GIANNA NANNINI / DISPETTO
お茶目に舌を出して笑っているGianna姉さん。このジャケットの雰囲気は、このアルバムの雰囲気によくあっているかもしれません。楽しそうにロックしているGianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ)の姿が目に浮かぶアルバムです。
M1「Bellatrix」は短い曲ですが、どことなくトラッド風の哀愁があって、Giannaの曲にはちょっとめずらしい感じがします。オーケストラのディレクションをRoberto Cacciapaglia(ロベルト・カッチァパッリァ)が担当しています。
M2「Meravigliosa creatura」はミディアム・テンポのメロディアス・ロックで、力強く歌い上げるGiannaのドラマティックなヴォーカル・スタイルが活きています。
M3「Per dispetto」とM4「Non ti voglio」は2曲続けてハード・ロック・チューン。ディストーションのきいたエレキ・ギターの音がかっこよく、バンドもGiannaも気持ちよくロックしているのが感じられます。曲自体はちょっと単調な感じですが、Aメロとサビでヴォーカル・スタイルを変えたり、中間部にキーボードによるドリーミーなパートを加えたりといったことで変化とアクセントをつけています。
M5「Fotografia」ではフランジャーのかかったクリーン・トーンのエレキギターや薄いキーボードのバッキングが、どことなくファンタジックな世界を演出します。優しい感じのポップスになっています。
M6「Piangero'」ではヴァイオリンも導入され、スローで優しげなポップ・ロックでありながらもサビでは一気にヴォーカルがパワフルになるという、Giannaのヴォーカルの魅力を活かしたものになっています。
M7「Ottava vita」は、ちょっとおもしろい曲です。演奏はハード・ロック、ヴォーカル前半は低音のラップ、ヴォーカル後半はほのかにインドのようなエキゾチック風味が混じったメロディ。この組み合わせが妙で楽しいです。
M8「Con te」はサビの“Stai lontano da me stasera(こんやあなたは私のそばにいない)”という少しさびしい歌詞が印象に残るポップスです。
M9「Non c'e' pace」はニューウェーヴ風のスロー・チューン。妖しい透明感があります。途中では呪文のようなもごもごいったヴォイスも入っていて、さらに妖しさ(怪しさ)が増しています。
M10「Ninna nera」はハード・ロック子守唄。これでは眠れません(笑)。
ちょっと歌メロが単調なものも多いのですが、ハード・ロック・ドライヴィンな演奏と元気いっぱいなGianna姉さんの歌声がストレートに「ロックって、楽しい」という雰囲気を出していて、聴いていて気分のいいアルバムだと思います。
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コメント
小丸は、インドで気分や中間や、多いのですがバンドとかをチューンしなかったの?
投稿: BlogPetの小丸 | 2006/01/07 09:55