たまには江戸っ子風?
自分は生まれがヨーロッパ、というかイタリアの高貴な家系なものだから(うそうそ)、ふだんの生活もとてもヨーロッパ風。とくに食生活はほとんど日本人じゃありません。醤油やだし用昆布・かつおが家にないことは多々あれど、オリーブオイルやワインのストックがないことはありません。何か月もご飯を炊かない・米を食べないことはあるけれど、パンやパスタを食べない日が1週間と続いたことはありません。
そんな自分ですが、この連休は少しだけ江戸っ子風。というか日本人風。
まずは土曜日。前日の夜に放送された「スチュワーデス刑事」をビデオにとっておいた(うちの妻が好きなんです。ほとんどお正月の風物詩状態)ものを見て、だらだらとすごす。「スチュワーデス刑事」ってところがすごく日本人っぽい(気がする)。
日曜日。立川にお出かけ。お昼はついついピッツァとパスタと白ワインのランチを取ってしまいましたが、その後は立川新春落語会。志の輔さん、志の吉さん、志の春くんの落語に二楽さんの紙きり。
志の輔さんはあいかわらずうまいのだけど、立川新春落語会はお客さんがそれほどコアな落語ファン・志の輔ファンというわけではないからか、独演会にくらべるとわかりやすいお話をわかりやすいアレンジで披露している感じがしますね。お客さんへの声のかけ方なんかも。
びっくりしたのは志の吉さん。上手になったなぁ。ずっと志の輔さんの前座で新宿の高座に上がってたときは、滑舌は悪いし振り分けも微妙だし、聴いててはらはらする、ある意味手に汗握る緊張感にあふれた(笑)落語をしていたのに、いまでは流れるように話し、上手に振り分けもし、安心して聴いていられる。最後に志の吉さんの落語を聴いたのは、たしか真打になる直前くらい。もう2年近く前になるんだろうか。成長するんだねぇ、成長したんだねぇ、よく精進したねぇ。
生で紙きりを見るのもひさしぶり。二楽さんっていうのははじめて。正楽さんの弟子らしい、ていうか、紙きりは正楽さんとこの系図しかないのか? 師匠は座って紙を切っていたけど、やはり若い人は違うね。立ったまま切って、できあがった作品はプロジェクターでスクリーンに映写。でもやってること、きりながらつぶやいて(笑)いることは、師匠とたいして変わらない。こういうのっていいな。受け継ぐべきものは受け継ぎ、変えるところは変える。こうやって伝統芸能は生き続けていくのだわ。
落語会のあと、立川の駅ビルを少しぶらぶらしてたら偶然、友人と買い物に来ていた妹と遭遇。おたがい、このあたりに住んでるんじゃないのに。びっくり。おひさしぶりです。
夜は地元の寿司と串焼きがメインの居酒屋へ。昼間は落語を聴いて、夜は寿司をつまみながらいっぱい。江戸っ子だねぇ。
そして昨日。お昼は浅草でうなぎ。自分はお重、妻はひつまぶし。ひつまぶしってテレビでしか見たことなかったけど、おいしいねぇ。最後のお茶漬けがたまらん。そしてそのまま新春浅草歌舞伎を観に。
毎年、若手の役者が中心となって行なわれている新春歌舞伎。今回のみっけものは愛之助さんでしたわ。主に上方(大阪)で活動しているらしく、自分は名前をはじめて聞いたのだけど、貫禄のある侍役も、若くてちょっと頼りなげな色男の役も上手にこなす。獅童さん、ちょっと食われてたよな。あと、お年玉口上はぼろぼろで「おいおい、だいじょうぶかい?」と心配した門之助さんも、最後の演目では魅力的な「やり手ばばぁ」を演じてて、ちょっと印象に残った。今後、このふたりの名前を見かけたら、観にいってしまうかもしれないなぁ。
そして、七之助さん。舞い物50分(演目は「鏡獅子」)は長いよ。自分は舞い物が苦手。途中で何度も睡魔が。でも、獅子の精となった七之助さんの舞いは美しゅうございました。女形でのしなやかな舞いも上手だけど、飛んだりはねたり回したりの激しい舞いも決めるときはピシッと決めて、凛とした空気を生み出す。すごいなぁ。
と、自分にしてはめずらしく日本人な3連休を過ごしたのでした。でも夜は、やっぱりパン食べてパプリカのマリネをつまみにワイン飲んじゃった。日本人風でいられるのは3日が限界なのかも(笑)。
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