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2005年12月

2005/12/28

GIANNA NANNINI / GIANNISSIMA

イタリアのロック姉さん、Gianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ)のライヴ・アルバムです。1990年のライヴ・ツアー「Scandalo European Tour '90」から収録されています。

GiannaのCDって意外と日本盤が多くリリースされていたようで、それがときどき中古盤屋さんでぽつぽつと見つかります。見かけるたびについ購入してしまう程度に好きなもので、うちには5枚くらいGiannaのCDがあるのかな。このCDも日本盤です。

ひび割れた声でパワフルに熱唱する典型的ロック・スタイルのGianna姉さん。ロックを歌うには力強くてカッコイイのだけど、バラード系などでの表現力がちょっと弱点ともいえます。しかしライヴになると、会場の熱気がサポートすることもあってか、バラードでもそれなりに聴かせますね。

合間の歓声やサビでの観客の合唱を聴いたかぎりでは、会場には女性ファンのほうが多いのかなという感じです。かっこいいお姉さんとして、女性の憧れの対象にもなりやすいのかもしれませんが、その「男前」な美しさは男性から見ても(聴いても)かっこいいはず。課題だった表現力も、いまでは充分以上にあることを2004年の『Perle』で証明してくれました。これからも楽しみなヴォーカリスト/カンタウトリーチェのひとりです。

このアルバムではまだ、バラード系での歌の単調さが少し気になりますが、それを補ってあまりあるロック・チューンでのパワフルさで最後まで走りきれます。「Giannissima (最大限Gianna?)」というタイトルどおり、Giannaの魅力がいっぱいです。アルバム1曲目の「I maschi」から一気にGiannaライヴに引き込まれていきます。元気で楽しくかっこいいライヴ盤です。


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2005/12/27

PICCOLA ORCHESTRA AVION TRAVEL / VIVO DI CANZONI

もともとは1997年にリリースされた『Vivo di canzoni』に、1998年のサンレモ参加曲「Dormi e sogna」を追加収録して再リリースされたもの。「Dormi e sogna」はこの年のサンレモ音楽祭で批評家賞かなにかをとったような記憶があります。当時、NHKテレビの「イタリア語会話」でもこの曲のヴィデオ・クリップが紹介されました。

新曲(当時)の「Dormi e sogna」以外は、アルバム・タイトルからも想像がつくように、ライヴ収録となっています。1996年の夏に行なったツアーから収録したようで、それぞれの曲の収録日と収録場所が記されています。

イタリアン・ポップスのライヴ・アルバムというと、Pooh(プー)やClaudio Baglioni(クラウディオ・バッリォーニ)などのように、会場ごと盛り上がってサビでは観客も一緒に大合唱……といったイメージが強いのですが、Piccola Orchestra Avion Travel(ピッコラ・オルケストラ・アヴィオン・トラヴェル)のライヴは静かです。みんな、おとなしく音楽を聴いて、曲が終わったら拍手、といった感じ。これはやはり、彼らの奏でる音楽が「みんな盛り上がってるかぁ? イエェ~イ!」みたいなものとはかなり違うからでしょう(←PoohやClaudioがそうだとも思わないけれど)。

彼らの音楽は……こういうのは、どういうジャンルに入るんでしょうか? アコースティックな楽器群(ピアノ、ギター、ベース、管など)に落ち着いたヴォーカルが乗る、大人の音楽。スローからミディアム・テンポの曲が多く、ジャズやラテンの風味がただよう魅惑のムード・ポップスといった感じです。

彼らはたしか南イタリアの出身で、M3「Cuore grammatico」などにはナポリのようなあたたかい香りもあるのですが、全体には「ナポリ風」でも「イタリア風」でもない、「Avion Travel風」としか表現できないような、独特の個性を持っています。クールでムーディな演奏と抑えた哀愁、そしてほどよいアート感。落ち着いた曲が多いですが、どこか心のひだをかき乱すような妖しさがあり、一筋縄ではいきません。玄人受けするタイプのグループのように思います。



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2005/12/26

Tiziano Ferroテレビ出演予定のはず

今日(2005.12.26)のNHKテレビ「イタリア語会話」に、Tiziano Ferro(ティツィアーノ・フェッロ)が出るはずですよん。先週も出てたのだけど、インタヴューが途中で終わったので、今週は後編が放送されるはず。Tizianistaは忘れずにチェックしましょう。

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肉食な3日間

クリスマスな3連休、みなさま、いかがおすごしだったでしょうか。
おいらはとっても肉食な3日間を過ごしました。

23日・金曜日は、会社のそばのお気に入りのイタリアン・レストラン「リストランテ・ステファノ」の特別ディナー・コース。

アンティパストは、フォアグラとポルチーニのテリーヌ、スモークサーモンとバッカラ・マンテカートのラザニア風、ラディッキォとスペックのパイの盛り合わせ。
プリモは、栗のフェットチーネ ホタテときのこのソースと、鳩と黒トリュフのリゾットの盛り合わせ。
セコンドは、アンコウのソテー アーティチョークとからすみ添えと、蝦夷鹿の煮込み フレッシュポレンタ添え、小たまねぎのタルトの盛り合わせ。
フォアグラに鳩に鹿と、3種類の濃ゆい肉。
ちなみに、この後には巨大なパネットーネ(ザバイオーネがたっぷり挟まってた)とスワンシューのデザートもいただきました。それと、このコースはアンティパストからドルチェまでのすべてのお皿にそれぞれあわせたグラスワインがつきます。アンティパストについたソヴレイ(テレーザ・ライツ)と、ドルチェについたパッシートのコローリ・ダウトゥンノがめちゃうまでした。

24日・土曜日は、いただき物のイノシシ肉の塊があったので、半分は赤ワイン煮に、もう半分はオーブンで焼いてみました。

★赤ワイン煮★
粗めのみじん切りにしたたまねぎとニンニクを炒める。
適当なサイズのぶつ切りにしたイノシシ肉を加えて炒める。
塩胡椒しっかりめ。
赤ワインをドボドボ加えて弱火で煮込む。
肉にきちんと火が入り、赤ワインが煮詰まってソース状になったら塩胡椒で味を調えてできあがり。
★オーブン焼き★
塊のままの肉の表面に塩胡椒をしっかり。
バットに入れて、粗めのみじん切りにしたたまねぎとニンニクをまぶす。
白ワインを多めにふりかけてマリネ風に。そのまましばらく放置。
味がなじんだらマリネ液ごと200度くらいのオーブンに入れて20分ほど焼く。
なかまで火が通ったらできあがり。切り分けていただきましょう。

