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2005年9月

2005/09/30

チンクエ・テッレの1週間(6)

2005/09/08(木) 晴れ/曇り

8時過ぎ起床。昨夜は最後にアマーロを飲んだからかすごく眠くて、23時にはさっさと寝てしまったのだけど、まだ眠い。

昨日の朝の天気予報ではこのあと週末にかけてずっと天気が悪いようなことをいっていたけれど、窓から見える空は天気でよかった。今朝の天気予報では雨ではなく曇りに変わっていたし。

10時過ぎにホテルを出発。昨日見つけた市場の残骸のような場所をめざす。もしかしたらあそこが朝市会場かもしれない。いってみたらやはり、ここで朝市が行なわれていた。さまざまなハーブや野菜の香りが漂い、ほかにも肉やチーズ、そしてもちろん魚もたくさん、いろいろな種類のものが売られている。ラ・スペツィアにもこんなにたくさん人がいたんだというくらい、多くの人が出てきていた。

朝市をしばらく冷やかしたあと、埠頭へ。フェリーに乗ってポルトヴェーネレ(Portovenere)へいく。

チケットを買い、乗船して出港を待っていると、斜め向かいに対面するかたちで座った、ひとりで旅行中らしいイタリア人のおじさんがスーパーの袋から葡萄を取り出して食べ始めた。それを見ていることに気づいたのか、自分たちにも葡萄を一粒ずつくれた。甘酸っぱくジューシーで美味しい。おじさんはその後も袋からトマトやプラムやいろいろな果物を出して食べていた。

11時15分、出港。ポルトヴェーネレまでは30分くらい。天気が曇ってしまったのが残念だが、それでも海からの眺めはやはり美しい。ラ・スペツィアは軍港でもあるので、軍艦や潜水艦も係留されているのが船から見えた。

ポルトヴェーネレの町もチンクエ・テッレと同じく、海に面した斜面に町があり、岬?の突端の崖の上には石造りの教会、山の上には古い城の跡がある。あちこちに詩人のバイロンの名前が見られるので、きっとバイロン縁の地なのだろう。

ひとしきり町を歩き回ったのち、リストランテ・エレットラ(Elletola?)で昼食。最初は表のテラスに座ったのだが、飲み物がきたところで雨が降ってきてしまい、店内へ。注文は、魚介のグリル(Grigliata al pesci)、アンチョビのレモン浸け(Acciughe al limone)、ミックスサラダ(Insalata mista)、水、ワイン500cc(ハウスワインだが、Colli di Luniらしい)、エスプレッソで31ユーロ。グリルは大きなスカンピ1尾にエビが3尾、小さなイカが4杯となかなか豪華で、どれも非常にいい味。エビはみそまで美味い。それ以上にアンチョビが美味。かなりしっかりレモンと酢で絞められていて酸っぱいのだが、魚の旨みが凝縮されている。しかも、これを食べながらワインを飲むと、ワインの甘みや旨みが引き立てられ、さらに美味しくなる。地元の料理とワインの相性のよさを改めて実感。

食事が終わっても外は雨が強いので、水やコーヒーを飲みながら雨があがるのをだらだらと待つ。

15時過ぎ、やっと空が少し明るくなってきたの出店を出て、午前中に散策したのとフェリー埠頭をはさんで反対側の町を海岸沿いに散策。波の穏やかな海で、小さいながらもビーチがあり、天気がよくて暖かければぜひ海に入りたいところ。でも今日は、泳ぐには寒すぎだな。とりあえずビーチに降りて、手だけ水に浸けてみる。水自体はそんなに冷たくないけれど、風が冷たいし日が出ていないので、やはり泳げない。

町の外れまでいってから、また中心街に戻り、海辺の縁に座ってぼーっと過ごす。きれいな景色。さわやかな潮の香り。これで天気さえよければなぁ。

潮風にずっとあたって寒くなったので、バールでカプチーノを飲んで少し暖まりながら、帰りの船を待つことに。しかし、風の当たらない店内でお茶が飲める店がなく、どこもオープンテラスばかり。飲んでる最中は少し暖まったが、けっきょく風に当たって冷えてしまった。

出港までまだ時間はあったが、寒いので早めに船に乗り、船内で待つことに。6時間くらいの滞在だったが、町の規模的にいい塩梅か。天気がよくて暖かければ海に入るなどしてもっといてもよかったな。その点は残念だったが、でも奇麗でいいところだった。

19時少し前、ラ・スペツィアに帰港。昨日見つけたスーペルメルカートで夕食の買い物。モッツァレッラ・ディ・ブッファーラ、スペックという生ハムみたいなもの、サレント産のワイン「Il Casato Rosso Salento」を棚から、ガストロノミア(総菜売り場)でトンノ(オリーブオイルづけのツナ)、メランザーノ(なす)のグリル、辛口仕上げのオリーブ、野菜のタルト、フォカッチャを買う。ホテルのバールでワインの栓を抜いてもらい、部屋でゆっくりと夕食。野菜のタルトはこの地方でよく食べられている日常食だそうで、機会があれば食べたいと思っていたので食べられてラッキー。

すっかりお腹もいっぱい。テレビで映画『昨日・今日・明日』を観ながら、気分のいい食事だった。少し塩味が強くて喉が渇くのは、ガストロノミアの総菜だといたしかたあるまい。

フルで1日使えるのは明日が最後。天気がいいといいのだけど。そして海に入れるといいのだけど。


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ポークソテー レモン・バジル風味

会社のそばにあるドイツパンの店「ベッカー」のパンがすっかりお気に入りな今日この頃です。甘くなくて、しっかりとした味のあるパンが買える店はほんとに貴重だ。近所のピーコックのパン売り場がいつのまにか「ベーカリー」から「普通のスーパーのパン売り場」になってしまい「裏切られた感」に打ちのめされていたので余計、ベッカーに期待してしまいます。

そんなわけで、昨日もベッカーのパンを買って帰りました。んで、おかずのお買い物は裏切り者のピーコックではなく、ひさしぶりに丸正へ。丸正のほうが肉も野菜も安いのだけど、ピーコックのような気のきいた食材がない(最近はどんどん「普通のスーパー化」が進んでるけどね。ちっ!)のと、なんだか丸正の売り場って、わくわくしないのよねぇ。やっぱ、食品スーパーの売り場はわくわくしなくちゃ。

それはそれとして。昨日のメニューはポークソテーとナスの温かいサラダ、それにカプレーゼにしましたさ。

【ポークソテー レモン・バジル風味】
豚ロースしょうが焼き用の肉の両面に塩・胡椒をしっかり。さらにすりおろしたしょうが(肉のパックについてた)も塗りこむ。
肉を浅いバットに入れ、ひたひたになるくらいまで白ワインを入れ、さらにレモン汁をたっぷり。そのまま1時間ほど放置してマリネ状に。
フライパンにオリーブオイルをしき、肉を広げた状態で焼いていく。片面に火が通ったら、順番に裏返す。
肉全体に火が通ったら、バットに残ったマリネ液をフライパンに入れ、煮焼き。
マリネ液がぐつぐつしたところで、バジルの葉をそれぞれの肉に1~2枚ずつ乗せる。
バジルがちょっとくたっとなったらできあがり。

【ナスの温かいサラダ】
輪切りにしてアクだしをしたナスを、オリーブオイルをたっぷり敷いたフライパンで焼く。
味付けは塩・胡椒。
ナスがしっかり焼けたら器に入れ、熱いうちにうえから赤ワインヴィネガーをかける。

【カプレーゼ】
縦半分に切ったトマトを5ミリ幅くらいに輪切り。
半分に切ったモッツァレッラ・チーズ(昨日はバッカだったけれど、ブッファーラがあればそのほうがおいしい)を5ミリ幅くらいに輪切り。
トマトとモッツァレッラのあいだにバジルの葉をはさむ。
イタリア産(自分はトスカーナのものが好き)のEVオリーブオイルを軽く振り掛ける。

ワインはイタリア・ピエモンテ産のバルバレスコをあけました。しっかりした味わいの中にイタリアらしいさわやかさがあって、さわやか味付けの料理ともいい感じでしたわよ。もちろん、ライ麦たっぷりのドイツパンともおいしい。

こうして徐々に徐々に腹回りが成長していくのだな...

