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2004年12月

2004/12/27

さすがにちょっと胃が重い

食べ放題飲み放題なクリスマス・ウィークエンドも終わってしまいました。ちなみにこの週末の献立は、

22日(水)

●ポークのスペアリブとジャガイモ・エリンギのオーブン焼き
塩・胡椒をきかせてほんのりドイツ風?に。ハーブも少々。
●フルーツトマトとふつうのトマト、モッツァレッラ・バッカのカプレーゼ
いちおうイタリア産(ピーコックで売ってた)の牛乳のモッツァレッラと2種類のトマトにトスカーナ産のエクストラ・ヴァージン・オリーブオイル・ノヴェッロ(今年産)、シチリアの天然塩。やっぱりフルーツトマトのほうが美味しかった(お値段も2倍)。
●ドイツ・プファルツ産リースリング・アウスレーゼ
メインがちょっとドイツ風なので、ドイツワインを合わせてみました。アウスレーゼはやっぱりちょっと甘いな。
●オニオン入りのパンとゴマ入りのパン

23日(木)

●トマトソースのスパゲッティ
もちろんソースはホールトマトで手づくり。

●イチゴのショートケーキとサツマイモのタルト
妻と半分ずつ分けました。
●野菜入り肉(ビーフ&ポーク)のパテ パイ包み焼き
ピーコックで売っていたオードブル。
●フルーツトマトとモッツァレッラ・ブッファーラのカプレーゼ
美味しいフルーツトマトとイタリア・カンパーニア産の水牛のモッツァレッラでカプレーゼ。水牛のモッツァレッラは牛のモッツァレッラの約3倍のお値段だけあって、ほんとによい味でございます。旨みが濃い。フルーツトマトとのバランスも最高。
●イタリア・ピエモンテ産、ソリアのバルバレスコ
最近ちょっと安く買えるので、だんだん定番になりつつある。
●ガーリックブレッド(バゲットタイプ)

24日(金)

●魚介たっぷりのパスタ・ヴェネト風?
●白ワイン(イタリアのソアーヴェ)をグラスで1杯だけね
いきつけのリストランテ「ステファノ」で。クリスマスということでいつもより魚介多めだそうだ(笑)。

●チキンもも肉のロースト
スーパーではなく、近所の鶏肉専門店で買いました。美味。
●2種類のトマトとモッツァレッラ・バッカ、カルチョーフォのオイル漬け、グリーンオリーブのオードブルプレート
冷蔵庫にあったおつまみになりそうなものを適当に大皿に盛り付けましたさ。
●イタリア・ピエモンテ産、ポデリ・コッラのバローロ1994年ヴィンテージ
セラーで大事にとっておいた10年物のバローロ。いい塩梅に味がまとまっていましたわ。
●ゴマのパンとレーズンや木の実などの入ったパン

25日(土)

●カルチョーフォとアンチョビのパスタ
カルチョーフォもアンチョビも、どちらもイタリア産を使用。
●グラスで白ワイン(ドイツのリースリング・クラシック)を1杯だけね

●ヴァシュラン・モンドール
●ボイルド・ポテト
●バゲット
冬、というかここ数年我が家ではクリスマスの定番、木枠に入ったフランス産のモンドール・チーズ。今年はホールで買ってみました。
まずは上面の皮を取って、これはオーブンで焼いてワインのお供に。
熟成してとろとろになったチーズ本体は、ゆでたジャガイモにつけてあつあつ・ホクホクと。半分くらいはこうやっていただきました。
そしてチーズが半分くらいになったら、小さく刻んだにんにくを少々、白ワインをいい塩梅に流し込み、木枠ごとオーブンで焼くと、モンドールのチーズフォンデュのできあがり。バゲットにたっぷりつけていただきましたさ。お好みで黒胡椒を少々ね。
●フランス産、ベランのブルゴーニュ・ルージュ
最近注目が集まってきだしているらしいつくりてのブルゴーニュ・ルージュを。いちおう、フランス同士。地域的にもボルドーよりは近いはず。甘く熟したフルーツの香りが楽しいワインでしたわ。モンドールとの相性もバッチリ。

26日(日)

