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2006/08/02

最近のがっかり


リストランテUA(ウーアー)のパスタランチ。ソースは3種類あるうちの、「シラクーサ風」とかいう、ナスとしし唐(だったか?)の入ったトマトソースを選んだ。

太めのパスタは、歯ごたえはけっこうもっちりしっかりとしてていいのだけど、小麦の味がしない。たとえばこの麺にオリーブオイルをまぶしただけで美味しく食べられるかというと、そうはならないように思う。

ソースはなかなかおいしいのだけど、茹で上げた麺に上からかけただけ。せっかくのソースの旨みを麺が吸っていないし、麺とソースがからんでもいない。麺の下、皿の底にソースから分離した水分がたまり、面の上には水分が抜けかけた固形部分が乗っかってるといった感じ。

このお店、町の洋食屋じゃなくてリストランテなのに、シェフもそれなりに有名らしく、評判がいいようなのに、このパスタは本当にがっかり。安い以外に来店動機を見つけられない。これなら何年か前にファミレスのジョナサンで食べたパスタのほうが美味しかったぞ。

味付けや調理のスタイルの好みには、個人差がある。あまり小麦の味のしない麺が好きな人もいるだろうし(オーマイとかショーワ、ママーのスパゲッティって、あまり味がしないと思うけど、それなりに売れてるみたいだし)、昔ながらのソースを上からかけただけで麺にからめたりしみこませたりしないタイプの調理・提供方法が好きな人もいるだろう。だから、UAのパスタランチに関しては、あくまでもリストランテが出すスパゲッティに対して自分が抱いた期待からするとかなりがっかりだったわけだけど、それはたんに、自分の好みからはかけ離れているだけともいえる。日本における「スパゲティ」という位置づけのなかでは、けっしてまずいわけじゃないんだろう。たぶん。おそらく。きっと。もしかしたら。実際、ランチは満席になっていることが多いみたいだし。

それよりも残念だったのが、DiSKのランチ。

最近ランチ営業を始めたバー。ランチメニューは2種類で、それぞれ限定20食とか書いてある。バーなので、調理設備が整っているとは思えないし、迅速に複数オーダーに対応できる構造になっているとも思えない。その分、仕込を充分に行なって対応しよう、それが可能なのが20食まで、ということだろうと思うのだけど。

注文したのは、チキンのドミグラスソース煮。出てきたのは、ライスとサラダとチキンがひとつの大皿に盛られた定食状のもの。それは、べつにいい。問題は、ここです。

焼いたチキンの上から、ドミグラスソースがかかっている。

ドミグラスソース“煮”じゃないじゃん。メニューに書いてあるのと違うじゃん。嘘じゃん。なんで「チキンソテー ドミグラスソース」て書かないんだよ。そういえばトラットリアOggiでも、煮込んでいない、上からソースをかけただけの「チキンのトマト煮」をランチで出してたりする。神楽坂では「煮」というのは上からソースをかけるということなのか?

しかも、注文を受けてから提供までがえらく早い。いや、早いのはいいのだけど、早すぎ。

だって、焼いてないんだもん。

焼き上げてステンレスのボールに入れておいたチキンを温めなおすこともせずに皿に盛り、上からソースをかけただけ。なので、チキンがぬるい。というか、ほとんど冷たい。ライスとソースは温かいけど、メインであるチキンが、ほとんど「朝つくったお弁当を温めずに昼に食べてます」みたいな状態。そういえばトラットリアOggiでも焼き上げてバットに並べたチキンをとくに温めなおしもせずに提供された。神楽坂では焼いたチキンを温めなおさずに提供するのが常識なのか?

これはもう、美味しいとかまずいとかいうのとは違う話だと思う。

飲食店として、メニューに嘘を書く、そのうえ、本来温かくあるべきものを温かくせずに提供するなんて、ダメだろう。料理に対する意識の低さがありありと感じられる。料理提供に興味がないなら、酒しか出せない店なら、ランチ営業なんてしなけりゃいいのに。

あぁ、本当にがっかり。素晴らしい料理を素敵なサービスとともに手ごろな価格でランチに提供してくれたビストロ・イデアルがなくなってしまったことが、あらためて非常に残念に思われる。

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グルメ・クッキング」カテゴリの記事

コメント

 「がっかり」が本当によく伝わってきます。お店に文句を言ったら、多少は改善されるかもしれませんよ。温め直しなんて、とりあえずレンジだけでもできるんですから。

投稿: なこ | 2006/08/02 15:31

パスタの品質は良くなってるはず、と感じています。
だって、この田舎の香川でも、麺は結構どこでもおいしいですもん。

食事して、がっかりしちゃうと、結構めげます。
わたしも。

さて、本を読ませて差し上げたいですね(笑)
 

投稿: いをり | 2006/08/02 21:40

がっかりした気持ちよくわかります。
>料理提供に興味がないなら、酒しか出せない店なら、ランチ営業なんてしなけりゃいいのに

ですよね。
そういうのを客が許してしまうといけないんですよね。
でも、神楽坂でそこそこのランチを手ごろな値段で食べようとすると結構大変なのかもしれませんね。
大昔、少しの間神楽坂へ仕事に行っていたんです。

投稿: Keiko | 2006/08/03 05:57

ランチが食べられる店はたくさんありますからねぇ。そこにはもう行かなければすむだけの話なんですが、こういうことが続くとお店を新規開拓するのがいやになっちゃうのよねぇ。

