ALBERTOMORSELLI / DA UN'ALTRA PARTE
Albertomorselli(アルベルトモルセッリ)は、ヴォーカル担当のAlberto Morselli(アルベルト・モルセッリ)とギター・ベース・プログラミング担当のFabio Ferraboschi(ファビオ・フェッラボスキ)のふたりからなるユニットのようです。どう見てもFabioのほうがこのユニットに貢献する中心人物のように思えるのですが、ユニット名にはAlbertoのフルネームが使われているあたりに、このふたりの微妙な力関係が見える気がします(笑)。
ユニット自体はこのふたりによるもののようですが、ゲスト・ミュージシャンが5人ほどいて、そのうちのヴィオラ&ヴァイオリン担当のFilippo Chieli(フィリッポ・キエリ)はこのアルバムで重要な役割を持っているといえます。ほぼ全曲で聴かれる、ヴァイオリンというよりはフィドルといったほうが雰囲気が出る、ひなびた哀愁を帯びた音色が印象的です。
Albertoは中低域の豊かな、深みのある声を持っています。うたい方には粘りがあり、たとえばFrancesco Renga(フランチェスコ・レンガ)からクセの強いビブラートとスケベっぽさを8割ほど取った感じ、といえばなんとなく似てるでしょうか。声も歌い方も、なかなかに魅力的です。
ただ、残念なことに、曲自体に魅力がない。起伏にかける平凡な歌メロ、盛り上がりやドラマ性のない曲構成、アルバム全体を通してこれといった変化のない曲調と演奏。淡々とした古いフォークソングのような曲ばかりですが、それにしてももう少し緩急をつけるとか強弱をはっきりするとかして変化はつけられるはず。Filippoのひなびたヴィオラだってもっと上手に活かせるはず。そういったあたりがとても弱いよなぁと感じます。
どうやらプロデュースもアレンジもAlbertoとFabioのふたりが自分たちでやっているようですが、誰か客観的にアドバイスをくれるよいプロデューサー/アレンジャーをつけたほうがよさそうな感じです。このままではあまりに単調で、CDを最後まで聴く前に飽きちゃいました。
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