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2004/09/17

TARANTULA / TARANTULA

スペインのプログレッシヴ・ロック・グループです。スペインのプログレッシヴと聞くと、おもいっきりフラメンコ・ギターが入った熱くて哀愁たっぷりのロックを想像するかもしれません。実際、スパニッシュ・プログレッシヴのトップ・グループのひとつであるTriana(トリアナ)とかは、まさにフラメンコ・ロックで、おそらく多くの日本人が思い浮かべるであろう「スペイン=フラメンコ」&「ロック」の組み合わせそのものです。でもじつは、フラメンコ・テイストたっぷりなスパニッシュ・ロックって、あまり多くないというか、自分はTriana以外に知りません。

Tarantula(タランチュラ)もやっぱりフラメンコ・テイストはありません。でも、とてもとてもスパニッシュな雰囲気を感じさせてくれます。それは、ヴォーカルによるところが大きいのだろうな。あまり大きなビブラートをかけず、圧倒的な声量で、美しくも哀愁のあるメロディを力強く歌います。同じ「喉を開いて歌う」のでも、同じく歌のなかに「強い日差し」を感じても、どこか突き抜けた明るさとおおらかさがあるイタリアとはちょっと違い、スペインの歌には「哀しみ」がついてまわるような気がするのは自分だけでしょうか。

そんなヴォーカルの魅力が存分に発揮されたM1はインパクト強いです。フォーク風にやさしげに歌っていたとおもったら、さびでは一気にオペラチックな歌い方へと変わり、サビの後半ではファルセット・シャウト。もう、これだけで「やられた」って感じです。そしてバックではリリカルなフルート、クラシカルなオルガンやストリングスが強力にサポート。一気にアルバムの世界に引き込まれます。

この曲に代表されるように、Tarantulaの特徴は奥行のあるキーボード群と個性的なヴォーカルにあるといえるでしょう。演奏の土台を固めるリズム隊も力強く、哀愁一辺倒にならない、きちんと「ロック」を感じさせてくれるシンフォニック・プログレッシヴになっています。ちなみにギターも入ってるんですが、これはあまり印象に残りません。

キーボードの音色自体はあまり熱くなく、どちらかというと薄っぺらな感じではあるのですが、クラシカルでときに教会音楽をも思わせるようなフレージングやアルペジオ、要所を押さえたオーケストレーションなど、センスのよさを感じます。このキーボード群のアンサンブルを中心に、緩急のはっきりしたドラマティックでちょっとハードなシンフォニック・ロックが展開されます。個人的にヴォーカルの個性が強いプログレッシヴ・ロックが好きということもありますが、スパニッシュ・プログレッシヴとしてなかなかの名盤だと思います。

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