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DENOVO / VENUTI DALLE MADONIE A CERCAR CARBONE

シチリア州カターニア出身のポップ・ロック・グループです。1984年から1989年までのあいだに5枚ほどアルバムを出しているようで、この『Venuti dalle Madonie a cercar Carbone』は彼らの最後のアルバムのようです。同じシチリア出身だからか、アーティスト・プロデュースをFranco Battiato(フランコ・バッティアート)が行なっています。

Denovo(デノーヴォ)の中心メンバーは、Mario Venuti(マリオ・ヴェヌーティ)とLuca Madonia(ルーカ・マドニア)のふたりなのでしょう。どちらもグループ解散後、ソロ・アーティストとしてアルバムを何枚か出しています。ふたりとも、ヴォーカルをとり、ギターを弾き、キーボードも演奏します。

ヴォーカルを取れるフロントマンがふたりいるということで、MarioとLucaによるヴォーカルのコンビネーションとかハーモニーとか楽しめるのかなぁと思ったのですが、少なくともこのアルバムでは、そういうことはありませんでした。Denovoの他のアルバムは聴いたことがないので、以前からそうなのか、なにかしらグループ内での不和があってこうなったのか(最後のアルバムですしね)はわかりません。全部で10曲が収録されているのですが、Lucaの曲とMarioの曲が順番に5曲ずつ配置されているところ、そして、ざっと聴いたところ、それぞれに自分の書いた曲でしかヴォーカルをとっていないように思われるところも、なんとなく解体寸前だったのかなぁと思わせます。

アルバムのオープニングはLucaによる「Buon umore」。アコースティック・ギターのアルペジオから始まるイントロが印象的です。どことなくミステリアスな雰囲気もたたえていて、このあとの展開が期待されます。

... しかし。

う~ん、盛り上がらんなぁ。Lucaは深みと粘り気のある、なかなかいい声をしているのですが、こういった声はドラマティックな展開やパワフルなビートにのせたほうが活かされるような気がします。しかし、Denovoの(Lucaの?)曲はメロディも構成も平板で、妙に淡々としてるのです。せっかくの印象的なイントロのアンサンブルも、曲の中でもずっと頻繁に使われるため、曲が終わる頃には新鮮さを失ってしまう。

その後の曲も、どれも華やかさに欠け、なんだか単調で平板です。Marioの書く曲にはそれでもほんの少しパンキッシュな風味が混ざったりしてアクセントになることもあるのですが、Lucaの曲はどうもオールド・スタイルな雰囲気です。そもそもLucaのヴォーカル・スタイル自体が、実はちょっとオールド・スタイルなのかもしれません。またFrancoがプロデュースということもあってか、曲によってはFranco風の細かいパッセージを弾くバッキング・アレンジなども聞かれるのですが、これもあまり曲の魅力を高めているようには感じられない。

そんなわけで、これといった印象が残らないまま、アルバムの最後まで来てしまいました。最後はMarioの「I promessi sposi」という曲なのですが、これは中盤からオーケストレーションがほどよく曲に厚みを持たせ、少しばかりロマンティックな雰囲気をつくります。この曲はまぁまぁかな。

けっきょく、アルバム冒頭のイントロと、アルバム最後の雰囲気だけがよかったような、そんな作品でした。MarioもLucaも、ソロ・アルバムはもう少しいい感じだった気がするのだけどなぁ。

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2005/09/29

チンクエ・テッレの1週間(5)

2005/09/07(水) 雨・曇り

8時少し前に起床。窓から外を見たら、雨が降ってる。残念。朝食のあと、しばらく部屋でテレビを見て過ごす。

11時少し前、雨があがったので、ラ・スペツィアの町を散策に出発。すでに3泊しているが、昼間の町を見るのは初めて。さすがに開いているお店も多いが、それでもやっぱりひっそりとしている。夕食をとる店を探すために毎晩歩いていたあたりが町の中心でそれ以外の場所は住宅街。とくに見るところがない。とりあえず埠頭までいったが、船があるだけで普通の埠頭。ただ、なぜか埠頭のあたりだけ妙に南国の雰囲気があるのがおもしろい。

そんなことをしているうちに13時近くなったので、昼食をとる店を探すことに。と思って裏道なども歩いてみたのだけど、これといってよさそうな店が見当たらず。そもそも開いている飲食店の数がとても少ない。けっきょく昨日の夜に入った店で食べることに。この店、他のお客が食べていたピッツァがすごく美味しそうだったので、ぜひピッツァを食べようと思って入ったのだけど、昼はピッツァを出していないらしい。残念。魚介のホイル包みパスタと、カニと海老のパスタ、水を頼む。18ユーロ。パスタはやわらかめの茹で具合だが魚介の風味がしっかり染みていて、なかなか美味だった。

14時過ぎ。ポルトヴェネーレ(Portovenere)にいこうかと思い、埠頭に戻る。しかし埠頭に着いたときにはフェリーが出たばかりで、次のフェリーは15時半。そうすると、むこうにいる時間が少しになってしまう。なのでポルトヴェネーレはやめて、リオマッジォーレに行くことに。

リオマッジォーレの駅からラ・スペツィア方面に伸びる遊歩道を散策。この前きたときは途中でやめてしまったのだけど、今回はいけるところまでいこうと思い、どんどん進む。すると、町の中心街の上のほうに出ることがわかった。また、前回は訪れなかった海への入り口やフェリーの埠頭、ビーチも散策。とくにビーチは、電車の窓から一瞬見えるだけだが気になっていた場所で、そこへの行き方がわかってラッキー。

ビーチでのんびりし、町の上のほうへも登り、観光道路を降りて、またビーチでのんびりしといったことの繰り返し。これがとてもゆったりとした気分になり楽しい。ビーチに降りる遊歩道にはさらに先があり、その先には素晴らしいビューポイントがあるらしいのだが、今日は時間も遅いし疲れてもいるので行かなかった。後日、もっと早くここにきたら先へも進んでみよう。

19時過ぎ、リオマッジォーレをあとにし、ラ・スペツィアへ戻る。ホテルのそばに、総菜も売っているミニスーパーを発見。チーズその他、美味しそうなものてんこ盛りだが、今日はそれらを食べるためのシルバー類がないので購入を断念。明日の朝食時にフォークを部屋に持ち帰ろうと決めた。

夕食は中心街の入り口近くにあるピッツェリーアで。ツナやモッツァレッラなどがたっぷり入ったインサラータ・マクシ(大きなサラダ)と、リグーリア州の特産であるコーンの粉をタルト状に焼いたファリナータ(Farinata)のジェノヴェーゼ・ペスト、ラ・スペツィア地域で生産されるご当地白ワインのヴェラメンテ・コッリ・ディ・ルーニ(Veramente Colli di Luni DOC)、水、食後にレモンチーノとアマーロを頼む。全部で31ユーロ。ファリナータは焼いたポレンタのような感じで、ジェノヴェーゼ・ペストともに素朴な味わいが楽しめる。地元ワインのコッリ・ディ・ルーニも青リンゴやハーブ、シトラスのようなさわやかな香りとやわらかい果実の甘みが楽しめる美味しいワインだった。

食後酒でほどよく酔っ払った状態でホテルへ戻る。明日は朝から天気がいいといいなぁ。


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2005/09/28

チンクエ・テッレの1週間(4)

2005/09/06(火) 晴れ

8時ころ起床。天気予報によると、今日はあまり天気がよくなさそう。ホテルの窓から見える空は青いのだけどな。

9時半過ぎにホテルを出発。今日はチンクエ・テッレの5つの町のうち、まだいっていないヴェルナッツァ(Vernazza)へいく。

切符を買い、10時発のジェノヴァ行きに乗ったら、この電車はリオマッジォーレとモンテロッサしか止まらない電車だったようで、気がついたらモンテロッサについてしまっていた。せっかくなのでビーチに降りてみるが、まだ午前中だからか、それとも台風が近づいてでもいるのか、海が妙に荒い。子供のころに大波に飲まれてこわい思いをした記憶が自分にはあるので、今日は海に入らずビーチにいるだけにする。

12時少し前、ビーチを離れお昼を食べに町へ。細い裏どおりにあるアル・カルージォ(Al Carugio)という店を選ぶ。Acciughe al tegameというアンチョビの料理(アンチョビとジャガイモ、トマト、タマネギを浅い鍋でオリーブオイル煮にした料理でした)、ズッパ・ディ・ペッシェ、野菜のグリル、モンテロッソ産のテーブルワイン「Al Cargio」(店と同じ名前ということは、店のオーナーがぶどう畑を持っているのかもしれない)500cc、水を注文。

ワインはほんのり甘い微発泡で、ほっとする味。アンチョビは骨まで軟らかく煮られていて、塩味も強くなく、いかにも家庭料理風でやっぱりほっとする味。ズッパは魚介の味がたっぷりと出ていて、具もたっぷり。ムール貝、アサリ、メカジキ、イカ、海老、スカンピ、メカジキ、タコがやわらかくじっくりと煮込んである。こちらの人は気にしないのか、魚のうろこがけっこうたくさん残っていて、それがちょっと口に残ってじゃまだが、味は抜群。野菜のグリルも野菜の甘みがしっかりと出ている。どれもとても美味しい。カメリエーレの兄ちゃんもいい感じ。食後にチンクエ・テッレ名産のデザートワイン、シャケットラ(Sciachettora)も飲んだ。ヴィン・サントのような香りと優しい甘み。やはりヴィン・サントと同じく、硬いビスケットがついてきて、これをシャケットラにつけて食べるとさらにグッド。さらに食後のエスプレッソも頼み、トータルで47.20ユーロ。充分に納得できるランチだった。

気がつくと昼食に3時間ちかくかけていた。店を出て町を少し見物したのち、16時少し過ぎの電車で今日の当初の目的だったヴェルナッツァへ。ここもまた小さな町で、駅前から海までの短い通りの両側に店があるだけ。砂浜はないが町のはずれが海になっていて、岩場でたくさんの人が甲羅干しをしていた。

教会を見物し、フェリーのつく埠頭の横の岩場でしばらくぼやんと海を眺めたのち、岩場の上の海に面したところにあるCastello Duriaという見晴らし台へ。名前どおり古い城の一部のようで、さらにその上に塔が立っている。この塔のいちばん上まで登って見る景色はとても美しい。

