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2006/07/10

再発見の土曜日

7月8日(土)は、関東近郊在住イタリアン・ポップス・ファンの月に1度のお楽しみ、Yoshioさん主宰のItalo-pop-festaでした。

スタートしてもう1年以上が経つ月例会。自分はほとんど毎回出席しています。これまでに毎回、たくさんのアーティスト/曲が紹介され、僭越ながら自分からも何回か紹介させてもらっていますが、正直な話、最近はそれほど、自分にとって新しい発見や感動はなかなか見つけられないことが多いのです。

「もっと多くの音楽ファンに、気軽に、身近に、イタリアン・ポップスを楽しんでもらいたい、イタリアン・ポップスに馴染んでもらいたい」という主宰者の希望もあり、この会で紹介されるのは基本的に、現在よく聴かれているポップス系のアーティストと、最近アルバム・リリース(新譜、旧譜再発含む)のあったアーティストが中心。そのため、紹介される音楽の傾向やアーティストにある種の偏りがある、というよりも、あまり裾野への広がりがない傾向があり(ここにも、あまり裾野を広げると、これまであまりイタリアのポップスを聴いたことがなかった人たちが、かえって混乱してしまうのではないか、それに、このかいをコアなマニアのためだけのものにはしたくない、という主宰者さんの希望があります)、自分としては、それほど新鮮じゃない曲調やアーティストが多かったりするのです。

ただ、すでに何枚かアルバムを持っているアーティストでも、自分が持っていないアルバムから紹介された曲などで、いきなり心をわしづかみ!というケースもあります。CDで持っている曲なのだけど、長いこと聴いていなくて、ひさしぶりに会場で紹介されて魅力を再発見!ということもあります。なので、知っているアーティストだからといってうかうかしていられないというのも、この会の楽しみ。

そして今回の魅力再発見は、なんといってもRafでした。Rafのアルバムは2~3枚持っているはずなのだけど、たしか「Stai con me」はPaolo Vallesiぽくてとてもいい曲だったという記憶はあるのだけど、それ以外はそんなに記憶に残っていないのです。ベテランなんだけどね。なので、曲が始まる前は「いまさらRafぅ~?」という気持ちもあったのですが、曲が始まってみたら、これがとてもいい。Rafってこんなにいいんだっけ?と少しビックリの再発見。最近リリースされた新譜からの紹介だったのですが、これは、買いです。哀愁のメロディとひび割れたヴォーカル。自分のツボです。さらにはPaolo Vallesiとデュエットした映像まで紹介され、これまたいい。けっきょく自分はClaudio BaglioniPaolo Vallesi系のひび割れヴォーカルが大好きなのですね。

そして、もうひとつの衝撃(笑)が、Amedeo Minghiのデビュー?曲。1960年代のテレビ映像です。アルバム・デビューする前の、シングル・デビュー曲のようです。Amedeo Minghiですと紹介されても、ぜんぜん彼とわからない(汗)。曲調も歌い方も衣装も、正統的なカンツォーネ・スタイル。兵役前の非常に若いころの映像のはずなのですが、妙に老けて見えるところもカンツォーネ風?

自分にとっての今回の大きな収穫は、このふたつでした。もちろん、紹介された他のアーティストも楽しく聴けました。Riccardo FogliはあいかわらずRiccardo Fogliだし、Mario & Gianni Rosiniはやっぱりナポリの雰囲気を振りまいてる。Carmen Consoliの歌声はいつ聴いても個性的で色っぽく、Claudio Fioriは予想していたとおりオーソドックス。Francesco Rengaの粘っこい歌声が暑苦しくて、Giorgiaはいつもどおりに歌がうまい。今回紹介されたNegritaの曲がレゲエ風の軽いポップスだったのは、ちょっと予想外でしたが。

また、今回は僭越ながら、自分も紹介者としてAnonimo Italianoを2曲かけました。最初はアーティスト名をいわずに新曲「Piu' che puoi」を聴いてもらって、誰の曲だと思うかを会場に問いかけ。こちらの思惑どおり(笑)「Claudio Baglioniじゃないか?」という答えを得てからネタばらしをしました。そしてもう1曲、Claudio Baglioniの曲をいくつか継ぎ接ぎにしたような名曲(迷曲?)「Se anche tu come me」で、会場のClaudio Baglioniファンに笑っていただきました。いつか機会があったら紹介したいとずっと思っていたAnonimo Italiano。比較的喜んでいただけたようで、うれしく思います。

続いてPOP!ITALIANOのkazumaさんが「La vita e' adesso」をかけてくれました。この曲、Claudio Baglioniの有名な曲です。でも、彼のスタジオ盤に収録されているものと、なんか感じがちょっと違う。実はこれ、Claudio BaglioniのカラオケCDに「歌い方のお手本」として収録されたものだったのです。もちろん、歌っているのはClaudio Baglioniじゃありません。Roberto Scozziという、いわばClaudio Baglioniのそっくりさん。そして、なにを隠そう、Roberto Scozziこそが、デビュー前のAnonimo Italianoなのです。

というわけで、主宰のYoshioさんおよびkazumaさんと仕組んだ、Claudio Baglioniもどき3曲をミステリアス&ドラマチックに紹介するという趣向だったのですが、楽しんでいただけたかしら>会場にいらっしゃったみなさま。

次回Festaは8月19日(土)の予定だそうです。次回は何が聴けるのか、どんな発見・再発見があるのか、楽しみです。


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コメント

先日は良いものをありがとうございました。Anonimo Italiano、見事にやられました。もあさん、これは私の壺だと知っていましたね(笑)Rafも良かったですね。Vallesiとの貴重なデュエット映像も見れましたし。今回はいつもの半分しか居られませんでしたが、いつもの倍も良いものを戴きました。Amedeo Minghiも聴いてみたかったな。今回、いろいろと課題を残したようですが、どうかこの会が続く事を願っています。

投稿: メローネ | 2006/07/11 00:23

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