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2004/06/25

MONA LISA / AVANT QU'IL NE SOIT TROP TARD

Mona Lisa(モナ・リザ)はAnge(アンジュ)と並ぶフレンチ・シアトリカル・ロックのトップ・バンドといわれてますが、Angeとくらべると、ちょっと小粒な感じは否めません。ヴォーカルのシアトリカルさ加減はAngeに肉薄、ときには超えるかというところもありますが、演奏にそこはかとないチープ感、スカスカ感が漂っていて、厚みと奥行きのあるAngeの演奏には追いつかないよなと感じてしまいます。

とはいえ、このチープ感、スカスカ感は、けっして悪い感じではないんです。この感じがあるために、Angeとは違った、安い芝居小屋やサーカス小屋、あるいは街角楽師のような、独特の哀愁を漂わせることができるのだと思います。曲も、きちんと構成された印象のあるAngeとは違い、ある意味で行き当たりばったりというか、そこでなんでそんなコミカルなフレーズに?みたいなところがあって、そういう点でも「世俗の楽しみ」に近い感じを受けます。このあたりの「世俗っぽさ」がMona Lisaの魅力のひとつといえるかもしれません。

このアルバムはMona Lisaの4作目で、前作の『Le Petit Violin de Mr.Gregoire』と並んで彼らの名作と呼ばれています。そして実際、名盤の名に恥じない内容になっていると思います。ほとんど歌メロのない「語り」ヴォーカルが炸裂するアルバム・タイトル曲から、シアトリカルな世界へと一気に引き込んでいきます。フランス語の響きを最大限に活用したヴォーカルは圧巻で、それだけでもかなりの魅力ですが、そこに世俗な哀愁とふざけた感じ(?)の入り混じった演奏がかぶさることで、Mona Lisa独特の世界が構築されます。

アルバムのなかで独自の世界をつくりあげ、音楽を聴いているだけでその世界が目に見えるような錯覚を起こさせる。シアトリカル・ロックの醍醐味ですね。「舞台」ぽさを感じさせるという点では、Angeよりも上かもしれません。Chen Noir(シェン・ノワール)とかのほうが近いかも(こっちは完全に舞台音楽だったかもしれません)。

とても魅力的なアルバムだと思います。

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