●ドライトマトのスパゲッティ
●白ワイン(ドイツのリースリング・クラシック)をグラスで1杯だけね

●ピザーラのナポリピッツァ・シリーズ、マルセイユ
ナポリピッツァなのに、なぜマルセイユ?
●カルチョーフォのオイル漬けとグリーンオリーブ
そろそろ食べきらないと。
●イタリア・ピエモンテ産、ソリアのバルバレスコ
おなじみ。
年末年始は留守にするので、冷蔵庫にあらたな食材を補充するわけにはいかないし、旅行の準備を今日しないともうしている時間がないので買い物にいってる余裕がなかった、ということもあり、ピッツァを頼んじゃいました。これでとりあえず、あらかたの食料はかたづいたな。

というわけで、さすがに今日は少し胃が重いです。今日と明日は少し軽めの食事にしよう。そのあとはオーストラリア食べまくりの旅(違う違う)が待っているしね。

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2004/12/24

MUZZI LOFFREDO / TU TI NNI FUTTI!

コアなプログレッシヴ・ロック・ファン、イタリアン・ロック・ファンには、古くから知られているアルバムです。オリジナルは1976年ころのリリースですが、その後ずっと入手困難になっていて、2001年にCD再発されるまでは自分も見たことがありませんでした。そしてその内容は……

思いっきり泥臭いトラッド・フォークでした。しかも、かなりシリアス。

どうやらシチリアのトラディショナルをベースにしたアルバムのようです。詠み人知らずの古い詩に曲をつけたものも多く、主にガット・ギター1本による弾き語り。力強く太い歌声。完全にトラッド世界の作品だと思います。

なのになぜ、コアなイタリアン・ロック・ファンに知られていたかというと、曲づくりや演奏の一部に、Pierrot Lunaire(ピエロ・リュネール)が関わっているからです。なので当然、プログレッシヴ・ファンとしてはこのアルバムにPierrot Lunaireの影を追い求めてしまうのですが、基本的に追うだけムダ。

たしかに、ときにPierrot Lunaire的な、ミニマムできらきらしたフレーズが聞こえてくることはあります。でも、それは一部の味付けとしてだけ。このアルバムの基本は、あくまでもMuzzi Loffredo(ムッツィ・ロッフレード)の野太い声と力強くかきならされるガット・ギターによるトラッドなんです。そこに、一部の曲でほんの少しPierrot Lunaireが入り込んでしまう様は、なんだかいびつです。

いずれにしろ、コアなプログレッシヴ・ロック・ファン、もしくはコアなトラッド・ミュージック・ファンだけが聴けばいい、マニアックな作品、コレクターず・アイテムだと思います。

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2004/12/21

UFO / PHENOMENON

ひさしぶりに聴きました。高校生時代にLPから録音したカセットテープをMDにダビングしたものなので、音質はよくないけど、むかしのポピュラーミュージック(ロックにかぎらず)って、曲自体に魅力があるものが多いので、録音クオリティってそれほど問題じゃない気がします。もちろん、きれいな音のほうがいいのだけど、音が悪くてもそれはそれで味になるっていうか。

そんなわけで、いまとなっては古のブリティッシュ・ロック・バンド、UFOの代表作。その後のヘヴィ・メタルとかも聴いたことのある耳には、意外とポップなんだなぁというふうに聞こえます。彼らの代表曲である「Doctor Doctor」や「Rock Bottom」も、けっこうメロディがポップですよね。でも、演奏は粗い感じ。この粗さがロックを感じさせてくれていいです。

そしてやはり、Michael Schenker(ミハエル・シェンカー)のギター。ひずませすぎないザラザラとした耳あたり。中音域が強調気味の暖かい音づくり。1音1音を丁寧にピッキングしているように感じられる演奏スタイル。どれも魅力的です。そしてなにより、彼のギター・ソロにはドラマがあります。たんにメロディアスだったりスピーディだったりするのではなく、そのギター・ソロ自体がひとつの「曲」としての構成を持っている。その構成のなかでメロディやスピードが表現されていくので、なんだか官能的に感じます。昨日はRainbow(レインボウ)のベスト盤を聴いてたのだけど、どうしてもRitchie Blackmore(リッチー・ブラックモア)のギターに引き込まれなかったのは、Ritchieのギター・ソロにはあまりドラマや官能を感じないからなんだな、きっと。スピーディでエキサイティングではあるのだけど、Michaelのように「1音に想いをこめて」といったところはないしね。