ワイン煮は美味しくできたのだけど、オーブン焼きはちょっと焼きすぎちゃったのか、硬かったです。まぁ、イノシシはもとから噛みごたえのある肉ではありますが。
ワインは、しっかりした味わいのイノシシに合わせて、1997年のアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコを。おいしゅうございました。

25日・日曜日。クリスマスといえば、やっぱりチキンです。というわけで、チキンのモモ肉をオーブン焼きに。

もも肉の表面に塩胡椒たっぷり。
モモ肉の裏側(皮のないほう)の真ん中あたりに切り込みを入れて、そこに、小さめに切ったニンニクを埋め込む。
皮を上にしてオーブン皿に載せ、オリーブオイルと白ワインを振り掛ける。
クラッシュしたフライド・ガーリックとフェンネル、オレガノを上からぱらぱらと散らしてみる。
220度くらいのオーブンで35分ほど焼く。
皮がぱりっとして、肉のなかにまで火が通ればできあがり。

鶏肉はあっさり味なので、ドイツ・フランケンの白ワインを開けてみました。シルヴァーナーでつくったトロッケン(辛口)。旨みがあってキリッとしているワインで肉とも合って、おいしゅうございました。

というわけで、フォアグラ、鳩、鹿、イノシシ、鶏と、肉三昧なこの3連休でございました。

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2005/12/22

よっ、一杯やるかい?

手に持ってるのはフレーバード・ビールかなにかかなぁ。

あぁ、また野生のラッコ見にいきたいっ!

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のび太くんが嫌いなので

「ドラえもん」もぜんぜん好きじゃないのだけど、
だからテレビもコミックもほとんど見たことも読んだこともないのだけど、
だけどこれ↓はちょっと泣ける。

「ドラえもん最終話」

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UMBERTO TOZZI / UT - BAGAGLIO A MANO

Umberto Tozzi(ウンベルト・トッツィ)の再録ベスト盤というか、セルフ・カヴァー・アルバム。

自分はそんなにUmberto Tozziが好きというわけではないのですが、彼のCDって中古でけっこうやすく見つけられることが多く、そんなわけで5枚くらいは持っていたりします。というか、5枚しか持っていないわけですが、このアルバムに収録された曲の大半は知っている or 聴いたことがある(ように思える)ものばかり。彼自身のアルバム以外にも、イタリアン・ポップスのコンピレーション盤とかに収録されているものもあるからか、それとも、本当は聴いたことがないのだけど、彼独特のメロディと歌声が「聴いたことあるなぁ」と思わせるのか、そのあたりは定かではありません。

でも、「Gli altri siamo noi」とか「Tu」とか「Ti amo」とか「Gloria」とか「Notte rosa」とか「Io camminero'」とか「Donna amante mia」とか、比較的古い曲は間違いなく「おなじみ」の曲です。そして、こういった古い曲から新しい曲までが、新しいアレンジで、派手に、ファットに、ゴージャスに(笑)演奏されています。

しかし、おそらく古い曲と最新の曲のあいだには20年近い年代差があると思うのですが、こうやって聴くと、それを感じさせませんね。華やかで、軽やかで、美しい彼のメロディは、普遍的なものなのかもしれません。そして、味わい深い、哀愁のある、べったり甘くなったり暑苦しくなったりはしない程度に情熱的な歌声。1980年代から90年代くらいのイタリアン・ポップスの、ひとつの典型的なスタイルのように思います。こういうスタイル、好きだわぁ。

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2005/12/21

ふにゃぁ~。こういうの、ずるいです

そうだったのか。
この子たち↓が日本を守ってくれていたんだ!

自衛隊?

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PFM / PASSPARTU'

Premiata Forneria Marconi(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ。PFM)といえば、いわずと知れたイタリアン・プログレッシヴ・ロックのビッグ・ネームのひとつなのですが、実は自分、あんまりPFMには興味がなかったりします。もちろん、初期の、いわゆるプログレ気の彼らの作品は持ってますし、それなりに好きではあるのだけど、それほどのめりこむほど好きではないというか。『Per un amico』などはとてもいいアルバムだと思うけれど、なにげでそれよりも『Chocolate Kings』のほうが好きでよく聴いてたりします。

そんなわけで、プログレ・ファン&PFMファンのあいだではあまり評判のよくないBernardo Lanzetti(ベルナルド・ランゼッティ)のヴォーカルも意外と自分は好きだったりしまして、この『Passpartu'』もBernardoのヴォーカルがうまくはまってるよなぁなどと思いながら楽しんでしまっています。

といっても、このアルバムを初めて聴いたのは、実は比較的最近です。『Chocolate Kings』よりあとのスタジオ作品って『Miss Baker』しか聴いたことがなく、これが思いっきり自分の好みとは違っていた(と当時は思ったのだけど、いま聴くとどうかな)こともあり、また以前はよりプログレ的な音楽が好きだったこともあり、「プログレではなくなった」といわれていたこのころのアルバムって、ずっとほったらかしにしてあったのです。PFM自体、そんなに好きというわけじゃないし。

しかし、もったいないことしてたな、自分。よいのですよ、このアルバム。後半はどうってことのない、演奏がうまいだけの中途半端なポップスに自分には聴こえてしまうのですが、前半が素晴らしい。地中海風味たっぷりのプログレッシヴ・ポップス。Franco Mussida(フランコ・ムッシーダ)の、きらきらした地中海を思わせるようなアコースティック・ギターが冴えまくってます。Patrick Djivas(パトリック・ジヴァス)のテクニカルで動きの多いベースも曲に奥行きと広がりを与えてますね。

とくにM1「Viene il santo」とM2「Svita la vita」がいいな。M1はほんと、極上の地中海ポップスだと思います。どちらも、途中のどこかでAngelo Branduardi(アンジェロ・ブランデュアルディ)が出てくるんじゃないかと思った。

