ひさしぶりに王道を聴いた
昨日はYoshioAntonioさん主催の「第2回イタリアン・ポップス・ファンの集い(仮称)」だったのですよ。前回は最初から宴会モードに突入してしまい、あんまりちゃんと音楽を聴けなかったという反省から、今回は、前半はDVD鑑賞会、後半は懇親会という2部構成。より「音楽ファンの集い」という性格がはっきりした会になりました。参加者数は、前回よりは少し減りましたが、今回初めて参加の方もたくさんいらっしゃって、楽しい会だったと思います。
DVDは、Eros Ramazzotti(エロス・ラマッゾッティ)、Laura Pausini(ラウラ・パウジーニ)、Biagio Antonacci(ビアージォ・アントナッチ)、Marco Masini(マルコ・マジーニ)、Gigi D'Alessio(ジジ・ダレッシォ)が数曲ずつ、さらに「ジャズ風なイタリアン」企画?としてMina(ミーナ)と松本淳子が1曲ずつ、最後は今回の隠し球?、今年の3月に行なわれたWilma Goich(ウィルマ・ゴイク)のプライヴェート・コンサートの映像まであり、古い音楽のファンから新しいもののファンまで楽しめたと思います。個人的には、あまりにも王道、あまりにもまっとうなイタリアン・ポップスだらけで、かえって新鮮というか、ErosもLauraもBiagioもMarcoもGigiもひさしぶりに聴いたなぁという感じでした。
自分はあまり映像に興味がないので、目を閉じて音楽を感じている時間が多かったのですが(そのためか、途中で少し寝てしまった。わはは)、Erosのバックでなっていたギターの音色は素晴らしかった。シングルコイルのストラトキャスターでああいったウォームで腰があって伸びやかな音を出すのって、けっこう難しいと思うんですよ。ちゃんと調整しないとぺらぺらできつい音になっちゃう。うん、いい音だ。しかし、バッキングのアレンジは平凡だったなぁ、けっこう。それと、リズム・セクションが単調だった。
バッキング時のギターのアレンジがもっともよかったのはBiagioでした。しかし、音はそんなによくない。Lauraは曲もストレートだけど演奏もストレートで、もう少しひねりがほしいところ。Marcoも意外と平凡なアレンジだったな。まぁ、たまたま昨日上映された部分がそうだっただけで、他の曲では違うのかもしれませんが。
その点、アレンジ全体がこなれていて、とくにどの楽器が突出するということはないけれど非常にバランスのいい演奏を聴かせてくれたのはGigiだったと思います。彼自身、ナポリではいろいろなアーティストのプロデュースやアレンジをしている人なので、そのへんのセンスがいいんだろうな。
しかし、DVDの上映だけで3時間超というのは、ちょっと長かったかもしれません。みんなでひたすらDVDを見続けるだけなので、ちょっとだけ飽きてしまった。ま、自分だけかもしれませんが。コンサートの映像って、見てて飽きちゃうんですよ、自分。だから自分ではコンサートDVDって買わないのですわ。
DVD鑑賞会のあとは、お待ちかね?の懇親会。実はDVDを見ている最中におなかがすいてしまい、ほんとにお待ちかねでした(笑)。
今回は新規参加も多いということで、懇親会を始める前にYoshioAntonioさんから参加者の紹介+参加者自身による簡単な自己紹介がありまして、あのときはみなさんのお名前を覚えた(はず)なんだけど、次回までには忘れてしまうかもしれない... 人の顔と名前覚えるのすっごく苦手なんで、許してくださいね。
そんで、自己紹介のときにもっともびっくりしたのは、前回も参加していたイタリア人プロ・ミュージシャンのPaolo Ladu(パオロ・ラドゥ)さんが、Alessandro Errico(アレッサンドロ・エッリコ)と友達で、彼と一緒に活動していたこともあるといったこと。好きなんですよ、Alessandro。彼のセカンド・アルバム『Esiste che』はなかなかの名作で、その後の活動をすごく楽しみにしていたのに、いつのまにか音楽シーンから消えてしまい、とても残念に思っていたのです。しかしAlessandroはいまも細々と音楽活動は続けていて、レコーディングもしたいと思っているらしい。ただ、アルバムをリリースするのは難しいだろうなとPaoloさんがいってました。イタリアの音楽シーンもなかなか厳しいようです。ずっとコンスタントにコンサート活動を続けているOROだってすごく苦労してるもんな、アルバム・リリースに関しては。
自己紹介のあとは、例によって飲めや歌えやです。今回はうちのサイトを見にきてくださっている方たちの参加もあり、イタリアン・ミュージックだけでなくプログレッシヴ・ロックの話も盛り上がったり。YoshioAntonioさんのギター伴奏による恒例のカラオケ大会?も、おなじみのClaudio Baglioni(クラウディオ・バッリォーニ)やPooh(プー。今回は「Pensiero」も歌いましたよん)のほか、Umberto Tozzi(ウンベルト・トッツィ)やMatia Bazar(マティア・バザール。高音きついっす)、さらに古いところでは「La pioggia」など、いろんな人が入れ替わり立ち代わりで素敵な(怪しげな?)歌声を聞かせてくれました。「Anima mia」ではLucaさんによるCugini di campagna(クジーニ・ディ・カンパーニァ)ばりのファルセットもあり、この「歌のコーナー」は前回以上に盛り上がった感じですね。次回はPoohの「Nascero' con te」とか、あるいはRenato Zero(レナート・ゼロ)の「Cercami」か「Figaro」あたりをリクエストしておきます(誰が歌うんだ?)。
しかし、前回もそうだったのだけど、Lucaさんはこっちがイタリア語わからんことをわかっていて、でもほぼ100%イタリア語で話しかけてくるのだわ。彼、日本語も話せるのに。帰り際には「次回はこの曲を一緒に歌おう」といってCugini di campagnaの曲を口ずさんでくれたのだけど、その曲、たぶん自分も知っているのだけど、だけど曲名がわからず、どうしたものかなぁ。うちにあるCDで確認しようといろいろ聞いてるうちに、なんだか余計にわからなくなってしまったのでした(汗)。
そんなこんなで楽しい1日だったのですが、ひとつ、参加した(とくに日本人の)みなさんにごめんなさい。ゴルゴンゾーラ、臭かったっすか。ナチュラルチーズは苦手な方も少なくないので、どうしようかなぁとちょっと迷ったのだけど、個人的に「ワインを飲むならチーズもだろ」という自分勝手な理由で持っていってしまいました。それでも、あまりクセの強くないのを選んだつもりだったのだけど。次回からは自粛します...