もともと自分はギター弾きだったこともあってか、ついついMichaelのギターにばかり注意がいってしまいますが、なにげでPhil Mogg(フィル・モグ)のかくかくしたヴォーカルも味があります。イギリス英語ならではの四角い感じの発音と、意外とメロディにうまく乗ってない(笑)歌詞が、パワフル・シャウト・タイプではないPhilのヴォーカル・スタイルとあいまって、イギリスらしい情感を出します。アメリカ人のスピーディでなめらかな英語では、こういった味わいは出しにくいだろうな。

ブリティッシュな味わいにジャーマンなドラマ性が上手に混じりあった、自分好みのよいアルバムです。ロックの名盤と呼ばれるだけのことはあるでしょう。ヘヴィ・メタルやグランジなどのハードで激しいロック以後のロック・ファンにいまもアピールするかどうかはわからないけれど。

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2004/12/20

今週末には

すっかり更新が滞っている Pensiero! website ですが、今週末には更新するつもり。これが今年最後の更新になります。この別館Blogに先に書いたものをまとめて、一部修正等して登録するのだけど、なんだか大量の新規登録になっちゃいました。原稿の読み返し&ウェブ掲載用に調整&ジャケット写真撮影などをするのに、すでに週末が2回もつぶれてしまった。

最近発行が滞っているメルマガ le notizie "Pensiero!" のほうも、なんとかしなくちゃなぁ。Blogや掲示板との差別化をどうしていいかわからなくなってきたのと、だからといってメルマガ専用のコンテンツを準備したり執筆したりする余裕が自分になくなってしまったのもあって、今後の方向性を見失いぎみです。もっと簡単に考えて、掲示板やBlog、websiteに掲載したものを単純にメルマガとして再送信する、って感じにしようかなぁ。

ぜんぜん関係ありませんが、水泳の岩崎恭子さんがヌードになるんだそうで。あの人の顔を見ると、いつも元F1レーサーの片山右京さんを思い出してしまいます。岩崎恭子のヌード→裸で恥じらいがちにポーズをとる片山右京という連想が……うげ。

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2004/12/17

夜遅く

家に帰る途中、街頭の少ない我が家までの薄暗い道を歩いているとき、ふっと上を見上げたら、民家のベランダになにかの影。

ん?

んん??

猿だ! 猿が洗濯物を盗んでるっ!!

こちらの視線に気づいたのか、なにやらシャツらしきものを抱えた猿は、民家のベランダからベランダへと飛び移り逃げていく。ひまだったのであとを走って追いかけていくと、どんくさい猿が手を(足を?)すべらせて、少し先の道路に落ちた。

近づいて見ると、意外と小さい。脳震盪でも起こしたのか、じっと動かないので、思い切って捕まえてみた。

めちゃめちゃ暴れた。指を噛まれた。でもそれは猿じゃなく、モグラだった。

手の中で暴れるモグラを、逃げないようにしっかりつかんで、交番へ届けた。

おまわりさん猿が洗濯物を盗んでるのを見たので追いかけたら上から落ちてきたこの猿はじつはモグラだったんですよそのうえ自分の指を噛みやがって痛いじゃねぇかこのやろうって感じなんですがこいつどうしたらいいですか自分にはわからないのでとりあえず交番に持ってきました。

困惑した顔でこちらを見る警官だったが、とりあえずお菓子の空き箱があるからそこに移しましょうとなり、箱の中に押し込んだ。何度も箱から這い出そう、逃げ出そうとするモグラを、箱の蓋で押さえ込んだ。

すると突然、箱の中から声が。

ったく、なにすんだよ、いてぇじゃないか!

えっ? えぇーーーーっ!?

おまえ、人間の言葉が話せるのか?
あったりまえだろ、何年人間界でモグラやってると思ってんだよっ!
まじかよっ!?

あまりのことにひるみ、箱の蓋を押さえる手が緩んだ瞬間、ものいうモグラは「じゃなっ!」っと箱から飛び出し、暗い街の中へ走り去っていった……

という夢を今朝見ました。
こんなくだらない夢を見させるひまがあったら、お願いだから熟睡させてください>俺の脳。
めちゃめちゃねむ~い!