M3「Se fossi cosa」もFrancoの弾くガット・ギターのやわらかい響きが心地いいですね。スローなシンフォ・プログレ風のバラードになってます。

一転してM4「Le trame blu」は軽快なポップ・ナンバー。途中の歌詞が「タモ、タモ、タモリ。タモ、タモ、タモリだめ、ブルー」って聴こえる気がする(空耳アワー)。

このあたりまではなかなか楽しいのですが、ここから先が自分にはもうひとつ。

M5「Passpartu'」は明るいインスト・ポップスで、なんだかどこかの製薬会社のCMソングに似ているような気がする、どことなく日本のフージョンぽい曲だし(フュージョンってあんまり好きじゃないんです)、M6「I cavalieri del tavolo cubico」も演奏はすごくうまいんだけど心に響くメロディがなくて魅力が薄い。

M7「Su una mosca e sui dolci」は、ギターの音色は魅力的なんだけど、曲は普通。というか、退屈。ただ、途中でどことなくNew Trolls(ニュー・トロルス)風のコーラスが入るのはいいな。

最後のM8「Fantalita'」は、ほんのりラテン・ポップの雰囲気を漂わせるミディアム・テンポの曲で、ここで少し盛り返したかな。サビのコーラスなどは非常にイタリアン・ポップス的。Pooh(プー)やNew Trollsを小粒にしたような感じでしょうか。

前半の地中海風味、後半は平凡なポップス風味と、途中で印象がかわってしまうのが残念ではありますが、少なくとも前半はかなり魅力的。それだけで自分にとっては充分です。

ちなみに、歌詞の多くを提供しているGianfranco Manfredi(ジァンフランコ・マンフレディ)は、カンタウトーレとして自身のアルバムも何枚かリリースしていますが、なかなか楽しい作品が多いようです。1977年(『Passpartu'』の前年)にリリースされた『Zombie di tutto il mondo unitevi!』にはPFM人脈からの参加ミュージシャンも多く、独特の完成を持ったポップ作品になっています。機会がありましたら、こちらもぜひ。


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2005/12/20

LA NUOVA ERA / LA NUOVA ERA

イタリアでNuova Era(ヌォーヴァ・エラ)といえばアルバムを何枚か出している(日本盤も出たことがあるはず)シンフォニック・ロック・グループのNuova Eraを思い出しますが、これはグループ名の前に定冠詞がつく別の3人組ユニット?、La Nuova Eraの、おそらく唯一のアルバム。

う~ん、ファンタジックです。ドリーミィです。やわらかくて美しいアコースティック・ギターとフルート、キーボードの音色に満ちています。でも、それだけかな。オリジナルのLPはプライヴェート・プレスで、一時は5桁のプレミア価格がついていたらしいですが、自分の好みからすれば、定価以上出してまで買いたいとは思いません。

自分にとってもっとも「つらいな」と思うところは、リズム・セクションがいないこと。このグループはギター&フルート(ときどきパーカッション)1人×鍵盤奏者2人という3人構成で、もわもわとした幻想音楽をやっているわけです。しかも、ヴォーカル・レス(1曲のみヴォーカル入り)。ずっともわもわしてるだけで、メリハリがない。こういうの、好きな人は好きなのでしょうが、自分はとっても苦手なわけで。もっとロックしろよ、とか、もっと歌心を!と思ってしまうのです。

でもって内ジャケを見ると、なんやら写真がいっぱい。どうもこれ、キリストの一生を描いた映画?のサントラとしてつくられたようです。曲名も「大天使ガブリエル(受胎告知)」とか「マリアの息子(誕生)」とか「北の光(最後の晩餐)」とか「闇の勝利(死)」とか「新時代(復活)」などといった、いかにもなタイトルがついてます。そのわりにはゴシックだったりバロックだったりといった仰々しさはなく、非常におだやかでゆるやかな時間の流れを感じる作風は、気持ちよくはあります。これでなぁ、リズム・セクションとヴォーカル(クワイア)とかが入っていたらなぁ。

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2005/12/19

もう、疲れました...

朝7時少し前になにかトラブルがあったらしく、電車がめちゃ混み。7時半の段階で急行はもちろん、各駅停車ですら乗り切れない人が出るほどにぎゅぎゅっと人が詰まってました。
毎日、始業時間の1時間半も前に出社するのは、満員電車に乗りたくないからという意味もあるのに、これでは無意味です。身動きが取れない。
ただでさえ、なんとなく出勤するのが憂鬱な月曜の朝(「ブルー・マンデー」っていう曲がむかしありましたね。誰だったっけ。ダイア・ストレイツ? ブームタウン・ラッツ?)なのに、ラッシュ時間帯の山手線かよってなぐあいに混んでる電車に乗るはめになって、もうほんと、今日の分の体力を使い果たした気がする。
はぁ~。

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2005/12/16

GINEVRA DI MARCO / CONCERTO n.1 SMODATO TEMPERANTE

Ginevra Di Marco(ジネヴラ・ディ・マルコ)のソロ2枚目で、ライヴ・アルバムです。2001年2月24日にフィレンツェ近郊のSan Casciano Val di Pesaという町で行なわれたライヴが収録されています。

Ginevraは1993年からニュー・ウェーヴ/オルタナティヴ系のロック・グループ、Consorzio Suonatori Indipendenti(コンソルツィオ・スォナトーリ・インディペンデンティ。CSI)に参加していましたが、1999年からソロ・シンガーとしての活動を開始。同年にPremio Ciampi(故Piero Ciampiの業績を記念して行なわれている?音楽祭)で優勝、2000年にはPremio Luigi Tenco(故Luigi Tencoの業績を記念して行なわれている?音楽祭)でも賞を取っています。

で、彼女の音楽なのですが、なんといえばいいのでしょう... タイプ的には、あまり自分の好みのものではありません。感じとしては、Carmen Consoli(カルメン・コンソリ)にちょっと似たところがあるかも。音楽的にはCarmenよりも「怖い系」(←どんなだ?)なのですが、声にひきつけるものがあります。ただ、この「声」も曲によってけっこう表情を変え、ぞくっとする中低音があるかと思えばシャーマニックな歌い方で少し飛んじゃってる雰囲気があったり、あるいは天上から降り注ぐ天使の光のように美しいときもあり、ひとことではなんとも形容しがたい。

