« 2004年11月7日 - 2004年11月13日 | トップページ | 2004年11月21日 - 2004年11月27日 »

2004年11月14日 - 2004年11月20日

2004/11/19

ELSA LILA / ELSA

2003年のサンレモ音楽祭新人部門に参加した若い女性シンガー。これがデビュー・アルバム(ミニ・アルバムだけど)のようです。

もう、なんていうか、すごく正統派なイタリアン・ポップス。最近のイタリアン・ポップ・ミュージック(だけでなく、世界中のポップ・ミュージックも)を侵食しまくりのR&B/ヒップ・ホップ色が皆無で、個人的にとても好印象です(R&B/ヒップ・ホップ系って苦手)。

曲のタイプとしては、Laura Pausini(ラウラ・パウジーニ)直系といった感じでしょうか。イタリア語の響きの美しさを存分に生かした素直なメロディ。ゆったりとしてておおらかなフレーズ。シンプルだけどストレートに「きれいな旋律だよなぁ」と思う歌メロを丁寧にやさしく包み込むオーケストレーション。収録されているのはミディアム・スローなバラードが中心ですが、それぞれの曲にちょっとしたロング・トーン・パートがあり、イタリアらしい「歌い上げ系」ヴォーカルが堪能できます。

歌だけでなく、ルックスもちょっとLaura系でしょうか。ブックレットの最初に出てくる写真なんて、すごくLauraぽいと感じました。若いのに意外と老け顔なところも含めて(笑)。

ただ、デビュー当時からいかにも上品で清楚で素直で伸びやかな歌声を持っていたLauraにくらべると、Elsaのヴォーカルは、まだかなり粗い感じがします。少しひび割れ感のある低めの声質のせいもあるのでしょうが、フレーズのうたいまわしやビブラートのかけ方などが、あまりこなれてない。ちょっと無理して「上手に歌ってるように聞こえるように気をつけてます」といった感じがうかがえます。それと、こういった歌い上げ系の大きなメロディを歌うには、ちょっと声の出し方が不足気味かな。そういったことが重なって、Lauraよりもずっと俗っぽい印象を受けます。

曲自体はどれも質が高く、アルバムとしての出来はよいと思います。Elsaもその曲のよさを表現しようと頑張っているのがうかがえて、好ましいです。もう少しヴォイス・トレーニングをして、きちんと声を出せるようになったら、注目されるシンガーになりそうな感じです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004/11/18

ROBERTO ANGELINI / ANGELINI

2001年のサンレモ音楽祭新人部門に参加し、その後も順調に歌手活動を続けているらしいRoberto Angelini(ロベルト・アンジェリーニ)。デビュー・アルバムの『Il sig. domani』は独特の浮遊感と透明感があって、2001年のサンレモ・アルバムのなかでは印象に残るものでした。

2003年にリリースされた『Angelini』はセカンド・アルバムのようです。もともとあまりイタリアンな要素はなく、デジタルな処理をされたリズムやキーボードを上手に導入した英米風のロックといった印象のあったRobertoですが、セカンド・アルバムではさらにいっそうイタリアンな要素がなくなりました。

強調されたリズム。派手な音色のキーボード。ミディアム・テンポのヒップ・ホップ系ポップス。ここから自分はぜんぜんイタリアを感じませんが、最近の若いイタリアン・シンガーたちの多くがこういった傾向・方向性の音楽をやっていることを考えると、ある意味ではいまの典型的なイタリアン・ポップスなのかもしれません。

ときにやわらかさやおだやかさを見せることもありますが、基本はラウドでスローなデジタル・ビート。ヴォーカル・ラインも含め、メロディの美しさを追求といった姿勢は感じられません(これは以前からそうですけど)。デビュー作では抑えたアレンジに淡々としたヴォーカルが独特の空間を生み出していましたが、このアルバムでは演奏の派手さとヴォーカルのバランスがうまく取れておらず、彼の歌声の魅力が上手に発揮されていないように感じます。

Paolo Meneguzzi(パオロ・メネグッツィ)もそうでしたが、デビュー・アルバムではイタリアらしさを保ちつつ英米的な洗練もあって今後のイタリアン・ポップス界での活躍を期待させるのに、セカンドではTiziano Ferro(ティツィアーノ・フェッロ)の出来の悪いコピーみたいなふやけたヒップ・ホップ系ポップスになってしまうのはなぜなんでしょう。そういう感じの音楽がはやっているから、流行に乗ってということなのかもしれませんが、アーティストには、とくにマエストロの国イタリアのアーティストには、流行とは別に「自分がいいと信じるもの」を追求してもらいたいです。その結果がヒップ・ホップ系ポップスだというのなら、それはそれでいいですけど、たぶん自分は聴かない(笑)。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2004/11/17

ORO / LIBERI

前作の『Re Tour』から4年ぶり、オリジナル・アルバムとしては『3』以来7年ぶりのニュー・アルバムがリリースされました! 2000年以降、毎年「今年はニュー・アルバムを出すつもりだよ」といい続けてきた彼ら。やっとそれが現実になり、ファンとしてはうれしいかぎりです。

