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2005年7月31日 - 2005年8月6日

2005/08/05

PROCOL HARUM / THE WELL'S ON FIRE


2003年にリリースされたアルバム。再結成後2枚目になるのかな。朝の通勤電車の中で聴いていたのですが、残念なことにアルバム半分ちょっと聴いたところで会社についてしまいました。なので、その分の印象ということで。

アルバム1曲目の「An Old English Dream」が流れてきたとき、そしてその背後にあの懐かしいハモンド・オルガンの音色が聴こえてきたとき、あぁProcol Harum(プロコル・ハルム)だぁとうれしくなりました。Gary Brooker(ゲイリー・ブルッカー)のひなびたヴォーカルとMatthew Fisher(マシュー・フィッシャー)のひなびたオルガン・サウンドが重なれば、もうそこは古のProcol Harumの世界。Garyはデビュー当時からかなりひなびたおっさんヴォーカルだったためか、あれから30年以上たっても印象が変わりませんね。

と、出足好印象で始まったこのアルバムなのですが、そのままずっとProcol Harumサウンドが聴けるわけではありませんでした。当然ですよね。あれから30年という年月が経っているのです。楽器も録音も近代化され、往年のブリティッシュ・ロック作品によくあった、全体に薄く霧のかかったようなもんやりとしたウェット感などはどんどん消えていってしまいます。いまだ訪れたことのないイギリスは、自分の中ではいつも「霧のロンドン」といったイメージだったのですが、いまではすっかり霧も晴れてしまったようで。

Garyのヴォーカルの味わい深さは変わりませんが、そのヴォーカルを取り巻く楽器の音色やアレンジ、そして曲そのものもどこか都会的・近代的な洗練を感じさせ、古くも懐かしく心地よい匂いを振りまくGaryの声と少しばかり乖離がある気がします。個人的にGaryのヴォーカルが好きなので、彼が歌っていれば大方それでOKのようなところはあるのですが、できれば彼の声に、彼のヴォーカル・スタイルにあった曲・音色・アレンジであれば、さらにいいのになぁと思ってしまうのはしかたのないところ。Procol Harumには、やはりもっとイギリス的で、俗っぽさとクラシカルな歴史と伝統がほどよく入り混じった音楽を期待してしまいます。

それでもM3「A Robe of Silk」のような、以前のProcol Harumを思い出させる曲もあり、古いファンとしてはうれしいところ。こういったタイプの曲がもう少しあって、洗練された今風の(といっても少し古い感じはする)曲との数的バランスが取れていれば、あるいは、古いタイプの曲のイメージを大切にしたまま今風の表現をするといったアレンジができていたなら、さらによかっただろうな。

などということはありますが、Procol Harumファンはきっと、このアルバムも許してしまうし、愛してしまうでしょう。だってアルバムのエンディングは、Matthewのハモンド・オルガンが響き渡るインスト曲なのですもの。

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2005/08/04

PATRICIA KAAS / SCENE DE VIE


実は自分、聴くの初めてなんです、Patricia Kaas(パトリシア・カース)。有名なシンガーですよね。人気者ですよね。アルバムもたくさん出てるし。

でも、ごめんなさい。聴いてみての感想は、「ふ~ん」でした...

いや、悪くはないんですよ。というか、おそらくは素敵なフレンチ・ポップスなんだろうとは思います。ただ、なんというか、普通。普通にフレンチなヴォーカルで、普通にシャンソン風だったりジャズ風だったりロック風だったりする曲を、普通なアレンジに載せて歌ってる... という印象しか受けなかったのだわ。