演奏も、けっして大きな音を出すわけでも、やたらと音を積み重ねたりするわけでもなく、楽器的にもアレンジ的にも地味なはずなのに、なぜかやたらと密度が高く感じられます。音が厚いというよりも、クールで硬い音がみっちりしている感じ。う~ん、うまく表現できない。すごく大雑把にいってしまえば、いわゆるオルタナ系ロック・グループなどが持っているようなみっちり感に近いのでしょうか。

全体にクールで淡々としているのだけど、歌と演奏に「意志の強さ」のようなものが感じられるように思います。自分にとってはあまり好きなタイプの音楽ではないのだけど、でもどこかひかれてしまうという点で、やっぱりCarmen Consoliとのある種の類似性を個人的には感じてしまう。M1なんて、どことなくプログレッシヴ・ロックの香りもしたりして、なかなかです。

う~ん、こういう音楽は難しい。好きとは言い切れず、かといって嫌いとも言い切れず、だからといって「まぁ、こんなものかな」とある種の無関心を装うには歌が持つパワーが強すぎる。また今度あらためて、じっくりと聴きこんでみよう。

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2005/12/15

ほうれん草のリゾット

前の日につくった鶏手羽中と野菜のポトフ風のスープが残っていたのと、スーパーでほうれん草が一把98円の特売だったのと、妻の実家から送られてきたお米をどうにかして食べなくちゃということもあり、ほうれん草のリゾットをつくってみることにしました。

軽く湯がいたほうれん草を超細切れにする。

ポトフの残りスープにほうれん草を入れ、くたくたになるまで弱火で1時間ほど煮る。

フライパンに軽くオリーブオイルを敷き、お米を砥がずに(砥いでもいいと思うのだが、めんどくさいし、水が冷たい)入れ、全体に油がいきわたるまで軽く炒める。

お米を炒めながら、ほうれん草入りの熱いスープをどんどん足していく。

お米が焦げ付かないようにひたすらかき混ぜながら、水分が減ってきたらスープをどんどん足していく。お米がアルデンテ状になるまで、これを繰り返す。途中でスープがなくなったら、お湯をどんどん足していく。

お米全体におおよそ火が通ったら、粉チーズをたっぷり降りかけて、さらに混ぜ合わせる。塩胡椒で味の調整。

お米にほのかな歯ごたえが残る程度に火が入り、全体に味がなじんだらできあがり。

昨日はこのほか、

ほうれん草とナスのソテー・アンチョビ風味
スカモルツァのオーブン焼き・オリーブオイルと白ワインの風味

をつくりましたさ。

ワインはピエモンテ州モンフェッラートのピノ・ネロ(ピノ・ノワール)「La Cupora」。甘酸っぱいチェリーの風味と、野菜の旨みたっぷりのリゾットの優しい味わいを楽しみました。ほうれん草とナスも、ふだんはシンプルにオリーブオイルと塩胡椒で炒めるだけなのだけど、今回はアンチョビを少し入れたことで味に深みが出て、ワインとのバランスもよくなったように思う。スカモルツァは定番ですね。

ごちそうさまでした。

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2005/12/14

LUCA DIRISIO / LUCA DIRISIO


若手カンタウトーレ、Luca Dirisio(ルーカ・ディリシオ)のデビュー・アルバム。オフィシャルサイトのバイオグラフィには「25年前にアブルッツォで生まれた」と書いてあるのだけど、このバイオがいつ書かれたものなのかがわからないので、正確な年齢もわかりません。アルバム・デビューが2004年だから、去年か今年に書かれたものではあると思うのだけど。だから、25歳か26歳ってところでしょうか。

14歳でギターを始め、16歳で最初のオリジナル曲をかき、18歳でプロになる決心をしたそうです。2003年にMTV主催のSummer Live Festival 2003で優勝。その年にリリースされたデビュー・シングル「Calma e sangue freddo」は2万枚売れるヒットに。また2005年のサンレモ音楽祭にPaolo Meneguzzi(パオロ・メネグッツィ)とのデュエットで参加し、Festivalbarでは「Artista Rivelazione Italiano」(注目の新人イタリアン・アーティスト部門)優勝と、非常に順調な滑り出しをしている若手です。

そんな期待の新人のデビュー・アルバムなわけですが、これがあんまりおもしろくない。とくに悪いところはないのだけど、これといった個性や特徴といったものが感じられない。レゲエ風のリズムを取り入れたり、アコースティック・ギターの綺麗な音色を響かせてみたり、それなりに工夫はあるのだけど、強くひきつけるものがないのですよ。なんだか薄味。端々で聞かれる、フレーズの最後で少し力を抜いたように声を震わせるスケベっぽい歌い方は、すごく軟弱になったFrancesco Renga(フランチェスコ・レンガ)を思わせて、ちょっとおもしろくはあるのだけど、だからといって「これがLucaの歌い方です」というほどの特徴にもなっていないし。

さらに、どうでもいいことではありますが、作詞・作曲のときはLuca Di Risio(ルーカ・ディ・リシオ)、歌うときはLuca Dirisioという使い分けが、なんとなく気に入りません。こういう、混乱することはやめてくれぇ。

アルバム全体で40分弱という、CDサイズというよりはLPサイズな収録時間は、自分にとっては好ましいポイントではあるのですが、それ以外はとくにこれといってひきつけられるところはありませんでした。まぁ、普通の新人てところかな。とくに「今後に期待!」という感じも受けず。残念。

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2005/12/13

PICCOLE GRANDI STORIE / MIMMO DAMIANO

う~ん、なんなのでしょう、このアルバム、そして、このおじさん。そして、なぜ自分はこのCDを買ってしまったのかしら。

収録曲6曲、集録時間30分弱という、ミニ・アルバム。すべての曲をMimmo Damiano(ミンモ・ダミアーノ)が作詞・作曲していて、演奏はギターとヴォーカルのMimmoを中心としたCoguari(コグァーリ)という7人組のグループ。Mimmoは、イタリア語でクーガーを意味する無駄にかっこいいグループ名にそぐわない、人のいい感じの丸顔のおっちゃんです。

