IVANO ALBERTO FOSSATI - OSCAR PRUDENTE / POCO PRIMA DELL'AURORA
あ、これ、いいな。Ivano Fossati(イヴァーノ・フォッサーティ)とOscar Prudente(オスカー・プリュデンテ)がふたりで作った作品なのですが、初期のころのLucio Battisti(ルーチォ・バッティスティ)などにも通じるような、ロックの雰囲気を少しまとった早い時期のカンタウトーレ作品といった感じです。
IvanoにとってはDelirium(デリリウム)を脱退しソロ活動を始めてからの2作目、Oscarにとってはソロ活動デビュー作になるのかな、これ。Oscarのほうが7歳くらい年上で、Ivanoよりも早くから音楽活動を開始し、ミュージシャンおよびソングライターとしてLuigi Tenco(ルイジ・テンコ)やLucio Battisti、Deliriumなどとかかわりがあったようですが、自身の名前を冠した作品はこれが最初のようです。
この作品の前後に、Ivanoは『Il grande mare che avremmo traversato』を、Oscarは『Infinite fortune』を、それぞれリリースしているわけですが、そのどちらにもおたがいに参加しあっているようで、もしかしたら、これらの2枚のソロ作品と、このふたりの名義のアルバムは、いわば3人兄弟のような関係なのかもしれません。
この『Poco prima dell'aurora』は、印象としてはDeliriumの初期のころの作品に感じが似てるかな。そういう意味では、初期のIvano色がOscar色よりも少し強く出てるのかもしれません。ほんのりプログレッシヴ・ロックの風味がただよってて、ところどころでIvanoのフルートが美しく響き、少しだけストリングスも入ります。歌の入らないインスト曲も2曲ほどあります。派手なところはないけれど、伝統的なカンツォーネとは違う新しい時代の若者の音楽をつくっていくんだという1970年代のカンタウトーレたちの息吹が感じられる、素敵な作品だと思います。
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