自分個人の特性というか好みの問題として、女性歌手ってあまり好きじゃないんですよ、もともと。また、ジャズやR&Bなどの、いわゆる黒人系音楽をベースにしたようなものもあまり好きじゃないんです。なので、シャンソン風な曲はまぁフレンチやねぇとそれなりに聴けるのだけど、どうせならもっと「フレンチ!」って感じのほうがいいなぁと思ってしまうし、ジャズ風なものは一気に興味の対象外。ロックは好きなのだけど、このアルバムで聴かれるロック風な曲には「ロック」をあまり感じないのであまり興味を持てず。結果、全体に自分の興味からはずれた曲調のほうが多くなってしまったのですよねぇ。

歌は、それなりにうまいんじゃないでしょうか。また、歌詞の意味などにも気を配ると違った印象も出てくるのかもしれませんが、自分はフランスに限らず、基本的に曲の歌詞はほとんど聴かないタイプなので、歌詞がわからなければ魅力もわからんといわれたら、そんならそんな曲は聴かんと思うだけだったりします。

うぅ。Patriciaファンの方、ごめんなさい。自分には彼女の魅力がわかりませんし、少なくとも現時点ではわかるために努力をしたいとも思いません。とりあえず有名シンガーなので1枚くらい聴いておかなければなと思って手に入れたCDですが、とりあえず聴いたからまぁいいかという結果になってしまいました。

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2005/08/03

椎名林檎 / 加爾基 精液 栗ノ花

椎名林檎といえば数年前、朝の通勤電車の中で彼女の歌う「木綿のハンカチーフ」のカバーを聴いていたら涙が出てきてしまって、乗換駅のホームで泣きながら歩くおっちゃんひとりというこっぱずかしい状況になってしまったことがあります。椎名林檎、おそるべし。

そんなわけで、個人的に聴くことにちょっと危険を感じている椎名さんなのですが、この人やっぱり才能があるよねぇ。彼女の場合の才能は、talentというよりgiftな感じがします。なんとなく。なんて魅惑的な声。

ベースとなっているのはいわゆるポップス/ロックなのだけど、それを彩るアレンジの幅広さ、そしてどんなアレンジでも「椎名林檎」であり続ける歌声の主張の強さが素敵です。ときにジャズであり、ときにラウンジであり、ニュー・ウェーヴ系のロックであり、あえてオールド・ファッションドなポップスであったり。しかも素直にアレンジされているのではなく、それぞれのタイプのなかであえて異質なアレンジを混ぜ込んで緊張感や不安定さを演出したり。そういった姿勢から、アヴァン・ギャルドを内包したプログレッシヴ・ロックに通ずるものを感じます。

そして、ところどころで現われる感傷的な美旋律。古い時代の日本への思いをかきたてるノスタルジィ。

自分は林檎さんの熱心なファンではないし、彼女の曲のすべてがいいと思っているわけでもないけれど、その魅惑的な歌唱とときどき不意に現われるノスタルジックな美旋律にいつも「あっ...」と思わされてしまいます。おそらく、その前後の曲やアレンジで不安定さや緊張感を抱かされているのではないかと思うのだけど、そんな心の揺れ動きの中に突然飛び込んでくるメロディに、一気につかまれてしまう。ずるいです。

どこか懐かしくて美しい中に恐ろしい記憶もなぜかかすかに残っているようなノスタルジィを感じさせるM1「宗教」やM4「おだいじに」などは、もう、いわゆるポップス/ロックの範疇を超えていると思います。プログレッシヴだ。

めくるめく曲と声とアレンジで聴き手の心をかき乱す、危険で魅惑の香りが漂う作品だと思いました。

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2005/08/02

豚肉のソテー レモン風味

来週は年に1度の健康診断があります。毎年、健康診断の前にはアルコールも控えめにし、食事も抑えめ、メニューも納豆や豆腐などを増やして「血液サラサラ化計画」をすすめていたのですが、今年はぜんぜん準備をしないまま検診日を迎えそうです。肝機能とかやばそうです...

