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2006/05/22

昼には昼の、夜には夜の

昨日(5月21日)は、関東近郊在住イタリアン・ポップス・ファンの月に1度のお楽しみ、Italo pop festa@亀戸の日でした。これまでは毎回、土曜の夜に行なわれていたこのFesta。しかし今回は、Festa史上初めての(大げさだな)日曜昼開催ということで、これまでとはまた少し違った感じのリラックスが会場にありました。

まだ陽が高く、会場にも明るい陽射しが容赦なく差し込んでくるため、DVDのスクリーン投影は見えづらいということで、映像なしのCD音源のみ紹介。自分はもともと映像にほとんど興味がないので、音だけでも充分に楽しめます。映像がない分、かえって音からいろいろな場面や風景を頭の中に想像できて好ましいな。ただ、他の参加者さんにとっては映像があったほうが好ましいのだろうと思います。今回は昼開催における会場予約の都合で、土曜夜開催のFestaよりも開催時間が1時間短かったのですが、映像なしFestaとしてはこのくらいの時間数でよかったのかもしれません。

まず紹介されたのは、今年のサンレモ音楽祭出場者のなかから、優勝したPovia(ポヴィア)、あいかわらず優勝できないMichele Zarrillo(ミケーレ・ザッリッロ)、日本にもファンが多いAnna Tatangelo(アンナ・タタンジェロ)、そして四角く開く口が怖いDolcenera(ドルチェネーラ)。サンレモ参加曲はすでにこのFestaで紹介済みなので、今回はサンレモ後にリリースされた新作のなかからサンレモ以外の曲が紹介されました。

PoviaMichele Zarrilloも、サンレモ曲とほとんどかわらないというか、おんなじ曲の別の部分だよといわれたら、自分はおそらく信じてしまいます(^^;)。Anna TatangeloGigi D'Alessio(ジジ・ダレッシォ)の書いた曲を歌っているのですが、あまりにも露骨にGigi D'Alessioなメロディで、Gigiが自分で歌ったほうがいいんじゃないかと感じてしまいます。DolceneraDolceneraらしい個性があり、また紹介された「Il popolo dei sogni」という曲は(映像がなかったこともあってか)聴いていても「大きく四角く開く怖い口」の印象がそれほど強くなく、自分としては楽しく聴けました。

サンレモ関係の新譜に続けて、Luisa Corna(ルイサ・コルナ)とFrancesco De Gregori(フランチェスコ・デ・グレゴーリ)の新譜からも1曲ずつ紹介。Luisa Cornaは女優かモデルが本業のようで、非常に美しいお姉さま。歌もうまく、いくぶんひび割れた感じの声で情感豊かに歌い上げていました。曲そのものは非常にオーソドックスな感じですが、イタリアン女性ヴォーカルものが好きな人にはアピール度が高そうです。Francesco De Gregoriは「L'angelo」という曲が紹介されました。リゾート気分を振りまくような明るく軽やかな曲で、天気のいい日曜午後のゆるい雰囲気にぴったり。目の前に、ビーチにベンチシートを出してパラソルの下で寝転び冷えたトロピカルカクテルかスパークリングワインを楽しむといった風景が浮かびました。

10分ほどの休憩を挟み、第2部は(比較的)最近、日本盤がリリースされたCDを中心に紹介。これ、もともとは3月のFestaのときに自分の担当で紹介する予定だったものなのですが、直前になって出席できなくなってしまい、ボツっていた企画でした。今回は、もともとは別の担当者による別の企画が紹介される予定だったのですが、企画担当者が直前になって出席できなくなってしまったため、この企画が急遽掘り起こされたのです。

当日になって会場で企画の復活を告げられたもので、事前の準備ができないままの紹介となってしまいました。2か月前に一度準備したのだけど、そんなの、すっかり忘れちゃいましたからね。そんなわけで、紹介の仕方や内容がとっちらかっていてごめんなさい>出席者のみなさん。伝えたかったエピソードや伝える順番とか、2ヶ月前であればもっといい具合にできたはずなのよ。

それはともかく。2部で紹介したのはGianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ)の最新作、Alberto Radius(アルベルト・ラディウス)のサード・ソロ、Alice(アリーチェ)のセカンド・アルバム、Riccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)のサード・ソロ、そしてTito Schipa Jr.(ティト・スキーパ・ジュニア)のセカンド・アルバムから各1曲。

