてました。なぜなぜ?ほかにもっといい感じのイタリア映画ってあると思うのだけど。
> 「結婚後に別な人を愛することは、ありうるし、最良の相手と結婚するとは限らない」
深い。そして、あまりにも正直だ(^o^;)。
>umezoさん
アジャーニはほんと、美しいですねぇ。でも、あの映画では、たしかに萎えるかも(^^;)。その一方で、暴れ狂ってゲロ吐く姿に別のときめきが(←変態か)。
「ゴシック」はたしか、シネマスクエアとうきゅうで公開されたのですよ。「薔薇の名前」の次だったかな。劇場で観たときも混乱したけど、ヴィデオで観てもやっぱり混乱(^^;)。
ケン・ラッセルって、これとか「白蛇伝説」とか、変な映画ばっかりとってるって印象があったけど、なにげでThe Whoの「Tommy」映画版も彼が監督なのね。ま、これもかな~り変な映画だと思いますが。
See me
feel me
touch me
heal me...
投稿: もあ | 2006/09/26 13:11