投稿: もあ | 2006/08/05 18:38

遅いコメント失礼します。
以前から気になっていたのですが
トラットリアOggiでは、ランチに「チキンのトマト煮」は絶対でません。
なぜなら、ご飯にあわないオカズなので絶対に出さないそうです。『↑確認済み』
Oggiのランチはよく知っていますが、チキンが大好きな私が、記憶にないので(トマト煮に限らず)不思議だったし、出していない料理に対して、なぜこんな風に書かれなければいけないのか‥‥店の者でなくとも不愉快です。
神楽坂は地元密着の人が多く、それゆえ皆さん店には愛着があり、客同士のつながり、店同士のつながりも強いのです。
店に確認や書き込みの了承を得ていると思えないのですが。
たとえ個人のブログで、思い込みで書いたことでも、傷ついている人がいるということを知ってください。

投稿: YUMI | 2007/01/08 23:27

トラットリアOggiって、フレンチ・ダイニングの道はさんで斜め向かいあたりにある、入り口が小さくて、入るとすぐにカウンターが4~5席あって、奥には(入ったことないので知らないけど)5~6人くらい入れそうな小部屋がひとつあって、無口で小声のおじさんがひとりで調理してる(少なくとも自分が行ったときはそうだった)、あの店ですよね? であれば、いまはどうか知りませんが、このエントリを書いた2006年8月からさかのぼること1~2年のあいだに少なくとも1回は「チキンのトマト煮」(という名称のチキンソテー・トマトソースがけ)をランチで提供しているはずです。実際、自分は食べましたから。12時過ぎてすぐくらいに入店したのですが、あの日はたしか、カウンターにもうひとりくらいお客さんがいて、あとから、おそらく近所でお勤めと思われるスーツ姿の若い男性のグループ4人くらいが来店し奥の部屋に入りました。このグループは常連らしく、お冷や料理などを自分でカウンターまで取りにきていました。みんなランチを頼んでたと思うので、自分も含めて少なくとも5人くらいは「チキンのトマト煮」(という名称のチキンソテー・トマトソースがけ)を食べているはずです。注文してもおじさんはほとんど声も出さず、カウンターの中で、ざるの中にあった、茹で上げてオイルをまぶしておいたのであろうスパゲティを鉄のフライパンに入れて火にかけ、スープだか水だかを少しふりかけて温めなおし、深めの片手鍋に入っていたトマトソースも温めなおし、焼き上げたチキンが20枚くらい乗っている大きなバットから1枚を取り上げて、温めなおしたスパゲティを盛った皿に盛り付け、上からソースをかけて提供するのを、カウンター越しにずっと眺めてました。

お店の方がどうおっしゃったかわかりませんが、たしかに自分はOggiでランチにチキンを食べたことがあります。もちろんこれは主張にすぎず、いまとなっては証拠がありません。それについては同様に、「チキンが大好きな私が、記憶にない」というYUMIさんの主張も、お店の方がいったという「ご飯にあわないオカズなので絶対に出さない」という主張も(チキンがご飯にあわないという主張は、自分は初めて聞きました。ご飯とも美味しいと思いますけどね)、たんなる主張にすぎず、ゆえに「Oggiでは過去にランチでチキンを1度も提供したことがない」ことを実証するものではありません。過去数年に渡り1日ももらさず毎日のランチメニューを詳細に記入した一覧があるとか、過去数年分の食材納品伝票が1枚ももらさず残っている、というのであれば別ですが。また仮に、「チキンを食べた」のが自分の記憶違いで、実際に食べた肉は「ポーク」だったとしても、たいして違いはありません。温めなおしもしない焼き置きの肉にトマトソースをかけただけの「トマト煮」を食べさせられたことにはかわりがないからです。肉がチキンだったかポークだったかが問題なのではなく、その調理姿勢にガッカリしているからです。

いずれにしろ、「出していない料理」について書いたのではありません。思い込みではなく、自分は実際にOggiで冷めた肉にソースをかけただけのものを食べ、実際にガッカリしてるのです。トラットリーアを名乗る店でランチメニューに「チキンのトマト煮」があるのを見つけ、値段の安さは気になったものの「トラットリーア」なのだからそれなりのものは出してくれるだろうと楽しみに入ったのに、提供されたのはセルフサービスの定食屋さんで出されるような冷めた料理で、楽しかったはずのその日のランチタイムは哀しく寂しいものになりました。だったら最初から安い定食屋さんに行けばよかったと、入店したことを後悔しました。この思いは、残念ながら変えようがありません。

飲食店にはいろんな顔があり、いろんな面があります。その中のどの部分について評価をするかは、お客がそれぞれに決めればいいことです。自分は、少なくともあの日のランチ営業におけるOggiを評価しませんし、現時点では再チャレンジしたいという気持ちも起きませんが、YUMIさんはOggiが好きなのですよね。なんの迷いや躊躇もなく「好き」なのですよね。ならば、それでいいではないですか。客同士、店同士のつながりが強いのなら、たった一人の「その店と合わなかった客」が持った印象など気にせず、ご自分の「好き」を貫き、ご自分の考える「Oggiのいいところ」を積極的に広めていけばよろしいのではないかと思います。本当に「良いお店」であるなら、お店もお客もそう信じているなら、この程度の外野からの雑音でなんらかの揺らぎが起きることもないと思いますけれど。


投稿: もあ | 2007/01/09 09:23

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