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2005年10月30日 - 2005年11月5日

2005/11/04

SUBSONICA / SUBSONICA

アルバム・デビューは1997年で、これまでにライヴ盤を含めて5枚のアルバムをリリースしているSubsonica(スブソニカ)。そろそろ“若手”ではなく“中堅グループ”になってきた感じがしますね。イタリア本国でも確実にファンをつかみ、アルバムがリリースされるとちゃんとチャートの上位に入ってくるようですし。

ラウドでブンブンいうベースが印象的なロックで、そこにきらびやかなエレ・ポップ風味がまぶされたり、ダンス・ビートやレゲエ風のギター・カッティング、ラップ風のヴォーカルが顔を出したりと、いろいろな音と表情を持ったグループだと思います。このアルバム(デビュー作のようです)ではゲストにヴァイオリニストやチェリストも迎えられていて、時にクラシカルな雰囲気も感じられます。

ジャンルとしては、Bluvertigo(ブルヴェルティゴ)などと同系統でくくられるのかな。こういった音楽は、学生だったころは好んで聴いたこともありましたが、いまの自分はあまり好んでも求めてもいない音。とはいえ人気グループですし、1枚くらいは聴いておきたいなと思い購入したのですが、とりあえず1枚聴いたからいいか、といった感じです。悪くはないけれど、自分の好みからすると、ヴォーカルや演奏がもう少しメロディアスな音楽のほうが好きかなぁ。どちらかというとBluvertigoのほうが印象に残る気がしました。

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2005/11/02

芝居「ダブリンの鐘つきカビ人間」

見たぞ 見たぞ
紙人形が 見ぃつけた
ぼくらの教会 見ぃつけた

うぅ(涙。この芝居を観た人しかわからない)

渋谷のPARCO劇場での初演、見損ねているのですよ。観たかったのだけどなぁ。『人間風車』も見逃した。

そんなわけで、ル・テアトル銀座での再演が観られて、本当によかったです。これまでにも後藤ひろひと&G2の舞台はいくつか観ているけれど、自分が観たことのあるもののなかでは『ダブリンの鐘つきカビ人間』がベストですね。

なんといっても、大枠のストーリーが非常にはっきり・きっちりしているのね。どこで、なにが起きて、どうなったという、軸となる物語にぶれがなく、この物語自体でちゃんと起伏のあるドラマティックな構成になっているうえで、それぞれのシーンやその合間にお遊びのセリフや場面が入っている。だから、お遊びシーンに話が引きずられてとっちらかってしまうことなく、笑うところでは笑っても、ちゃんと元の物語にすっと戻っていける。これはなかなかすごい脚本ですね。

中途半端な脚本だと、こうはいかない。お遊びシーンだけがなんだか浮いてしまい、そこだけが楽しかったみたいになってしまったなんてこと、よくあります。せっかくの物語を、無理やり入れた「笑わせるシーン」がぶち壊してしまったりとか。中小の劇団だと、そもそも物語自体を見せる構成力がなかったりというところもありますし。

やはり、大王さま(後藤さん)はすごいな。役者としてもかなりキャラが濃いけれど、脚本作家としての才能を感じます。

この芝居、初演では水野真紀に大倉孝二、長塚圭史、遠藤久美子と、なかなかな有名人が出演し、それもあって「観たい」と思ったのですよ。エンクミちゃん、けっこう好きだし(←ミーハー)。今回の再演にあたっては、水野さんが演じた「おさえ」の役を中越典子さん(地味)、大倉さん演じた「カビ人間」をラーメンズの片桐仁さん(お笑いの片割れかよ)、長塚さんと遠藤さんが演じた「森で迷ったカップル」を土屋アンナさん(NHKテレビ「イタリア語会話」歴代女性アシスタントのなかで最低!『下妻物語』はおもしろかったけど)と姜暢雄さん(誰?)というキャスティングで、正直「だいじょうぶか?」という心配もあったのですが、みなさん、いい感じでした。ちゃんと「おさえ」の気持ちも「カビ人間」の気持ちも伝わってきた。しかし、キャラ的には後藤ひろひとさんと山内圭哉さんがおいしいところ、みんなもってってたなぁ。

