PAOLO MARINO / SENZA FRONTIERA (1992)
Paolo Marino(パオロ・マリーノ)という名前を聞くのは初めてな気がするのと、某インターネットショップのニュー・リリースのコーナーにあったことから、新人カンタウトーレのデビュー・アルバムかもと思って入手したのですが、どうやら旧譜のCD再発だったようです。このアルバムをプロデュースしたPiero Cassano(ピエロ・カッサーノ)のサイトに記載がありました。それ以外の情報は、オフィシャルサイト等がないため、バイオグラフィもディスコグラフィもわからないのですが、どうやらこのアルバム1枚のみで消えてしまったようです。
曲を聴いてみると、それも致し方なし、といった感じです。自分で作詞作曲をする(作曲にはPiero Cassanoも協力しています)カンタウトーレですが、そこから生み出された曲は、平均点はクリアしているけれど、これといって個性のないもの。ほのかにひび割れた歌声はイタリアらしい心地よさを持ってはいるけれど、こういった声の人はMassimo Di Cataldo(マッシモ・ディ・カタルド)などをはじめイタリアには多数いて、やはり平均点といった感じです。悪くないのだけど、聴きどころというか、Paoloならではの個性が感じられないのが残念です。
とはいえ、アルバムとしては、ほどよく都会的に洗練されたロック色が強めのポップスと、ゆったりとメロディアスなバラード系の曲とが、よいバランスで配置されていて、気持ちよく聴けます。あまりイタリアぽさは強くなく、ゴスペルチックなコーラスが入るなどアメリカ系哀愁の匂いが強めですが、声も曲もそれなりによいので、BGM的に聞き流す分には悪くないと思います。LPの内容をそのままCD化したようで、とくにボーナス・トラックなどもないため、収録時間が40分程度というのもコンパクトで、自分にとっては好ましいです。
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