アルバムは、アコースティック・ギターの音色のうえに少し字余り気味な歌詞が載る、フォーク系のカンタウトーレっぽい感じの曲で始まります。そうか、Mimmoはこういった、ちょっとオールド・スタイルなフォーク風の曲をつくって歌う人なんだな、と思っていたら、アルバムの中ごろでは1980年代風の伸びやかなエレキ・ギターの音色がなんとなく懐かしい、ゆるやかなポップ・ロックに。おやおやぁと思っていたら、アルバムの終盤ではクリーン・トーンのエレキ・ギターのカッティングが入るリズミックな、だけどどこか田舎くさいポップスになってました。

6曲しか入ってないのに、トータルで28分ちょっとしかないのに、曲ごとに感じがかわっていき、しかも戻ってこない。アルバムとしての印象がぜんぜん残りません。いったい彼は、どんな音楽がしたいのでしょうか。このアルバムで、なにを表現したかったのかしら。

ネット通販のカタログから適当に選んで買ってると、たまにはこんなアルバムに当たることもあるということで。

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2005/12/12

舞台『ア・ラ・カルト』@青山円形劇場

白井晃さんが中心となって毎年上演?されている『ア・ラ・カルト』。以前から1度観たいと思っていたのです。今年で17年目!だそうで、そんなにむかしからやっていたのね。

クリスマス時期のレストラン「ア・ラ・カルト」を舞台に、お店を訪れ、お店で過ごし、そして帰っていく何組かのお客さんと、応対するスタッフたちの姿を描いたショート・ストーリーがオムニバスのようにつづられます。それぞれのストーリーを盛り上げるようにジャズをベースにした生演奏が入り、途中では歌と演奏のショータイムも。

白井さんでレストランといえば、どうしても『王様のレストラン』でのソムリエを、さらにはずっとむかしにやっていた深夜番組『解析料理』などを思い出してしまいますが、あれらのイメージを損なうことのない、やっぱり「濃い」芝居。そして、ショータイムで見せる、ワハハ本舗の梅垣さんか、あるいは魅惑のRolly様かと見まがうような女装のシャンソン・シンガーぶりにビックリ。しかも、衣装から大胆にのぞく背中の美しさにもまたまたビックリ。

白井さん以外のレギュラー出演陣(らしい)、高泉淳子さんと陰山泰さんも、それぞれに個性的かつ魅力的なキャラクターをいくつも演じ分け、それぞれの短い時間に「レストラン」で交差する人間模様を上手に表現してくれます。ちなみにこのお店、レストランとしてはサービスのスタイルがダメダメで、二流以下、三流のサービスなんですが、スタッフが持っている「サービスの心」が垣間見えるのが素敵です。

最初のアペリティフ(のお話)と最後のディジェスティフ(のお話)は「お客さん」が同じで、これまで繰り広げられたさまざまなショート・ストーリー(それぞれに「メイン」「ワイン」「デザート」などといった、料理コースの一部の名称がつけられています)が、レストラン「ア・ラ・カルト」のある1日の風景だったことがわかります。

そう、レストランって、ただ料理を食べる場所じゃない。そこでは食卓をはさんでさまざまな人や想いが行きかい、交錯したりすれ違ったり寄り添ったりする。そういう場所。そうした「レストランの魅力」を存分に感じさせてくれる舞台でした。

それぞれのショート・ストーリーは、どれも味わい深く、愉快で、ほんのり甘くもあり、非常によく練り上げられていると思います。なかでも終盤の、ディジェスティフ(食後酒)の前の「老夫婦のクリスマス」は、とてもよかった。少ないセリフと少ない動きできちんと表現できる。やはりみんな、うまい役者さんたちだな。

芝居と音楽がひとつの舞台のなかで溶け合い、それぞれとして楽しめつつも物語りもつくりあげていく。非常に洗練されたエンタテインメント・ショーでした。来年もまた観たい。ほんと、いいもの観せてもらいました。

ちなみに、途中の休憩時間中にはスポンサーであるキリンからワインのサービスがあったのですが、これがフランジアでがっかり。ステージ上ではもっといいワインの線が抜かれていたので、あれが飲みたかったなぁ。そういえば料理もワインも、本物がちゃんと用意されているのはすごい。ワインなんて芝居上ではほとんど飲まないのに、毎回新しいボトルを開けてます。あれ、終演後にみんなで飲むのだろうか。うぅ、やっぱりフランジアよりあっちを飲みたい。

てなわけで、終演後は駅までの道の途中に見つけたビストロで、ロワールの白ワインを飲んで、ウサギやえぞ鹿の料理を食べてしまいました。美味しかった。楽しい1日でしたわ。

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2005/12/10

それ、目薬じゃないってばぁ~

いっぱいいます! 足元であご乗せてるこがかわいぃ~っ!!

http://10e.org/samcimg3/16panda4.jpg

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2005/12/09

イタリアでは猫がよくこういう状態になっているが

そんな顔で見つめられたら、きっと少しあげてしまいますぅ。

150円から食べられるやきそば専門店

首輪をしているところを見ると、このお店で飼っている犬なんでしょうか。

イタリアの地方都市では、野良猫が店内を歩き回ってこういう顔で食卓のお客を見つめることがよくあります。そのうえ、お客の足に手(前足)をかけたりします。そんな猫に気づいても、お客も店員も、とくに追い出そうとしない。そんなところが素敵さイタリア。

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RITMO TRIBALE / MANTRA


名前は以前から知っていたのだけど、音を聴いたことがなかったRitmo Tribale(リトモ・トリバーレ)。古いアルバムが安く売っていたので、買ってみました。

ヘヴィ・ロックだ。ミディアム・テンポの曲が多いですね。重くて粘っこいディストーション・ギターのリフが、なんだか懐かしいです。学生のころ、こういうギター好きだったな。ヘヴィ・メタルではなく、ロックなのが自分には好ましいです。演奏してて楽しいだろうな、こういう感じの曲。

ただ、聴いてて楽しいかというと、そうでもない。演奏はハード・ドライヴィンなロックでいいのだけど、楽曲にあまり魅力がないんですよねぇ。歌がつまらない。ヴォーカルもあんまり表現力があるように思えないし、メロディ自体も単調で平凡。だからぜんぜん印象に残りません。断片的には「おっ!?」と感じるところもあるのだけどなぁ。

そんなわけでして、だんだん聴いていて飽きてきちゃいました。ガチャガチャとうるさいだけに聴こえてきてしまった。若くて体力があった頃は、こういう音も全身で受けとめられたのだったっけなぁ。いまの自分には、ちょっとしんどいです。