塔を降りたあと、教会の裏手の岩場にいき、少し海に手足をつけて過ごす。日も暮れてきたし、少し疲れてもきたので、18時過ぎの電車でラ・スペツィアのホテルへ戻る。

20時過ぎ、夕食をとりに外出。これまでと違った店がないかと裏道なども探してみたのだけれど、これといって魅力的な店は見つからず。けっきょくラ・スペツィア初日の日曜の夜に食べた店の向かいにあるピッツェリア/リストランテで食べることに。ちなみにこの店、入り口ののれん?にはd'Angeloとなっているのに看板にはda Sandroとなっている。どっちが正しい店名なのだろう? それはともかく、魚介のグリル、野菜のスープ、ハウスワインの白750cc、ミネラルウォーター1リットルで、あわせて25ユーロ。安い。

魚介のグリルはメカジキとイカ、海老の盛り合わせ。野菜のスープには豆やセロリ、トマトなど、さまざまな野菜が入っていて、やさしい野菜の甘みがたっぷり出ている。どちらも洗練された味付けではないけれど、大衆食堂的な気安さと身近な感じがあって、とても美味しい。また、出されたパンもおそらく手作りで、小麦の風味がしっかり感じられる田舎風の味わいで、料理との相性ばっちり。スープにひたして食べると旨さ倍増。ワインは小さいカラフェがなく、750ccしかメニューに載ってないのでそれを頼んだが、ラベルもなにも貼っていない、コルクも刺さっていない使い回しのワインボトルの口いっぱいまで得体の知れないワインが詰められて持ってこられた。水のように薄い感じのワインなのだけど、これが食事と一緒に水がわりに飲むには最適。ほんのり果実の甘みが感じられ、おそらくアルコールも少なめで、ワインとして単体で飲むのはきつそうだけど、この店の料理と一緒に楽しむワインとしては正しい選択だと思った。食中酒としてのワインの役割というものを思い出させてくれる味。このワインも含め、気取らない日常のイタリアの食事といった感じを楽しめ、非常においしゅうございました。

22時過ぎ、ホテルへ戻る。天気予報によると、明日は雨模様らしい。明日は、宿泊していながら夕食をとる店を探す以外にはろくに歩いてもいないラ・スペツィア散策を楽しもうと思っているので、できれば雨が降らないことを望む。というか、今週末まで雨が降らないといいなぁ。曇りでもいいけれど、雨はやっぱり残念だ。


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ANGE / TOME 87

フレンチ・シアトリカル・シンフォニック・プログレッシヴのビッグ・ネーム、Ange(アンジュ)の1987年のステージを収録したライヴ盤です。最近手に入れました。

いやぁ、懐かしいです。『新ノア記』とか学生時代、よく聴いたよなぁ。このライヴ、『新ノア記』前後の比較的古い名曲群がたくさん収録されていて、日本盤のLPでAngeをよく聴いていた人たちにはきっと、胸にしみることが多いのではないでしょうか。

そういった懐かしさはあるのだけど、またChristian Decamps(クリスチャン・デカン)の演劇的なヴォーカルはあいかわらず圧巻なのだけど、演奏的にはそれほど緊張感はないかな。ヴォーカルも含め各楽器の音量バランスがもうひとつなパートが多く、またリズム・セクションの録音があまりよくないためにボコボコもっさりした印象になってしまい、Angeの持つ「力強いのだけど繊細でどこかミステリアス」な音世界がうまく再現されてないように思います。それに、独特のあたたかみと厚みを持ったキーボードの音も、このライヴではあまり冴えない感じ。まぁ、スタジオ録音とライヴ録音を比較してはいけないのでしょうけどね。録音年代も違うし。

ただ、ライヴならではの、ちょっと粗い感じのするパワフルさは楽しめます。デビューは1972年だそうだから、すっかりおっさんになってるはずですが、まだまだ元気ですね。それにたしか、彼らはいまも現役でしたよね。

ちなみにAngeには『Tome VI』という名作ライヴ・アルバムが1977年にありまして、今回のライヴ盤のタイトルはそれにあやかっているというか、いかにも同じシリーズという感じで期待させるのですが、『Tome VI』ほどのクオリティ(総合的な雰囲気込みで)はないなという印象でした。

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2005/09/27

チンクエ・テッレの1週間(3)

2005/09/05(月) 晴れ

8時過ぎに起床。身支度を整え朝食に。3階の食堂は見晴らしがよく、なかなか気持ちがいい。ペコリーノ、ハム、サラミ、ゆで卵、クロワッサン、ブリオッシュ、マチェドニア、コーヒーとカプチーノ。朝から食べ過ぎ。

9時半過ぎ、ホテルを出発。駅でチンクエ・テッレ・カード1日券を購入。5.8ユーロ。これでチンクエ・テッレからラ・スペツィア間の電車が乗り放題&遊歩道の入場料がただになる。

まずは電車でリオマッジォーレ(Riomaggiore)へ。駅からラ・スペツィア方面へ伸びる、崖にへばりついているような遊歩道を散策。眼下にはすぐに透き通った海があり、とてもきれい。その後、山の上のほうに登り、町の中心街へ。中心街へいくまでの道は景色がよく気持ちいいが、町自体は小さく、15分程度で見終わってしまう。

リオマッジォーレからマラノーラ(Maranola)へ続く有料の遊歩道、La via dell'amoreへ。海に面した崖にずっと遊歩道が続いていて、景色は抜群。20分程度の道のりで、険しいところもなく、気持ちのいいウォーキングができる。

マラノーラへは12時前に着。ここも小さな町で、ほんの一部にレストランやショップがある以外は民家と畑ばかり。12時過ぎにトラットリーアでランチ。ねじりパスタ(Torofieとか書いてあった)のジェノヴェーゼ・ソース、平たくて四角くて厚みのあるもっちりしたパスタ(Testaloraとか書いてあった)のジェノヴェーゼ・ソース、アンチョビのレモンじめ、ハウスワインをカラフェで500cc、ガス入りの水1リットルで32.50ユーロ。非常に量が多く、味もよく、ちょっと久本雅美に似た(顔も声も)カメリエーラは元気で気持ちよく、楽しいランチを過ごせた。ただ、量があまりに多く、ちょっと食べ過ぎ。

マラノーラからさらに遊歩道を通り、隣りの町のコルニッリァ(Corniglia)へ。遊歩道からの景色のすばらしさは変わらないが、リオマッジョーレからの道にくらべて少し険しく、距離もあって、ちょっと疲れた。しかもコルニッリァの町は山の上にあり、駅からそこまで登るのに20分くらいかかる。疲れた足にけっこうキツイ。山の上の町に着いたところでティーブレーク。いや、マジ疲れたっす。

バールでゆっくりお茶を飲んだのち、駅に戻り、モンテロッソへ移動。パブリックビーチで短パンに着替え、海で少し泳ぐ。17時過でもまだ空気は暖かく、やわらかな日差しがさしていて、海もそれほど冷たくなく、気持ちがいい。海で泳ぐのはオーストラリアのパースにいったとき以来だから、およそ2年ぶりか。海から上がったあとはビーチでしばらく寝転がり、短パンが乾くのを待つ。

18時を過ぎ、日も陰り風も冷たくなってきた。でもなかなか服が乾き切らない。乾くのにどのくらいかかるかわからないし、冷たい服をずっと着ていると風邪をひきそうなので、ホテルに戻って着替えることにする。次はもっと早い時間、日の高いうちにこよう。そうすればおそらく、ビーチに寝転んでいれば1~2時間くらいで乾きそうな感じだ。

19時過ぎにホテル着。とりあえずシャワーを浴び、塩を吹いてる短パンを洗ってから夕食をとりにラ・スペツィアの町へ。今日は月曜なので、昨日よりは店が開いていることを期待。しかし実際は、昨日とたいして変わらず。昨日はオープンしていた店が今日は休みで、かわりに別の店が開いているといった感じ。とはいえ、トータルで考えると昨日よりも開いている店は多い。

昨日は開いていなかったトラットリーアで食事をとることにする。このあたりの名物料理であるアンチョビのフリットと「断崖のスパゲッティ?(Spaghetthi al Scoglio)」を注文したが、アンチョビが売り切れで残念。かわりに魚介のグリルにしたが、これがなかなか美味しい。海老、スカンピ、イカ、アンチョビがグリルされていて、とくにイカとアンチョビがグッド。これにミックスサラダと白ワイン500cc、水1リットル、エスプレッソ2杯で24ユーロ50というのはかなり安いと思う。味もよかったし。

隣りの席で一人で食事にきていた、この店の常連らしいイタリア人のおじさんが、最後のコーヒーを飲んでいるときに話しかけてきた。おじさんはイタリア語しか話さないので、こちらもインチキなイタリア語と英語で応酬。どうやら自動車の内装を行なう技術者らしく、トヨタやアウディ、ルノーなどの内装をよくやっているらしい。ボローニャ出身で、日本には行ったことがないがオランダやアフリカには旅行経験があるというようなことをいっていたようだ。おじさんは先に帰っていったのだが、帰り際にお店のスタッフに、うちらにレモンチーノを御馳走するように言い残していったようで、思いがけず美味しい食後酒まで飲んでしまった。今度会ったら1杯おごらなくては。