さて、昨日のディナーは豚肉のソテーにしました。暑いので、さわやか系の味付けにしてみましょう。

しょうが焼き用の豚ロース肉の両面にしっかりと塩・胡椒を振る。
フライパンにオリーブオイルを敷き、きざんだニンニクを弱火で炒めて香りを出す。
中火にして、豚肉同士が重ならないよう、フライパンに肉を敷き詰めていく。
片面に焼き色がついてきたら豚肉を裏返す。
白ワインを、肉が半分くらい浸る程度、フライパンに入れて、煮焼きにする。
肉に火が通ったらレモン汁をちょっとたっぷりめにふりかけ、強火にしてフライパンをあおり、ワインとレモンのソースを肉全体になじませてできあがり。

つけあわせは、前日につくったカポナータ風を。トマト、なす、大根、ジャガイモ、マッシュルームなどを野菜自身から出る水分と少量の白ワインだけでゆっくりじっくりごく弱火で煮たもの。野菜の旨みと甘みが凝縮されていて、やさしくまろやかな味わいが楽しめます。そして、レモン風味がしっかり利いたさっぱり味のソテー。むはは、美味しいのらぁ~。

ワインは、フランス南西地方コート・ド・ガスコーニュ産の白ワインをきりっと冷やして。アタックはすっきりさっぱりとした辛口を感じるのだけど、その後は口の中でまろ~んととろ~んとオイリーなニュアンス。喉よりも胸の奥に広がる感じのアルコール。華やかな余韻。安いワインだったけど、明るく楽しい感じがしてよかったわん。ソテーとの相性も悪くなかったです。

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2005/08/01

デーモン小暮閣下 / WHEN THE FUTURE LOVES THE PAST~未来が過去を愛するとき~

元聖飢魔IIのフロント悪魔(笑)、デーモン小暮閣下のソロ作品です。聖飢魔II自体は1999年末で当初予定だった「地球制服」が完了したとして活動を停止してしまいましたが、デーモンさんはその後も音楽をはじめ幅広い分野で活動を続けてますね。ちなみに聖飢魔IIは今年、地球デビュー20周年だとかで再結成ライヴなどが予定されているらしい。

自分、けっこう聖飢魔IIって好きだったんですよ。あのキャラクターから少し「お笑いヘヴィメタル」的な印象を持たれているようなところもありますが、曲、というか歌メロがけっこう美しいものが多くて。しかもスタイルの違う、かつ技術的にもうまいギタリストがふたりいるし、リズム隊もしっかりしてるし。どちらかというとブリティッシュ・スタイルをベースにした、意外とドラマティックなハードロック/ヘヴィメタルですよね。

デーモンさんのソロ作は、小暮伝衛門名義によるソロ1作目『好色萬声男』を持っているのですが、これは一時よく聴いてた。HR/HMの聖飢魔IIとは違う、いわゆるポップス系の作品ですが、全体に漂うドラマティックな感じと、ところどころで入るお遊び、和楽器との効果的なコラボレーションなど、デーモンさんの音楽的興味の広さ、奥行きの深さを感じさせるに充分だったと思います。

その後、すっかり日本の音楽から遠ざかっているもので、デーモンさんの歌声を聴くのはひさしぶりなのですが、以前にくらべると少しパワーが落ちたかな。とはいえ、いまでも立派にいい声をしてますね。ファルセットのシャウトも健在だし。

ただ、『好色萬声男』とくらべるとなぁ、収録されている曲自体の魅力がちょっと薄いように思う。あいかわらず和楽器をたくさん配置して、ロックと雅楽?とジャパニーズ・ポップスを混ぜ合わせたような音楽を展開してくれてはいるのだけど、もともとの歌メロ自体にあまり魅力を感じないのですよ。『好色萬声男』にあった「縁」のような名曲がないのが弱点かなぁ。また、お遊びパートもそれほどはじけてないし。

なんとなく、こぎれいにまとまった感はあるのだけど、その分、心の中まで強く訴えかけてくるようなことがなくなってしまった感じで、その意味でちょっと平凡な作品になってしまった印象が残りました。

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