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2005/12/08

昨日の検索ワード トップ5

昨日、このBlogに訪れた人の検索ワード トップ5です。

1位 Subsonica
2位 神楽坂 アルベラータ
3位 ジョージウィリアムス
4位 デトロイトロックシティ
5位 バタフライ エフェクト

アルベラータは、昨日発売された東京ウォーカーに紹介されたからでしょうか? 普通に美味しい「日本のイタリアン・レストランの味」が楽しめるお店だと思いますが、自分はもっとキャラの強い味が楽しめるリストランテ・ステファノのほうが好きです。会社から近いし。

ジョージ・ウィリアムスさん(NHKテレビの100語英会話に出てるイギリス人ね)は検索ワードの常連です。渋谷で1度見かけたことがあります。気のいい兄ちゃんという感じでした。

デトロイト・ロック・シティはKISS(キッス)の代表曲のひとつであり、同名の映画もつくられました。すっごくおバカなアメリカン青春少年映画でした。

バタフライ・エフェクトは最近DVD化されたのだったっけ? だからかな。

しかし、こうした一般的認知の高いキーワードを抑えて堂々1位に輝いたのがSubsonica(スブソニカ)というのが、なんだかすごいです。イタリアのロック・グループ。コアでマニアックだ...

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魚介のパエリア

うちにはふだん、お米がない(通常はパンかパスタを食べている)のですが、2週間ほど前に妻の実家からお米が送られてきました。それもたくさん。夏に送られてきたときは、1回食べただけで、あとは虫が大量にわいてしまったのでそのまま捨てました(ごめん)。今回はそうならないよう、とりあえず虫除けも入れましたが、がんばって食べてみようと思います。でもパンのほうが好き...

そんなわけで昨日はパエリアをつくることにしました。

白身魚とイカの入った「お刺身切り落としパック」賞味期限ギリギリ半額シールつき
むきえび少量パック
を軽く湯通し(臭み落とし)。

あさり少量パック
歯しばらく塩水に入れて砂出ししておきましょう。

たまねぎ適量とニンニク適量をみじん切りにし、取っ手の取れるティファールのフライパンで、EVオリーブオイルで炒める。

フライパンにお米(洗わずにそのまま。洗ってもいいとは思うが)を加え、全体に油がなじむまで炒める。

お米の同量マイナスα程度の水と、マイナスα分の白ワインを加える(水+ワインでお米と同量)。

サフランを散らして混ぜ合わせる(色づけ)。

塩・胡椒で味付け。

湯通しした魚介と砂抜きしたアサリを美しく盛り付ける。

フライパン全体にアルミホイルで蓋をする。

弱火にかけ、放置。だいたい15分くらい?

15分ほどして、フライパンから水などの音がしなくなり、魚介やサフランのいい香りが漂ってきたら、そっと蓋を開けてフライパンの中心あたりのお米を少し取り、炊けているか確認。お米の中心まで火が通っているようであればもう一度蓋をし、30秒ほど強火にしたのち、火を止めて、しばらくなじませる。炊けていなかったときはもちろん、もう少し弱火にかけておきましょう。

火を止めて数分なじませたら、フライパンごと食卓へ(ティファールは取っ手が取れるので便利)。レモン汁をふりかけ、お好みで塩・胡椒を足したりして、いただきます。

昨日はドイツ・モーゼル地方の白ワイン、ピースポーター・ゴールドトレプヒェン・カビネットと一緒にいただきました。きりっとスッキリした酸味が最初にきて、あと口にふわぁっとした甘みと旨みが残るワイン。リースリングらしい蜂蜜や青りんごのような風味も感じられます。半額シールつきのお刺身だった魚と一緒に飲んでも生臭くなることなく、サフランの風味との相性もよく、美味しくいただけましたわ。

さて、まだお米がやまほどあるのですけれど、あとはどうやって食べたらいいんだろう(←普通に白いご飯を食べる気はあまりないらしい)。

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最近気がついたのですが...

石原さとみ さん

長澤まさみ さん

自分には、

区別がつきませ~んっ!

あと、、、

熊田曜子 さんって

かわいいのでしょうか???

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2005/12/07

カンガルーがっ!!

全豪が泣いた!!カンガルー失意の自殺


自殺してるようには見えないが、それにしても、遠くへ行きすぎ。
カンガルーって泳げるの?

一方で、こんな記事もありました。

けっきょくカンガルーは死んでいくぅ~?

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CARLO FAVA / L'UOMO FLESSIBILE


Carlo Fava(カルロ・ファーヴァ)、1965年7月6日生まれ、ミラノ出身。彼のことを自分は知らなかったのですが、1993年にサンレモ音楽祭の新人部門に「In caduta libera dall'ottavo piano」で参加したことがあるのだそうです。翌年にはサンレモ参加曲を収録した『Ritmo Vivente Muscolare della Vita』でアルバム・デビューしています。また、Mina(ミーナ)やOrnella Vanoni(オルネッラ・ヴァノーニ)らに曲を提供したり、ツアーに同行するなど、裏方的な活動も地道にしていたようです。2000年にはセカンド・アルバム『Personaggi criminali』をリリースしています。

『L'uomo flessibile』は2004年にリリースされたサード・アルバムで、プロデュースとアーティスト・ディレクションをBeppe Quirici(ベッペ・クィリチ)が担当しています。Beppeって、Giorgio Gaber(ジォルジォ・ガーベル)やIvano Fossati(イヴァーノ・フォッサーティ)のアルバムなどもプロデュースしている人ですね。New Trolls(ニュー・トロルス)のアルバム『Amici』でベースをひいているのもこの人でしょうか。それとも、同名異人?

