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2004/05/29

ロスト・イン・トランスレーション(Lost in Translation)

先週の『真珠の耳飾りの少女』に続き、スカーレット・ヨハンソン主演の映画を観てしまった。

けっこう話題作ですが、どうなんだろうなぁ。自分には楽しみどころがよくわからなかった。ストーリーにはこれといって山場とか展開とかがあるわけじゃないし、なんか、観光紹介ビデオを観てるみたいな錯覚におちいるところもしばしば。とくに京都のシーンとか、そのシーンの存在の意味がよくわかんなかった。

渋谷にしても新宿にしても、ゲームセンターやクラブといった、子供たちが集ってわけのわからん盛り上がり方をする場所って、自分は行ったことがないし、行きたいとも思わないから、それらのシーンを観ても「ふ~ん、こんなんなってるんだ」くらいの感想しか持てないし。カラオケのシーンなんて、自分のもっとも苦手とする雰囲気の集い。

ところどころ、おもしろいところはあるんだけど、それが単発で終わっちゃってるから、大きな渦になってこないんだよね。まぁ、そういう観方を期待してるのではないだろうけど。なんか、脈絡のない他人の日常を無関心に眺めてるような、そんな感じ。主人公のボブがホテルの部屋でくだらない深夜番組を観て虚脱感に襲われるシーンがあるけど、その立場にいま、映画を観ている自分がなったような印象。

スカーレットはあいかわらず唇半開きな芝居が多いし、『真珠の~』では役として胸回りと腰回りになにか詰め物をしてるのかと思ってたけど、じつは自前で、あまりプロポーションがいい女優ではないこともわかった。ビル・マーレーはいい味出してたけど、スカーレットは普通だったな。

ただ、言葉の通じない、脈絡なく若者が盛り上がってる土地にひとりで置かれ、ちょっと弱ってるときに、ふだんは自分からはまず行こうとは思わないようなところへ連れ回してくれる、自分の日常を引っ掻き回してくれる、若くて快活な女の子がそばにいると、その娘に恋に似た感情を持ってしまうっていうのは、なんとなく共感できる。年齢差もあるし、いろいろなことで不釣り合いだから、恋人同士になることはないってことはわかってるし、そういう間柄になることを望んでいるわけでもないんだけど、でも恋しちゃうことって、あるよね、きっと。

シャーロットも、それが「恋もどき」だってことはわかってるはず。でも、自分できちんと整理できないのは、まだ若いからなのかな。その意味で、「大人」であるボブが、きちんと「終わり」をシャーロットにもいわせたのは、さすがだなと思った。

おそらく、ストーリーを追って観る映画ではなく、その時その時のシーンを「感じる」映画なんだろう。自分は東京に住んでいるけど、映画に映し出される「東京」にはなじみがないし、あこがれもなければ興味もない。どちらかというと嫌悪を覚える側面。そういう意味でも、自分には難しい映画だった。


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