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2004/12/16

ALBERTO FORTIS / DENTRO IL GIARDINO

1979年にアルバム・デビューしたAlberto Fortis(アルベルト・フォルティス)は、いまでも地道に活動を続けているようですが、あまり話題になることがありませんね。1980年代前半くらいまではけっこう人気があったらしいのですけれど。

これは、1994年にVirginレーベルからリリースされたアルバムです。正直にいってしまうと、自分の好みからすればかなり残念な内容です。魅力のないメロディ、無駄にパワフルなロック的演奏、自分が苦手とするソウルフルなアレンジ、そしてやっぱり自分の苦手ジャンルであるゴスペルっぽい、いわゆる黒っぽいコーラス……どれもこれも「まいっちゃったなぁ」という感じです。ミックスがロサンゼルスで行なわれているせいもあるのかなぁ。

初期のころのAlbertoの曲には、ロック要素は強いものの、カンタウトーレらしいみずみずしさや味わいがあり、ときにすごくセンチメンタルなメロディもあったりして、好ましい曲も多いのですが、このアルバムには、少なくとも自分は魅力を感じません。かろうじてM5「Mai」あたりに少し心ひかれるメロディやアレンジは見つけられるけど、ほかはきついです。

そういえば、Virginレーベルからリリースされたカンタウトーレのアルバムって、自分の好みとは合わないものが多いかも。最近はレーベルごとのカラーってあんまり(ほとんど?)なくなってしまったけれど、21世紀になる前はけっこう、レーベルごとに個性とか癖とかがあって、そのアーティストやミュージシャンのことを知らなくてもレーベルとプロデューサー名を頼りにアルバムを発掘するというのが洋楽ファンのあいだではふつうに行なわれていたし、それで成功する確率も高かったんですよね。逆に、このアルバムのように、アーティスト名を知ってたので手を出したら、リリース元が自分の苦手なレーベルで失敗というのも、それはそれで納得のできる(そうか?)時代ではあった気がします。

ま、そんなわけで、個人的にあまり好きになれないアルバムなのですが、それでもAlbertoの歌声のなかにときおり聞こえてくるイタリアの風情とか、思いっきりアメリカンなロック・ヴォーカル作品になってるのだけど、どうしても捨てきれないイタリアなアイデンティティが見え隠れ、見たいなところがあって、そうそうむげにもできないという気になってしまう自分は、やっぱりイタリアン・ポップス・ファンなのだわと思ってしまう今日この頃なのでした。

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あと少しなんだけど

自分は海外旅行にいくと太るんですよ。

ふだんの食事は1日に2回、そのうちの昼はコンビニのサンドイッチとを軽く取る程度で、ちゃんと食べるのは夜だけだったりするのですが、外国に行くと日に3回、そのつどしっかり食べてしまう。なんてったって、めずらしくて美味しいものがいっぱいありますからね、外国には。その結果、たった1週間程度の旅行でも、太って日本に帰ってくるわけです。

10月のドイツ旅行でも、みごとに太りました。ベルトの穴2~3個分。まずいよなぁ。日本に帰ってきたら、そのまま食欲の秋に突入してしまい、いつものペースでは痩せない。

それでもやっと、もとのサイズに戻りつつあります。あと少し、あと少しなんです。

だけど、再来週にはオーストラリアに行ってしまいます。うまいんだ、オージービーフが。味わい深いんだ、ラムが。ぷりぷりなんだ、シーフードが。味が強いんだ、野菜たちが。そしてもちろん、ビールもワインも美味しい国です。

あと少しで、もとに戻るところなのにぃ。

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2004/12/15

ひさしぶりにオフコースの

ライヴ・アルバム(2枚組みLP)を聴いた。すごく鬱陶しい気分になった。もともとオフコースって好きじゃなかった。なんで自分、このライブ持ってるんだろ? あまりに鬱陶しい気分だったので、すぐにそのあとFabrizio De Andre' & PFMのライヴ・アルバムを聴いた。生き返った。やっぱり自分が聴くべき音楽はこっちだな。

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2004/12/14

CRUCIS / LOS DELIRIOS DEL MARISCAL

アルゼンチンのプログレッシヴ・ロック・バンドです。基本的にヴォーカルレスの、ギターを中心としたインストゥルメンタル・ロックをやっています。ヴォーカルがないロックって、じつはちょっと苦手だったりします。