昼間にやまほど歩いて疲れたけれど、最後に思いがけず地元のイタリア人とちょっとした交流ができて楽しい1日だった。

23時過ぎ、ホテルに戻る。帰る途中の広場で夜のお散歩中の犬がいっぱい集まっている場面に遭遇。思わず犬達としばし戯れてしまう。

明日はヴェルナッツァ(Vernazza)にいく予定。また楽しい1日だといいな。


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2005/09/26

チンクエ・テッレの1週間(2)

2005/09/04(日) 曇り

7時過ぎに起床。ゆっくり眠れた。どこかの部屋に犬がいるようで、夜中にトイレにいくと犬に吠えられるのがなんかおかしかった。

1階の食堂で朝食。ハムとチーズ、パン、果物といったあたりは普通のメニュー。ボッコンチーノ系のパンとクロワッサンなどは美味しいけれど、ハムとチーズは日本のスーパーでも売っているようなもの。

卵は生卵が用意してあり、横に茹でるためのお湯が用意してあるのが新鮮。自分で時間を計りながら好きな状態に茹でられるらしい。適当に投げ込んでおいて引き上げたら思いっきり生ゆでで、ほとんど半熟以下の生暖かいゆで卵を食べるはめになってしまったが、これはこれで楽しかったのでよしとしよう。

9時20分過ぎにホテルをチェックアウト。10時8分ピサ中央駅発のラ・スペツィア中央駅行きに乗り、チンクエ・テッレへ向かう。

11時過ぎ、ラ・スペツィア中央駅着。今日から泊まるのは駅前のホテル・フィレンツェ・エ・コンチネンターレだが、まだチェックイン時間ではないので、荷物だけフロントに預け、チンクエ・テッレのいちばんジェノヴァ寄りの町、モンテロッソ・アル・マーレ(Monterosso al Mare)へいく。

11時過ぎにモンテロッソ着。少し町を観たあと、海沿いのリストランテ・イル・ガッビアーノ(Ristorante il Gabbiano)で昼。手打ちパスタの漁師のおかみさん風と、海の幸のパスタ、チンクエ・テッレDOCの白ワイン、魚介のスモーク、白ワインのカラフェを頼む。

手打ちパスタは、そんなにたくさん魚介の具が入っているわけではないのに、ソースとパスタ全体に風味のいい魚介の味が染み込んでいて、とても美味しい。少し干しだらのような味がする気がする。海の幸のパスタは、この値段のパスタとしては日本ではありえないほどアサリとムール貝がたくさん入っている。パスタもぷりぷり。魚介のスモークにはなぜかバターが沿えてあり不思議だったのだけど、塩味の強いマグロやメカジキのスモークにバターをつけるとマイルドな味わいになり、魚の甘みや旨みが強くなる。なるほどねぇ。おいしゅうございます。ここに来たらぜったい飲もうと思っていたご当地ワインのCinque Terre DOCは、ほんのりミネラルの香りと青い果実のさわやかな香り、ちょっとハーブっぽいような、シトラスのような香りもあり、軽やかで明るく、太陽のもとで飲むにはぴったり。魚介との相性もバッチリだった。

食後は町歩き。といっても小さな町なので、すぐに歩ききってしまう。途中で突然の大雨&雷。たまたまエノテカを冷やかしていたので、そのまま雨宿り。店で飼っていると思われる猫が箱の上で寝ていたので撫でたりかまったりしてみるが、ぜんぜん起きず、相手にしてもらえなかった。

雨が上がったので町歩きの続き。少し山の上のほうまで上がったり、この町の見所のひとつらしいカプチーノ会の教会を見たり。そのあとはビーチにいき、海を眺めたり、ひざまで海に入ってみたり。

18時過ぎ。少し日も落ちてきたので、ラ・スペツィアに戻ることへ。まだホテルへのチェックインも済ませていないし。駅でラ・スペツィア行き(Partenza)の電車に乗ったはずだったのだが、時刻表の見方を間違え、ラ・スペツィアから来た(Arrivo)電車に乗ってしまった(イタリアの時刻表はなぜか、どこ行きの電車が何時に駅を出るかだけでなく、どこから来た電車が何時に駅に着くかも表示してある)。Arrivoの時刻表ってイタリア以外では見たことがなく、2年ぶりですっかり忘れていた。

反対方向に乗ってしまったので隣りのレヴァント(Levanto)で降り、あらためてラ・スペツィア行きの電車を待つことに。

19時半ごろ、ラ・スペツィア着。ホテルにチェックイン。5階の禁煙室で、けっこう広い部屋に大きなベッド、アンティークな雰囲気のあるライティング・ビューローなど、なかなかいい感じの部屋。バスルームも広い。ただ、バスタブと冷蔵庫がないのがちょっと残念。

20時過ぎ、夕食をとりに外出。町の中心街と思われる通りにいくと、飲食店と思われるお店はたくさんあるのだけど、営業している店が非常に少ない。日曜はほとんどのお店が休業のようで、町には夕食がとれる店を求めてさまよう夕飯難民と思われる人がけっこういる。自分らも入れる店がなかなか見つけられず、あちこち探して、けっきょく食事にありついたのは21時ころ。

夕食はダ・ヴィート(Da Vito)で、海老のグリル、メカジキのグリル、ミックスサラダ、白ワインをカラフェで1/2リットル、ガス入りのミネラルウォーター500cc2本にエスプレッソ2杯で、トータル30ユーロ。量は充分で安いけど、安いなりの味。まずくはないけれど取り立てて美味しいという訳でもなく。もとがピッツェリーアのようなので、ピッツァを頼んだほうが美味しかったかも。

22時過ぎ、ホテルに戻る。シャワーを浴びて就寝。明日はリオマッジョーレから有名な愛の小道(La via dell'amore)を歩いてマナローラ(Manarola)までいく予定。

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Yahoo!フォト(http://photos.yahoo.co.jp/bc/pensiero1965/)に写真を登録しておきました。興味のある方はそちらもご覧くださいね。

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キッコロはえび天を持っていた

F1ブラジル・グランプリはモントーヤ、ライコネンのマクラーレン1-2フィニッシュでコンストラクターズ・ポイント逆転&アロンソ3位表彰台でワールド・チャンピオン決定という、なかなか華やかな結果に終わりましたね。BARはバトンの契約延長を発表で琢磨君の放出決定ですが、まぁあの成績ではしかたあるまい。

愛・地球博も終了したそうで、最初は不人気がささやかれていたものの、最終的には大成功でよかったですね。今朝のワイドショーを見ていたら、クロージング・セレモニーではモリゾーとキッコロが森に帰るという演出もあったようで。一部でにわかに人気が出てきたキリゾーとモッコロはどこに帰るんだろう。やっぱり森? キッコロ(子供)にはモリゾー(おじいちゃん)はいるのにお父さんとお母さんがいないのはなぜかというと、お父さんとお母さんは伐採されて愛・地球博のパビリオンをつくる材料にされてしまった、だからモリゾーとキッコロはふたりの匂いが残る地球博会場を離れられずにいるんだ... という噂もどこかでありましたが、どうかおだやかに森に帰ってほしいものです。

そういえば、同じく先日千秋楽を迎えた九月大歌舞伎@歌舞伎座の昼の部では「東海道中膝栗毛」がかかっていました。おなじみヤジさんキタさんのどたばた旅行記です。おなじみとはいえ、実はどんな話か知りませんが。んで、今回の歌舞伎座公演は平成17年スペシャル版ということで、大井川で流されたヤジさんキタさんはなぜか、愛・地球博会場へとたどり着くのです。そこにはあだ討ちを逃れてきた侍もいたりします。占い師に「マンモスの牙を手に入れれば助かる」といわれ、牙を盗みにきたのです。んで、ヤジさんキタさんはあだ討ちの助っ人として参加し、侍からマンモスを取り返し、地球博を仕切ってるお奉行さんに感謝されるという、なんだかわけのわからないストーリーになってましたが、最後のほうではちゃんとモリゾーとキッコロも登場したのですよ。しかも、なんだか妙に平たい気ぐるみで。そしてキッコロの左手にはなぜか、えび天むすびが... 名古屋といえばえびふりゃあということで、おおきなエビフライもでてきました。歌舞伎... おかしなことになってておもしろいですわ。

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2005/09/25

チンクエ・テッレの1週間(1)

ご存じの方はご存じですが、9月3日(土)から1週間ほど、イタリアの東リヴィエラ、リグーリア州のチンクエ・テッレ(Cinque Terre)にいってきました。海とワインとアッチゥーゲ(アンチョビ)が印象的だった旅の記録です。

なお、Yahoo!フォト(http://photos.yahoo.co.jp/bc/pensiero1965/)に写真を登録しておきました。興味のある方はそちらもご覧くださいね。