すでに次回の予告もYoshioAntonioさんからされています。次は6月18日(土)の予定だそうです。今回参加できなかった方、なんとなく参加を躊躇されている方、意外と気軽である意味適当(失礼!)な会なので、次回はぜひ開場でお会いしましょう。
| 固定リンク
「音楽」カテゴリの記事
- 「every little music in my life」最近の更新(2023.08.06)
- Matia Bazar / The Best Of (2022)(2022.11.27)
- Umberto Tozzi / Io Camminero(2022.07.24)
- Spectrum / Spectrum 6; SPECTRUM FINAL Budoukan Live Sept. 22,1981 (1981)(2022.05.22)
- RockFour / One Fantastic Day (2001)(2022.05.22)
「ジャンル:ポップス」カテゴリの記事
- Matia Bazar / The Best Of (2022)(2022.11.27)
- 米津玄師 / STRAY SHEEP (2020)(2021.03.18)
- 久保田早紀 / Airmail Special (1981)(2019.02.13)
- Paolo Vallesi / Un filo senza fine (2017)(2018.03.11)
- Riccardo Fogli / Storie di tutti i giorni e altri successi (2016)(2016.11.06)
コメント
もあさん、当日はいろいろとご協力ありがとうございます。
王道と言えば確かに王道のラインナップでしたが、この王道が今の日本には伝わっていないし定着していません。クラシック寄りのPOPSとか、プログレとか、カンツォーネやナポレターナが未だにイタリア音楽の主流だと思われている。イタポを良く知らない方も多く参加しているFESTAですから、当面、王道は外せないと思っています。
それにしても、もあさんはかなり細かい事に注意して音楽を聴かれるんですね。ビックリです。Erosはドラムが有名なLeleだし、Masiniはギターがこれまた有名なMario Manzaniでしたが、意外と平凡なサウンドでしたかぁ~~~~。
歌のリクエスト、承りました。次回までに練習しておきます。Nascero' con teは歌は優しいけど、サビはオクターブ落とさないと出ないでしょ。Renato Zeroって歌いやすそうで意外と歌いにくいので、ちょっとトライして見ますね。
投稿: YoshioAntonio | 2005/05/23 13:24
YoshioAntonioさん、ホスト役、おつかれさまでした。
自分はもともとギター弾きで、バンドのなかでもアンサンブル志向が強かったメンバーだったので、けっこうギターのバッキング・アレンジとかベースのラインどり、ベースとドラムのコンビネーションとかに注意がいきがちなんですよ。ヴォーカル自体に圧倒的な吸引力があったり歌メロの魅力が飛びぬけているような場合はバックの演奏のこととかあまり気にならないんですけどね。そこはそれ、もともとプログレのファンだし、プログレに入る前も、アイデアにあふれたギターのバッキングとユニークなベースのフレージングが魅力のキッスのファンですから。しかしManzani、もっといい音を出せる人だと思うんだけどなぁ。
歌のリクエストは、とりあえず気に入っている曲を書いてみただけで、「自分は歌える!」というわけではありません(汗)。Zeroなんて、だいじょうぶか??
Baglioniも、CBS移籍後のものもいいと思うのだけど、RCAの頃にくらべるとメロディとか構成が複雑で、ちょっと歌いにくいのかなぁ。「Starada facendo」「La vita e' adesso」「Notte di note, note di notte」「Io sono qui」とかけっこう好きだし(歌えるかは不明。笑)、「Da me a te」なんかは気持ちよく声が出せる曲だったりするんだけど。
それはともかく、次回も楽しみにしてまっす♪
投稿: もあ | 2005/05/23 14:10
あぁ、ギタリストでしたか!ではぜひ次回はもあさんにもギター伴奏してもらいまひょ!
僕はベースが好きですね。すぐベースに耳が行っちゃう。ドラム中心バンドと言われるArti+Mestieri聴いてても、いつの間にかベースライン聴いてたり(苦笑)。
Baglioniは新しい曲ほど難しくなりますね。音域は広いし、言葉もリズムへのメロディの乗せ方も、コードも複雑。転調もよくするし。弾くのも歌うのも大変です(汗)。
僕のBlogの方にもあさんへのコメント書きましたけど、FESTAでのCDコーナー、ぜひPensiero!でレビューされたものを、実際に聴いてもらう場としてもFESTAを活用してもらいたいです。
投稿: YoshioAntonio | 2005/05/23 18:45
ギター弾きだったのはもう15年以上も前で、その後はほとんどさわってないので、いまはもう指先がふわふわです。メジャーセブンなんてどうやって押さえるんだったっけみたいな感じ(笑)。
CDは、自分主体でセレクトするとマニアックになっちゃうので、やっぱり少しリクエストを聞いて用意するって感じのほうがいいな、きっと。YoshioさんのところのBlogとうちの掲示板で少しリクエストを募りましょうか。
投稿: もあ | 2005/05/24 10:55