恒例!イタリアン・ポップス・ファンの集い報告
関東近郊在住のイタリアン・ポップス・ファンの、月に1度のお楽しみ、Yoshioさん主催によるイタリアンポップスFESTAが9月17日(土)に行なわれました。
いやぁ、今回は参加人数が多かった。初回も多かったけど、同じくらいかなと思ってたら、総勢28人で過去最高の参加者数、新顔さん比率も36%と過去最高だったそうです。そんなわけで、非常に活気にあふれた、というか騒がしい(笑)会場で、今回もたくさんの曲が紹介されました。
この会はいちおう16時スタートなのですが、そこは「自称前世はイタリア人」みたいなファンが集うパーティですから、時間どおりに全員がそろうわけがありません。Rit.30min(30分の遅延。イタリアの駅の電車案内掲示板でよく見かけます)なんてものは遅れたことに入りませんし、なかには「いやぁ、ショーペロ(イタリア名物のストライキ)があってさぁ」なんて言い訳をする人も(いや、そんな人はいません)。だいたい17時から20時くらいまでにかけて、ダラダラと人が集まってくるのです。そして、終了は22時なのですが、お住まいが遠い方などは19時から21時くらいにかけて、ダラダラと退席していくのです。そんな時間のゆるさがとってもイタリア~ン。
今回も、会場がそれほど人であふれかえる前、そしてみんなの体中にアルコールが回る前に、ゆるゆるとパーティはスタート。まずはYoshioさんが、最近、紙ジャケットで再発されたCatelina Caselli、Alice Visconti、Riccardo Fogli、Il giardino dei sempliciから1曲ずつ紹介。どれも自分は以前の国内盤リリースで持っていますが、なにげで聴くのはひさしぶりだったりして、やっぱ安心して聴けるなぁなどと思ってしまいます。
引き続き、PoohとRiccardo Fogliによる「In silenzio」の聴きくらべ、Il divoというグループとAleandro Baldiによる「Passera'」の聴きくらべが行なわれました。Aleandro Baldiの歌声を聴くのは本当にひさしぶりで、伸びやかでいい声だぁ。
少しずつ人も増えてきて、アルコールも回り始めたあたりで、自分が担当するAmedeo Minghiの特集コーナーです。「Serenata」「Ohi ne'」「Un uomo venuto da lontano」「Anita」と、1970年代から2000年くらいまでの曲を少しずつ紹介しました。Amedeoは派手さや華やかさに欠けるところがあり、パーティで紹介するのはあまり似合わない感じでしたね。とてもいいアーティストなのだけど、家でじっくりと聴いたほうがいいかも。というあたりは事前に多少、予想していたので、Amedeo関連作として、Miettaの「Vattene amore (con Amedeo Minghi)」とAntonio Decimoの「L'inveruno non e' qui (con Amedeo Minghi)」も紹介。とくにAntonioはほとんど無名で、おそらく唯一と思われるこのアルバムもずいぶん前から入手困難なはずで、いわば秘蔵の1枚なのですが、会場に来ていたプーリア出身のイタリア人女性がこの曲を「懐かしい」といっていたのが意外でした。
この日は会場に、イタリアまでAmedeoのコンサートを観にいった(しかも着物を来て会場入り!)というJunchitaさんもいらっしゃり、現地で撮影した写真やビデオなども見せていただきました。なんだか、自分なんかがAmedeoを紹介するのは申し訳ないくらい、深く強くAmedeoの音楽を愛されている方で、彼のことを語りだすと満面の笑顔になるのが印象的でした。
その後も、POP! ITALIANOのKAZUMAさんがLucio BattistiとSergio Endrigo、さらに、自分が強くお願いしたStefano Poloも紹介してくださりました。Sergioは最近亡くなったのですよね。あまり聴いたことのない人なのですが、いかにもイタリアらしい曲と声でした。Stefanoも、思ったよりポップな曲もありましたが、Claudio Baglioniに似たようなところもあり、聴かせてもらえてよかった。ずいぶんむかしに廃盤になっていて、いまではもう手に入らないのですよ。
そしてPoohlover.netのSiriusさんによる、New TrollsとLe Ormeの紹介へと続きます。しかしこのころになると、会場には参加者の大半が集まり、アルコールも適度に回り、かなりにぎやかになっていました。自分も、おなじみの方や新規の方などとしゃべったりしてて、実はあんまりよく音楽を聴いていなかったというか、聴こえなかったというか。New Trollsでは、大好きな「Chi mi puo' capire」が紹介されたのに気づかなかったという失態も...