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2005/09/03(土) 晴れ

いつもと同じく空港の団体カウンターで搭乗券を受け取る。でも今日はいつもと違い、搭乗券を受け取った時点ですでにチェックインが済まされており、しかも残念なことに窓側。エールフランスのカウンターにいって通路際の席に変更できないかたずねたが、満席のため希望かなわず。しかもカウンターの姉ちゃんがえらく感じが悪く、がっかり。これまでエールフランスにはけっこういい印象を持ってたのになぁ。まぁ、カウンターの姉ちゃんはエアフラの社員じゃないのかもしれないけれど。

AF275便は定刻どおり搭乗開始&離陸。席に着いて最初のドリンクが出るまでのあいだにひと眠り。アペリティフのドリンク(シャンパーニュ)を飲んだあと、映画『Hostage』を観るが、日本語吹き替え音声がなかったので英語で観てたら、やっぱりよくわからん。

映画の途中でランチ。スパイシーチキンとポテトサラダ、メインはボイルドビーフか鮭ご飯のチョイスだったのでビーフを、それにカマンベールチーズとチョコレートケーキ。ドリンクは白ワインを。ラングドック産VdP d'Ocのヴィオニエで、まずまずの味。メインのビーフやチーズと美味しく合わせられた。

食後は映画の続きを観て、あとはできるだけ寝るようにする。いつも寝不足だからね。

目が覚めたのでアニメ映画『マダガスカル』を観る。これは日本語吹き替えがあってラッキー。話自体はどうでもいいようなものだけど。少しうつらうつらしたあと、古い映画『トッツィー』を観る。これは英語のみ。観てると眠くなる。

次の食事。フレッシュサラダ、サーモンのロシア風パイ、舌平目にパン粉をまぶして焼いたもの、ポテトサラダ、チーズにフルーツサラダ。一応メニュー表では「ディナー」となっていたのだが、すべてがコールド・ミールだったのが少し残念。舌平目は温かいものを食べたかったな。

定刻より30分ほど早い17時にパリ着。さくさくと入国を済ませピサ行きのゲートへ。パリもけっこう暑い。

ピサ行きAF1066は定刻どおり17時50分に搭乗開始。1列に3席しかない非常に小さな飛行機。これに乗って、あと1時間半くらいでピサにつく。日本時間でもう夜中の1時過ぎ。眠いです。離陸して30分後くらいにドリンクのサービス。ジュースを飲んで、あとはずっと寝てた。

定刻どおりにピサ着。電車でピサ中央駅へ。今日はピサ駅前のホテル・ラ・パーチェ(La Pace)に泊まる。駅前にあるこじんまりとしたホテル。古ぼけているが、フロントの姉ちゃんはフレンドリーでいい感じ。

明日は電車でラ・スペツィア(La Spezia)へ移動。いよいよチンクエ・テッレ(Cinque Terre)へいく。今日はもう、シャワーを浴びて寝ましょう。

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2005/09/22

DAVIDE DE MARINIS / QUELLO CHE HO

朝の通勤電車の中で、うつらうつらしながら聴いてたんですよ。これといって盛り上がりのないアルバムだなぁなんてぼんやりと思いながら。

Davide De Marinis(ダビデ・デ・マリニス。1971年、ミラノ生まれだそうです)の、これはデビュー・アルバムでしょうか。もともとはたしか、1999年にリリースされていたものだと思いますが、2000年のサンレモ音楽祭新人部門参加を受けて、参加曲のM1「Chiedi quello che vuoi」を追加のうえ再発されました。

サンレモ参加前からけっこうチャートの上位にいたアルバムで、当時は「人気があるんだな」と思っていたのですが、気がつけばサンレモ後の活動を聞きません。どこへいってしまったのでしょうか。いまも活動を続けているのでしょうか。

このアルバム、なんだか不思議な魅力を持っています。気持ちのいいギターのカッティング(Davideはギターを弾くようですが、このアルバムでは弾いていないようです)。粘りのある声。リズム隊もスッキリしててなかなかいいなとクレジットを見たら、Paolo Costa(パオロ・コスタ)にLele Melotti(レレ・メロッティ)というおなじみの名前がありました。

べつに、これといってキャッチーなフレーズがあるわけでもなく、ドラマティックに盛り上がるわけでもなく、哀愁や郷愁に心揺さぶられるわけでもなく、普通に軽快なポップ・ロックが演奏されているだけです。なので、とくにどの曲が印象に残るとか、いいアルバムだぁと感動できるわけではありません。なのに、ぼやぁっと聴いてるうちに、なんだか耳にしみこんでくる。けっこう平凡だなぁと思っていたはずなのに、アルバムの後半へと進むにつれ、いつのまにかDavideのアルバムの世界で心地よくたゆたっている自分を見つけちゃったりするのです。

ときにラテン・ポップ風であったり、一瞬Eros Ramazzotti(エロス・ラマッゾッティ)がおとなしくなったような印象を受けたり、不意にLucio Battisti(ルーチォ・バッティスティ)の影が横切ったような気がしたり。一見、軽快なだけのポップスのように見えて、実は演奏やアレンジがきちんと過不足なく練られている。そういう意味で、なかなかクオリティの高い作品のようなのです。電車の中でぼやぁ~っと聴いてる場合じゃなかったのかもしれない。かといって、スピーカーの前でキッチリ構えて聴いたら、それはそれでこのアルバムの魅力を聞き誤るかもしれない。そんな、どこか妖しい魅力を感じます。あとでまた聴きなおさなくちゃ。

ちなみにDavideはCattivi Pensieri(カッティヴィ・ペンシエーリ)とつながりがあるようです。Cattivi PensieriのギタリストのDavide Bosio(ダヴィデ・ボジオ)がプロデュースとアレンジを担当し、演奏にも参加していますし、ヴォーカリストのCinzia(チンツィア)もコーラスで参加しています。もしや、もともとはCattivi Pensieriのバックかなにかで歌ってたのでしょうか?

いまはどうしているのかなぁ。このアルバム1枚だけで消えてしまうのは、ちょっともったいない気がしてきました。

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2005/09/21

TONY CICCO / OGNI VOLTA CHE VEDO IL MARE

Tony Cicco(トニー・チッコ)といえば、自分のようにイタリアン・プログレッシヴからイタリアン・ポップスの世界に入ってきた人にとってはFormula 3(フォルムラ・トレ)のドラマーという印象が強いのですが、Formula 3が解散したのって1973年ですものねぇ(その後、1990年頃に再結成されましたけど)。グループ解散後はソロ・シンガーとして活動を始め、ソロ・デビューである名作カンタウトーレ・アルバム『Notte』をCico(チコ)名義でリリースしたわけですが、その後の彼の活動って、ほとんど(というか、自分的には完全に)ノーチェックでした。

で、このアルバムです。イタリアのネットショップで安く売ってたので、なんとなく買ってみました。ドラムセットのうしろで立ち上がり、スティック2本を握った右手を前に差し出し、マイクに向かっているジャケット写真のTonyは、今にも「おまえのっ、すべぇて~」(from 「好きさ、好きさ、好きさ」)と歌いだしそうですが、顔が思いっきり笑顔なのでこの曲は歌わないでしょう(あれは苦しげに歌わないとね)。

もともと1997年にリリースされたアルバムのようで(手元にあるのは2004年の再発盤)、すべての曲の作曲にTonyがからんでます。2曲ではGaio Chiocchio(ガイオ・キォッキォ)、1曲でMario Casteunuovo(マリオ・カステルヌオヴォ)のクレジットも見られます。しかし、GaioやMarioがからんでいる(おそらく作詞の部分でしょう)からといって、カンタウトーレ的なロマンティックさや趣の深さが出るわけではなく、アルバム全体を通しては小洒落た雰囲気をぷんぷん振りまく軽快なポップス作品になっています。

M1の「Yeah boom boom」はタイトルどおり、「イエー、ブンブン」って感じのリズミカルな曲で、このままToni Esposito(トニ・エスポジト)のようなパーカッシヴ・フュージョンになっていくのかと一瞬思いましたが、Tony Ciccobのドラムってどちらかというと「歌う」系なので(だからIl voloには呼ばれなかったのか?)、そうはなっていかないのでした。しかし、やはりドラマーのつくったアルバムですから、リズミックな曲は多いですね。そこに都会的な洗練が加わり、ときに英米のシティ・ポップス風だったりします。

ドラムはもちろんTony自身が叩いており、最近の打ち込みドラムに支配された躍動感のないリズムとは違う、人間らしいあたたかみが感じられます。この点はグッド。しかし、ベースはコンピュータによるプログラミングで、音もフレーズも単調なのが残念。やはりベースとドラムは人間がそれぞれに息を合わせつつおたがいを刺激してグルーヴ感を出していくのがいいです。コンピュータだとどうしても「揺れ」が少ないし、あっても意図的な揺れになっちゃうのよねぇ。

どの曲もポップで軽やかで聴きやすく、またTonyはあいかわらずひび割れたいい声をしていて、ちょっとしたブレイクタイムにリラックスして聴く分にはよさそうです。ただ、それぞれの曲は悪くないのだけど、これといって飛びぬけた名曲や印象に残る曲がないのが残念なところ。そのため、アルバムとしての起伏やドラマ性には欠けています。そんななかでもGaioが曲づくりに絡んでいるアルバム・タイトル曲のM7「Ogni volta che vedo il mare」は、ポップながらもカンタウトーレらしいフレーズが見え隠れし、もしやここから盛り上がるか、という予感を抱かせるのですが、予感だけで終わってしまいました。この予感をさらに推し進めるような、もっと魅きつける、印象的な曲が1曲でもあれば、アルバムの印象もずいぶん変わったことでしょう。逆にいえば、これといって強い個性が曲にないので、聴いていてじゃまにならない、聴きやすいともいえます。カフェとかでBGMにかけておく分にはいいかもしれません。