ORO(オーロ)はもともと、Marco Masini(マルコ・マジーニ)などのアルバムで知られるプロデューサー/ギタリストであるMario Manzani(マリオ・マンツァーニ)が中心となって結成されたグループですが、1997年の『3』を最後にMarioがグループを脱退。中心かつ主要であったMarioの脱退によりグループとしてのOROは終結?し、以後はValerio Zelli(ヴァレリオ・ゼッリ)とMauro Mengali(マウロ・メンガーリ)のふたり+サポート・メンバーというユニット形式で活動を続けていました。

2000年には新曲2曲を含む再録ベスト盤『Re Tour』をリリースしますが、これが悲しくなるほど出来が悪い。新曲自体も並の出来でしたが、旧曲の再録が、ほとんどアマチュア・レベルの演奏に録音という、聴いてて涙が出そうでしたよ。すでに『3』のときにメンバーはMario、Valerio、Mauroの3人だったので、人員的な違いは「Marioがいるか、いないか」だけのはずなんですが、この「Marioがいない」ことがすごく作品のクオリティに影響したようです。

そして、期待と不安のなかでリリースされたひさしぶりのオリジナル・アルバム。OROのメンバーはValerioとMauroのふたりで変わりはありませんが、今回は全面的にMario Manzaniが制作に協力しています。1曲を除きすべての曲の曲づくりに関わり、リズム・セクション以外のほぼすべての楽器演奏をこなし、プロデュースもアレンジも担当する。もう、これってMario Manzaniのアルバムなんじゃないのってくらい、ありとあらゆるところにMarioが顔を出しています。

しかし、これが正解でした。『Re Tour』と同じグループとは思えません。アレンジ、演奏、録音、どれもがプロの作品に戻りました。やはりMarioはすごい。先行シングルとなった「Liberi」などには往年のOROの作風が感じられますし、一方で、ValerioとMauroのふたりで頑張ってきたことによるのであろう、ちょっとフォーク・タッチでやさしい肌触りの曲もあります。彼らの代表曲である「Vivo per lei」を思い出させるヴォーカリゼーションもあります。

以前のアルバムにくらべると、演奏面におけるロック的な激しさや重厚さといったものは、少なくなっています。演奏人がパーマネントなメンバーではないので、しかたのないところではあります。ヴォーカリゼーションも、以前のように畳み掛けるようなドラマティックさはありません。そういった点で、全体にちょっとスケールダウンです。また、アルバムの構成も、後半になるにつれてだんだんとインパクトが弱まっていくような印象はあります。

でも、OROなんです。最近のイタリアン・ポップ・ミュージックのテイストを少しまといつつも、ベースとなるメロディはORO。そこにMarioの演奏とアレンジがOROらしさをさらに付け加えます。「待っていた甲斐があった!」とまではいいませんが、「よく帰ってきたね♪」くらいのうれしさはあります。

ただ、ここまでMarioだのみだと、次のアルバムはどうなるのだろう? このままMarioがメンバーに復帰とか、ないだろうなぁ。こうしてまた、期待と不安のうちに次の作品を待つことになりそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004/11/14

動詞変化表がなくなってた

愛用のイタリア語電子辞書SEIKO SR-T5040を先週なくしてしまったので、また買ったんですよ、楽天のショップで。それが昨日届いたんですけどね、取扱説明書が前に買ったときのものより薄くなってる! なにがなくなったんだろうと調べたら、イタリア語の動詞の変化表が全部削除になってました。

この電子辞書、小学館の『伊和中辞典』『和伊中辞典』が収録されてるんですが、図表や囲み記事、動詞の変化表などは収録されてないんですよ。変化形の動詞から原形を推測して検索・表示する機能はあるけど、原形から変化形等を表示する機能はないの。そこが弱点っていわれてた(誰に?)んですよね。でも、本体には収録されていないけど、取扱説明書には動詞変化一覧表が印刷されてたんですよ。

ところが、新しく買ったものの取扱説明書にはない。これじゃ、動詞の変化を調べたくてもわかりません。なんで掲載やめちゃったのかなぁ。電子辞書を買う人は、変化表の載っている紙の辞書も持っていて当然という考えなんだろうか。ま、持ってるけど。ハンディ版も含めれば3つくらい、うちにはイタリア語辞書がある。でもなぁ、それって、去年までイタリア語の電子辞書が日本には存在しなかったから買ったわけで、あればそっちだけ買ってたかも。

ちなみに、つい最近発売されたカシオのイタリア語電子辞書には動詞の変化もすべて本体内に収録されているらしい。それはすごい。こっちにはさらに『ひとり歩きのイタリア語自由自在』も収録されてるんだよなぁ。この本、はじめてのイタリア旅行のときにずいぶんお世話になった。う~ん、心引かれるぞ、カシオ版。買っちゃおうっかなぁ~。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2004年11月7日 - 2004年11月13日 | トップページ | 2004年11月21日 - 2004年11月27日 »