途中で、山内さん演じる神父が教会でミサを開くシーンがあるのですが、ここがなんとなくミュージカル仕立てなのです。そして、そのシーンで演奏される音楽や舞台の雰囲気が、なんだかとっても筋肉少女帯みたいなのです。そのシーン以降、どうも筋肉少女帯の印象が残ってしまい、そのうちにカビ人間がどんどん大槻ケンヂさんに見えてきてしまい、いっそのことオーケンがカビ人間をやったらどうだったんだろう、音楽も全盛期の筋少がやってたらどうだったかななどと、どうでもいいことばかり考えてしまったりしたのですが、それ以外の場面での曲にはアイリッシュ・トラッドを思わせる哀愁に満ちたものや、古い日本のポップスを思い出させるようなノスタルジックな曲もあり、どことも知れない、いつかもわからない、あやしい童話のような世界に非常にあっていました。

そして、最後も、そうきますか。なるほどね。きちんと笑わせ、泣かせ、哀しませ、怖がらせ、切なさとやるせなさが余韻に残るような終わり方でした。うん、おもしろかった。

しかし、後半のほうにある「火をつけたのは誰だ?」から「カビ人間は悪魔だ」へと町の住人たちが叫ぶセリフが徐々に変化していくシーン、怖かったですね。こうやって妄言が流布し蔓延し、誤った判断がくだされ誤った行動が起こされるのでしょう、いまでもいろいろなところで。

見たぞ 見たぞ
カビ人間が 火ぃつけた
ぼくらの教会 火ぃつけた

うぅ(芝居を観た人だけ泣いてください)。

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HAPPY THE MAN / CRAFTY HANDS

アメリカのシンフォニック・ロック・グループですね。シンフォニック・ロックといっても、クラシックのように壮大で分厚くドラマティックな曲想・アレンジを持ったタイプではなくて、もっと軽やかでテクニカルな、ジャズやクロスオーヴァーなどとの類似性を持ったタイプの音楽です。

いわゆるCamel(キャメル)タイプというのかしら。でも、CamelよりかはGotic(ゴティック)のほうが印象が似ている気がするのは、ギターの比重があまり高くないからでしょうか。アルバム全編でたっぷりとキーボード郡が響き渡ります。

自分、こういったテクニカル系でインストゥルメンタル指向のものって、あんまり好きじゃないんです。Finch(フィンチ)とか(フィンチはテクニカルじゃないか)。味わいのあるヴォーカルが入ったプログレッシヴ・ロックが好きなもので。

でも、このアルバムは、そういうのを気にせずに聴けてしまいます。それはやはり、キーボードを中心としたそれぞれの楽器アンサンブルのバランスがいいのと、楽曲自体がよくできているからなんだろうなぁ。演奏や音づくりも派手で押し付けがましいところがないし。エレクトリック・ピアノのやわらかな響きが耳に残りますね。

また、アメリカということもあってか、4~5分程度の曲が多く、長くても8分弱とコンパクトなのも自分的には好ましいです。ヴォーカルレスで延々と演奏されてしまうと、飽きちゃうんですよ。

でも、そんなコンパクトな曲の中に、テクニカル・シンフォらしいスリリングさや美旋律、美アンサンブルがあり、エモーショナルな部分もあったりするあたり、なかなかな職人芸だと思います。これで、うまいヴォーカリストがいて、いい歌メロがあればなぁと、ヴォーカル・ファンの自分としては、やっぱり思ってしまうのでした。。

ちなみにM5「Wind Up Doll Day Wind」は唯一のヴォーカル曲ですが、ヴォーカリスト、ヘタです。存在感が薄い。インスト指向で「ヴォーカルは添え物」と考えているからこんなヴォーカルなのか、それともヴォーカルがこんなだからインスト指向になったのか。いずれにしても、この程度のヴォーカルならかえってなかったほうがよかったかもと思いますわ。せっかくの演奏に水をさしてる感じです。

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2005/11/01

映画『蝋人形の舘』(ネタばれあり)

お前も蝋人形にしてやろうかーっ!

