LAURA PAUSINI / LIVE IN PARIS 05
会社のそばに今日、新しいトラットリーアがオープンするんです。ランチ営業もあるらしいので、さっそく昼にいってみようかなと思っているのですが、オープン初日は混んでいるかなとも思いつつ... さらに心配なのは、某『TVBros.』の星占いによると、今日は「注意日」で、その内容がたしか「ものすごくまずいものを食べることになる」だったような(^^;)。初日はお店の側もまだ慣れてないからなぁ。別の日にしたほうがいいかなぁ。
で、Laura Pausini(ラウラ・パウジーニ)です。あいかわらずです。デビューから10年以上経ち、またライヴ盤であることもあってか、だいぶ力強いヴォーカルを聴かせるようになりましたが、これといって強い個性のない優等生的な歌い方は変わりません。
自分にとってLauraは、とくに好きでも嫌いでもない、あまり興味のないシンガーです。中古で安く売っていることが多いのでアルバムはけっこう(ほとんど?)持っていますが、積極的に「Lauraを聴こう」と思ってプレーヤーにかけることは、ほとんどありません。でもLauraの歌にはわかりやすい「イタリアらしさ」があるので、かかっていてもじゃまには感じません。
Lauraの魅力ってきっと、クセのない素直さなんだと思います。そして、Lauraを取り巻くスタッフたちはそれをよくわかっていて、Lauraの魅力を表現できるかたちの楽曲を提供したり、演奏・アレンジをしたりと、充分にサポートをしてるのでしょう。
Lauraのヴォーカル自体は、伸びやかで、なめらかで、よく声が出ているとは思うけれど、表現力があるか、情感を乗せるのがうまいか、というと、そうでもないと自分は思っています。なので、Lauraの歌唱で聴いて「いい曲」と思える曲は、たぶんLaura以外のそこそこ歌のうまい人が歌っても「いい曲」と思えるだろうし、たとえばFiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア)やDolcenera(ドルチェネーラ)などのように豊かな表現力や独特の個性を持ったシンガーが歌えば「すごくいい曲」に感じられるんじゃないかなと思うんです。逆にいえば、Lauraが歌うからこそ「いい曲」に聴こえる、というケースは、あまりないのではないかと。別の角度からいうと、Lauraって、たとえば個性と表現力を持ったシンガーが自分の歌をサポートさせたりハーモニーをつけるためのコーラス・ガールとしてはよさそうだけど、一緒に歌って新たな魅力を生み出すためのデュエットの相手としては機能しないような、そんな気がするのです。
けっきょくLauraの魅力は、多くの部分を「楽曲のよさ」に依存している。自分はそう思っています。逆にいえば、平凡な曲をヴォーカルのうまさでカバーし魅力的に聴かせるだけの力はあまりない、と思っています。その点がFiorellaやDolceneraなどとは違うわけで。
このライヴでも、たとえばM2「Un'emergenza d'amore」なんて、非常に平凡な、ありきたりな曲だと思います。それをいつもどおり、素直に歌っているので、いっそうありきたりな印象を受けます。もしこういった曲が多ければ、Lauraにぜんぜん魅力を感じないでしょう。でも、こういった曲以上に、M3「Vivimi」やM4「La solitudine」、M12「Incancellabile」といった「素直にいい曲」が多く提供されていることで、Lauraの魅力が維持されてると感じます。
そんなわけで、Lauraに提供されている楽曲には興味があるけれど、シンガーとしてのLaura自身にはほとんど興味がもてない自分なのでした(←日本にいる多くのイタリアン・ポップス・ファンを敵に回したか?)。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 「every little music in my life」最近の更新(2023.08.06)
- Matia Bazar / The Best Of (2022)(2022.11.27)
- Umberto Tozzi / Io Camminero(2022.07.24)
- Spectrum / Spectrum 6; SPECTRUM FINAL Budoukan Live Sept. 22,1981 (1981)(2022.05.22)
- RockFour / One Fantastic Day (2001)(2022.05.22)
「ジャンル:ポップス」カテゴリの記事
- Matia Bazar / The Best Of (2022)(2022.11.27)
- 米津玄師 / STRAY SHEEP (2020)(2021.03.18)
- 久保田早紀 / Airmail Special (1981)(2019.02.13)
- Paolo Vallesi / Un filo senza fine (2017)(2018.03.11)
- Riccardo Fogli / Storie di tutti i giorni e altri successi (2016)(2016.11.06)
コメント
占いどおり、ものすごくまずいものを食べました(ToT)。
投稿: もあ | 2006/08/22 12:56
こんにちは。
ランチはどのくらい不味かったのでしょう?