そんなわけで、イタリアン・ポップスを楽しむパーティとしては、参加者28人というのは、このあたりが上限だなぁという感じです。参加者が多いのはにぎやかで楽しくはありますが、音楽が完全な脇役に回ってしまいます。自分個人としては、このパーティは、イタリアン・ポップスのファンの方との交流を楽しむという面もありますが、それと同等以上に、音楽そのものを楽しむ、自分がこれまで知らなかった曲やアーティストに出会ったり、しばらく聴いていなかったアーティストに再会したり、いままで気づかなかったよさを発見したり、といった部分への期待があるのです。それを考えると、人数的には20人強あたりが適しているような気はします。
今回のFestaでは、日本盤CD再発にSergioの訃報にLe Ormeの来日と、ちょっとしたニュースが重なり、それに関連した曲の紹介追加が急きょ決まったこともあり、CD&DVDで38曲もの紹介がありました。5分を超えるような曲も少なくなく、続けて3時間くらい、ずっとなんらかのレビュー/紹介というのも、ちょっとダラダラした印象になった理由かもしれません。当日に紹介された曲リストを見ると、どれもいい曲ばかりなんですけどね。でも、半分くらいは自分も聴いてませんでした(汗)。
そして最後は恒例の、みんなで歌おうのコーナー。ここでRenato Zeroの「Cercami」が採用されたのはびっくりです。これはいいきょくだぁ&歌えてうれしいbutけっこう難しい。だけど、挑戦しがいがあります。次回はぜひ「Figaro」も採用してほしい。そして最後はおなじみClaudio Baglioniの「Sabato pomeriggio」。さびの高音はやはり厳しいです。声つぶれました。でもでも、メロディの美しさと構成のドラマティックさにやはりしびれてしまいます。そして、すっごく「歌いたい!」と思ってしまうのです。
などとしているうちに、すぐに終了時間の22時がきてしまいました。このパーティもすでに6回目。いまでは、とくに「終了!撤収!!」宣言が出なくとも、時間がくると常連を中心にどんどんとあとかたづけをし、さくさくと撤収できるようになりました。そして最後にロビーで記念撮影。こうして今月もイタリアンなパーティ・ナイトは過ぎていったのです。
いつもであれば、このままみんな、とっとと帰るのですが、今回は亀戸駅前の喫茶店でミニ2次会も行ないました。駅に向かう横断歩道で信号待ちをしているときに、「手落とし珈琲」とか「珈琲侍」といった怪しげな文字が書かれたお店に気をとられてしまったからです。そこで有志を募り、8人でコーヒーを飲みに。イタリアンの会のあとなので、気分的にはエスプレッソが飲みたかったのですが、残念なことにメニューになく、普通にキリマンジャロを飲みました。ミニ2次会参加者のおおかたがコーヒーを飲む中、なぜかアルコールを飲んでいる人が約2名、そのうちのひとりはなぜかシュウマイも食べている(笑)。
今回のFestaは予想以上に参加者が多く、会場の食料と飲料がちょっとばかり不足気味でした。とくに食料が、お菓子類は多かったのですが、主食やおかず系がたりなめで、おなかがすいてしまった方もいらっしゃったようです。ポットラック形式のパーティで、参加者がそれぞれに適当になにかを持ち寄るため、やたらとお酒ばかり集まったり、やまほど揚げ物があったりと、なかなかバランスよく飲食物がそろいません。そのへんも含めて、おもしろがってもらえるといいですねぇ。
次回のFestaは10月15日(土)だそうです。今度はどんなパーティになるのでしょうか。楽しみだわ。
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