あまりひずませないギターが奏でるメロディは、ほんのりジャズ風味があって、どこか人懐っこくて、暖かみと可愛らしさが感じられます。そうだなぁ、ちょっとオランダのグループ、Focus(フォーカス)とかFinch(フィンチ)とかに通じるところがあるかなぁ。ただ、ギターは音がクリーントーンに近づくほど、ピッキングやフィンガリングの巧い下手が如実に聞き取れるようになってくるのですが、ここのギターは、オランダ勢にくらべると少し技術が落ちるように思います。アルペジオ風のフレーズなどでは音の粒立ちとかリズムとかがちょっと微妙になったりします。

ガンガン弾きまくるギターが中心だけど、あんまり哀愁もないのだけど、メロディは明るく暖かいところが好ましいです。自分はもともとギター弾きだったので、ついついギターが気になってしまいますが、このグループ、じつはギター以外の演奏がかなりきっちりしてるから、勢いで引きまくりな感じのギターが前に出てても、あまり飽きずに聴けるのかもしれません。

少しばかり暑苦しいギター。カチッとまとまったリズムセクション。淡々と、だけど要所はきちんと締める軽やかなキーボード。このバランスがいいんだろうな。

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2004/12/13

白い犬とワルツを

これの原作本日本語翻訳を文庫で読んだのは、ずいぶん前のこと。まだ日本で話題になる前で、たまたま近所の小さな書店でタイトルに引かれて手にしたのがはじめだった。これとか、デヴィッド・リンチの『ストレイト・ストーリー』とか、じいさんがなんらかの目的を持って遠出するロード・ムービーふうの話って、自分は好きなのだわ。

などと思っているうちに、いつのまにやらどこかからの口コミがきっかけになって文庫本はベストセラー、アメリカだかイギリスだかで制作された(おそらくテレビ用)映画もNHK(だったか?)で放映され、これまたいい出来。そのブームに目をつけたのか、日本でも映画化されたわけでして、その日本版の映画『白い犬とワルツを』を観たのです。

ひどい。

もう、なんだか全然別の話です。奥さんが死んで、そのあとに不思議な白い犬が現われるっていう枠組みだけ使って、まったく違う話をつくっちゃったなぁという感じ。これに『白い犬とワルツを』というタイトルを載せちゃいけませんよ。

不思議な白い犬とじいさんがダンスを踊るシーンだって、あんなじゃない。しんどいじいさんは、足が悪くてふつうに歩くのはしんどい。だけど頑固だから、歩行器なんか使わん! と、せっかくある歩行器に目もくれない。だけどある日、娘夫婦らが心配するから(だったか、それとも歩行器なしではほんとに歩けなくなったからだったか、忘れた)としかたなく使った歩行器に犬が手をかけて、それがまるで一緒に手を取り合ってダンスを踊っているみたいに感じ、なんだか楽しくなって、それ以後、歩行器を使い始める=頑なな心が解けていく、というようなことだったはず。ま、日本では「歩行器」になじみがなく、形やら用途やらがぴんとこないから違う方法で表現、と考えたのかもしれないけど、それにしても、ねぇ。

あ、ちなみにこの話、原題は『To Dance with a White Dog』だったと思います。「白い犬とダンスをするために」っていう意味ですね。これを単純に「ダンス」ではなく「ワルツ」と言い換えた翻訳者さんのセンスのよさ、作品への愛情を、この日本映画はまったく無視してしまった気がします。

だいたいね、もともとの話はとってもさわやかなんですよ。だからこそ、感動的なんです。なのに、なんですか、この映画。重い。べたべたしてる。日本という風土に置き換えると、こんなふうになっちゃうんですか。なんで在日朝鮮人を登場させる意味があるんですか? どうして在日朝鮮人に対する日本人の嫌がらせを映画内に取り込む必要があるんですか? この話がもともと持つものとはまったく関係ないじゃん。原作には神経質な黒人のメイド(乳母?)が出てきて、この人が「あの犬は幽霊だ」とか、その他もろもろで娘たちを心配させたり起こらせたりするんですが、たしかに日本でメイドとか乳母とかいわれても困るし、舞台当時のアメリカにおける黒人の地位といったものを日本人に感じさせるのも難しいかもしれませんが、だからって、在日朝鮮人の方たちとは、ずいぶん違うんじゃないの?

長年一緒に暮らしてきた妻の死、そして、徐々に近づく自分の死という、テーマとしては重いものを扱いつつも、そこに愛があり、ある種の希望があり、感謝があり、さわやかな感動があった原作のよさが、ことごとくつぶされてしまったように思います。なにも、無理して日本を舞台に映画化する必要はなかったのに。

最後、死んだじいさんの墓の、かぶせられたばかりのやわらかい土の上に、犬の足跡がぽこぽこぽこって残っているのを子供たちが見つけるシーンで湧き上がる、えもいわれぬ暖かい感情を返してくれ!