★印の数で表現してくださいな。
Lauraですが、個人的には良いと思います。
”Tra te e il mare”あたりは、彼女が歌うからこそ良いような気もします。
イタリア語の先生が歌った時は、思わず耳をふさぎましたが。
それと彼女、また少し太ったような気がします。
投稿: ぷんと | 2006/08/23 02:18
>ぷんとさん
五つ星評価で、★ひとつくらい。あれが本当にあの店の味なのか、味付けのミスなのか、判断できませんが。
Lauraは、歌はうまいと思うけど、ヴォーカリストとしての個性に欠けると思います。個性があまりないのが個性ともいえますが。あと、『Tra te e il mare』あたりからアメリカのラテン・ポップス市場によりアピールすることを考え出したのか、個人的にはいっそう興味のない感じのものになっていこうとしているように思えます。中古屋で400円くらいで落ちてたりするので、つい買ってしまうけれど、そうでなければ、まず買わない。
投稿: もあ | 2006/08/23 10:02
私はラウラ好きなんですけど、癖のない歌声が好きなのかもしれないし、歌よりも楽曲が好きなのかもしれません。逆に個性が強いドルチェネーラはあまり好きじゃない。この個性を好きかどうかで、好き嫌いがはっきり分かれるんでしょうね。フィオレッラはそこまで個性が強くないし、どちらかというと好きな方かな。アルバム1枚持っているだけで、そんなに聞いたことないけど。
投稿: なこ | 2006/08/26 18:49
==========
>なこさん
> 逆に個性が強いドルチェネーラはあまり好きじゃない。
ドルチェネーラは、声はいいのだけど、曲はそんなに好きじゃないです。カルメン・コンソリもそうだな。
はい。もうおわかりのとおり、自分は個性が強い(クセがある、ともいう)声・歌い方のシンガーが好きなんです。というか、ヴォーカリストだったらその歌唱に個性があってなんぼだろ、くらいに思ってたりして(笑)。歌に個性が希薄なら、曲くらいは個性的にしてくれ、とも思いがちな嗜好です。やはり出身がポップス/歌謡曲のファンというよりはロック(グループもの)、なかでもプログレッシヴ系のファンだったからでしょうか。
フィオレッラは、非常に上手かつ繊細に「自分の世界」をつくり、丁寧に聞き手にそれを届けられるシンガーだと思っています。さりげないけれど、しっかりと、きちんと、感情が歌声に乗ってるというか。また、曲もいいものを提供されてますね。
投稿: もあ | 2006/08/27 18:39
こんにちは、あんき〜おです。
このblogが掲示板を兼ねるようになってからは初書き込みです。(兼・掲示板になってから、コメントが日付の新しい順に並ぶようになりましたね?)
私も「Pausini、そんなに好きじゃない派」の一人です。
Radio Italia TVで流れているんだったら聴くし、それなりにいいかなと思ったりするけど、CD買おうとか、iPodに入れて移動中にも聴こうとか、そのようには思わないタイプの歌手です。声もきれいだし、歌もうまいと思うし、曲もいいと思うけど。
自分にはもあさんのように細かい分析はできませんが…。
ちなみに、最近L'Auraが台頭してきていると思っているので、Pausiniと表記して区別してみました。
投稿: あんき〜お | 2006/08/28 22:05