嵐がきてもイタリアン・ポップス・ファンの灯は消えず
昨日(1月14日)は関東近郊在住イタリアン・ポップス・ファンのつきに1度のお楽しみ、Yoshioさん主催のItalo pop festa(けっきょく正式名称はなんというのだろう?)の日でした。
これまで比較的天候に恵まれてきた(1回、大きな地震にあうというアクシデントはありましたが)このFesta。しかし今回は朝から冷たい雨が降り、これまでにない悪天候。会のスタートは18時からですが、19時ころにはなんだか暴風になり、会場の窓ガラスに雨と風の当たる強い音が。こんな嵐で電車は大丈夫だろうかという心配もちらと参加者の頭を横切ったことでしょうが、集まったファンの熱気が嵐も吹き飛ばしたのか、会終了の22時ころにはほとんど雨も風もあがっていましたね(まぁ、もともとそういう天気予報ではありましたが)。
最近の寒さのためか、風邪等で体調を崩されて欠席した方もあり、今回の参加者は20名弱。人数的にはこじんまりしてましたが、紹介された曲は決してこじんまりしていなくて、どちらかというと「濃い」感じ。詳細はYoshioさんのBlogに詳しいので、そちらを読んでいただくとして。
今回紹介された曲/アーティストのなかでは、やはりRenato Zeroと(自分で紹介しておいてなんですが)Claudio Baglioniは文句なく素晴らしい。どちらも歌声を聴いただけで、すぐに誰が歌っているかわかるという、最近の若いシンガーたちにはどんどん希薄になってきている(気がする)「強い個性」を持っています。シンガーにはやはり個性がないと。ふたりとももういい年なのだけど、この個性があるからこそ、ずっとトップ・シンガーでい続けられるのでしょう。
Gino Paoliもひさしぶりに歌声を聴きましたが、やさしくてほっとするようなその声は、いかにもイタリアらしくていいですね。会場ではOrnella VanoniとのデュエットがDVDで紹介されたのですが、GinoとOrnellaって以前は夫婦だったのだそうで。いつも美味しいワインを持ってきてくださる素敵な(おかしな)おじさまのAさんとヴェローナ出身のイタリア人R君が教えてくれました。
この会にはイタリアン・ポップスの素人さんからカンツォーネ黄金期をご存じのベテラン・ファンの方まで幅広く参加されていて、自分のような中途半端なキャリアのファンには参加のたびにいろいろと勉強になることがあります。そのベテラン・ファンのひとり、Yさんが紹介してくれたRita Rondinellaって、自分は名前を知らなかったんですが、これがなかなか素敵な歌声&メロディでした。もともとはナポレターナの人のようですが、紹介された曲はナポレターナというよりは美しいイタリアン・ポップスで、安心して心をゆだねられるような、そんな素敵な曲でした。
ほかにもLaura Pausiniの特集コーナーなどもあったのですが、今回の収穫はDolceneraですね。彼女の名前は何度もニュース等で見かけていて、イタリアで大人気の若手(といっても、年齢的にはそんなに若くないようですが)女性歌手ということは知っていたのだけど、Dolceneraなどという甘ったるい(失礼)名前と、もともと自分は女性シンガーがあまり好きでないこともあり、これまでノーチェック。2003年のサンレモ音楽祭新人部門優勝者だと聞き、たしか2003年のサンレモならコンピ盤の感想を書いていたはずと自分のサイトを確認したら、やっぱり書いてました。
■ DOLCENERA / SIAMO TUTTI LA' FUORI
新人部門優勝。ヴォーカル・パートの前半はせわしない感じの節回しで、バックも同じようにせわしない感じ。途中からヴォーカルはゆったりした節回しになるのだけど、バックはせわしないまま。このアンマッチな感じをおもしろいと感じるか、やっぱりアンマッチと感じるか……自分はアンマッチだと感じました。ミディアム・テンポのポップスで、ヴォーカリストとしての聞かせどころはあまりないタイプの曲なので、このヴォーカリストは助かってるんだろうな。歌自体はあまりうまくないと思います。声も出てないし、そんなに表現力もない。これが新人部門優勝なのか。 (Pensiero! 「Musica - SANREMO 2003」より)
うぅ、ぼろくそじゃん。あとでまた聴きなおしてみなくちゃ。昨日紹介されたのは彼女のセカンド・アルバムのようですが、非常に個性的なだみ声で、Gianna NanniniやPatty Pravo、Loredana Berte'直系といった感じ。声も出てるし表現力もあって、かなりうまいシンガーだと感じました。サンレモ盤を聴いた当時の印象とぜんぜん違う。これはぜひ購入予定リストに追加しておきましょう。しかし、ボーナスDVD?に収録された、Claudio Baglioniの「Sabato pomeriggio」をClaudio本人とライヴでデュエットしたものについては、これはどうかなぁ。この曲の魅力を生かしているようには、自分は感じませんでした。
次回Festaは2月18日(土)の予定だそうです。DVDを使ったRenato Zeroの特集っていうのは次回やるのかしら。誰か、若手のバンド系をいくつか紹介してくれるといいなぁ。いずれにしても、楽しみですわん。
★今回のFestaで紹介されたアルバムやアーティストたち★
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