この映画を観て「話題になったわりにはたいした話じゃないな、暗くてキライ」と思ったあなた! 原作はぜんぜん違いますから。ぜひぜひ文庫本を読んでね。

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2004/12/10

トマトとスカモルツァで

スカモルツァチーズ、好きなんですよ、けっこう。1センチくらいの厚さに輪切りにしてオーブンで焼くだけで、なんだかちょっと素敵なメインもどきになる。実際、トスカーナ州ルッカのあるピッツェリア/パステリアではスカモルツァのオーブン焼きを「セコンド・ピアット」としてメニューに載せてました。

ふだんは小さな耐熱皿に載せて、少しオリーブオイルと白ワインをふって焼くだけなんですが、昨日はチーズの下に、チーズと同じくらいの厚さに輪切りにしたトマトを敷いて、オーブンで焼いてみました。

ん、ん、んまい!

トマトのさわやかな酸味とスカモルツァのスモーキーな風味、豊かなコクが渾然一体となって、なんだか幸せ(お手軽)。ワインはイタリア産ではなく、南アフリカのピノタージュを飲んでたのだけど、ほんのりエキゾティックな南洋系果物のようなニュアンスが漂うワインとの相性もバッチリでしたわ。

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2004/12/08

DANIELE NOVA / CIELO MIO, CIELO TUO

ジャケット写真を見るかぎり、まだ高校生くらい?と思ってしまいますが、1982年5月7日パルマ生まれだそうですから、22歳にはなるのですね。でもやっぱり若い。どうやらこれがデビュー・アルバムのようです。

ちょっとクセのある、喉を絞められたような少し高くて細い感じのひび割れ声。曲調は基本的にストレートなロックですね。豊かに響くギターのコード・ストロークが心地いいです。音がでかいとか分厚いとかいうわけではなく、またみっちりとしているわけでもないのだけど、アンサンブルとして奥行があり、たくさんの音があり、だけどきちんと音が広がる余白もあるアレンジ。こういうの、個人的に好きなんですよ。

歌メロも、派手でも激しくもないけれど、素直なメロディと構成で、でも迫力もあり、流れもあり、心地いい。デビューする前は1990年代のブリティッシュ・ロック/ポップ、Oasis(オアシス)とかNirvana(ニルヴァーナ)とかRadiohead(ラディオヘッド)とかColdplay(コールドプレイ)とかSmashing Pampkins(スマッシング・パンプキンズ)とかが好きだったそうで、これらのグループの曲を自分はどれも知らないのだけど、それでも彼の音楽がブリティッシュの影響を受けていることは如実に感じられます。そういう点では最近のイタリアでの流行の音のひとつといえるでしょう。ただ、少し前にはやったセツナ系ブリティッシュの香りではなく、もっとストレートにロックが感じられるところがいい感じ。プロデュースがNegrita(ネグリタ)やLigabue(リガブエ)、Francesco Renga(フランチェスコ・レンガ)、Gianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ)などロック系のアーティストを多く手がけるFabrizio Barbacci(ファブリツィオ・バルバッチ)だからということもあるのかな。

ときにはメロトロンまで持ち出して、けっこう深みのある演奏を聴かせてくれます。けっして派手さや突出したところはないのだけど、素直に「なんかいいなぁ」と思ってしまいました。Daniele Nova(ダニエーレ・ノヴァ)という名前のとおり、イタリア・ロック界の「新星」に彼はなれるでしょうか。難しいかな(笑)。

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2004/12/06

イタリアのベテラン・カンタウトーレ来日決定!?

先ほど「Pensiero! BBS」のほうにイベント屋さんから書き込みがあった(発言番号「2837」)のですが、なんとなんと、イタリアのベテラン・カンタウトーレ(シンガー・ソングライター)、Gatto Panceri(ガット・パンチェーリ)が来年1月、来日してコンサートを行なうそうです!

