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2005/06/13

桜姫


関東に住むプログレッシヴ・ロック・ファン/イタリアン・ロック・ファンの大半がArti & Mestieri(アルティ・エ・メスティエリ)のライヴを観にいったであろうに違いないこの週末、イタリアン・ポップ・ミュージック・サイト「Pensiero!」の管理人であるにもかかわらず自分はArtiを無視し、渋谷にコクーン歌舞伎「桜姫」を観にいっていたのでした。

「桜姫」... なんだかスゴイ話でした。歌舞伎でよく出てくるようなさまざまな要素がひとつの話にてんこ盛り。さらにテレビの2時間ドラマのようなシチュエーションも。

だってさ、ゲイ・カップルの心中(むかしは少年を愛人として持つっていうことがけっこう多かったらしい)と生き残った片割れ、死んだ稚児の輪廻転生、お家の一大事、お家乗っ取りの陰謀・悪だくみ、僧侶とお局の禁じられた性愛、屋敷に押し入った強盗にレイプされた姫君、そのときにできてしまった子供、強盗に恋をしてしまった姫様、姫に恋をし身を持ち崩していく僧侶、死ぬに死ねない僧侶の幽霊、お家再建のために奔走する家来、親兄弟の仇討ち... お家騒動と愛憎ものと怪談ものが全部投げ込んであるんですよ。すっげェ話。

コクーン歌舞伎を観るのは初めてなのだけど、ここでは「歌舞伎」ではあるけれど、かなり現代劇的な要素を多く持ち込んでいるようで、非常に観やすくわかりやすい。なんとなく平成中村座的な、というか、勘九郎さん(現・勘三郎さん)的な匂いがします。歌舞伎は古くから続く日本の文化ではあるけれど、その一方で、江戸庶民の娯楽でもあったわけで、その「娯楽としての歌舞伎」「芝居としての歌舞伎」をもっと気軽に楽しもう、歌舞伎の「型」は大切にするけれど、現代的な要素も取り入れていこうといった姿勢が見えます。

突然客席から現われる役者、桟敷の客席の間を「ちょっとごめんなさいよ」などといいながらけっこう自由に横切ったりする演出、観客の横に座って問いかけたり、小道具を預からせたりなど、歌舞伎座で演じられる歌舞伎ではありえないようなことをする。それがまた、楽しそう。もちろん宙乗りや水を使うといった歌舞伎の大技?もあり、見得を決めるところもたくさんあり、見どころ満載でした。

しかし、前の席の若いねぇちゃんは爆睡してた。こんなにおもしろいステージを水に寝るなんてもったいないなぁ。チケットだって安くないし、チケットとるのもけっこうたいへんなのに。あと、大向こうからの声のかけ方がヘタだ。タイミングが悪い。大向こうに関しては、やはり歌舞伎座がいちばんうまいな。そういえば、コクーンではめずらしく女性からも声がかかっていた。

そんなこんなも含めて、とても楽しい歌舞伎見物でした。そのあとは同じ文化村で開催されてたベルギー象徴派の展覧会も観られたし。

なんて浮かれてたのがいけないのか、Artiを観にいかなかった呪いか、夜中のF1カナダグランプリをビデオにとるの忘れた(涙)。かなり波乱のレースだったらしく、おもしろそうだったのに。くそぅ。

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コメント

最近舞台もコンサートも遠ざかっているなぁと思いながら読ませていただきました。
なんかすごそうな歌舞伎ですね。
コクーン歌舞伎というのを初めて知りました。
またお邪魔して刺激をわけてらいます。
チャオ!

投稿: Keiko | 2005/06/13 15:08

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