OMAR PEDRINI / PANE, BURRO E MEDICINE (2006)
Omar Pedrini(オマール・ペドリーニ):1967年5月28日、北イタリアのガルダ湖に近いブレシァ(Brescia)の生まれ。1987年からロック・グループTimoria(ティモリア)のリーダー/ギタリストとして活動。1996年からはグループ活動とは別にソロ活動も始め、これはソロとしての3枚目のアルバムになるようです。
Timoria出身といえば、最近すっかり人気者のFrancesco Renga(フランチェスコ・レンガ)
もそうですね。彼は1998年にTimoria
を離れ、いまは完全にソロ・シンガーとして活動、その地位を築いた感があります。もともとグループのヴォーカリスト/フロントマンであったFrancesco
のソロ作は、力強く粘っこいヴォーカルとイタリアらしいドラマティックなメロディがふんだんに楽しめて、なかなか魅力的です。
で、Omarのこのアルバムはというと、自分にはあまりアピールしない感じです。曲調は基本的にイギリスの少し古いギター・ロックといった印象。ヴォーカリストというよりはギタリストだからでしょうか。ヴォーカルもそれほど個性や力強さがあるわけでなく、メロディも比較的単調で構成もとくに盛り上がらず、なんだか普通です。ところどころで叙情的な雰囲気もあるのですが、それはほとんどアクセントというか、ほんの彩といった感じで、曲の全体に漂ったりすることはほとんどありません。
そんななかでM4「La follia」は、どことなくAlbatros(アルバトロス)などのムード系グループを思わせるメロディやコーラスがあり、Omarのヴォーカルも力強いのだけど切ない感じもあって、好ましく響きます。ただ、アルバムのなかではちょっと異色な曲調かもしれません。
また、M6「Dimenticare palermo」やM7「Ora che ci sei」もR&B系の哀愁がメロディに少し感じられますが、曲そのものは短調な感じです。
アルバム最後を締めるM9「Strana sera」はほんのりブルージーなやさしいフォーク・ロックで、Eric Clapton(エリック・クラプトン)の「Tears in Heaven」
を思わせます。というか、かなりパクリっぽい雰囲気があるように思います。ギター・ソロも含めて。
う~ん、Timoriaのカリスマ的リーダーといわれている(らしい)Omarのソロ・アルバム、もう少し魅力的なものを期待していたのですが、ちょっと自分の期待とは方向が違ったようです。
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コメント
小丸が、イタリアで近い生まれとか、曲そのものをブルージーしたいはず。
投稿: BlogPetの小丸 | 2006/08/08 12:43