日本ではあまり(ほとんど)知名度のない彼ですが、自身でも7枚のアルバムをリリースし、また楽曲提供者としてもMina(ミーナ)やGiorgia(ジォルジァ)、Andrea Bocelli(アンドレア・ボチェッリ)などのアルバムで名前を見ることのできるベテラン。有名な曲は、OROが曲をつくりAndreaが歌った「Vivo per lei」でしょうか。

さすがに単独での来日ライヴというわけではなく、来年1月9日~22日まで東京ドームで行なわれる「イタリアフェスティバル」の招待歌手という扱いのようです。期間中のうち、14、15、16の3日間だけコンサートを行なうそうです。

イタリアフェスティバル会場に入るには入場料(当日1500円)が必要ですが、コンサート自体は無料。コンサート以外にも、食、ファッション、文化などに関したさまざまなブースやイベントがあるようです。こいつは楽しそうじゃありませんか!

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JIS企画『マダラ姫』

俳優・佐野史郎、脚本家・竹内銃一郎を中心とした演劇ユニット・JIS企画の新作舞台『マダラ姫』を観てきましたよ。JIS企画についてはぜんぜん知らないのだけど、なんといっても主演が佐野史郎さんに小日向文世さんですよ。いかにも濃ゆそう、おもしろそうじゃないですか。ヒロイン役が加藤紀子さんっていうのは多分に心配がありますが。

芝居って、広告宣伝チラシをつくる段階では脚本がほとんど(?)できていないケースが多いためか、チラシに書いてある物語紹介と実際の舞台で上演される話とが違うケースが多くあります。だからか、物語紹介が一切書かれていない、芝居のタイトルとキャスティングしか書かれてないチラシもたくさんあります。とくに小劇団の場合ね。そのへんが、新しいファンを外の世界から連れてきにくい理由だろうな。どんな話、なんの話が舞台上で行なわれるのかわからないままにお金を払わなければいけないのだから。こうなると、事前の判断材料としては、役者で観るか、あるいは脚本家で観るかしかないわけで。

それは置いといて、『マダラ姫』。この芝居も、チラシの内容と実際の舞台がちょっと違いました。身元不明の死体なんて出てこないよ。とはいえ、おおよその舞台設定や登場人物などはチラシどおりなので、チラシと実際の内容の違いに「なんじゃこりゃ?」となるようなことはありませんが。

ただ、物語自体は、う~ん、困ってしまうなぁ。上演直前まで脚本ができあがらない演劇界、という現実の姿を舞台上に当てはめたのはいいにしても、それにしてもいろいろ腑に落ちない。最後まで謎が謎呼ぶ構成・展開・エンディングというのはいいにしても、あまりにも真実が見えない。考えられる真実はいくつかあるのだけど、どの真実をとっても、それで通すにはどこかに無理やつじつまの合わないところが残ってしまう。夢か幻想か錯乱を理由にするしか納得がいかない。一卵性双生児、男として育てられた女、その他もろもろがみんな「都合のいい展開」のために用意されたようにしか感じられない。物語としてけっきょく収束がつかないまま、曖昧な謎の中にすべて投げ込んで芝居を終わらせてしまったような印象でした。

困っちゃったなぁ。

演技自体はね、よかったですよ。佐野史郎さんも小日向文世さんも、やはりさすがです。あっちこっちで噛んでたけど。小日向さんのあの動きは「満腹太(まんぷく・ふとる。こんな字だったっけ?)」でしょうか。劇中のセリフにもありましたが、動きすぎです(笑)。そのほかの脇を固める役者さん、女優役の女優さんとか、刑事役の男優さんとかもね、舞台キャリアがあるなって感じでよかったです。

問題は、ヒロインであり、登場時間の長い加藤紀子さんです。加藤さんだけ、明らかに発声からして「舞台の人」じゃない。動きも、台詞回しも、ライヴの舞台で表現するには、あまりにも弱いし、こじんまりしてる。やっぱりテレビの人なんだよなぁ。それに加藤さん、あなた、笑っちゃいけないシーンで笑いをかみ殺してたでしょ! 小日向さんや佐野さんの変な動きや濃ゆ~い演技を観て、観客と一緒に笑いそうになってたでしょ!! とくに芝居の前半で。その後に続く自分のセリフのときにはシリアスな顔に戻ってたけど、その前の一生懸命笑いをかみ殺しているところ、見逃しませんでしたよ。

そこは笑っちゃいかんだろうが。あなたの役はけっこうミステリアスなんだから、あのいかにも「いまにも吹き出しそうです」な顔はまずいと思います。もっと精進してくださいね。けっこう背が高いし、顔立ちもきれいで舞台で映えるんだから、ちゃんと「舞台での演技」を身につけてくれれば、と思いますわ。

今年の観劇はこれが見納めで、ちょっと期待していたのだけど、なんとなくもやもやが残ってしまいました。

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2004/12/03

ずり下がる組み合わせ


今日の自分は、思いっきりずり下がってます。

なにがって?

