芝居『編集王』伊トウ本式
ここしばらくいい感じだったのに、先月あたりからまた腰痛が再発&悪化の方向で、具合が悪いです。そのうえ昨日あたりから左目の上まぶたあたりに痛み&今朝は少し腫れてる気がする手な感じで、ただでさえ憂鬱な月曜の朝がいっそうブルーになってる今日この頃ですが、みなさまいかがおすごしでしょうか。
さて、昨日は、少し前のイタリアン・ポップス・ファンの集いで知り合った役者さん、アントニオ本多さんが出演するお芝居『編集王』を観てきました。
『編集王』といえば、一本気で熱いバカ野郎のカンパチくんが初めて入った「編集」の世界で熱さを撒き散らし周囲を巻き込みながら成長していく人気漫画です。テレビドラマにもなりましたね。原作コミックは連載で何度か読んだことがありますが、けっこう長い話だったような気がします。そのなかから伊トウ本式は、印象深いエピソードのひとつであった「マンボ好塚」のお話をピックアップして芝居化したようです。
うん。おもしろかったですよ。トータルで2時間半くらいの上演時間だったと思うのですが、途中でだれることもなく、最後まで飽きずに観られました。原作コミックの主人公は編集部アルバイトのカンパチくんだったと思うのですが、この芝居での主人公は、ベテラン漫画家マンボ好塚のマネージャーを務める仙台さんと、仙台さんがマンボさんのいちアシスタントだった時代から知っているソガイ編集部員(現・編集長)なんですね。やたらと熱くて空回りのカンパチくんをメインにするよりも、このほうが話に厚みが出ていいな。
たまたまこのエピソードの概要は連載時に飛び飛びに読んで知っていたこともあって、すんなりと話に入っていけました。ところどころにちりばめられた笑いの要素も話が重くなりすぎるのを防ぐとともにストーリー展開にリズムをつけることにも役立っていて、なかなかうまいと感じさせます。それぞれの役者さんの演技自体は特別うまいということもないと思うのですが、安定した演技で安心して観ていられます。セリフをかんだのも全部で6回くらいだったと思うし。
個人的にはソガイ編集長の芝居が気に入ったかな。マンボさんをやった人は、悪くはないのだけど、過去の栄光だけでいまも大金持ち&傲慢な超ベテラン漫画家というイメージからすると、ちょっと線が細い感じです。芝居云々というよりも、役者さんそのもののキャスティングがもうひとつマッチしなかったといった印象。
などといったことはありますが、全体におもしろく、楽しく、ほどよい趣き深さがあり、死にそうに暑い日曜の午後にわざわざ出かけて観にきたことを後悔させない舞台でした。次の舞台もまた観たい。
しかし三京さんって、原作では男じゃなかったか? というか、この原作コミックって、ほとんど男だらけの世界じゃなかったっけ。あまりに色気がないので、舞台では三京さんを女性にしたのかなぁ。それはともかく、あの「血」はこわいですからっ!
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