ちなみにアルバムの最後は「Raindance」という短い曲なのですが、タイトルどおり、雨乞いの踊りのような、ちょっと儀式めいた雰囲気を持った妙な曲です。なぜこれがアルバムのエンディング? なんか締まらないなぁ。

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2005/09/20

恒例!イタリアン・ポップス・ファンの集い報告

関東近郊在住のイタリアン・ポップス・ファンの、月に1度のお楽しみ、Yoshioさん主催によるイタリアンポップスFESTAが9月17日(土)に行なわれました。

いやぁ、今回は参加人数が多かった。初回も多かったけど、同じくらいかなと思ってたら、総勢28人で過去最高の参加者数、新顔さん比率も36%と過去最高だったそうです。そんなわけで、非常に活気にあふれた、というか騒がしい(笑)会場で、今回もたくさんの曲が紹介されました。

この会はいちおう16時スタートなのですが、そこは「自称前世はイタリア人」みたいなファンが集うパーティですから、時間どおりに全員がそろうわけがありません。Rit.30min(30分の遅延。イタリアの駅の電車案内掲示板でよく見かけます)なんてものは遅れたことに入りませんし、なかには「いやぁ、ショーペロ(イタリア名物のストライキ)があってさぁ」なんて言い訳をする人も(いや、そんな人はいません)。だいたい17時から20時くらいまでにかけて、ダラダラと人が集まってくるのです。そして、終了は22時なのですが、お住まいが遠い方などは19時から21時くらいにかけて、ダラダラと退席していくのです。そんな時間のゆるさがとってもイタリア~ン。

今回も、会場がそれほど人であふれかえる前、そしてみんなの体中にアルコールが回る前に、ゆるゆるとパーティはスタート。まずはYoshioさんが、最近、紙ジャケットで再発されたCatelina Caselli、Alice Visconti、Riccardo Fogli、Il giardino dei sempliciから1曲ずつ紹介。どれも自分は以前の国内盤リリースで持っていますが、なにげで聴くのはひさしぶりだったりして、やっぱ安心して聴けるなぁなどと思ってしまいます。

引き続き、PoohとRiccardo Fogliによる「In silenzio」の聴きくらべ、Il divoというグループとAleandro Baldiによる「Passera'」の聴きくらべが行なわれました。Aleandro Baldiの歌声を聴くのは本当にひさしぶりで、伸びやかでいい声だぁ。

少しずつ人も増えてきて、アルコールも回り始めたあたりで、自分が担当するAmedeo Minghiの特集コーナーです。「Serenata」「Ohi ne'」「Un uomo venuto da lontano」「Anita」と、1970年代から2000年くらいまでの曲を少しずつ紹介しました。Amedeoは派手さや華やかさに欠けるところがあり、パーティで紹介するのはあまり似合わない感じでしたね。とてもいいアーティストなのだけど、家でじっくりと聴いたほうがいいかも。というあたりは事前に多少、予想していたので、Amedeo関連作として、Miettaの「Vattene amore (con Amedeo Minghi)」とAntonio Decimoの「L'inveruno non e' qui (con Amedeo Minghi)」も紹介。とくにAntonioはほとんど無名で、おそらく唯一と思われるこのアルバムもずいぶん前から入手困難なはずで、いわば秘蔵の1枚なのですが、会場に来ていたプーリア出身のイタリア人女性がこの曲を「懐かしい」といっていたのが意外でした。

この日は会場に、イタリアまでAmedeoのコンサートを観にいった(しかも着物を来て会場入り!)というJunchitaさんもいらっしゃり、現地で撮影した写真やビデオなども見せていただきました。なんだか、自分なんかがAmedeoを紹介するのは申し訳ないくらい、深く強くAmedeoの音楽を愛されている方で、彼のことを語りだすと満面の笑顔になるのが印象的でした。

その後も、POP! ITALIANOのKAZUMAさんがLucio BattistiとSergio Endrigo、さらに、自分が強くお願いしたStefano Poloも紹介してくださりました。Sergioは最近亡くなったのですよね。あまり聴いたことのない人なのですが、いかにもイタリアらしい曲と声でした。Stefanoも、思ったよりポップな曲もありましたが、Claudio Baglioniに似たようなところもあり、聴かせてもらえてよかった。ずいぶんむかしに廃盤になっていて、いまではもう手に入らないのですよ。

そしてPoohlover.netのSiriusさんによる、New TrollsとLe Ormeの紹介へと続きます。しかしこのころになると、会場には参加者の大半が集まり、アルコールも適度に回り、かなりにぎやかになっていました。自分も、おなじみの方や新規の方などとしゃべったりしてて、実はあんまりよく音楽を聴いていなかったというか、聴こえなかったというか。New Trollsでは、大好きな「Chi mi puo' capire」が紹介されたのに気づかなかったという失態も...

そんなわけで、イタリアン・ポップスを楽しむパーティとしては、参加者28人というのは、このあたりが上限だなぁという感じです。参加者が多いのはにぎやかで楽しくはありますが、音楽が完全な脇役に回ってしまいます。自分個人としては、このパーティは、イタリアン・ポップスのファンの方との交流を楽しむという面もありますが、それと同等以上に、音楽そのものを楽しむ、自分がこれまで知らなかった曲やアーティストに出会ったり、しばらく聴いていなかったアーティストに再会したり、いままで気づかなかったよさを発見したり、といった部分への期待があるのです。それを考えると、人数的には20人強あたりが適しているような気はします。

今回のFestaでは、日本盤CD再発にSergioの訃報にLe Ormeの来日と、ちょっとしたニュースが重なり、それに関連した曲の紹介追加が急きょ決まったこともあり、CD&DVDで38曲もの紹介がありました。5分を超えるような曲も少なくなく、続けて3時間くらい、ずっとなんらかのレビュー/紹介というのも、ちょっとダラダラした印象になった理由かもしれません。当日に紹介された曲リストを見ると、どれもいい曲ばかりなんですけどね。でも、半分くらいは自分も聴いてませんでした(汗)。

そして最後は恒例の、みんなで歌おうのコーナー。ここでRenato Zeroの「Cercami」が採用されたのはびっくりです。これはいいきょくだぁ&歌えてうれしいbutけっこう難しい。だけど、挑戦しがいがあります。次回はぜひ「Figaro」も採用してほしい。そして最後はおなじみClaudio Baglioniの「Sabato pomeriggio」。さびの高音はやはり厳しいです。声つぶれました。でもでも、メロディの美しさと構成のドラマティックさにやはりしびれてしまいます。そして、すっごく「歌いたい!」と思ってしまうのです。

などとしているうちに、すぐに終了時間の22時がきてしまいました。このパーティもすでに6回目。いまでは、とくに「終了!撤収!!」宣言が出なくとも、時間がくると常連を中心にどんどんとあとかたづけをし、さくさくと撤収できるようになりました。そして最後にロビーで記念撮影。こうして今月もイタリアンなパーティ・ナイトは過ぎていったのです。

いつもであれば、このままみんな、とっとと帰るのですが、今回は亀戸駅前の喫茶店でミニ2次会も行ないました。駅に向かう横断歩道で信号待ちをしているときに、「手落とし珈琲」とか「珈琲侍」といった怪しげな文字が書かれたお店に気をとられてしまったからです。そこで有志を募り、8人でコーヒーを飲みに。イタリアンの会のあとなので、気分的にはエスプレッソが飲みたかったのですが、残念なことにメニューになく、普通にキリマンジャロを飲みました。ミニ2次会参加者のおおかたがコーヒーを飲む中、なぜかアルコールを飲んでいる人が約2名、そのうちのひとりはなぜかシュウマイも食べている(笑)。

今回のFestaは予想以上に参加者が多く、会場の食料と飲料がちょっとばかり不足気味でした。とくに食料が、お菓子類は多かったのですが、主食やおかず系がたりなめで、おなかがすいてしまった方もいらっしゃったようです。ポットラック形式のパーティで、参加者がそれぞれに適当になにかを持ち寄るため、やたらとお酒ばかり集まったり、やまほど揚げ物があったりと、なかなかバランスよく飲食物がそろいません。そのへんも含めて、おもしろがってもらえるといいですねぇ。

次回のFestaは10月15日(土)だそうです。今度はどんなパーティになるのでしょうか。楽しみだわ。

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2005/09/16

自分のニュースが新聞に?

ここで自分の名前を入れると、自分がしでかした事件などが「ニュース」として新聞風にまとめられます。

くだらねぇ~。

ちなみに、おいらの新聞「日刊もあ」の見出しだけ紹介。

もあ、サーカスに体験入団
もあの色気徹底研究
交通安全キャンペーン

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BIJELO DUGME / USPAVANKA ZA RADMILU M.