それはともかく、GiorgioやIvanoのアルバムと同じプロデューサーということからもなんとなく想像がつきますが、Carloのこのアルバムもどことなくクールなジャズっぽさのような雰囲気をまとったポピュラー・ミュージックになっています。テレビよりも劇場のほうがにあいそうな感じ。

10歳のころから弾いているというCarlo自身のピアノを中心にした演奏に、Carloのちょっとくせのある歌声が乗ります。彼の声は誰かに似ているのだけど、誰だったかなぁ。なんか、薄い紙に強風を当ててぶるぶるいわせたような、ベース・ギターの出す太い低音にスネア・ドラムのネットが共鳴してビリビリいうような、そんなニュアンスが少し感じられるような声。なかなか味わいがあります。曲も、クールさの内に秘めた情熱、渋いロマンティシズムといったものを感じさせ、いい感じです。ほんのりとしゃれたジャズ風味と、落ち着いた大人のカンタウトーレらしい味わい深さが楽しめます。

声も曲も演奏も、どれも噛み締めるほどに旨みが出てくるような味わい深さがあります。味わい深くて、けっこういい作品なのだけど、どうもどこかで聞いたことのあるようなメロディばかりなのが気になります。声も誰かに似ているのだけど、曲もそれぞれに、誰かの曲に似ている気がするのです。あれぇ、この曲、誰かの曲に似てるんだけど、思い出せない。このメロディとコード進行、誰かの曲にあったように思うのだけど、どの曲だったかなぁ。この声、誰かもこんな感じの声でこんな感じの歌を歌うんだけど、誰だったっけ。そんなことばかりが気になって、なんか集中して聴けない。

実際は、誰にも似ていないのかもしれません。どこにでもありそうな、だけど実際に見つけようとしたらなかなか見つけられないような、素直に気分のいいメロディや構成をつくるのが上手な人なのかもしれません。それがCarloらしさなのかもしれません。でも、自分の好みとしては、もっと個性の強い、どこかにいびつさがあるような感じの人のほうが好きだなぁ。

このアルバム自体はロマンティックな都会の夜のような感じで素敵なんですけどね。


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2005/12/06

ALESSIO CARATURO / CIO' CHE DESIDERO

なんとなくジャケ買いしたアルバム。おそらく日本でこの人のアルバムをわざわざ買って聴いている酔狂な人なんて、ほとんどいないでしょう。

Alessio Caraturo(アレッシォ・カラトゥーロ)。1972年5月11日生まれ。ナポリ出身。若いころはSex Pistols(セックス・ピストルズ)とかMetallica(メタリカ)とかPublic Image Limited(パブリック・イメージ・リミテッド)とかが好きだったそうです。その後、イタリアの有名なカンタウトーレたち、Fabrizio De Andre'(ファブリツィオ・デ・アンドレ)やFrancesco De Gregori(フランチェスコ・デ・グレゴーリ)、Ivano Fossati(イヴァーノ・フォッサーティ)、Franco Battiato(フランコ・バッティアート)、そしてもちろんなポリのスター、Pino Daniele(ピーノ・ダニエーレ)などに傾倒していくようになったのだとか。パンク&ヘヴィ・メタルからカンタウトーレへ。劇的(笑)な好みの変化です。

で、このアルバム。どうやらデビュー作のようなのですが、なかなかの拾い物でした。歌声にあまり個性や特徴がないという弱点はあるのだけど、曲とアレンジがかなりいい。もちろん曲の大半はAlessio自身が書いているわけですが、Giovanni Sala(ジォヴァンニ・サーラ)という人と一緒にアレンジもほとんど自分で手がけているようで、才能を感じます。

印象的なのは、Alessio自身が弾くアコースティック・ギターの音色の美しさ。スチールとガットの両方を弾くのですが、どちらもとてもいい音で鳴っているし、いい音で録れている。そしてアルペジオとストロークの使い方も上手で、あらためてアコースティック・ギターの魅力を感じます。

そして、彼のギターとヴォーカルを美しく、ドラマティックに支える弦楽クァルテットとキーボード・オーケストレーション。厚みがあるのだけれどスッキリしていて、充分にドラマ性を盛り上げるけれど劇伴くさくはならない。抑えるところではきちんと抑えのきいたオーケストレーションが心地よく響きます。

カンタウトーレ作品らしい淡々としたロマンティックな曲あり、厚いオーケストラでドラマティックに盛り上がる曲あり、Avion Travel(アヴィオン・トラヴェル)に通じるようなロマンティシズムを感じさせるスロー・ジャズ風な曲あり、エレキ・ギターをバックに配したスケール感のあるロック・バラードあり、暖かい感じのフォーク・ソングあり、Pino DanieleやNino Buonocore(ニーノ・ブォノコーレ)などがやりそうなボサノバ&ジャズ風味の心地よい曲ありと、全体におだやかながらも曲にヴァリエーションがあります。歌声に「Alessioならでは」といったものは希薄ですが、ときどきFranco Battiato風に聴こえる少し頼りなげな声質もこういった曲に合っています。

うん、いい買い物をしたな。

ちなみにM14に、Vince Tempera(ヴィンチェ・テンペラ)とMassimo Luca(マッシモ・ルーカ)が作曲した「Goldrake」という曲が収録されているのですが、これ、1970年代の日本のアニメ「UFOロボ グレンダイザー」がイタリアで放送されたときのテーマ曲のカバーなんだそうです。このカバー、2004年11月にシングルでリリースされて、すぐに2万5000枚の大ヒットになり、ゴールド・ディスク(Disco d'oro)を獲得したのだとか。だからか、Googleで彼の名前を検索すると1万4000件以上もヒットします。日本ではまったく無名だろうし、イタリアでもけっしてメイン・ストリームではないシンガーでしょうが、知っている人は知っている、知られているところでは充分に知られている、そんな人(曲)なのかな。

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2005/12/05

MARCO BELLOTTI / PRODOTTO DA MIA MADRE

Marco Bellotti(マルコ・ベッロッティ)、初めて聞く名前です。何者なのでしょう? ミニチュアの部屋のセットにハムスターが2匹というジャケットとアルバム・タイトルにふらふらぁ~っとひかれて買ってしまったアルバムですが、これがなかなかいいのです。

こういう音楽は、どういうジャンルに入るのでしょうか。フォークのような、ポップスのような、ロックのような、なんだかとらえどころのない、だけどそのとらえどころのなさがとても心地いい。

Marcoはとても個性的な歌声を持っていて、普通に歌っていてもかなり特徴的なのですが、ファルセットも多用するのです。ファルセット多用というとMango(マンゴ)などを思い出しますが、Mangoのように甘くはならず、ちょっと不思議な浮遊感、現実離れした感じを演出するのに役立っています。

