IRON MAIDEN / FEAR OF THE DARK
スピーディなリフと美しいハーモナイズド・ギター、リズム楽器に収まらない自由なベース、ときどき現われるプログレッシヴでドラマティックな展開 ―― Iron Maiden(アイアン・メイデン)ってプログレも好きなハード・ロック・ファンの心をくすぐるグループだと思います。このアルバムでもM3、M4などは、いかにもIron Maiden的で、ひきつけられます。
ジャンル的にはヘヴィ・メタルに分類されているけれど、最近のヘヴィ・メタルやプログレッシヴ・メタルとはずいぶんと肌触りが違って、ヘヴィ・メタルというよりはブリティッシュ・ロックという言葉のほうがふさわしく感じます。Diamond Head(ダイアモンド・ヘッド)や、ときにはWishbone Ash(ウィッシュボン・アッシュ)にも通じるところがあるように思います。
そんなわけで、自分はけっこう好きなグループなんですが、このアルバムはちょっと冗長な感じがするかな。ところどころに魅力的なフレーズやアレンジはあるのだけど、なんか切れが足りないというか、突っ走るところとドラマティックにいくところの役割分担がうまくいっていないというか、そんな印象を受けてしまいます。全体にゆっくりめの曲が多いこともあって、ちょっと単調というか、アルバムとしての起伏に欠けますね。また、今回はベースがあまり活躍していないことも、アルバム全体に勢いのあるドラマティックさがもうひとつ感じ切れない理由かもしれません。
Iron Maidenにはもっと疾走するドラマティックさを求めたい自分なのでした。
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