Bijelo Dugme(ビジェロ・ドゥグメ)は、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身のロック・グループ。おそらく、プログレッシヴ・ロックのファン以外はまったく知らないでしょう。でも、リーダーのGoran Bregovic(ゴラン・ブレゴヴィッチ)の名前は、ユーロ・ポップスのファンならご存じかもしれませんね。コンポーザーとして(シンガーとしても?)ヨーロッパでずいぶん人気があるようです。何年か前のサンレモ音楽祭のコンピレーションCDにも彼の曲が収録されていました。

日本ではおそらくプログレ・ファンにしか名前を知られていないであろうBijelo Dugmeですが、じゃぁプログレ・バンドかといえば、そうじゃないように思います。少なくとも、このアルバムを聴くかぎり。もっとシンプルでストレートなロックですね。非常にヘヴィで力強いのだけど、あまり重苦しさや暗さは感じない、パワフル・ハード・ロックがベースなんじゃないかと思います。

歌詞は、ボスニア語? 何語というのかわかりませんが、英語とかではなく、いわゆる「現地の言葉」なんでしょう。この、ふだんあまり聞きなれない言葉の独特の響きが、なかなか心地よいです。スウェーデン語やハンガリー語よりもロックのリズムや躍動感に乗りやすい言葉なような気がします。

ただ、もしヴォーカルがボスニア語?ではなく英語だったら、あまり「東欧のグループ」ということを意識させないかもしれません。リリースは1983年のようで、リリース年を考えると音づくりや曲想が古く、その点で英米の当時のロックとは違うという印象は受けそうですが、1970年代の先進的なイギリスのハード・ロック・グループだよといわれたら、それはそれで納得してしまうかも。

いくぶんブルージーなヘヴィ・ロックをベースに、おそらくこの時代の英米のロックの影響なのでしょうか、ときどきシンセサイザーのカラフルな音色が紛れ込んでいて、あの頃にはやったイギリスのポップ・ロック、ABCとかFlock of Seagulls(フロック・オブ・シーガルズ)とかSpandau Ballet(スパンダー・バレー)を思い出させます。

M8「Ne Placi」やラストのインスト曲「Uspavanka Za Radmilu M.」はバラードではありますが、これもプログレッシヴ・ロックのバラードではなく、HR/HMグループのバラードといった印象です。ヨーロッパの哀愁というよりも、イギリス風な哀愁、というか、個人的にはThe Animals(ジ・アニマルズ)の「朝日のあたる家」を思い出してしまいました。

詳しい人によると、Bijelo Dugmeには数々の名曲バラードがあり、そこではメロトロンなどが使われ、それゆえユーロ・プログレッシヴのファンに愛されているらしいです。また、これまでにけっこうな枚数のアルバムをリリースしていますが、どのアルバムにもたいてい1曲はそうした名曲バラードが収録されているのだけど、このアルバムにはそういった曲がなくて残念、といった評もあります。個人的な感想としては、たしかにプログレ・ファン的な心をくすぐる曲は見つけにくいアルバムでしたが、自分はもともとハード・ロックも嫌いではないし、これはこれでかっこいいなぁと思います。

あれ、そういえば自分、Bijelo Dugmeのバラードを集めたベスト盤って、持ってたはずだぞ。あとで聴いてみよう。

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2005/09/15

PIERO CIAMPI / PIERO CIAMPI (1971)

Piero Ciami(ピエロ・チァンピ)の1971年のアルバムです。彼のデビューがいつか知らないのですが、歌手名がそのままアルバム・タイトルとなっているところからすると、もしかしてこれがデビュー作なんでしょうか?

M1の「Sporca estate」はほとんどのパートがピアノだけの伴奏で、Pieroの渋いおっさん声のヴォーカルがロマンティックに響きます。

他の曲ではふんだんにオーケストラが配置され、曲によってはチェンバロも導入され、淡々としたおっさん声のヴォーカルとともにロマンティックな曲想が楽しめます。ドタバタとしたドラムなど、時代を感じさせる古さはありますが、それがいまとなってはノスタルジックな魅力にも感じられるといえそうです。いくぶん軽快な曲もあるのですが、全体にはスローからミディアム・テンポの曲が中心です。

Pieroの歌声は、けっして力強く歌い上げることも情熱的に盛り上がることもなく、非常に地味です。タイプとしてはGino Paoli(ジーノ・パオリ)とかUmberto Bindi(ウンベルト・ビンディ)などに似てるかな。そういえばM13の「Il vino」はGino Paoliも自分のアルバムで歌っていた気がするのだけど、Pieroも彼らと同じジェノヴァの出身なのかな。

ピアノやアコースティック・ギターとオーケストラ。古いイタリアン・ポップスとフォーク・ソングの持つやわらかで暖かい感じと、少しセンチメンタルなロマンティックを楽しめるアルバムです。派手さはないので若いポップス・ファンには物足りないかもしれませんね。

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2005/09/14

EAST / JATEKOK


ハンガリーのロック・グループ、East(イースト)のデビュー・アルバムでしたっけ。以前、日本盤も出ていたように思いますが、ずいぶんむかしに廃盤になって、その後あまりお店で見かけなくなってしまいました。前から聴きたいと思っていたのですが、ハンガリー盤を中古で安く見つけ、やっと聴くことができました。

セカンド・アルバムの『Huseg(Faith)』も日本盤が出ていて、これは学生時代にテープでよく聴いていたように思うのですが、もっとフュージョンぽい印象が残っています。でもこのデビュー・アルバムはけっこうロック的な要素が強く、個人的な好みからするとこちらのほうが好ましいな。

ハンガリーというとOmega(オメガ)という超ビッグ・ネームがいて、つい彼らとくらべてしまったりするんだけど、ド演歌ロックとも呼ばれるOmegaに対し、Eastはよりスタイリッシュな印象ですね。シンセサイザーの使い方や音づくりなどにOmegaや同じハンガリーのSolaris(ソラリス)などに似た匂いを感じる部分があったりしますが、Omegaほど歌の比重が高くなく、Solarisほど演奏の比重が高いわけでもない。その間あたりでバランスを取っているような感じを受けました。あと、ほんのりドイツのNovalis(ノヴァリス)に似たような香りもあるかな。

シンセサイザーによるコズミックでスペーシーな味付けと、ロックを感じさせる太い音のエレキギター。この組み合わせがなんとなく、音色的にはマッチしていないというか、いい意味での違和感を醸し出し、けっこうポップな曲調で印象が流れてしまうのを防いでいるように感じます。

そして、ハンガリー語によるヴォーカル。ハンガリー語って微妙にリズムに乗りにくい言語のような気がするのですが、それが独特の哀愁を加味します。Eastの音楽って意外と軽やかで明るいと思うのですが、そこにもっさりしたハンガリー語が乗ることで、東欧らしい陰影が生まれるのでしょう。これが英語のヴォーカルだったら、もっと軽いポンプ系の音に感じられそうに思います。

うん、なかなか気持ちのいいアルバムだな。自分けっこう、もっさりした哀愁の東欧プログレが好きなのですわ。

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2005/09/13

もうダルダル

帰国してからまだ2日なのに、すでにもう体がダルダルです。イタリアにいたあいだは、毎日ワインを昼も夜も飲んでても、あんなに体調がよかったのに。ちなみに日本で毎日飲み続けると、同じイタリアワインでも、確実に体が重くなっていきます。

イタリア滞在中は毎日、朝・昼・晩と3食キッチリ食べてました。おなかもすいたし、食事も美味しいし。

でも日本での日常生活が始まった昨日の時点ですでに、朝はまったくおなかがすかず、昼も「食事をとりたい!」という欲求も「おなかがすいた!」という感触もないままに「でも食べておかないと体に悪いだろうからなぁ」というある種の義務感orあきらめに近いかたちでしかたなくサンドイッチを食べただけ。夜も、とくにおなかがすいたというわけではなかったけれど、職場の同僚と出かけたお店でワインを少し飲んで料理を食べて。ま、これは美味しかったけど。いずれにしろ、基本は夕食のみ&サポートでとくに食べたい気持ちもないままに昼食、といった日本での日常的な食生活に帰国後1日にして戻ってしまいました。当然、今朝もまったくおなかはすかず。

今回訪れていたチンクエ・テッレは崖に面して小さな町が点在するという、やたらと急勾配や階段だらけの場所だったのです。そんなところを毎日歩いていたので、イタリア滞在3日目くらいから、ふだん運動不足の自分の足はすっかり萎え萎えで、歩くのが正直しんどいところはありました。急坂萎え~、階段萎え~、萎え萎え~、などとつぶやきながらすっかり「萎え系」になってはいたのです。でも、体調はよかった。心地よい疲れ、心地よい萎えだった。

しかしいまは、疲れてはいないのだけど、足ダル~、全身ダル~、の「ダル系」です。気力がでません。なんか、体調悪っ!って感じ。まだ帰国して2日なのに。

思うにこれは、やはり湿度のせいなのでしょうか。このじっとりとからみつく湿気に、どんどん体力が奪われていくように感じます。

そしてやはり、生活時間の異常さと睡眠時間の短さが影響しているのでしょうか。

旅行中は毎日、8~9時間は寝てます。20時くらいからゆっくり食事をし、シャワーを浴びて、23時か24時くらいには就寝。翌朝は8時くらいまで寝てます。そして、起きたときから心地よい空腹を感じていました。