という雄たけびが日本の茶の間(←死後?)をにぎわしたのは、何年前のことだったでしょうか。この映画はもちろん、二十数年前に早稲田大学の音楽サークルから地球征服計画を始めた悪魔たち「聖飢魔II」とは、なんの関係もありません。

フットボールの試合を観にいく途中で道に迷った男4人・女2人のアメリカ人学生たち。夜明かしキャンプに選んだ森の奥からただよう死臭。クルマに轢かれて死んだ動物たちの廃棄所とそれを捨てにくる廃棄人。人気の感じられない寂れた町。教会で行なわれている誰かの葬式。そして、町外れにある蝋人形館。もう、これでもかってくらいにお膳立てがそろってます。

ストーリーは、あいかわらずといえばあいかわらず。学生たちが殺人鬼に襲われて、蝋人形にされて、何人かは魔の手を逃れて生き残る。今回はふたりが生き残りましたが、このふたりが、ただ殺人鬼から逃げ回るだけでなく、他の友人を助け出すため、そして兄弟を守るために、殺人鬼に立ち向かっていくのがいいですね。

殺人鬼はもともと顔の部分が結合して生まれてきた奇形の双子(シャム双生児)を切り離したふたりで、彼らと戦い、生き延びたふたりも双子の兄と妹(ということは二卵性の双子やね)。この映画は、兄弟対兄弟、双子対双子の戦いだったのです。だからどうだ?といわれれば、どうなんだという感じもしますが、古の時代は「双子」=「よくない印」だったこともあり(そのため、生まれた時点で片方を殺した、あるいはすぐに片方を里子に出し、双子の兄弟が出会わないように画策したり)、そのあたりの古い信仰なども引きずっているというか、想起させようとしているのかもしれません。

ストーリー的にはこれといってビックリするようなことのない、ごく素直なものだと思うのですが、蝋人形のつやつやとした、しかし精気のない質感は異様で、グロテスクかつ美しい。町の住人すべてが蝋人形というのも、冷静に考えれば滑稽な感じもするのですが(とくに窓辺でカーテンを開けて外をのぞくばぁさん人形)、映画の世界に身をゆだねているあいだはひたすら不気味に感じられます。

そして圧巻は、やはり映画のタイトルとなっている「蝋人形の舘」、というか、蝋の舘(映画の原題も『House of Wax』ですし)。外壁、内装、階段その他の建物自体から調度品にいたるまで、すべてが蝋でつくられているこの建物。映画の前半で被害者たちが初めてこの館を訪ね、すべてが蝋でできていると気づいたときに、いったいどうやってつくったんだよとか思わず突っ込みを入れてしまいましたが、これがクライマックスでみごとな地獄絵図を見せてくれるのです。地下の蝋人形製作所から出荷した火が地獄の業火となって舘を包み、溶かし、焼き尽くす様は圧巻です。その最中のどろどろとした蝋のうえで繰り広げられる殺人鬼との戦いや、焼け落ちていく館からの脱出劇なども、なかなかの迫力。うん。ここを観るだけでも、なんとなく劇場で観てよかったと思います。

また、こういった学生系ホラー?では、やはり残酷な殺害シーンが見どころ。今回も、いろいろやってくれました。6人の学生のうちふたりが生き残るということは、4人しか殺されないわけで、猟奇大量殺人を期待するとちょっと肩透かしかもしれません。それでも、ひとりは巨大なナイフ2本で首を切り落とされ、ひとりはナイフで首をひと突き(しかもそのまま地面にナイフで留められてるみたいな形。『サスピリア II (赤い深遠)』でイモリの首をピンで刺して地面に固定していた女の子を思い出しました)。古い鉄パイプが頭を貫通する人もいたし、聖飢魔IIの歌のごとく生きたまま蝋人形にされた人も。

それぞれがどれも「イタタタ」って感じなのですが、個人的にいちばん「イタッ」と思ったのは、最初の被害者である男の子がアキレス腱をナイフでスパッと切られるところ。これはいたそう。『ペット・セメタリー』で生き返ったゲイジがジャドおじさんのアキレス腱をメスで切るシーンを思い出しました。そして、もうひとつ。けっきょく最後まで生き残りましたが、女の子が指先をニッパーで切り落とされるシーン。首が切り落とされるとか鉄パイプが頭に刺さるといった派手なシーンよりも、こういった小さなシーンのほうが痛い感じが自分はします。うぅ、えぐえぐ。