Gianna Nanniniは力強いひび割れ声でアメリカっぽいロックを歌うといったイメージが強いのですが、ここ最近は大人の落ち着きや余裕のようなものを感じさせる「聴かせるロックシンガー」といった雰囲気が強くなってきています。紹介した「Sei nell'anima」も、サビのメロディはいかにもGianna Nanniniらしいのだけれど、曲調はオーケストラも入った、なかなかドラマティックなもの。

Alberto Radiusはバックの演奏にほんのりFormula 3(フォルムラ・トレ)やIl volo(イル・ヴォーロ)の香りが漂いつつも、後半ではマンドリンが導入され、南イタリアの輝く海と太陽が目の前に広がります。

Aliceは樽を叩いたような音のドラムや、やたらと硬い感じのピアノが多少耳障りな感じが自分にはするのですが、これはこれでよしとしましょう。

Riccardo Fogliは、あいかわらずRiccardo FogliPooh(プー)にも通じる、甘くやわらかなバラードを歌っています。

今回の企画で、個人的にもっとも気に入っていて、もっとも紹介したかったのは、なんといってもTito Schipa Jr.。ただ、非常にマニアックなカンタウトーレだし、ヴォーカル・スタイルもかなり個性的なので、Festaにはあまりあわないかなと心配もありました。そんな思いも抱えつつ紹介した「Sono passati i giorni」。壊れやすいガラスの天使が空から降りてくるかのような歌声が会場に染み渡りました。いくぶんポップ・オペラ風な演奏と展開は、最近のイタリアン・ポップス・ファンの方には、あまりなじみのないものだったかもしれません。惜しむらくは、もともとは3月の夜に紹介されることを想定した選曲を、5月の汗ばむ日曜の昼に紹介するという、環境とのミスマッチ。しかしそれでも、第2部終了後にTito Schipa Jr.に関心を持ちアルバムを確認しにきた方が複数名いて、企画者としてはうれしいかぎりでした。紹介してよかった。

ここでまた10分ほどの休憩ののち、最終パートである第3部へ。最近イタリアでやたらとリリースの続く「3枚組もの」特集ということで、Riccardo Cocciante(リッカルド・コッチァンテ)の3枚組ベスト盤、Elio e le storie tese(エリオ・エ・レ・ストーリエ・テーゼ)の紙ジャケ3枚組ボックスセット、Claudio Baglioni(クラウディオ・バッリォーニ)の3枚組ベスト盤第2弾から、それぞれ2曲ずつが紹介されました。

Riccardo Coccianteは、自分はほとんど初期のものしか聴いたことがないのですが、最近の曲もよい感じみたいですね。会場で紹介された「Se stiamo insieme」はもちろんいい曲ですが、「Tu Italia」という曲も草原に吹く爽やかな風のようで、けっこう気に入りました。Elio e le storie teseは、実は自分はアルバムを1枚も持っておらず、気になっていたグループ。「La terra dei cachi」という曲は「My way」風な雰囲気を持った、古きよき時代のアメリカン・ミュージカルで聴かれるような、あるいは年配のベテラン・シンガーによるディナーショーのような曲調が楽しく、聴いてるだけで、両手を広げて熱唱したりコミカルなステップで舞台を左右にかけていったりといったシンガーの姿が目に浮かびます。Claudio Baglioniは、まぁこんなものでしょうか。「Va'」は、たいした曲じゃないと自分は思ってます。

というわけで、これまでより多少短いFestaではありましたが、内容的にはかなり充実していたというか、これまでと同等以上のボリューム感のある日曜の午後でした。昼開催ということで、ドリンクもノンアルコールが主体で、酔っ払わずにいたのも、音楽に集中できた理由のひとつかも。次回はまた土曜の夜開催の予定だそうですが、日曜昼のFestaもまた違った魅力があって楽しいですね。


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コメント

うわぁ~!もあさんありがとうございます。
まるで、昨日(ん!?もう一昨日)のFestaが脳裏に浮かぶよう・・・いい曲がいくつかあったのですが、どれがどれだか順番とか良く分からなくなってたり、ジャケットだけ覚えてたりするので、このリンクもありがたい。

投稿: メローネ | 2006/05/23 03:17

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