HORUS / STELLE DI BATTAGLIA
Horus(オールス)ってたぶん、Tito Schipa Jr.(ティト・スキーパ・ジュニア)のアルバム『Concerto per un primo amore』で演奏を担当してたグループだと思います。もともとスタジオ・ミュージシャンの集まりなのかな?
このCDは6曲収録のミニ・アルバムもどきですが、もともとシングルとしてリリースされた2曲に、未発表の4曲を追加して無理やりCDにしたようなもの。この未発表曲は録音がほとんどデモ・テープ・レベルで、シングル曲2曲との録音クオリティの差がありすぎです。ただ、それを除けば、なかなかに興味深いんですよ。
非常にテクニカルかつ明るくさわやかな演奏ができるグループで、M1やM6のインスト部分では、自分はフランスのAtoll(アトール)を思い出しちゃいました。軽やかなリズム、清涼感のあるキーボード。明るくやわらかな陽射しや、あたたかい風を感じるような、なんだか楽しげで幸せな演奏です。だけど、ヴォーカルが入ると一転して、いかにもイタリアらしい哀愁が一気に爆発。この落差がドラマティック。さらに、けっこうヘヴィなドライヴ感を持ったプログレッシヴ・ロックも演奏できる。未発表曲は録音の悪さも手伝って、塊となった音がいっそうヘヴィな感じを強調してるように聞こえます。
曲自体のクオリティはどれも高く、演奏もうまい。収録曲のバランスや配置をきちんと考えたアルバムをリリースしていたら、イタリアン・テクニカル・シンフォニック・ロックの名盤になってたかもしれないよなぁ、残念だよなぁと感じさせてくれるグループです。
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