うん。なかなかおもしろかったですよ。何度も観ようとは思わないけれど、夜中にテレビとかで放映されたらまた観てしまうでしょう。

それと、エンドロールの最初のほうでかかっていたヘヴィ・メタル。あれ、だれのなんていう曲だろう? えらくメロディアス&ドラマティックで、思わず感動してしまいました。スタッフロールで確認しようと思ったのだけど、読みきれなかった。

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2005/10/31

いやぁ~ん、かわいいぃーっ!

もう、なんだかすごくかわいいです、カピバラさん(本物)。まじで長崎バイオパークいきたいっ!

ちなみに長崎バイオパークのサイトの「どうぶつ図鑑」「飼育日記」も和みます。

四足毛皮の哺乳類、好きだぁ~。

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さようなら、ビストロ・イデアル

約2年弱にわたって毎週のようにランチに通い続けていた神楽坂のフレンチ・レストラン「ビストロ・イデアル」。ビストロ・イデアルの売りであった、数々の繊細で丁寧で素晴らしく美味しい料理を提供してくれた黒岩シェフは9月末でお店を去りましたが、その後も大園支配人は残り、ビストロ・イデアルのもうひとつの特徴であり強みでもあった、ビストロでありながらビストロらしからぬ丁寧で洗練されていて、だけどあたたかみにあふれるサービスを提供してくれていました。

しかし今日で、大園支配人もお店を去ります。これでオーナー以外、オープン時から「ビストロ・イデアル」を作り育ててきた現場のスタッフは、誰もいなくなります。

ビストロ・イデアルでは本当にたくさんの美味しい料理を黒岩さんにつくってもらい、大園さんには美味しいワインを紹介してもらい、楽しい時間をいっぱい過ごしてきました。できれば大園さんの最終日である今日、イデアルにランチを食べに行きたいところだったのですが、残念なことに今日のランチは臨時休業なのです。ディナーは営業するとのことでしたが、自分は基本的に平日ランチの客で、ランチの時間帯に楽しい思い出がいろいろあるので、やはり最後も平日ランチで締めたい。

ということで、大園支配人の平日ランチ勤務最終日であった先週金曜日に、ランチを食べに行ってきました。

実は先週の月曜にもランチを食べに行ってまして、そのときに、大園さんの平日ランチ最終日である金曜にも必ず食べに来るからねと予告しておいたのです。そのとき大園さんは「お気遣いなく。もしお時間がありましたらお越しください」などと控えめなことをいってたのですが、金曜日の12時少しすぎ、いつもと同じ時間にイデアルに出向くと、普段は店内で作業などをしながら来店客を待っている大園さんが、めずらしくお店の外でディスプレイなどをいじりながらうろうろしてる(笑)。

お店の外で待ってて、出迎えてくれたんですね。

いつもどおりの人懐っこい笑顔で「予告どおりおいでくださり、ありがとうございます」とおっしゃり、一緒に店の中へ。そして、いつものテーブルに着くと、そこにはすでにワイングラスがセットされていました。もちろんいつもどおり、最初から飲む気で来ましたが、大園さんのほうも飲ませる来満々です(笑)。

メニューは魚と肉(南部高原豚)のどちらかをチョイス。魚は月曜日に食べたものと同じだったのと、10月から厨房に立っている椎名シェフはどちらかというと肉料理のほうが得意な感じだし、とくに南部高原豚はシェフ自らが見つけてきたおススメの食材ということもあって、肉料理をチョイスしました。

そして、いつものとおりグラスワインを頼みます。通常だと、料理を決めたあと、それにあわせて赤か白を2種類ほど提案してくれ、そこから選ぶのですが、今回は違いました。たぶん、ほぼ間違いなく自分が肉料理を選ぶと確信していたのでしょう。そのうえで、料理とのバランスもよく、これまでの何回ものやりとりのなかから自分の好みに合う美味しい白ワインを選び、用意しておいてくれたようです。「今日のご気分が白でよろしければ、これをおススメしたい」と、MerlinのMacon La Roche Vineuse Vieilles Vignes 2002を持ってきてくれました。