しかし日本での日常生活では、19時や20時まで仕事をするなんてのは普通です。それから買い物をして帰宅し、夕食の用意をしとやっていると、すぐに21時、22時になってしまいます。ちなみに自分が住んでいるのは水の音が建物中に響き渡るボロアパートなため、夜間(23時以降)の入浴・シャワーは住人同士が自主規制しています(遅くとも24時までには終える。ほんとに音がうるさいのよ)。なので、買い物して帰宅したらまずシャワー、それから料理の準備となるので(先に食事をすると、シャワーを浴びる時間がなくなってしまいます)、我が家の通常の夕食開始時間は、だいたい22時~22時半くらいなのです。そこから食事をすると、食べ終わるのが早くても23時、少しゆっくり食事を楽しむとすぐに24時or24時OVERです。翌日の仕事を考えると、食べてすぐに寝なくてはいけません。そして、朝は7時前には起床。睡眠は毎日6~7時間。食べてすぐ寝るので食物がきちんと消化されるはずもなく、当然朝からおなかがいっぱいというか、胃が重いような状況。朝食なんて食べる気も起きません。なんか口に入れたら吐きそうです。

こんな生活、おかしいよ。

毎日、ゆっくりと食事を楽しみたい。たっぷり睡眠をとりたい。それでこそ、体も心も快調ってものです。そういう生活を楽しむためのお金を得るために、仕事をしたい。なのに、仕事時間に1日の大半を持っていかれ、夜遅くまで食事もできず、遅いためにゆっくり食事も楽しめず、睡眠時間も削られ、体はダルダル。なんのための生活だろう。なんのための仕事だろう。イタリアから戻ってくるたびに、いつもそう思ってしまいます。

あぁ、眠い。

日々働いて、いったいなにになるのだろう。

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2005/09/12

帰ってきました


昨日の夜、無事にイタリアの東リヴィエラから帰ってきました。後半、ちょっと天気が悪かったのですが、しかし目の前に広がる景色は素晴らしく、魚介と地元のワインもとても美味しく、素敵なヴァカンツァでしたわん。なにもせず、ただ1日中ビーチでぼーっとする幸せ。

家に帰ってメールをチェックしたら、未読メールが1500通。90%以上はSpam。これでもダウンロード前にSpamMailKillerでSpamの半分くらいはサーバ上で削除されているはずなのだけど... 一気にヴァカンツァ気分が消し飛びました(涙)。

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2005/09/02

明日から夏休みっ♪

はい。明日からやっと夏休みです。去年行かなかったから、2年ぶりのイタリアです。帰国は9月11日の予定。それまでのあいだ、ネットには一切つなぎません(つなげません?)。メールもチェックしません。旅行中はネットやパソコンに触らないようにしてるのです(現地で現地情報を調べるために使うことはあるけれど)。なわけで、ここの更新もしばらくお休みです。みなさん、ごきげんよう~♪

留守中、Pensiero! BBSがエロ書き込みでいっぱいになるのが心配&憂鬱。BBSを見てくださっているみなさん、不快かもしれないけれど、少し我慢しててね。帰国したら全部削除してやる。

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POOH / BUONA FORTUNA

自分は熱心なPooh(プー)ファンではないので、彼らの長い活動と大量のアルバムをきちんとフォローしていたりはしません。プログレッシヴ・ロックのファンにも人気のある1970年代のアルバムは比較的持っているけれど、1980年代以降のアルバムはたまたま中古などで安く見つけたときに買うくらい。でも、いつ聴いても、どの年代のアルバムを聴いても、そこには必ず「Poohの音楽」があるところがすごい。偉大なるマンネリとかスーパー金太郎飴とかいわれることもありますが、一貫してこれだけのクオリティを維持し、ポピュラリティをもち続けるというのは、なかなかできることではありません。

それでもって『Buona fortuna』です。イタリアでのリリースは1981年でしたか。自分の手元にあるのは1987年のフランス盤だったりしますが。もうオープニングのタイトル曲「Buona fortuna」でしびれてしまいます。リズミックなピアノのストロークにかぶさってくるギターのティキトゥクティキトゥクというフレーズ、そしてズチャチャチャァラァ~とユニゾンでコードを鳴らしてヴォーカル・パートへ。このまま単純なコード・ストロークでバックの演奏が続くのかと思いきや、ギターは常にフレーズを奏で続け、キーボードはコードを響かせ、ベースもメロディを弾き、ヴォーカル・ラインとあわせて重層的なハーモニーを構築してる。単純なコードのユニゾン・ストロークとかぜんぜんない。それぞれの楽器がそれぞれの役割とメロディを持って全体のコードやハーモニーを構成してるんです。すごいアレンジだ。なのに、そこにすごさとか重さとかくどさとか押し付けがましさを感じさせず、ひたすら明るく軽やかにさわやかなポップスなのが、さらにすごい。

続く「Banda nel vento」は出だしのヴォーカル・ラインが可愛らしくて素敵。そしてサビの「Vorrei, vorrei ~」は一緒に歌いたくなるようなシンプルで印象的なメロディ。そういえばライヴ盤『Palasport』では会場中で大合唱してましたね、このパート。

また、「Dove sto domani」(だったかな)ではRed Canzian(レッド・カンツィアン)が、あたたかい音色のフレットレス・ベースで愛情あふれるソロを聴かせてくれたり。Redのフレットレス・ベースのソロって、ほんとにいい音だし、やわらかで素敵なメロディを聴かせてくれます。彼はイタリア・ポップス界でも屈指のフレットレス・ベース・プレイヤーですね。

ポップで速いテンポの曲からスローなバラードまで、曲のヴァリエーションや配置も非常によく考えられています。もちろん、かんぺきに美しいコーラスもたっぷり導入されています。そして自分は、どの曲を聴いても、イタリアの突き抜けるような青空を想い出すのです。乾いた風、ゆっくりと流れる時間、おしゃれなんだけどちょっとシャイな人々の笑顔... 「憧れのイタリア」のよい姿が、ここにはたくさん詰まっているように感じます。それこそがPoohの魅力なんだろうな。

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2005/09/01

SAVATAGE / EDGE OF THORNS

透明でリリカルなアコースティック・ピアノのアルペジオ。そこにかぶさってくる厚く重いギター・リフ。ドラマティックなハード・ロック/ヘヴィ・メタルが好きな自分をめちゃめちゃ期待させる導入部です。

Savatage(サヴァタージュ)はアメリカのヘヴィ・メタル・グループですが、ヨーロッパ志向の強いドラマティックな曲づくりが好きなようで、かといって完全にヨーロッパではなくアメリカンなわかりやすさもあったりして、個人的に一時とても気になっていました。アルバムも何枚か手に入れましたが、どれもおおよその期待どおり、ドラマティックなハード・ロック/ヘヴィ・メタル作品でした。

ただ、ドラマティックな要素は強いものの、アルバム全体にそれが行き渡りきらないのは、やはりアメリカのグループだからか、ドラマティックとはいえ素性はけっこう普通のHR/HMグループだからなのか。

このアルバムでも、冒頭からリリカルなピアノと思いリフでこれから始まるドラマを思いっきり予感させておきつつ、その後はけっこう普通にきれいなヘヴィ・メタルになっていってしまいます。印象的なピアノの音色も、ロックな曲中ではほとんど活躍することなく、きちんと聴こえるのはイントロだけだったり、ロックな曲と曲の間の場面転換的役割を持ったインスト曲であったりと、なんとなくバンドの演奏とは分離した使い方がされているような印象です。

もっとなぁ、1曲のなかでピアノが効果的に使われる、1曲のなかでのドラマティックな構成がある、というふうになると、より自分好みなのですが、そうするとHR/HMからだんだん離れてプログレッシヴ・ロックに近づいちゃうんでしょうね。ただ、テクニックと構成の複雑さを誇示するような最近のいわゆるプログレッシヴ・メタルって自分はあんまり好きじゃなく、プログレッシヴ・ロックが持っているようなドラマティックな要素を色濃くみせながらも大衆音楽としてのひとなつっこさやなじみやすさといったもの、いわば「歌心」を失わない音楽のほうが好きなのです。その点でいえば、もう少しドラマティック要素が強くてもいいよなとは思うけれど、Savatageのロックというのは自分の好みに近いんですよね。しかし、ピアノはもう少したくさん導入しようよ。

最近はHR/HMをあまり聴かなくて、このアルバムもひさしぶりに聴いたのだけど、やはり自分のなかには「ハード・ロックが好き!」な部分がいまも残ってるなと感じます。プログレッシヴ・ロックもイタリアン・ポップスも好きだけど、きっとハード・ロックもずっと好きなんじゃないかなと。ばりばりのヘヴィ・メタルはちょっと苦手だけど、それはヴォーカルとギターによるのかな。Savatageのヴォーカルもヘヴィ・メタル系といえばそうなのだけど、パワフル・シャウト系というにはロマンティックな歌声と歌い方。ギターも速弾きとかするけれど、歌心がある。もう少しソロのときの音が太くてウォーミーだともっと好みなんだけどな。

ドラマティックなHR/HMが聴きたいと思ったときについ棚から取り出してしまうグループです。

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