SILVER MOUNTAIN / ROSES & CHAMPAGNE
Silver Mountain(シルヴァー・マウンテン)のサード・アルバム。けっこう好きだったんです、このグループ。『Universe』と『Shakin' Brain』はよく聴いたな、むかし。スウェディッシュ・メタル・グループって、Europe(ヨーロッパ)もそうでしたが、デビュー当時ってけっこうもっさりしてるんですよね。このもっさり感にクラシカル・フレーバーがちりばめられたスウェディッシュ・メタルを学生時代にはよく聴いてました。
Silver Mountainもいちおう、スウェディッシュ・メタルの名グループのひとつといわれている(た?)のですが、それはやはり、ファースト・アルバムで演奏していたヨハンソン兄弟がYngwie Malmsteen(イングヴェイ・マルムスティーン)のグループに引き抜かれたからでしょうか。たしかグラハム・ボネットのAlcatraz(アルカトラス)でも演奏してましたよね。
実際、ファーストとセカンドは、もっさりと垢抜けないところは多分にあったけれど、それがある種独特な哀愁となって、クラシカルなフレーズをかえって魅力的にしていたところがあったと思います。その点、このサード・アルバムは、もっさり感が減り、すっきりポップなクラシカル・フレーバーになって、以前ほど陰影に満ちた哀愁は感じられなくなりました。曲自体もずいぶんポップな要素が増えました。思えばEuropeも、ポップ要素を大幅に取り入れて大ヒットになった『Final Countdown』ってサード・アルバムでしたっけ? 残念なことにSilver MountainはEuropeのようにヒットを飛ばすにはいたりませんでしたが。
そんなわけで、個人的には過去のアルバムにくらべると魅力が薄いこのアルバムなのですが、それでもJonas Hansson(ヨナス・ハンソン)の弾くギターは哀愁があって素敵です。ビブラートのかけ方とか、ちょっと線の細い音色とか、変わりません。そして、キーボードのアルペジオ風のフレーズをふんだんにちりばめたメロディは、Yngwieの5倍くらいスピードは遅いけど、北欧クラシカル・メタルらしい情感を持っていて好ましいです。Yngwieもこういったアルペジオ風のフレーズをよく使うけど、Jonasのメロディ展開はちょっと独特で、Silver Mountainならではの魅力になっていますね。
しかし、M3「Where are you」の女性コーラス、もっとなんとかならなかったんだろうか。哀愁系バラードなのに、この人の声、なんか品がないんだよな。と思って名前を見たらCatherine Hansson(カテリーヌ・ハンソン)という人なのだけど、もしかしてJonasのお姉さんか妹? う~む、なにかのしがらみか。
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