GEMELLI DIVERSI / FUEGO
とても人気のあるラップ/ヒップ・ホップ系グループ。自分は、実はラップ/ヒップ・ホップやソウルなどといったジャンルの音楽が苦手です。ふだんは、ほとんど聴きません。なのでGemelli Diversi(ジェメッリ・ディヴェルシ)も基本的には興味の範囲ではないのですが、以前にラジオで聴いたなにかの曲が意外とメロディアスだったのと、イタリア本国で若い人に人気のあるグループなので1枚くらい聴いておいてもいいかなと思い、入手したわけです。
Jovanotti(ジョヴァノッティ)などもそうですが、イタリアのラップ/ヒップ・ホップって、アメリカのそれとはけっこう肌触りが違うと思います。どちらも多くを聴いていないので誤解や偏見があるかもしれませんが、アメリカのラップにはある種の攻撃性というか、暴力的なものを感じることが多いのに対し、イタリアのラップにはどこかのんびりした感じというか、あたたかみのようなものを感じる気がします。ラップのリズムには乗っているけれど、バックの演奏その他にメロディを感じることが多い、というのがイタリアのラップに対する自分の印象です。
Gemelli Diversiの音楽も、リズムの強いラップ・ミュージックではあるのだけど、リズムよりもメロディのほうが強く感じられるところが、やはりイタリア的なのでしょう。演奏だけでなく、たとえばM6「...tu corri!」などは、そもそもラップとして繰り出される言葉そのものがどことなくメロディに乗っているような感じすらします。
M2「Let's rock」は英語も多用したビートの強いディスコティークな感じだし、M5「Whisky & Margarita」ではソウル風のコーラスを多用したり、M7「Quella cosa」ではSEを使った少しユーモラスな演奏を聴かせたりと、元気でアップテンポな曲も多いのですが、一方でM3「Tu no」やM6のようなスローでメロディアスなラップもありますし、M4「Mary」やM9「Per sempre」などはラップというよりはメロディアス・ポップスといったほうがしっくりくる感じです。
そんなわけで、ラップ/ヒップ・ホップが苦手な自分でも、けっこう楽しく聴けてしまいます。とはいえ、やはりラップ・ヴォーカルが中心の音楽。メロディを感じる部分は多いけれど、歌メロがやはり弱い(ラップですから)ためか、どの曲もだんだん同じに聴こえてきてしまい、聴き終わってもあんまり印象に残りませんでした。
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