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2005/05/30

生きてる人間よりエロティック

志の輔落語 in 下北沢を観てきました。志の輔は新宿やパルコなど、年に数回は落語会を観にいくのですが、下北沢で観るのは実は初めて。毎年、下北沢の志の輔落語はひとり芝居があったりと、落語以外のことにも詩の輔が挑戦しているというので前から1度観てみたいと思っていたのですが、なかなか機会がなくて。

というわけで、初体験となった志の輔落語 in 下北沢。今回は「文楽編」ということで、落語と文楽(人形浄瑠璃)のコラボレート。文楽もいまだ観たことがなく、前から1度観たいと思っていたので、願ってもない組み合わせです。

会は二部構成になっていて、前半は志の輔のトーク+謎のロシア人に扮しての漫談?+文楽。この漫談?が始まったときは会場中がとまどいました(笑)が、まさか、これが文楽への入り口になっているとは思わなかった。漫談?から文楽へのつなぎはみごとでした。

そして、初めて観る文楽。素晴らしかった。

八百屋お七が愛する吉三郎を助けるために、自分が火あぶりの刑になる危険も顧みず、火の見櫓に登って鐘を打つ場面。鳥肌立ちました。お七を演じる人形の、なんと美しいこと。流れるような体の動き。しなやかな舞。自分の席はすごくうしろのほうだったので人形の顔は見えないのですが、それでも表情が伝わってくるようでした。あの舞の美しさ、妖艶さは、玉三郎や福助にも負けていない、むしろ、生きている人間よりもエロティックにすら感じてしまった。

いやぁ、いいものを観ました。今回はほんの一場面、短い時間でしたが、文楽の持つ美しさと力強さの一端を垣間見れたように思います。今度は時間をつくって、国立劇場に観にいこうと思ったぞ。

後半は落語。あれは古典なの? それとも新作? 猫の兄弟が、親猫の革が貼られている三味線を持つ小唄の師匠の家で人間に化けて、それを覗き見した町人や化けられた本人たちが大騒ぎ、というネタ。これも、途中の「猫の兄弟たちの生い立ち」のところで突然に舞台が転換し、文楽へ突入。着物を着た猫の人形(かわいいぃ~っ!)たちがしなやかに舞い、しかも志の輔さんは義太夫に挑戦。よこには三味線引きの人形(笑)。唸ってました、気持ちよさそうに。しかし、声が悪いな、あいかわらず。義太夫節はやはり、もう少し通りのいい声で唸ってもらわないと。

この、中盤の猫人形浄瑠璃は、志の輔義太夫のせいもあり、文楽なのにあちこちで笑いが起きるという楽しいものになりました。そしてまた、文楽から落語に戻ってくるところのつなぎも素晴らしい。すごいな。こういう形で落語と文楽が混ざってくるなんて思わなかった。歌舞伎と落語は、勘九郎さん(現・勘三郎さん)が落語家を演じる演目で、歌舞伎の舞台のなかで落語が語られるというのを観たことがあるけれど、落語の中に文楽というのは初めて。おもしろいです、こういうコラボ。

いやぁ、本当にいいものを見せてもらいました。落語以外への挑戦がある志の輔落語 in 下北沢、すごい。来年もなんとか時間をつくって観たいものだわ。

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コメント

人形浄瑠璃の「かしら」についてブログに落書きしたので、「人形浄瑠璃」でブログ検索して此方にたどり着きました。

志の輔の落語と文楽(人形浄瑠璃)のコラボレーションを楽しみ、次には国立劇場に観に行こうとの熱心さには感服です。

初めての出会いで、人形の所作や表情に、玉三郎を超える美しさや妖艶さを見出すとは、すごい眼力、いや感性の持ち主とお見受けしました。類似したことを落書きの中で触れましたので、虚庵居士のブログもご笑覧下さい。

投稿: 虚庵 | 2005/06/08 20:35

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