靴下ですよ、靴下。

ときどき、なにがいけないんだか、歩いていると妙に靴下がずり下がっちゃう「靴と靴下の組み合わせ」があります。

普段と同じ靴なのに、今日はなぜか靴下がずり下がっちゃう、とか、しょっちゅうはいてる靴下なのに、どうして今日はずり下がっちゃうの?とか。そういう組み合わせ、ありませんか?

今日の自分が、そんな組み合わせを選んでしまったらしい。歩いてるとどんどんどんどんずり下がってきて、駅についたころには靴の中でかかとまでむき出しになってました。寒いっちゅぅねん。

なんでなんだろうなぁ。この靴も、この靴下も、何回もはいてるのに。靴下の角度?がいかんのかなぁ。実際、はいている靴下をほんのちょっとだけ回して、靴下のかかとの位置と自分のかかとの位置を調整すると、ずり下がらなくなったりします。ほんのちょっとの差なのに。

靴下ってば、意外と繊細なやつなのね。

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2004/12/02

風邪を引いてしまったようで

喉が痛いですぅ。鼻が詰まりますぅ。味覚もちょっと変になってる感じですぅ。そんななかで飲まれてしまったシュロスベルグ・リースリング・クラシック(ドイツ・ラインヘッセン産)は、ちょっとかわいそうだったな。前回飲んだときは冷やしすぎであんまり味がわかんなかったし(汗)、今回は味覚が変になってる(甘みや旨みをうまく感じられない)のでやっぱりあんまり味がわかんなかった(涙)。このワイン、美味しいんだろうか?? 500円で買ったんだけど。

しかし、鼻が詰まっていると仕事になりませんなぁ。あたまがもやんとしちゃって。原稿なんて読めませんって。むむぅ。

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2004/12/01

GIANFRANCO MANFREDI / MA NON E' UNA MALATTIA

1977年にリリースされた『Zombie di tutto il mondo unitevi!』は、演奏や曲づくりにPFM人脈が絡んでいて、なんだか不思議なごちゃごちゃ感が楽しい作品でした。その前年にリリースされたこのアルバムは、曲作りや演奏のくわしいクレジットがついてないのでわからないのですが、すべての曲がGianfranco Manfredi(ジァンフランコ・マンフレディ)とR.Gianco(R.ジァンコ。もしかして、Ricky Gianco?)によるもので(一部の曲にはさらにG.Illianiという人も絡んでる)、PFMつながりはないようです。

しかし、この人のアルバムは楽しいです。これと1977年のものの2枚しか聴いたことがありませんが、どちらも不思議と魅力的なごった煮感にあふれています。1977年のアルバムではインディーズ・フォークをベースにさまざまなタイプのフォーク/ロックが入り乱れていた感じでしたが、このアルバムでは、陽気なディキシーランド・ジャズ風があるかと思えば50'sや60'sを思わせるポップスもあり、胡散臭い(笑)ムード・ミュージック風あり、サイケデリック・フォーク風もあり、さらにはやさしげなバラード風に始まって、このままロマンティック or ドラマティックにすすむかと思えばプログレッシヴに展開しちゃったり、ときにはLucio Battisti(ルーチォ・バッティスティ)風になっちゃったり。声も、甘いトーンからはつらつ?系、いなたいひび割れ声と、まるで魔術師のよう。

曲調にも声にもさまざまなヴァリエーションがあって、こんなにいろいろあるといかにもごった煮でばらばらした感じになってしまいそうなものですが、そうならずになんとなく求心力のようなものがあるところがGianfrancoの魅力でしょう。彼のヴォーカルが、すべてをひとつにつなぎとめているのかな。それと、じつはひとつひとつのフレーズがとても魅力的なんですよ。まじめに素直にバラードとかを書いたら、すごくロマンティックで感動的なものができそう。なのに、そうしない。どこかひねっちゃう。このへんの感覚が、なんだかとても好ましいのですわ。うん、とっても楽しいアルバムでした。

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