いつもであれば、客席奥のカウンターでコルクを抜き、そこでテイスティングをして状態等を確認してからテーブルにボトルを持ってきて、グラスに注いでくれるのですが、最後のランチということもあり、ここもいつもと少し違います。テーブルで、目の前で栓を開け、「一緒に楽しみましょう」といっておたがいのグラスに注ぎます。もちろん大園さんはお仕事中なので、彼のグラスの中はテイスティング程度の量ですが、いま開けたボトルのワインを一緒に味わい、香りや風味について語り合い、ソムリエがこれをどういう風な言葉で表現するかといったことを教えてもらったり、このワインがつくられる土地の土壌や、ぶどうと地域と味わいの関係、つくり手のことなど、いろいろなお話をしてくれました。とくにランチ時間の前半は他にお客さんが一組しかいなかったこともあり、比較的ゆっくりと話すことができました。

選んでくれたワインは、もちろん美味しかった。スッキリしているのに豊かな風味があり、料理と一緒にいただくと肉にさらなる旨みを与え、しかもあと口をさわやかにしてくれる。なので、どんどん食べて、どんどん飲みたくなってしまいます。通常であれば昼には1杯しか飲まないのですが(午後の仕事もありますからね)、この日は特別です。大園さんのサーブを受けられる最終日ですし、このランチのために大園さんが選んでおいてくれた美味しいワインです。ということで、もう1杯飲んじゃいました。ついでに、せっかくなのでカマンベールチーズも出してもらっちゃいました。

美味しい食事に美味しいワイン、そして気分のいいサービスが提供される食卓では、すぐに時間が経ってしまいます。昼休みの1時間なんて、あっというまです。しかし、大園さんのいる「ビストロ・イデアル」での最後の平日ランチは、これまでと同じに楽しくゆったりと、そしてこれまで以上に濃密に、時間を過ごすことができました。ありがとう、大園さん。最後に簡単な挨拶をし、またどこかのお店での再会を約束し、ビストロ・イデアルでの最後のランチは幕を閉じました。

ビストロ・イデアルでは、すでにシェフが変わり、その他のスタッフもすべて変わりました。すでに店内に飾られていたパリの写真も取り去られ、別の写真に変わっていました。最後の「ビストロ・イデアル」であった大園支配人も、今日で店を去ります。これで、自分の知っていた、自分がここ数年のなかでもっとも気に入っていたレストラン、「ビストロ・イデアル」は終わりました。

自分にとって「終わった」というだけでなく、物理的にも「ビストロ・イデアル」は終わるようです。オーナーからの告知が一昨日ありました。11月1日より、ラ・カーヴ・イデアル「ラングル」という、別のお店になるそうです。もはや「ビストロ」ではありません。椎名シェフがもともとイタリアンのシェフ(イデアルの前は、やはり神楽坂の人気イタリアン・レストラン「ルオーゴ」でシェフをされていました)ということもあり、フレンチにこだわらない、よりシンプルで気軽な料理を楽しみながらワインを飲む、というコンセプトのお店になるようです。もう1店あるカーヴ・イデアルとどんな差別化をするのかはよくわかりませんが、先に退職されたスタッフさんの言葉を借りれば「西洋居酒屋」風になるのでしょう。それが、オーナーさんがやりたいお店らしいです。

この1か月で椎名シェフにも顔と名前を覚えてもらったようだし、11月以降に「ラングル」のホールに立つ中尾さんは以前からカーヴとビストロの両方で何度かサーブをしてもらい顔なじみでもあるし、今後もランチに手ごろな価格できちんと美味しい料理(とワイン)とサービスを提供してくれるなら、今後も「別の店」として食べにいくことでしょう。

でも、手ごろな価格で手の込んだ本格的なフレンチのメインディッシュをランチの1時間という短い時間のあいだに丁寧なテーブルサービスを受けながら楽しめる稀有な存在だった「ビストロ・イデアル」は、もうないのです。

さようなら、ビストロ・イデアル。これまでの数々の楽しい食卓をありがとう。

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