そして演奏が、さまざま。それも、1曲のなかで。ニューウェーヴ風だったり、ボサノバ風だったり、ほんのりジャズ風だったり、クリーンだったりハードだったり... そうか、イギリスのカンタベリー・ミュージックに似た感じなのかもしれません。といってもカンタベリー直系じゃなくて、Talk Talk(トーク・トーク)の『Laughing Stock』のような、カンタベリーの旨みエッセンスを上手に取り込んだポップ・ロックといった感じでしょうか。

そして、ファルセット。自分は20年位前に活動していた日本のプログレッシヴ・ロック・グループ、ピカレスク・オブ・ブレーメンのアルバム『Tales of an Alchemist』(だったかな。タイトルうろ覚え)を思い出してしまいました。彼らからUriah Heep(ユーライア・ヒープ)風なところをのぞいたような、ピカレスク・ミーツ・カンタベリーみたいな、そんな感じ。でも、ネットでMarcoのことをちょっと検索したら、Ivan Graziani(イヴァン・グラツィアーニ)の名前を挙げている人がいて、なるほど、MarcoのファルセットはMango系というよりはたしかにIvan系かもしれません。

世俗とアートのあいだをいったりきたりするような縦横無尽な演奏のうえに独特の個性を持った地声と裏声を響かせるMarco。いわゆるポップス作品ともロック作品ともカンタウトーレ作品ともちょっと違う、一風変わった音楽ですが、これがなんとも気持ちがいいし、楽しいのです。歌詞にMax Gazze'(マックス・ガッツェ)の名前が出てくるM2とか、カンタベリー風味が強く感じられるM5とか、好きだわぁ。こういうことがあるから、いわゆるジャケ買いがやめられません。

ちなみに「Il treno」という曲ではTiromancino(ティロマンチーノ)のFederico Zampaglione(フェデリコ・ザンパッリォーネ)とデュエットしています。それと、「Scuro, A Mangiare!」という曲はMarcoの愛犬のScuro(スクーロ)にささげられています(どうでもいいですね)。

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2005/12/02

ESTRUCTURA / MAS ALLA DE TU MENTE


ヴェネズエラ(南米でしたっけ?)のグループだそうです。デビュー・アルバム。

もうね、出だしからロックなビートにキーボードの速いアルペジオ、突然のスローへの場面転換、そして歌心あふれるヴォーカルと、一気にプログレ心をわしづかみにされましたです。

ギターをはじめ、すべての楽器がヘヴィ・メタルの洗礼を受けていないのが、自分にとってはとても好ましい。より人間的で情熱的でしかもハードなロックにドラマティックなプログレッシヴが乗っかっている。コンピュータ・プログラミングに頼らず、演奏者がそれぞれ自分の手足をフルに使って、自分の持つ演奏アイデアを実現しようと楽器を操っている。そうして出てきた「音」に、やはり心動かされてしまいます。

キーボードとギターを中心にした、緩急自在でいくぶん強引な展開も、少しフラワー・ムーヴメントのころを思い出させる女性ヴォーカルも、一瞬カルメン・マキ&OZのライヴ盤を思い出してしまったいかにもあの頃なキーボードの音色も、どれも好ましい。ナレーションを途中にはさんだトータル・アルバムというのも、いかにもプログレッシヴ・ロック的。演奏もメロディも構成も、どれをとってもロックの高揚感があり、聴いていてワクワクするプログレッシヴ作品になっています。

ドラマティックで美しくて、哀愁パートもたっぷりなのだけど、でもあとに残る印象が華やかでしあわせな感じがするのがまた、いい感じです。これまでに自分が聴いたことのある南米のプログレッシヴ・ロックって、深みのないユーロピアンみたいな印象のものが多くて、あんまり好きになれなかったのですが、このアルバムはかなり好きになりそう。突き抜けた感覚で素直にプログレッシヴ・ロックの演奏を楽しんでいる感じがするからかなぁ。これがヴェネズエラのロックの特徴なのか、それともEstructura(エストゥルクトゥラ)の持ち味なのかはわかりませんが、少なくともこのアルバムはプログレッシヴ・ロックの名盤のひとつといえそうです。

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2005/12/01

CRYSTAL / TRILOGIA

ハンガリーのグループだそうです。ハンガリー・ソニーが大々的にプッシュしてるんだそうです。男性ふたりに女性ひとりのヴォーカル・グループです。

なんか、変なアルバム。オープニングはアイリッシュ・トラッド風の哀愁に満ちた音色とメロディが聞こえてきて、ハンガリーでトラッド風味といえばKormoran(コルモラン)?とか一瞬あたまに浮かんで期待したのですが、その後はいかにもダンス・ビート風な強調されたリズム隊に乗ったポップスになってしまいました。

かと思うと、バラードではもうべたべたで、韓国の恋愛系映画の主題歌ですかみたいな感じになってしまい、妙に洗練された感じがかえって気分を醒ましてしまうというか、だんだんどうでもよくなってきてしまいました。

と思ってたら今度は突然のシンフォニー。いったいなんなのでしょう。思いっきりオーケストラです。このシンフォニック・パートはなかなか聞かせますと思ったら、アレンジを担当してるのはAfter Crying(アフター・クライング)の人なんですってね。なるほど、納得。このアルバムがプログレ系のお店で売られていたことにも納得です。

以下、ダンス・ビートのうえにきれいなメロディ&哀愁トラッド風味ちりばめ系の曲、バラード系の曲、ロック・シンフォニーが交代で現われる、というようなアルバムになってます。アルバムとしての構成、これでいいのでしょうか? このCrystal(クリスタル)というグループ、なにがしたいのでしょうか?

リズムが強調された曲は、自分の好みではありませんが、メロディは美しいし、わかりやすく聴きやすい曲づくりで、ちゃんとプロモーションをしたら日本でも売れるかも。ハンガリー語のもじょもじょした語感も哀愁度を高めてるし。好きなタイプではないけれど、嫌いというわけでもない、それなりに楽しんで聴けるものです。しかし、バラードはもう少し考えたほうがいいなぁ。あまりにイージーに甘すぎ。つまんないです。

しかしシンフォニック・パート、なんだか浮いてるように思うのだけど。歌パートとシンフォニック・パートで違うグループみたいです。いっそ別々のアルバムにしてもらったほうがよかった。そうなったらもちろん、シンフォニック・パート部分だけのアルバムを買いますけど。

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